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東芝「白物家電」の現在地、再スタートから2年半… 新社長が語る2019年

東芝「白物家電」の現在地、再スタートから2年半… 新社長が語る2019年

2019.02.12

立ち直りつつある東芝「白物家電」の決算

マイディア効果が大きかった2018年の成長

新体制で改めて挑む白物家電の成長戦略

「中国マイディアグループ傘下で再スタートを切ってから約2年半を経過し、2018年から、いよいよ成果が出てきたというのが実感である」--。

東芝ブランドの白物家電事業を行う東芝ライフスタイル(TLSC)が、2018年度の成果と、2019年度以降の事業方針について説明した。同社の小林伸行社長にとっては、2018年4月に社長に就任してから初の方針説明の場となった。その内容は、初の通期黒字化や製品ラインアップの拡充など、統合の成果が生まれていることを示すものであった。

2018年度は初の通期黒字化を達成

中国マイディア効果が寄与した2018年の成長

東芝ライフスタイル 取締役社長の小林伸行氏

同社の2018年度(2018年1月~12月)の売上高は2,620億円。新体制がスタートする以前の2016年度の売上高である約2,400億円からは約220億円、同2017年度からは100億円強の増収となり、2年間で約10%の成長を遂げた。

また、税引前利益は、2016年度および2017年度はいずれも赤字だったが、2018年度はそこから約60億円改善して、「わずかだが、黒字になった」(小林社長)という。

黒字化の要因について、小林社長は、「コスト削減効果が大きかった。また、マイディアグループの調達力が寄与している」とマイディアとの連携効果をあげる一方、「これまでに一時休止していたカテゴリーの製品を強化したり、新たなカテゴリーの商品を投入したことが大きかった」とも説明する。

そこでは、商品力、開発・設計力の強化や、コスト競争力強化、市場・商品ラインアップの拡充がポイントであり、「グループ製造拠点の相互乗り入れによる効率運用、大規模調達力によるコスト競争力強化による効果が出ている」という。

たとえば、冷蔵庫を例にあげると、東芝ライフスタイルが持つ中国の工場の生産性は、2016年に比べて、80%も向上したという。また、400リットルクラスの冷蔵庫では、生産コストを20%も削減できたともいう。

マイディアとの連携がコスト競争力強化に繋がった

小林社長はこれを、「中国の工場の生産キャパシティは約100万台。だが、統合前は稼働率が半分に留まっていた。現在は、東芝ブランドの冷蔵庫を、マイディアの中国の販売ルートに乗せたり、マイディアブランドの冷蔵庫を生産するといったことで、フル稼働しており、それが生産性を高めることにつながった」と説明する。

今の東芝ライフスタイルの強みとは?

世界第2位の家電メーカーならではの調達力は、とても大きな要素だ。

かつての体制では、中国向けには、年間100万台の冷蔵庫を生産しているにすぎなかった。だが、マイディアグループでは、年間2,500万台の冷蔵庫を中国向けに生産している。これが「圧倒的な調達力が強みになり、冷蔵庫以外の様々な製品で生かされている」という。

そして、新たに12カテゴリーの製品を投入したことが、売上げ拡大に貢献した。

実際に同社はマイディアの生産力、コスト力を活かし、これまでカバーできていなかった日本市場向けの150リットルクラスの小型冷蔵庫、16リットル以下の電子レンジや、単機能の電子レンジ、4.5kgの洗濯機などの製品を矢継ぎ早に追加した。

一方で小林社長は、意識改革、成果主義の徹底も、成長につながるポイントになったと振り返る。

権限を委譲する代わりに、責任を持たせ、利益を配分する成果主義の手法を徹底した。小林社長は「これで、従業員の意識は大きく変化した」とし、これが、「自分たちの会社、あるいは自分たちのブランドを継続し、発展させていくという意識につながった」と話す。さらに、組織体制の効率化、プロセスの見直しによるコスト改善、評価制度の見直しなど、直接的な数字に表れていない部分での改善も進め、これが、「成長を支えるバッググランドになった」とも話す。

小林社長は、この変革を「自分ゴトの会社風土の熟成」と表現した。他人ゴトではなく、自らが率先して取り組み、自立した組織風土に作り替えている。大企業の意識から脱却し、スタートアップ企業のような文化を作ろうとしている。

意識を変え、「自分ゴトの会社風土の熟成」を進める

小林社長は、「事業を継続するためには、すべてのステイクホルダーから、東芝ライフスタイルという会社が必要であると認めてもらわなくては成り立たない。そうしなければ自立ができたとはいえない。その中心にいるのがお客様である。お客様を中心に置き、将来に向けて成長に向けて、自らが投資をしていく。そのためには、利益を自分たちで生み出す必要がある」とし、「まだ少しだけの黒字ではあるが、それが自信につながり、これからやっていけるという確信につながる。私自身もそうだし、従業員もそうである」と、意識改革の重要性を重ねて強調する。

立ち直りつつある状況、残る課題は?

だが、その一方で、「スピードもまだまだ遅く、やらなくてはならないことも多い」と、手綱を締める。

たとえば、モノづくりにおいては次のように語る。

「東芝ブランドの白物家電は、お客様中心のモノづくりがDNAではあるが、ここ数年、それが少し足りなくなっていたという反省があった」

小林社長自身、東芝時代に約30年間に渡り、家電事業一筋で携わってきた経験を持つ。洗濯機以外の家電は、すべて担当したことがあると話す。

そうした経験から見た反省点を解決するため、2018年には社内に企画、デザイン、研究開発を一体化したコンシューマーイノベーションセンター(CIC)を設置した。

「(CICで)横串をさして、先行開発、デザイン力、商品力、そして、マイディアの技術を取り込んだグループ連携によって、総合力を生かせる体制を整えた。多様化している日本の消費者のライフスタイルにあわせた商品、サービスの提案を目指している。そうした製品やサービスを提供することが、大切であると認識しており、それをしっかりと評価していただくことが、今後の成長に直結する」

東芝の白物家電事業が持つDNAをしっかりと復活するため、土台づくりにも余念がないというわけだ。

東芝「白物家電」の2019年、どうやって成長する?

2019年以降の成長戦略も意欲的だ。

今後3年間の売上高の年平均成長率は10%、ROSは3年で5%を達成する目標を掲げた。

3年間で売上高を年平均10%成長、ROSは5%達成を目標とした

ここでは、製品ラインアップの拡大に加えて、継続的な効率化、コスト削減への取り組みを進める一方で、グローバル展開も視野に入れる。小林社長は、「現在の海外売上げ比率は約3割。まずは、4割程度にまで引き上げたい」と、海外事業を成長戦略の軸に据える考えだ。

2019年には、欧州市場に新たに参入し、2020年にはインド市場への参入を目指す。インドでは、電子レンジ、洗濯機、エアコンなどの製品投入を想定しているという。

だが、「白物家電としての東芝ブランドは、これから新たに作り上げていかなくてはならない」というハードルもある。インドや欧州では、東芝ブランドが知られてはいるが、それはテレビやPC(パソコン)によるものだからだ。

小林社長は、「東芝ブランドの白物専業メーカーとして、日本発のブランド戦略をグローバルで展開し、さらに成長し、グローバルで輝く東芝ブランドを作り上げていく」と意気込む。

日本からグローバルに展開し、再び「輝く東芝ブランド」構築へと意気込む

わずかとはいえ、2018年に黒字化したことは、東芝ライフスタイルの復活という意味では、大きなステップとなった。

「東芝時代から変わらないモノづくりのDNAの向こうに、我々の未来を見たい。スピードをあげて、意識を変えて、環境変化のスピードに置いていかれず、さらに、先回りできるように、変化を続け、事業を発展させたい」

マイディアグループの売上高は、2017年度実績で約4兆1,000億円。そのうちの8割が白物家電事業という内訳だ。

「主力事業が白物家電という会社のなかで事業を進めている。それが、東芝時代とは違う点。成長のチャンスを掴むことができた」

マイディアを後ろ盾に、新たに描かれた東芝「白物家電」の成長戦略。目に見えるかたちで、これをこれから新体制がどう推進していくのかが注目される。

7割の人がシャットダウン? NECがPCの高速起動にこだわる理由

7割の人がシャットダウン? NECがPCの高速起動にこだわる理由

2019.01.30

NECPCが2019年春モデルのPC新製品を発表

シャットダウンを常用するユーザー向けに「高速起動」をアピール

新機能「ボイス起動」を搭載したモデルも登場

NECパーソナルコンピュータ(NECPC)が2019年春モデルのPC新製品を発表した。スマホの普及により個人向けPCは売れないといわれる中、進学や新生活のシーズンである春は商戦期となっており、学生のレポート作成用途などに向けて各社が新製品を投入する。

NECPCが2019年春モデルの新製品を発表

その中でNECPCがこだわりポイントとして挙げているのが、「高速起動」と「サポート」だ。背景には、PCの進化によって起動速度が劇的に速くなった一方で、多くのユーザーが依然として「シャットダウン」を使っているとの実態があるようだ。

PCへの不満は「起動速度」と「使い方」がトップ

2019年はNEC初のパーソナルコンピューター「PC-8001」が登場してから40周年を迎える。その節目の年に向けて、NECPCは2018年に「PCとは、愛だ。」というブランドスローガンを掲げ、ユーザーが実際に直面している不満に寄り添うという開発方針を採っている。

果たしてPCユーザーは、何を不満に感じているのか。NECPCによる2017年の調査では、「起動が遅い」と「使い方がよく分からない」が、上位2つを占めているという。

PCユーザーの不満は「起動が遅い」と「使い方がよく分からない」

PCの起動速度に影響する大きな要因が、ストレージだ。フラッシュメモリを用いたSSDなら起動は速いが、容量が大きいものは高価になる。HDDなら安価に大容量を得られるが、起動には時間がかかる。このHDD搭載機のユーザーから不満の声が多いという。

そこでインテルが開発したのが、HDDを高速化する「Optaneメモリー」だ。NECPCはこのOptane採用機を増やすことで、HDDで大容量を確保しつつ、起動の高速化を実現している。

Optaneメモリーにより、起動速度は目に見えて速くなる

使い方がよく分からないという不満についても、無償の使い方相談サービスを提供。それに加えて、2019年春からは有償サポートも追加し、落下にも対応した「安心保証」や「オンライン自動バックアップ機能」を月額700円のサブスクリプションで提供する。

新たに有償のサポートサービスも開始する

最近の学生はPC操作が苦手といわれるが、実際に購入すればすぐに使いこなせるようになるとの声も多い。だが、落下の保証やバックアップは長期的な需要がある。そこで有償サポートにより、大学生活の4年間をしっかり保証するのが狙いというわけだ。

だが、起動速度の不満については疑問を持つ人も多いのではないだろうか。なぜなら、PCをスリープ状態にすれば、すぐに復帰させることができるからだ。これに対して、NECPCによれば実に7割もの人が「シャットダウン」を日常的に使っているという。

7割の人がシャットダウンを常用

PCを使い終えるとき、シャットダウンとスリープにはどのような違いがあるのだろうか。シャットダウンは完全に電源を落とすことができるが、再び起動するにはシステムの立ち上げに時間がかかってしまう。

これに対してスリープは、メモリーの状態を保持することで、わずかな電力を消費するものの、素早く復帰できるというメリットがある。ノートPCの画面を閉じればスリープになる機種がほとんどのため、多くの人は無意識のうちに使っているかもしれない。スマホやタブレットでは、画面をオフにするスリープが当たり前のように使われている。

だが、NECPCによれば7割のユーザーがシャットダウンを使っているという。その背景には、長年の習慣があると同社は見ている。スリープ機能が登場するからPCに慣れ親しんできたユーザーの中には、いまでも忠実にシャットダウンを実行している人が少なくないというわけだ。

NECPCとして、より便利なスリープを使ってもらうよう、ユーザーを啓発していくという方向性もあるだろう。それと並行して、ユーザーがいま直面している不満を解消すべく、シャットダウン状態からでも高速起動する技術の採用を進めている。

他にも27型のディスプレイ一体型モデルには、新たに「ボイス起動」機能を搭載した。シャットダウンで電源を落とした状態でも、声で呼びかけるだけでPCを起動できる機能で、NECPCによれば世界初だという。

シャットダウンした状態から音声だけで起動できる「ボイス起動」も

PCは家電に比べてはるかに複雑な製品であり、備わっている機能を正しく使えるユーザーばかりとは限らない。そうしたユーザーの不満を技術で解決していく姿勢こそ、NECPCが積み上げた40年の歴史から得られたものなのかもしれない。

主要各社の「8K」戦略、日本の3メーカーは姿勢が大きく分かれる

主要各社の「8K」戦略、日本の3メーカーは姿勢が大きく分かれる

2019.01.15

シャープ、ソニー、パナソニック、大きく異なる8K戦略

オリンピックせまるも、8K家庭普及の見通しに温度差

米ラスベガスで開催された家電見本市「CES 2019」では、主要各社から「8K」テレビが展示されたが、日系メーカー3社の8K戦略には大きな差が出た。

個人向け8Kビデオカメラも投入し、積極的なシャープ

世界初の8Kテレビを2018年11月から日本で発売しているシャープは、CES 2019の展示においても、自らが8K分野のリーディングカンパニーであると改めて訴求する。

8Kディスプレイを一堂に展示したシャープブースの様子
シャープは8Kエコシステムを前面に打ち出した
シャープの石田佳久副社長

4年ぶりにCESのメイン会場であるセントラルホールに出展したシャープの石田佳久副社長は、当日の会見で「シャープは、中期経営計画において、『8KとAIoTで世界を変える』ことを掲げている」と話す。ブース内に数多くのBtoB向け8Kディスプレイを並べた一方、5Gによる8K画像の配信提案や、サードパーティーによる8Kデータ管理サーバーなども展示。ほかにも、8Kテレビの心臓部となるイメージプロセッシングSoCも参考展示していた。8Kの技術や製品、パートナーシップにおいても先行していると強調した内容だ。

8Kテレビの心臓部となるイメージプロセッシングSoCも参考展示
シャープがパートナーシップ戦略のもとに展示した8Kデータ管理サーバー

中でも特に注目を集めたのが、参考展示したコンシューマ向け8Kビデオカメラである。

「8Kの映像を手軽に撮影する提案が重要になる。今回、プロフェッショナル用の8Kカメラに加えて、プロシューマ向けのカメラを新たに用意した」とする。形状はデジカメのようだが、8K動画の撮影に対応。2019年上期には発売する予定だという。価格は3,000~4,000ドル程度を想定している。

石田副社長は、「将来的には、8K映像もスマホで撮影するようになり、そこまでくれば、8Kが幅広く認知されることになる。だが、そこに至るまでにはまだ時間がかかる。シャープは、8Kを普及させるために、8Kに関して、様々な製品を用意して行く考えであり、今回の8Kビデオカメラもそのひとつ。多くの人に使ってもらいたい」と説明する。

シャープが参考展示した8Kビデオカメラ

また同氏は、「シャープは8Kにおけるリーダーとして、8Kディスプレイテクノロジーによりデジタルエクスペリエンスを向上させ、エンターテインメント、放送、教育、ヘルスケア、セキュリティ、製造業など、広範に8Kの価値を提供することになる。8Kエコシステムを通じて、パートナーとともに8Kの価値を十分に引き出した提案を行っていきたい」と述べた。

シャープはCES 2019会期中の1月11日(現地時間)に、マレーシアでASEAN市場初のコンシューマ向け8Kテレビも発表している。画面サイズが大きめの60型、70型、80型の3つの製品を投入し、マレーシアで行われた会見では、「ASEAN市場においても、AQUOS 8Kワールドの幕開けを宣言する」とコメントした。

ただ、主力となる北米市場における8Kテレビ戦略には懸念材料がある。シャープは鴻海グループ傘下に入る前に、北米市場におけるシャープブランドのコンシューマ向け液晶テレビの販売に関して、中国ハイセンスにライセンスを供与している。シャープは、北米でAQUOSブランドのテレビを販売できない。

石田副社長は、「北米には8Kテレビの市場ポテンシャルがあると考えている。いい技術といい製品が完成している。これを米国で販売できないのは残念。できるだけ早く販売を再開したい」と話している。北米市場での今後の協議の行方は注目だろう。

大画面に絞り、8Kテレビを初めて投入するソニー

ソニーはCES 2019において、同社初となる8Kテレビ「Z9Gシリーズ」を出展してみせた。販売地域や価格については追って今春に発表する予定だという。

ソニーの8Kテレビ「8Kテレビ「Z9Gシリーズ」
ソニーの高木一郎専務

ソニーのホームエンタテインメント&サウンド事業担当の高木一郎専務は、このタイミングでの8Kテレビ投入を、「ソニーは、顧客に対する”感動価値”を感じてもらえる製品ができあがったら、8Kテレビをしっかり提案すると話してきた。他社が発売しているような8Kテレビのレベルでは、感動価値を与えられず、製品として出せないと考えていた。今回、ソニーのBRAVIAとして発売できる水準まで到達した」と説明する。

日本では、NHKが8Kの衛星放送を開始しているが、まだまだ8Kコンテンツは少ないのが現状だ。だが、そこにソニーがいう感動価値を提案できるという言葉の背景がある。

「8Kのコンテンツがないという現状で、8Kの感動価値を実現するには、4Kや2Kを8Kにアップスケールできる技術が肝になってくる。それを実現するアルゴリズムとデジタルプロセッシングが完成したことで、他社には実現できない感動価値を提供できることができた」(高木専務)とする。

Z9Gシリーズでは、次世代の高画質プロセッサ「X1 Ultimate」に、8K超解像アルゴリズム用の専用データベースを内蔵する。これにより、あらゆるコンテンツを8K解像度にアップコンバートする「8K X-Reality PRO」を実現できたという。

また、8Kテレビの画面サイズを98型および85型の大型モデルに絞った。高木専務は「8Kテレビは、大画面こそが魅力を発揮すると考えている。北米や中国では、大画面の価値が高まっており、そこに8Kテレビを訴求していくことになる」と話す。

技術の有用性は認めるも、パナソニックは8Kに慎重

一方、パナソニックは、8Kテレビの投入には慎重な姿勢をみせる。

パナソニックの津賀一宏社長

パナソニックの津賀一宏社長は、CES 2019で行った会見で、「8Kテレビは、パネルを買ってきて、回路をつければ製品化できる。だが、放送のソースが限られているなかで、そのソースだけで商売をすることはできない。いまは意味がないと考えており、様子見である」とする。

また、「チューナーを搭載しない8Kモニターは、プロフェッショナル向けやBtoB向けにマーケットが存在するが、ここはニッチなマーケットであり、パナソニックが直接それをやることはない」と、この分野においても、製品投入の可能性を否定する。

しかし津賀社長は、「8Kそのものは使い方によっては、いい技術になると考えている」と話しており、「8Kは、大画面で、多くの人が見られる点にメリットがあると考えている。ここにおけるパナソニックの強みは、高輝度プロジェクターである。高輝度プロジェクターを8K対応していくことは重要視している。東京オリンピック/パラリンピックのパブリックビューイングなどでの活用が想定され、パナソニックは、そこを、がんばる領域に位置づけている」とする。

自らパネルを生産し、8Kの世界を積極的に広げようとしているシャープ。今回のCES 2019では、「クリエイティブエンタテインメントカンパニー」という新たなメッセージを打ち出し、ソニー・ピクチャーズなどが持つコンテンツを最大限に楽しむことを目的に8K戦略を推進するソニー。そして、テレビやモニターでの8Kビジネスには消極的だが、プロジェクターによるBtoB提案に活路を見いだそうとするパナソニック。CES 2019で見せた8K戦略は、三者三様となった。