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Googleの個人向けSNSサービスが閉鎖へ、ユーザー増えず情報流出も影響か

Googleの個人向けSNSサービスが閉鎖へ、ユーザー増えず情報流出も影響か

2018.10.10

GoogleのSNSサービス「Google+」が2019年8月に閉鎖へ

Facebookに対抗し2011年に開始もユーザー獲得で苦戦

最大50万件の個人情報流出の可能性、公表遅れ深刻

米Googleは10月8日(現地時間)、同社のSNS「Google+」の個人向けサービスを来年8月末に閉鎖すると発表した。閉鎖の理由として、Google+の利用者が伸び悩んだことをあげていが、本件にあわせて、最大50万件のアカウントに影響する個人情報の流出問題も報告している。

Google+は、急速に台頭するFacebookやTwitterに対抗するため、Googleが2011年から立ち上げたSNSサービス。開始から数週間でユーザー数が2,000万人を超えるなど、当初は勢いがあった。日本でも、芸能人やスポーツ選手のアカウント開設が目立つ時期があった。

その後はユーザー獲得に苦戦し、Googleも「エンゲージメントが低く、Google+ユーザーの90%が5秒未満しか使っていない」と説明するなど、思ったように利用が進まなかったようだ。

個人情報流出の問題は深刻だ。今回の閉鎖決定の発表にあわせて報告しているが、同社が問題を発見・修正したのは今年の3月だったという。同社は「悪用が認められなかったため」と説明するが、公表までの7カ月もの間、問題が伏せられていたことになる。

個人情報の流出問題は、連絡先のデータを取得するためのGoogle+のAPIにバグがあったことが原因としている。今年3月にバグを発見し、ただちに修正したが、それまで、ユーザーが非公開状態で登録している情報にも、開発者は同APIを経由すれば外部からアクセスできる状態にあった。同社によれば、最大50万件のアカウントが影響を受けた可能性があるという。

なお、個人向けのGoogle+サービスは2019年8月末で終了するが、企業が自社内SNSとして使っている法人向けサービスについては提供を継続する。

日本のキャッシュレス社会実現に向けたLINE Payの決済革命

日本のキャッシュレス社会実現に向けたLINE Payの決済革命

2018.08.01

2018年8月1日からLINE Payは新たな施策を開始する

利用者向けにはコード決済時に最大5%のインセンティブを付与

加盟店に向けには3年間店舗用アプリの決済手数料を無料化を実現

コミュニケーションアプリの「LINE」上で、QR/バーコードによる決済や送金などが可能な「LINE Pay」。2017年5月時点で、すでに日本国内の登録ユーザーが3000万人を超えた。LINEの月間アクティブユーザー数が7500万人(2018年3月時点)であることを考えると、約半数がLINE Payのアカウントを開設している計算だ。

順調に登録数を伸ばしているようだが、LINE Payは手を緩めるどころか、キャッシュレスを浸透させるべく、2018年8月1日から“決済革命”を本格的に開始すると発表した。はたして、決済革命とはどのような取り組みなのだろうか。

最大5%のインセンティブでキャッシュレスを促進

同社の提案する決済革命は大きく分けて2つ。1つが利用者向け、もう1つが加盟店向けのサービス強化である。

2018年6月、LINE Payでは利用実績に応じてユーザーを4色にクラス分けする「マイカラー」制度をスタートさせた。今後1年間、LINE Payを利用すると、カラーに応じて「決済額の0.5%~2%」のLINEポイントが、インセンティブとして提供される仕組みだ。

決済革命が本格化する8月からは、付与率を「固定3%+マイカラーに応じた0.5~2%」へ変更することで、コード決済時のインセンティブを最大5%に増加。ポイント付与決済の上限額も10万円/月から100万円/月に変更された。なお、マイカラーは前月20日までのLINE Pay利用度によって決まるという。

インセンティブが最大5%にアップデートされる。カラーはホワイト、レッド、ブルー、グリーンの4段階

たとえばファミマTポイントカードは、最もポイントレートの高いゴールドランクでさえ200円につき3ポイント(1.5%)。それを考えると、期間限定とはいえ、最低でも3.5%受け取れるLINE Payのレートは魅力的だといえよう。

マイカラー制度で最もポイント付与率の高い「グリーン」になるには、「決済金額10万円/月以上:月間5人以上のユーザーへ送金」という条件をクリアしなければならないが、とりあえず今のうちに3.5%のポイントだけでも受け取っておくのが賢い選択かもしれない。

手数料無料化と決済コミュニケーションでSMBを取り込む

いかに利用者が使いたいと思っても、使える店舗がなければ話にならない。そこで同社は、加盟店向けの決済革命として、店舗用アプリをリリース。初期費用が無料なだけでなく、3年間の決済手数料無料化を発表した。

LINE Pay 取締役COOの長福久弘氏は「いままで日本がキャッシュレス化できていなかった原因の1つに、コスト的な問題でSMBと呼ばれる中小規模事業者がキャッシュレス対応できなかったことが挙げられるでしょう。日本の小売りではSMBが大半を占めます。この課題を解決しない限り、おそらく日本のキャッシュレス化は進みません」と、日本でキャッシュレス決済が普及しなかった背景を分析する。

LINE Pay 取締役COOの長福久弘氏

自分の生活圏内で利用できる店舗が少なければ、ユーザーはキャッシュレス決済を使う気にならないだろう。そもそも「この店はバーコード決済を使えるのだろうか」とイチイチ考えなければならないこと自体が億劫である。考える余地もなく、「当たり前に使えることがわかる環境」を整えることが必要なのだ。

「そこで、我々はいままでコストでしかなかった決済フローを、アセットに変えていきたいと考えました。たとえば、LINE Payのメッセージ機能を使えば、決済後自動的にお店のアカウントと友だちになれるので、継続的にアプローチできるようになります。今後もショップカード機能やクーポン作成機能を提供していきたいですね」(長福氏)

たとえ手数料が無料だとしても、スタッフの作業負担が増加するだけでは意味はない。顧客とのコミュニケーションを促進できるというわかりやすいメリットを提示することで、SMBもキャッシュレス化に取り組みやすくなるというわけだ。

店舗用アプリでユーザーのバーコードを読み取る様子。ユーザーが店舗用アプリのバーコードを読み取る決済方法も可能

また、そのほかの加盟店向けの施策として、LINE Payでオリジナルデバイスを開発していることを発表した。現在LINE Payでは、店舗用アプリに加えて、印刷されたQRコードを設置する「PRINTED QR」や、ATMのような見た目の「Star Pay 端末」、既存オペレーションを変えずに済む「POSレジ改修」といった加盟店向けのサービスを展開しているが、そこに卓上の決済デバイスが新たに加わる形だ。

「まだ開発中ですが、新デバイスはPOSの改修やお店用のスマホが必要ないので、従業員が2~10名程度の小規模店舗に使ってほしいと考えています。ポートフォリオを拡大することでよりさまざまなニーズに対応していければ」(長福氏)

オリジナルデバイスのイメージ
加盟店向けサービスポートフォリオ一覧

現在LINE Payと契約している加盟店は9万4000カ所。すでに非接触型の「QUICPay」に対応することが決まっており、今後は利用可能な店舗100万店を目指す。

いまや日本で最も使われているコミュニケーションツールといっても過言ではないLINE。アプリ自体はすでに7500万台のスマホにインストールされており、ユーザーの土台はできあがっているといえよう。利用店舗の環境整備とインセンティブのようなきっかけがうまくかみ合えば、そう遠くないうちにLINE Payの決済革命がキャッシュレス社会を実現させるかもしれない。

ホテルスマホ「handy」、国内展開を加速するねらいとは?

ホテルスマホ「handy」、国内展開を加速するねらいとは?

2018.07.20

ホテルスマホ「handy」が国内展開を加速している。7月2日にはソフトバンクとの資本業務提携を、7月12日にはトラベルエージェント事業のCEOとしてエイチ・アイ・エス前代表取締役社長の平林朗氏を迎えることを発表した。

ホテルスマホ「handy」がソフトバンクと資本業務提携

観光業界では訪日観光客の急増とともに、旅行中の「タビナカ」需要や「民泊」の増加、人手不足が注目を浴びている。ホテルスマホを提供するhandyの狙いはどこにあるのだろうか。

handyがホテルのIoT化を推進

香港など世界に展開するhandyは、2017年7月に日本上陸。東京・中央区のロイヤルパークホテルを皮切りに、2018年度中には全国のホテルの3割にあたる24万室に導入されるという。筆者も出張の際にhandyのスマホを見かける機会が増えてきた。

中部国際空港近くのホテルに設置されていたhandy(2018年5月撮影)

handyが提供するスマホはホテルの客室やフロントに設置され、宿泊客はデータ通信を含めて無料で利用できる。これまでは一般的なスマホとしての利用が中心だったが、今後はIoT連携として、チェックイン/アウト業務やルームキーとしても活用できるという。

将来的には、客室の鍵やエアコン、照明などの一括管理も可能に

ルームコントロール機能では、客室内のオーディオや目覚ましといった機能もhandyで操作できるようになる見込みだ。今後は民泊のようにフロントがなく、スタッフが常駐しない宿泊施設が増えるとみられており、IoTによる省力化の需要は高まりそうだ。

handyはホテル内だけでなく、外に持ち出して観光に使えるのが特徴だ。そこでシティガイドやマップ、タクシー配車、オンラインチケットとも連携していく。これらのトラベルエージェント事業を率いるのがエイチ・アイ・エスの平林前社長だという。

動画やVRコンテンツも提供していく。すでに客室内のテレビでエンタメを提供しているホテルは多いが、スマホで楽しめるコンテンツは急速に増えている。handy端末の画面はそれほど大きくないが、テレビ出力やVRゴーグルを使えば迫力ある体験になる。

このようにhandy端末に期待される役割は増える一方だが、現状のhandyはそれほどハイスペックの端末とはいえない。この点については、VR対応などを想定した端末スペックの強化が課題といえる。

宿泊客にとっては無料のhandyだが、すでに自分のスマホを持っているという場合も多いはずだ。だが、個人のスマホがあってもhandyを活用できる場合はあるという。

たとえば大阪北部地震の際には、handy端末が緊急地震速報を配信し、約半分の端末でメッセージが開けられたという。特に日本のさまざまな災害に不安を持つ訪日外国人に心強い機能といえる。

また、handyの回線を他の端末から使える「テザリング」も、ホテル側のリクエストに応じて提供していくという。これができれば、自分が使い慣れたスマホやタブレットをhandyの無料データ回線でお得に使えるというわけだ。

ソフトバンク側はIoTの技術的な基盤を提供し、コンテンツやタクシー配車、宅配サービスなどでソフトバンクグループが協力。ソフトバンクが誇る法人営業チームがhandyを全国展開していくという。これまでhandyの導入は東京、大阪など都市部の比率が高かったが、さらに展開地域が広がりそうだ。

handyにソフトバンクグループのサービスを提供

handyのデータ通信にはドコモ系のネットワークを使っていたが、新規導入はソフトバンク回線を使い、既存のドコモ回線も順次ソフトバンクに置き換えていくという。

これまでMVNO事業に乗り遅れてきたソフトバンクだが、今後のhandyの普及を見据えれば、数十万の回線をまとめてドコモから奪える計算になる。この点もソフトバンクの狙いだろう。