「コンテンツビジネス」の記事

令和になっても勢いやまず、「実写化映画」の是非を考える

カレー沢薫の時流漂流 第45回

令和になっても勢いやまず、「実写化映画」の是非を考える

2019.06.03

二次元原作の「実写化」作品がますます増えている

成功作もあるが…、実写化へのイメージは否定先行になりがち

映画デビルマンは一周まわってむしろイケる

当コラムは事前に担当から、ネタ候補が数点送られてくるのだが、その中に「実写化 映画の是非」というテーマが入っていた。

これは、合法的に「映画デビルマン」の話をするビッグチャンスである。終身雇用オワコン、年金終了のお知らせ、など、世間がもっと関心を寄せているニュースがあることは百も承知だが、それどころではない。

というわけで今回は実写化映画についてだ。

繰り返される原作ファンの失望

まず実写化とは、漫画やゲームアニメ等、二次元の原作を元にそれを三次元の役者が演じることである。二次元を三次元化することに関しては、常に一定数「否定派」が存在する。

先日、人気漫画「かぐや様は告らせたい」の実写化が発表されたが、原作ファンから、かなり否定の声が挙がっているという。実写化が批判される要因はまず「原作とかけ離れている」という点が挙げられる。

そもそも二次元の物を三次元にする時点で、ある程度無理が生じるものだ。本当に原作に忠実にしようと思ったら、人間の奥行をなくすことから始めなくてはいけない。この時点で役者は死んでしまう。

絵柄が、目が顔の半分以上ある、頭髪が自然界にない色をいているなど「二次元の良さ」を生かしたものであればあるほど、原作と実写の乖離が激しくなる。さらに「似せる努力すら感じられない」ものになると、ますます原作ファンは拒否反応を示してしまうのだ。

同じ実写化でもドラマ版「きのう何食べた」は、私の知る限りではかなり評判が良いように思える。評判が良い理由はやはり「原作に忠実」という点が大きいようだ。

またビジュアルだけではなく、実写化となるとストーリーも変えられている場合が多い。

実写化映画には、原作が50巻以上出ているもの、まだ未完のものなども珍しくない。それを二時間の映画にしようと思ったら、ストーリー改変は不可避であり、中には原作にはない「映画版完全オリジナルストーリー」で公開されるものもある。

また原作には存在しない「実写版オリジナルキャラ」が登場することもある。さらに、このオリジナルキャラと、原作には全くなかった「恋愛要素」が追加されることすらある。

この時点で、原作ファンは怒り過ぎて逆に解脱してしまう。

つまり、実写化に対して、否定派のほとんどが「原作が好きな人」なのである。原作が好きであればあるほど、そのイメージが壊されてしまう可能性がある実写化に「二次元のままで良いじゃないか」「X軸を追加する必要性がどこにあるのか」と感じてしまうのである。

実写化されるには理由がある

このように、漫画などの実写化が発表されると、大なり小なり「やめてくれ」の声が挙がる。しかし、実写化は加山雄三がブラックジャックをやっていた時代から、なくならないし、むしろ増加傾向にある。

何故かというと、何だかんだ言って、完全オリジナルの映画より、漫画原作の映画化は良くも悪くも「話題性」があり、客を呼びやすいそうだ。確かに、否定派ももっと否定するために見に行く可能性は大いにある。また原作者に払う著作権使用料が、意外なほど安いという理由もあるそうだ。

実写化というのは必ず原作者がOKを出しているものである。中には、実写化の話は山ほど来ているが、原作者がOKを出さないから、実写化されないものもあるのだ。前述の「きのう何食べた」が人気漫画でありながら、今まで実写化されなかったのは企画段階で「料理部分をカット」など、原作者的に納得できない話が多かったから、という話もある。

もちろん、気軽にOKしたら思いもよらないものが出来上がってしまった、という事は多いにあるだろうが、どんな原作からかけ離れたものでも一応「原作者承知の上」なのは確かなのである。

原作者が己の作品の実写化に対しどう考えているか、というと、当然作家にもよるだろうがかぐや様の作者は「映画から原作に興味を持ってくれる人もいるはずだ」と実写化に対しポジティブな意見を表明している。確かに私もその昔、原作の方を知らないまま「映画ピンポン」を見て、そのまま原作漫画を全巻揃えたたた。実写化が原作に利益をもたらす可能性は十分にあるのだ。

実写化はデーモンになっちまいかねない「賭け」だ

だが逆に、原作ファンが増えると期待してOKを出して完成したものが、「伝説のクソ映画」として歴史に名を刻んでしまう、というリスクはもちろんある。

それが冒頭に言った「映画デビルマン」だ。

実写化に対しファンが否定意見を出すのは「デビルマンの再来」を恐れているから、という理由は大いにあり得る。それは恐れて当たり前だ。過去あまたの実写化クソ映画の存在が、今日の実写化に対する根強い不信感につながっている可能性はある。 

映画と漫画は別物と言っても、自分の好きな漫画が原作の映画が、ことあるごとに「クソ映画代表」として名前が挙がるのは、原作ファンとしては辛い物があるだろう。

このように、メリットもあればデメリットもある、まさに「賭け」とも言えるのが「実写化」なのである。

あと、映画デビルマンは個人的に一周回って「成功作品」だと私は思っているので、ぜひ見てほしい。

わずか3年で生態系が爆発した“デジタルゲームのカンブリア紀”

ゲームとともに振り返る“平成”という時代 第2回

わずか3年で生態系が爆発した“デジタルゲームのカンブリア紀”

2019.05.23

「ゲーム業界」に焦点を当てて平成を振り返る連載企画

第2回は平成6年から平成8年までの3年間にフォーカス

16ビットから32ビットへと世代が移行し、さまざまなゲームが生まれた

5月1日の新天皇即位に伴って、「平成」から「令和」へと元号が変わりました。そこで、平成をゲームとともに振り返ってみようという本企画。第2回目の今回は、「平成6年(1994年)から平成8年まで」を追っていきます。この時期は、PCがより身近となり、家庭用ゲーム機ではいよいよ3Dポリゴンが使われる32ビット世代へと移行していきました。

経済の低迷が顕著な時代、ゲームは3Dへ

平成6年、インターネットの情報閲覧で欠かせないブラウザにおいて最初期に広く一般に普及した「Netscape Navigator」、検索サービス老舗の「Yahoo!」、World Wide Web(ワールド・ワイド・ウェブ)関連技術の標準化を推進する団体「W3C」が発足するなど、現在のインターネットを活用した諸活動の基盤となる技術が生まれました。

翌年の平成7年にはWindows95が発売。PCがビジネスシーンのみならず一般家庭へと広がり始めます。さらに平成8年にはヤフー、平成9年には楽天と、現在も日本のインターネットサービスを牽引する企業が続々と設立されました。そしてついに平成10年2月、日本におけるインターネット人口が1000万人を突破したのです。

このように、国内のデジタル空間は破竹の勢いで成長と拡大の一途をたどりますが、現実社会には未曽有の危機が訪れます。

平成6年の松本サリン事件と平成7年の地下鉄サリン事件というオウム真理教が起こした一連の事件では、心の拠り所になるはずの宗教が反社会的組織となって、罪のない人々に凶行し得ることを日本人に示しました。現代日本人が漠然と持つ宗教に対する不信感は、これら一連の事件に根差していると言っても過言ではないでしょう。

また、地下鉄サリン事件が起きる直前の平成7年1月17日、阪神・淡路大震災が関西を襲いました。結果的に経済活動も低迷します。GDP成長率は平成7年に2.7%、8年には3%を超えたものの、失業者はこの時期増加の一途をたどり、まさに「失われた20年」前半期の真っ只中でした。

平成6年に人気だったテレビドラマ『家なき子』の「同情するなら金をくれ!」というセリフは、この時期の厳しい世相を示していたと言えます。

一方で、忘れてはならないのは、映画館数が平成5年の1734館から、以降は長期的に上昇していくことです。同一の施設に複数のスクリーンがある「シネマコンプレックス」が台頭するのもこの頃。つまり、「インドアエンターテインメント」という楽しみ方が定着し始めたと言えるのです。

このように、デジタルと現実が相反する様相を示す日本において、ゲーム産業はデジタル側。家庭用ゲーム機では、「セガサターン」が平成6年11月22日に、「PlayStation」が平成6年12月3日に発売されます。いずれもCD-ROMの活用と、3D描画能力が話題になりました。さらに平成8年6月23日に「ニンテンドウ64」が発売されます。

平成6年11月22日に発売された「セガサターン」
©SEGA
平成6年12月3日に発売されたPlayStation®
©2014 Sony Interactive Entertainment Inc.

PCにおいても、さまざまな周辺機器が発売され、ゲームプレイに最適なハードとして強化できる環境が生まれました。CD-ROMドライブの本格的普及、Creative Technologyなどによるサウンドカードの誕生、そして、3dfx VoodooやNvidia RIVAをはじめとする3Dグラフィックアクセラレーターによって、PCの3DCGはリアルタイムレンダリング能力が向上しました。いわゆる「マルチメディア」をキーワードにさまざまなコンテンツが提供されるようになったのです。

欧米PCゲームカルチャー発展の契機となった『DOOM』

主観視点/1人称視点シューティングゲーム(英語名First Person Shooting Game、略称FPS、以下、FPS)では、アタリの『Battlezone』や『Star Wars』など、ワイヤーフレームを用いた作品がいくつか発売されていましたが、現在のFPS系譜の元祖は1992年、id Softwareにより発売された『Wolfenstein 3D』だと言われています。

同作は、日本アイ・ビー・エムが発表したパーソナルコンピュータ用のオペレーティングシステム「DOS/V」版で、『ウルフェンシュタイン3D』として、平成5年3月1日にイマジニアよって日本でも発売されました。

しかし、ゲームカルチャーへのインパクトという視点では、平成5年12月10日に北米でリリースされ、その後北米から欧州へと爆発的に広がり、FPSという一大ジャンルを発展させていった『DOOM』の存在感が圧倒的でしょう。

DOS/V版は平成6年2月1日に『ウルフェンシュタイン3D』と同じくイマジニアから発売され、国内のコアゲーマーを中心に支持されました。ですが、若干粗い3D描画の中でのスピード感あふれるゲーム展開が、一部のユーザーに「3D酔い」を促してしまい、それがしばらくイメージとして定着してしまいました。

一方欧米では、ネットワーク対応の熱いマルチプレイヤー対戦が盛り上がり、週末にそれぞれのPCを持ち寄って、LANでつなぎ、ゲーム対戦を徹夜で行う「LAN Party」という独自のゲームの楽しみ方を生み出します。この先にあるのが、現在のPCゲームを中心としたeスポーツトーナメントです。

このほかに、「シェアウェア」という無料でゲームの一部を提供する概念や、ゲームエディターをユーザーに解放し、独自のゲームステージを開発し共有することを奨励する「MODカルチャー」も本作を契機に広がっていきました。このゲームエディターのカルチャーが、ゲームエンジンのサードパーティへのライセンス提供というビジネスモデルへと発展していきます。

『MYST(ミスト)』が示した、「マルチメディア」で実現する不可思議な世界

当時、コンピュータ(デジタル)メディアがほかと差別化できるものは、「文字、CG、画像、映像、音声といった複数の要素を一体化したコンテンツとして表現できる点」だとされ、それを言葉で表すうえで「マルチメディア」という言葉が頻繁に使われるようになっていました。

この、いわゆる「マルチメディア」ブームの寵児となったのが米国Cyanによるパズルアドベンチャーゲーム『MYST(ミスト)』でした。そして、その日本語版がセガサターン向けソフトとして平成6年11月22日、つまり、ローンチタイトルの1作として選ばれたのです。

同作は、画面の鍵となる部分をクリックして謎を解き、次のシーンに進む、というアドベンチャーゲームの流れを組むもの。当時の欧米ゲームよろしく、細かい解説やチュートリアルのようなものがなく、プレイヤーはいきなりゲームの舞台であるMYST(ミスト)島に放り込まれます。

近代とも中世とも未来とも判別のつかない建築物のある不思議な空間のなかで、プレイヤーは暗号や謎を解きながら物語を展開させていきます。謎解きをする際も、建築物のなかに残された日記やそこに描かれたマップ、本のなかで再生されるアトラスという人物からのメッセージを読み解くといった、テキスト、映像、画像をプレイヤーがフルに活用するようにデザインされており、まさに「マルチメディアブーム」を代表する作品に仕上がっています。このグラフィックデザインや謎解きの仕組みは、のちの数多くのゲームにインスピレーションを与えました。

MYSTのゲーム画面

乙女ゲームの源流になったコーエーの『アンジェリーク』

恋愛/育成シミュレーションのような作品が台頭するなかで、そのゲームメカニクスを女性向けに構想するという「発想」はある意味、自然と言えます。ただ、経営者がそこに予算を割り当てて実行に移すのは別の話。それを行ったのが光栄(コーエー、現・コーエーテクモゲームス)です。

歴史シミュレーションゲームで既にブランド名を確立していた同社でしたが、平成6年9月23日に発売された『アンジェリーク』は、“女性が宇宙を統べる”という世界で、守護聖と呼ばれる存在から助けを得ながら、女王になるべく惑星の大陸を育成します。

『アンジェリーク』のパッケージ
イラスト/由羅カイリ
©1996 コーエーテクモゲームス All rights reserved.

ただ、プレイヤーにとっての楽しみは、守護聖とのロマンス。キャラクターの性格の違いや声優が吹き込む甘いセリフに、プレイヤーは釘付けになりました(ゲーム内で声優によるセリフが付いたのは、平成7年に発売されたPC-FX用ソフトから。平成6年にはドラマCDがリリースされた)。

『アンジェリーク』のゲーム画面。ゲーム画面は「my GAMECITY クラシックゲーム館」でプレイ可能な『アンジェリークSpecial』版のもの
イラスト/由羅カイリ
©1996 コーエーテクモゲームス All rights reserved.

これを契機にコーエーは『アンジェリーク』シリーズを発展させていき、以降は「和」をテーマとした『遥かなる時空の中で』シリーズ、学園モノの『金色のコルダ』シリーズとラインアップを増やし、これらを「ネオロマンス」シリーズとしてブランド化していきます。「乙女ゲーム」という一大ジャンルは、現在スマホゲームのなかでも非常に重要な位置づけになっていますが、その源流がここにあるわけです。

“ニンテンドウイズム”を世界へと広げた『スーパードンキーコング』

平成6年11月26日に発売されたスーパーファミコン用ソフト『スーパードンキーコング』の革新的要素は、スーパーファミコンというハードの制約のなかで、疑似3D的キャラクターモデルをスムーズに動かすことができたという点です。

シリコングラフィックスによる3DCGソフト「Power Animator」によりレンダリングが行われたキャラクターを、同ハードの制限で落とし込めるよう調整しただけでなく、美麗な背景も同様の作業が行われました。

ゲームデザインそのものは、『スーパーマリオブラザーズ』シリーズから築き上げられた横スクロールアクションゲームの1つの到達点として位置づけられるソフトと言えるでしょう。そのような意味では、そこまでの革新性はありませんでした。

しかし驚きなのは、本タイトルが英国のレア社によって開発されたという点。任天堂側からのアドバイスによって、ゲームバランスが絶妙に調整された同作をプレイした当時の筆者は、完全に日本の任天堂(具体的に言えば宮本茂氏)によって作られたものだと思っていました。

のちに本作がイギリスで開発されたと聞いて驚いたことを覚えています。つまり“ニンテンドウイズム”が確実に世界へと広がっていくさまを、筆者を含む世界中のプレイヤーが目撃したのです。

ブリザードの『ウォークラフト』は、グローバル規模でPCゲームカルチャーを定着させた

平成6年11月15日(Moby Gamesによる)、『ウォークラフト』が北米でブリザードからリリースされました。敵軍の戦略や戦術が常に変化するなかで、自軍のリソースを獲得して軍備や研究機関などを増設していき、敵側と激戦を交わし本拠地の占拠を目指すという、”リアルタイム”戦略ゲームの傑作です。その後、DOS/V版も国内で展開されました。

その前に発売された、映画『デューン/砂の惑星』の世界観をベースとした『Dune II』が、このジャンルを確立したと言われていますが、ファンタジー世界を舞台に、人類とオークの戦いという白兵戦を生臭く示した『ウォークラフト』のインパクトで、同ジャンルが浸透したと言えるでしょう。

CPUを相手にストーリーを進行させる「キャンペーンモード」と、LANを通じた複数人プレイの「マルチプレイヤーモード」がありましたが、当時からマルチプレイヤーモードに熱中していたのを記憶しています。同作で紡ぎあげられた世界観が、ブリザードによる以降のゲームの方向性を決定づけたとともに、欧米のゲームカルチャーに対しても影響を与えることになりました。

JRPGの金字塔『クロノ・トリガー』では、作家性の重要さが明らかに

平成7年3月11日に発売された『クロノ・トリガー』は、日本ファルコムや、エニックス、そしてスクエアなどが確立した「8ビットおよび16ビット時代」における“ドット絵の日本製ロールプレイングゲーム(JRPG)の到達点”と言っても過言ではありません。

『ファイナルファンタジー』シリーズの生みの親である坂口博信氏がエクゼクティブプロデューサーを、『ドラゴンクエスト』(以下、『ドラクエ』)シリーズの生みの親である堀江雄二氏がシナリオを、前述の『ドラクエ』シリーズに加えて、マンガ『ドラゴンボール』や『Dr.スランプ』で日本中を虜にしていた鳥山明氏がキャラクターデザインを務めるというドリームプロジェクトが実現。この3人がいかなる作品を生み出すのかという点でも注目の的となりました。まさに“作家性”を全面的に押し出したプロモーションが行われたのです。

『クロノ・トリガー』のパッケージ画像。キャラクターデザインは鳥山明氏
©1995 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
Illustration: ©1995 BIRD STUDIO / SHUEISHA
Story and Screenplay: ©1995, 2008 ARMOR PROJECT / SQUARE ENIX

果たしてリリースされた作品も、ファンの予想をはるかに上回る出来となりました。従来のファンタジーにタイムトラベルの要素を加え、恐竜人類と人類の祖先が共存する原始時代から世紀末、そして未来が描かれます。

鳥山明氏によってデザインされた、クールな主人公「クロノ」から、コミカルな外見をした「ロボ」や「カエル」といったキャラクターまで、しっかりとドット絵で表現。16ビット時代におけるグラフィック表現の最高峰に到達したと言えるでしょう。さらに、光田康典氏によるBGMも、16ビットサウンドの魅力を徹底的に引き出しました。同氏の作曲家としてのデビュー曲にして代表作の1つに数えられています。

『クロノ・トリガー』のゲーム画面
©1995 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
Illustration: ©1995 BIRD STUDIO / SHUEISHA
Story and Screenplay: ©1995, 2008 ARMOR PROJECT / SQUARE ENIX

メディアミックス戦略の源流『ポケットモンスター 赤・緑』

平成8年2月27日、日本を皮切りに、最終的に全世界において社会現象となる作品がリリースされました。『ポケットモンスター 赤・緑』です。

『ポケットモンスター 赤・緑』のパッケージ
©1995 Nintendo /Creatures inc. /GAME FREAK inc.

幼年時の「虫取り体験」からインスピレーションを受けたとされるポケモンを捕まえるスリル、捕まえたポケモンが図鑑に記録されるコレクション要素、「通信ケーブル」でポケモンを交換するドキドキ感など、子供たちがさまざまなシーンで体験したリアルな遊びが、1本のゲームに昇華されたのが本作です。

ゲーム中の画面
©1995 Nintendo /Creatures inc. /GAME FREAK inc.

さらに、マンガ、カードゲーム、テレビアニメ、そして劇場版アニメと、次々と『ポケモン』のタッチポイントを増やし、それぞれで相乗効果が生まれたという点でも当時としては画期的でした。これまでもメディアミックスはさまざまな作品で行われてきましたが、『ポケモン』のインパクトは比べ物にならないほど絶大だったのです。

もちろん、ゲームバランスも秀逸。カジュアルプレイでも十分楽しめるデザインでありながら、パーティのポケモンを選別する戦略性や、対戦相手との絶妙な駆け引きなど、対戦プレイを競技ととらえてプレイする人にも対応しうる奥深さを兼ねそなえた作品でもあったのです。

映画並みのストーリテリングをゲームでも実現できることを示した『バイオハザード』

平成8年3月22日、カプコンからリリースされた『バイオハザード』ほど、当時のゲームプレイヤーを驚かせた作品はないでしょう。

謎の洋館、ゾンビ、そしてその先に存在するさまざまな異形の存在など、ジョージ・A・ロメロが手がけた映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』や『ゾンビ』などからインスピレーションを受けたシーンも数多くあり、それを3Dでかつゲームにおいて完全に再現したことが多くのユーザーに衝撃を与えました。

ゲームというものが、映画に匹敵または凌駕する可能性があるメディアだと実感させた最初期の作品が、本作だったのではないでしょうか。『バイオハザード』以降もシリーズは発展していき、現在も多くの人に愛されるIPであることは誰もが認めるところでしょう。リモコンのようにキャラクターを操作する操作性もむしろホラー感を引き出す「演出」として高く評価されました。

『バイオハザード』のパッケージ画像
©CAPCOM CO., LTD. 1996 ALL RIGHTS RESERVED.
『バイオハザード』のゲーム画面
©CAPCOM CO., LTD. 1996 ALL RIGHTS RESERVED.

ローンチタイトルにして3Dアクションに必要な要素を網羅した『スーパーマリオ64』

平成8年6月23日に「ニンテンドウ64」がリリースされましたが、その際、ローンチタイトルとして展開された『スーパーマリオ64』に当時のユーザーは衝撃を受けました。

ジャンプする、探検する、潜る、飛ぶといった、従来の『スーパーマリオ』シリーズでのプレイ感覚を「忠実に」3D空間で再現していたのです。さらに重要だったのはアナログスティック。自然に3D空間を自由に動き回れるあの操作感には誰もが驚かされました。

さらに特筆すべき点は、デモの際に現れるクローズアップのマリオの顔。まるで平成7年に上映されたばかりの劇場用フル3DCGアニメ『トイ・ストーリー』のキャラクターかと見紛うような豊かな表情のマリオが、画面一杯に表示されているのです。コントローラーを使って顔にイタズラをすると、ちゃんとリアクションもしてくれました。当時はそんなところにミライを感じたものです。つまり、ゲームといる領域を超えたアミューズメントがそこにあったと言えるでしょう。

ゲームが「あらゆるエンターテインメントの複合体」であることを示した『サクラ大戦』

平成8年9月27日、セガサターン向けに開発された同作は、ゲームがまさに「あらゆるエンターテインメントの複合体」であることを実感させられる作品でした。『天外魔境』をはじめ、数々のゲームやアニメを手がけてきた広井王子氏、『逮捕しちゃうぞ』などで人気を博していたマンガ家の藤島康介氏がキャラクターデザイナーとして、そして『ドラゴンボール』をはじめ錚々たるアニメ作品の音楽をつくりあげてきた田中公平氏が結集して作成されました。

『サクラ大戦』のパッケージ画像
©SEGA

大正浪漫と蒸気技術が融合された独自のレトロフューチャー的な世界感のなか、プレイヤーは、「平時は帝国歌劇団」「有事は帝国華撃団」という秘密部隊の隊長として、女性団員をまとめ上げながら、悪の組織と戦うゲームです。

アドベンチャーパートでストーリーを展開させながら、敵との対戦パートはオーソドックスなターン制ウォーシミュレーションゲームとして進める本作は、アニメファン、ゲームファン双方が納得する出来でした。のちにアニメ化、ドラマCD化、そして舞台化まで行われ、ゲームを原作とした2.5次元ライブエンターテインメントの先駆け的な役割を果たしたと言えるでしょう。

対戦パートの様子。「霊子甲冑」と呼ばれるメカを操縦して戦う
©SEGA
本作には、女性隊員とコミュニケーションを図るアドベンチャーパートを搭載。隊員の信頼度によって、攻撃力や防御力が変化し、戦闘パートに影響する
©SEGA

アートと遊びが見事に融合した『アクアノートの休日』と『パラッパラッパー』

また、ゲームの多様性を象徴しうる傑作が、この時期に多数生まれました。その代表的な作品の1つが平成7年6月30日に発売された、『アクアノートの休日』です。アーティスト・飯田和敏氏がゲームデザイナーとして取り組んだ本作は、ゲームクリアの概念が限りなく希薄な、海洋探索型ゲーム。その不思議で幻想的な海洋世界に魅了されたプレイヤーも多く、「目的もなく自由に異世界に没入する」行為自体が、ゲーム体験において重要な要素であることを示しました。

『アクアノートの休日』のゲーム画面
©1995, ARTDINK. All Rights Reserved.

もう一方は、平成8年12月6日に生まれた『パラッパラッパー』です。原色を多用した背景デザインのもと、脱力系とも言える紙っぺらのような2Dキャラクターがダンスバトルを繰り広げるという異色作。ただし、もともとの生みの親である松浦雅也氏が、「PSY・S」として活動していたミュージシャンであったこともあり、ゲームのために準備された楽曲はどれも秀逸で、国内のみならず世界的に評価を受けました。

『パラッパラッパー』のパッケージ画像
©1996 Sony Interactive Entertainment Inc. ©Rodney A. Greenblat / Interlink
『パラッパラッパー』のゲーム画面
©1996 Sony Interactive Entertainment Inc. ©Rodney A. Greenblat / Interlink

これらはいずれも本格的なアーティストが「ゲーム」という課題に対することで、従来のゲームデザイナーでは思いもよらなかった新たな体験をもたらした一例と言えるでしょう。

わずか3年で一気に広がった“デジタルゲームのカンブリア紀”

以上、わずか3年の間で、現在にもつながる多種多様なゲームが生まれました。その生態系の爆発はまさにカンブリア紀を彷彿とさせます。

ただ、ゲームの発展はここでは終わりません。次回は、インターネットシーンにおけるゲーム体験を生み出した作品群を紹介していきます。

VTuber制作からモーションアクターまで! コンテンツ東京のバーチャルビジネスを一挙紹介

VTuber制作からモーションアクターまで! コンテンツ東京のバーチャルビジネスを一挙紹介

2019.04.05

「コンテンツ 東京 2019」が東京ビッグサイトで開催

今回は「VTuberゾーン」が新設された

ビジネス展開が進むVTuber関連のブースを紹介する

東京ビッグサイトで4月3日~4月5日に開催中の「コンテンツ東京 2019」。ライセンシングジャパンやクリエイターEXPO、コンテンツ マーケティング EXPO、映像・CG制作展、先端デジタルテクノロジー展など、さまざまなジャンルのサービス展示、商談が行われている。

なかでも注目したいのが、バーチャルYouTuber(VTuber)のサービスが展示されている「VTuberゾーン」だ。今回から映像・CG制作展に新設されたエリアである。

ロート製薬がVTuber社員を雇ったり、サントリーが公式のVTuberを採用したり、日清食品がVTuber・輝夜月のCMを制作したりと、企業でのVTuber活用が目立ち始めた昨今。「自社でもプロモーションにVTuberを活用したい」と考えている人も多いのではないだろうか。

だが、VTuber関連のマーケットは2018年に急成長したばかり。運用のノウハウがある企業はまだ少ないだろう。そもそも「何をすべきかわからない」と頭を抱える担当者もいるはずだ。

そこで、本稿では、「VTuberゾーン」で展示されていたサービスをいくつか紹介する。VTuberビジネスを進めるうえでの参考にしてほしい。

指の動きから表情まで、すべてをとらえるキャプチャシステム

スパイスのブースでは、なんとVTuberのライブ配信の裏側を実演。モーションキャプチャを装着した2名の女性の動きと声がリアルタイムにVTuberとリンクし、ライブ映像としてディスプレイに表示されていた。いわば、“中の人”が普段どんなことをやっているのか公開していたわけだ。

スパイスのブースで行われていたモーションキャプチャのデモ。ちなみに実演していたナツとメグというキャラクターは、デモ用に同社が製作したVTuber。実際に動画などを投稿しているわけではないという

同社オリジナルのVTuberシステムでは、一般的なモーションセンサーに加えて、専用のグローブを装着することで細かい指の動きまでバーチャル上で表現できるだけでなく、オリジナルのヘッドマウントカメラで表情を認識し、そのままキャラクターに反映させることができる。キャラの表情を別の担当が操作することが一般的ななかで、すべての動作をまとめて収録できるのは珍しいのではないだろうか。

専用のグローブをつければ、指の1本1本まで動きを表現できる

また、オリジナルのVTuber制作サポートも行っており、キャラクターデザインから3DCG化、セットアップ、収録、編集まで、企画以外のVTuber制作に関する業務をすべて社内で完結できるそうだ。さらに、機材販売や技術サポートもできるので、これらのシステムを導入して自社スタジオで収録環境を整えたいと考えている企業や、キャラクターは持っているが3DCG化できていないという企業まで、幅広く対応する。

なお、同社のブースではアメノセイ、茨ひより、燦鳥ノム、富士葵によるコンテンツ東京の来場者向け動画が流れていた

バーチャルメイドアイドルが企業のお仕事をお手伝い

3DCGモデリングなどを手がけるクリープのブースで紹介されていたのは、VTuber制作サービスの「iVTM」だ。

同サービスは、キャラクターのデザインから3DCG化、撮影、音声収録、配信、運用と、VTuber映像制作のすべての工程を手がけるというもの。制作はどの段階からでも依頼できるので、すでに自社で保有しているキャラクターがいる場合は、3DCG化から依頼することも可能だ。

ブースでは実績として、パチンコパチスロ情報メディア『ぱちガブッ!』のバーチャルライター・上乗恋の動画を放送。また、同社が独自にプロデュースしたVTuber羽原ゆとり(ゆとりん)のパネルが置かれていた。クリープの所在地が秋葉原ということもあり、「バーチャルメイドアイドル」というテイストにしたらしい。

同社では「iVTM」を使ったVTuber動画制作だけでなく、ゆとりんを起用した企業コラボレーションやイベントリポーターなどの仕事も請け負う。

クリープのブースの様子
上乗恋をご存じない方は、こちらをチェック。777TOWN.netで『ぱちんこCR聖戦士ダンバイン319ver.』をバーチャル実践する動画だ
バーチャルメイドアイドル羽原ゆとりの紹介動画。バーチャルでメイドでアイドルと、アキバ要素がたっぷり

ゲーム部プロジェクトではさまざまなタイアップが可能

Unlimitedは、自社で手がけるVTuberユニット「ゲーム部プロジェクト」や「道明寺ここあ」、「あおぎり高校ゲーム部」といった、同社IPとのタイアップ企画を提案。それ以外にも、VTuberのプロデュースや2D/3Dアニメーション制作も請け負うという。

ゲーム部プロジェクトは、夢咲楓、風見涼、桜樹みりあ、道明寺晴翔という4人のVTuberによるユニット。チャンネル登録者数は35万人で、ゲーム実況動画や日常を描いた動画を中心に配信している。

道明寺ここあは「ここあMusic」というチャンネルで、「歌ってみた動画」を中心に活動をしているVTuberだ。この道明寺ここあ。筆者個人的にはバーチャル界イチ歌がうまいと思うVTuberである。ヒメヒナも捨てがたいし、富士葵も歌がうまい。YuNiの歌声もステキだと思う。もちろん燦鳥ノムも大好きだ。それでも、NHKで放送された『バーチャルのど自慢』での歌を聴いたときの衝撃は忘れられない。

ゲーム部プロジェクトのブース
道明寺ここあが『バーチャルのど自慢』で披露した『愛をこめて花束を』

VTuberのモーションはプロにお任せ

ソリッド・キューブのブースでは、モーションアクターの事業を紹介していた。VTuberで大事な要素のなかには「動き」があり、モーションキャプチャーを装着して動きをつけるのが一般的だが、「誰がやっても同じ」というわけではないらしい。キャラクターの個性を最大限引き出すための表現をする必要があるのだ。

同社は、訓練を積んだ“動きのプロ”が在籍しており、モーションアクターの派遣、育成、振り付けなどを行っている。音響制作やCG制作といった関連業務のコーディネートも行っているそうだ。

実績には『初音ミク VR』や『ウマ娘プリティダービー』、『アイドルマスター』シリーズ、『アイドリッシュセブン』などがある。VTuberだけでなく、3DCG化が進むアニメやゲームのニーズもあるのだろう。また、声優事業も行っており、VTuberであれば、声も動きもどちらも担当できる。

キャラクターに動きをつけている様子の映像とアクターさん

複数のVTuberを組み合わせてシナジー効果を生む

キズナアイで有名なバーチャルタレント支援プロジェクト「upd8(アップデート)」は、企業向けのインフルエンサーマーケティングを提案。タイアップ動画の企画やイベント出演など、親和性の高いターゲットにリーチできるプロモーションを手がける。

upd8のブース

最近では、チーズおかきやソフトバンクのiPhone発売イベントなど、さまざまなジャンルで活躍しているキズナアイだが、やはり出演料にはそこそこの金額が必要らしい。

そこで、upd8では、プロジェクトに参加しているバーチャルタレントを複数人コラボレーションさせる「PUGCモデル」を推奨。各VTuberのファンを巻き込み、比較的コストを抑えつつも多くの潜在顧客にリーチできるという。

キズナアイ以外のVTuberによるコラボを推奨してはいるものの、ブースにはキズナアイグッズがズラリ

eスポーツとインバウンドをカバーする2人のVTuber

XRエンターテインメントは、中京テレビアナウンス部所属の大蔦エルと、あいち観光バーチャルサポーターのキミノミヤ、ココンという2タイプのVTuberを紹介。大蔦エルはゲーム実況やeスポーツを中心に活動しているVTuberで、中京テレビの番組「ササシマ BASE Lab.」のゲームコーナーにレギュラー出演している。キミノミヤはバイリンガルVTuberとして、アニメを中心とした日本文化を発信。ココンはキミノミヤのパートナーの狐のようなキャラクターだ。

eスポーツとインバウンドという2領域をVTuberでカバーしている同社。訪日外国人向けの動画を制作できたり、eスポーツイベントの司会ができたりと、今後ますます盛り上がるだろうジャンルなだけに、引き合いは多そうだ。

XRエンターテインメントのブース
大蔦エルが中京テレビのアナウンサーから研修を受ける動画
キミノミヤが「中二病」を英語で紹介する動画

位置を推測して、少ないセンサーでモーショントラッキング

Moguraのブースで紹介されていたのは、「IKinema Orion」というモーションキャプチャシステム。「HTC Vive」と呼ばれるVR用のヘッドマウントディスプレイを用いて、動きのセンシングを行うというものだ。

VTuberの動きを作るには、モーションセンサー付きの全身スーツのようなものを着用するのが一般的だが、同システムでは、頭と足のセンサーと、両手に持つ専用のコントローラーから、体勢をリアルタイムに推測する。そのため、比較的低コストで、全身のトラッキングを行えるようになるという。

Moguraのブース
「IKinema Orion」の紹介動画
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2DVTuberをスピーディかつ低コストで運営

VtuberプロダクションのZIGは、自社のVTuber運営のノウハウを生かした、企業のVTuberマーケティングをサポート。同社では2Dモデルの制作を行うため、3Dと比較してコスト1/10程度に抑えられるという。

また、半年で50体のVTuber開発を行った実績があることからも、スピーディに制作を進めることが可能。クライアント企業の環境分析やターゲット分析を行ったうえでVTuberコンテンツを届けていく。

ZIGのブース

なお、ブースでは紹介されていなかったが、同社は4月3日にVTuberに会えるファンコミュニティサービス「MeChu」をローンチした。

これは、特定のVTuberを応援したいというファンと、活動資金を手に入れたいVTuberをつなげるというサービスで、支援金が5万1円以上になると、ファンとVTuberが1対1でコミュニケーションを行える「密会」の抽選が行われるなどの特典があるという。

ローンチ時点では、ZIGに所属しているVTuberのみが登録されているが、徐々にメンバーを増やしていく予定。個人でVTuberを始めたいと考えている人の収益源としても使えるそうだ。

低コストで動画制作できる「VTuberリース」

VTuber歌劇ユニット「麻布台歌劇団」をプロデュースするSHOWBEEZでは、VTuberのリースサービスを紹介。キャラクターデザインやモデリングにかかる初期費用などが必要なく、同サービスの利用に必要なのはランニングコストのみ。キャスティング料などがないので、低コストで動画制作を依頼できる点がメリットだろう。

麻布台歌劇団
SHOWBEEZのブース

VTuber×コスプレで、バーチャルとリアルの体験をプロデュース

キャラクターデザインや映像の制作を手がけるPXRと、コスプレを応援するアプリ「COSPO」を提供するKAWAII JAPANの合同ブースでは、数人のコスプレイヤーが呼び込みを行っており、両社が進めているプロジェクトを紹介していた。

バーチャルばかりのエリアに3次元コスプレ女子が

同プロジェクトでは、「コスプレしやすい」というコンセプトでKAWAII JAPANの新規キャラクターIPをPXRが制作。基本的に“中の人”が出てこないVTuberだが、コスプレを通じてリアルなイベントにも出ていけるような取り組みをしていくという。

3Dモデルからデフォルメ2Dモデルまで動かせる

バーチャルキャラクターの企画・設定から、デザイン、2D/3Dのモデリング、動画の作成、ライブ配信、運用サポートまでワンストップで提供するビークエストのブースでは、AIを活用した競輪予想サイト「AIcast(アイキャスト)」の広報担当である蒼月アイリーンとコミュニケーションを図れるデモが実施されていた。

ブースの写真を撮っていると、蒼月アイリーンに「かわいい顔できるから近くで撮影して」と呼びこまれた

また、ブースにはアイキャストのもう1人の広報担当である如月サライを使った表情キャプチャ体験も行われていた。内容はカメラに映った来場者の顔から表情を認識し、瞬きや口の動きをトレースするというもの。デフォルメされたパターンのキャラクターでもしっかりVTuberとして動かすことができるようだ。

如月サライの表情認証デモの様子。デフォルメキャラでもVTuberとして動かせる

手軽な機材でスタジオ外でもVTuberイベントができる

ライブカートゥーンでは、キャラクターデザインの制作からVTuber事業をサポート。特に、「KiLA」と呼ばれる持ち運びを前提にした機材を使用しているので、スタジオ内での収録だけでなく、イベントなどでもVTuberのシステム設置が容易だという。

ライブカートゥーンブースのデモで動いていたキャラクター

ちなみに、同社の事例として紹介されていたVTuberの虹河ラキは、山佐スロワールド/スロプラス+サポーターでもある。リアルのパチスロ実践動画も投稿しているので、興味のある人はチェックしてみてほしい。ただ、山佐の機種であれば、個人的には神台と名高い「鉄拳2nd」の最強上乗せゾーン「デビルラッシュ」の破壊力を虹河ラキに体験してもらいたいところだ。

虹河ラキのパチスロ実践動画