環境配慮の観点から、世界的にプラスチック製の使い捨てストロー撤廃の動きが加速している。日本国内でもファミリーレストランやコーヒーチェーンを中心に、プラ製ストローの撤去や、代替品への切り替えが検討されているが、セブン&アイ・フードシステムの運営する大手ファミレスチェーン「デニーズ」が、2月12日から全店を対象にプラ製ストローの提供を原則中止することがわかった。

同社はこれまで、昨年11月よりプラ製ストロー提供中止のテストをデニーズ40店舗で実施していた。今回、店内にドリンクバーを設置しているデニーズ全店舗(デニーズ全体の9割に当たる)で、ドリンクバーコーナーのプラ製ストローの設置を中止する。なお、児童などストローを必要とする来店客には、プラスチックを代替し環境に配慮した植物由来素材「PLA」を使ったストローを提供する。

近年、プラスチックごみの廃棄による海洋や生態系への影響が大きくクローズアップされ、外食店のプラ製ストローに批判が集まったことで、環境意識の高い欧米を中心に対策すべきとの流れが盛んになっていた。日本国内では当初、ごみ処理技術への自負から経済性を優先し、対策は遅れるだろうという見方もあったが、行政などパブリックな組織が動く前に、まずは当事者である企業が率先して反応していた。

昨年末にはファミレス最大手のガストがプラ製ストローを廃止し、今月はグループ780店舗のリンガーハットも紙製への切り替えを発表している。一方で検討中や態度保留という企業も多いが、大口の需要家となるチェーンが相次いで具体的な施策に乗り出していることから影響は大きく、今年は国内のプラ製ストロー排除の論調が更に強まると見られる。プラスチック代替素材の開発競争は世界規模だが、日系化学メーカーにとっては国内特需は追い風となる可能性がある。