新Surface Pro発売、ライバルの追撃をかわせるか

新Surface Pro発売、ライバルの追撃をかわせるか

2017.06.20

マイクロソフトの2-in-1型Windows PCであるSurfaceシリーズの最新モデル「Surface Pro」が、6月15日に日本で発売された。

政府が推進する「働き方改革」の効果も相まって、最近では空港やカフェなどでPCに向かうビジネスパーソンが増えており、Surfaceを見かける機会も多い。だが、この市場を狙って、多くのPCメーカーがライバル機種を投入している。Surfaceシリーズはどのようにして対抗していくのだろうか。

「Pro 5」ではなかったが着実に進化

新モデルの「Surface Pro」は、名前こそ「Pro 5」ではないものの、Surface Pro 4の後継モデルだ。基本的なデザインは同シリーズを踏襲しており、スタイリッシュなWindows PCを求める声に応えている。

6月15日に発売された「Surface Pro」。Pro 4の後継モデルだ(画像:マイクロソフトイメージギャラリーより)

今回、特に好評を得ている特徴が、ビデオ再生時に最大13.5時間というバッテリー駆動時間だ。残念ながらSurface Proは、Windows PCでトレンドになっているUSB Type-Cからの充電機能は見送ったが、その代わりバッテリー駆動が大きく伸びている。外回りが多いビジネスパーソンにとって、メリットは大きい。

ペンの書き味も向上し、iPad Proのように滑らかになった。さらにアップルも実現していない操作感のインターフェイスとして、ダイヤル型の「Surface Dial」も面白い。新しい領域へ果敢に挑む、最近のマイクロソフトを象徴するデバイスといえるかもしれない。

別売のアクセサリー「Surface Dial」による操作感も面白い(画像:マイクロソフトイメージギャラリーより)

購入にあたって気になる点があるとすれば、価格だろう。CPUにCore m3を搭載した最小構成でも、個人向けモデルは税別で10万円を超える。売れ筋のCore i5と8GBメモリーのモデルでは約15万円になる。しかもここには、必須オプションといえる約2万円のタイプカバーは含まれていない。

ただ、マイクロソフトがあえて高価格帯に製品を投入することで、他のPCメーカーと共存していることも事実だ。PC市場では複数のメーカーが「Surfaceスタイル」の2-in-1タブレットを発売している。Surface Pro含めた、多様な選択肢の中からWindows PCを選べるようにすることが、マイクロソフトの狙いだろう。

PCの置き換えを狙うiPad Proの追撃をかわせるか

一方で、WindowsのモバイルPCが押さえている市場を虎視眈々と狙っているのが、日本でもSurface Proに先んじて10.5インチの「iPad Pro」を発売したばかりのアップルだ。

iPad Pro 10.5インチモデル。iOS 11でPC置き換えを狙う

最新モデルでは、タブレットとして使いやすい薄型軽量のサイズ感を維持しながら、定番だった9.7インチの画面を10.5インチに大型化。カバーを兼ねたキーボードに日本語版を追加したことで、日本市場での注目度も高い。

最大の特徴は、PCのように使える「マルチタスク」や「ファイル操作」機能を追加し、PCの本格的な置き換えを狙っている点だ。だが、これらの機能を使うためには今秋にリリース予定の「iOS 11」を待つ必要がある。

これに対してマイクロソフトは、6月末まで下取り価格を増額するキャンペーンを展開。その対象は古いSurfaceだけでなく、iPadも含んでいる。アップルが体勢を整えるまでの間、Surface Proはなるべく多くのWindowsユーザーをPC市場につなぎとめておくことが使命になりそうだ。

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コスパ高いミッドレンジ端末でシェア拡大を目指す

20日、NTTドコモが特定の端末の購入を条件に通信料金を割り引く「docomo with」、購入する端末に応じて通信料金を割り引く「月々サポート」を終了する方針を固めたという報道が話題となっている。

国内のモバイル業界では携帯電話料金見直しが進んでおり、3月5日には総務省が中心に進めてきた端末代金と通信料金の分離が閣議決定された。NTTドコモは分離プランを軸とした新料金プランを4月に発表する見込みだ。

日本のモバイル市場を大きく変えるこの動きを「歴史的チャンス」と見ているのがファーウェイだ。2018年末から米中対立が加速する中、ファーウェイが打ち出すメッセージも語気を強めている。果たして日本市場でシェアを拡大できるのだろうか。

逆風吹けども、依然として業績は好調

今年に入り、ファーウェイの周辺が騒がしい。3月7日には、ファーウェイは米国政府を相手取って訴訟を起こした

さらにその内容をFacebookでライブ配信するなど、米国以外の世界市場に向けたメッセージにもしており、そのメッセージをまとめたウェブサイト「Huawei Facts」は、わざわざ日本語版も用意している。

2018年末から続く米中対立を巡る報道は、ファーウェイの業績にどのような影響を与えたのか。MWC19でインタビューに応じたファーウェイ・ジャパンの呉波氏は、「一部の消費者は影響を受けたが、2019年に入ってから売上は大幅に伸びている」と語った。

ファーウェイ デバイス 日本・韓国リージョン プレジデントの呉波(ゴ・ハ)氏

話題の「折りたたみスマホ」でもファーウェイは先行する。

ファーウェイに先立って折り畳みスマホを発表したサムスンだが、こちらはMWCではガラスケース内での「展示」のみにとどまったのに対し、ファーウェイは「Mate X」の実機を用いて報道関係者に折り曲げを試させるなど、製品化で一歩先を行っていることをアピールした。

ファーウェイの折りたたみスマホ「Mate X」。報道陣には手に取って折り曲げてみる機会も用意された

Mate Xは次世代移動通信の「5G」にも対応しており、日本では5Gサービスの開始を待って投入時期を見極める方針だという。

ちなみに3月26日に発表予定のフラグシップ機「HUAWEI P30」シリーズは、例年通りのタイミングで日本市場に投入するようだ。SIMフリーでの発売だけでなく、ドコモが採用した「HUAWEI P20 Pro」のように大手キャリアによる採用があるかどうかも注目したい。

分離プランを「歴史的チャンス」と捉えるワケ

一方、2019年の国内モバイル市場で話題となっているのが携帯料金における「分離プラン」の導入だ。KDDIとソフトバンクはすでに導入済みだが、NTTドコモは4月に発表する新料金プランから本格導入するとみられている。

分離プランの特徴は、NTTドコモの「月々サポート」のように回線契約と紐付けた端末の割引が禁止される点だ。端末の割引自体が禁止されるわけではないというものの、大幅な割引は難しくなる。その結果、10万円を超えるようなハイエンド機ではなく、3〜4万円で一括購入しやすいミッドレンジ機の需要が高まるとの見方が有力だ。

この動きをファーウェイはどう見ているのか。

呉氏は「非常に重要視している。スマホが登場したときや、SIMフリー市場が始まったときのインパクトに引けを取らない、歴史的な瞬間になる」と興奮気味に語る。

日本のSIMフリー市場でベストセラーとなった「HUAWEI P20 lite」を始め、ファーウェイのミッドレンジ機のラインアップは厚い。モデルによってはフラグシップと同じCPUでミッドハイの価格を実現するなど、コスパの高さも特徴だ。大手キャリア向けにさまざまな提案ができる体制といえる。

フラグシップと同じ「Kirin 980」搭載でミッドハイ価格の「HONOR View 20」

また、5G対応も順調だ。

モバイルWi-Fiルーターに強みを持つファーウェイは、MWC19でも5G対応ルーターを多く出展していた。日本ではまだ周波数の割り当てが終わっていないものの、国内大手キャリアは2019年内にもプレサービスを始める動きがある。5Gスマホが普及するまでの間、5Gルーターの需要は高まる可能性がある。

5G対応のモバイルWi-Fiルーターも出展していた

ミッドレンジ市場の拡大を狙って、今年はシャープやサムスン以外にも、ソニーモバイルの参入も予想されている。

この価格帯が激戦区になることは間違いないが、ファーウェイはその中で高コスパの製品ラインアップや、国内での地道な販促活動やブランドメッセージの打ち出しによって対抗していく構えだ。

ヨドバシカメラ梅田店での販促イベントの様子
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3月19日、米国で開催中のゲーム開発者会議「GDC 2019」の会場で、Googleがクラウドベースのゲーミングプラットフォーム「STADIA」を発表した。特定のゲーム機に縛られず、ネットに接続したスマホやパソコン、テレビを通してストリーミング(配信)形式でゲームをプレイできる。

この事業を担当するバイスプレジデントとして、STADIAを発表するフィル・ハリソン(Phil Harrison)氏。そもそも彼からして、元はソニーのプレイステーション立ち上げの主要メンバーで、その後Microsoftに移りXboxを担当したという経歴の持ち主

かねてより、MicrosoftのXbox事業のトップマネージャーを引き抜いた、ソニーでPlayStationのハード開発にかかわったエンジニアが転職したといった噂が頻繁に流れており、「Googleがゲーム市場に本格参入する」という憶測は強まっていた。実際に2018年には、Googleは「Project Stream」と呼ばれるストリーミング形式のゲーム基盤の計画を発表し、米国内でベータテスターを募って技術テストを行っていた。

STADIAは、Project Streamの延長線上にあるサービスと見られる。ユーザーは特定のゲーム機を持っている必要がなく、従来のゲーム機の役割をするのはGoogleの設置するデータセンターだ。簡単に言えばクラウドサービスのように、実際にゲームタイトルが動作しているのはデータセンター側で、ユーザーはインターネットを介してゲームを遠隔でプレイする。

STADIAのデータセンターから配信されたゲームをパソコンでプレイしている様子
パソコンで遊んでいたのと同じゲームを、タブレットやテレビでも同じように遊ぶことができる

このプラットフォームの特徴によって、例えばYouTubeで新作ゲームのトレーラー動画を見ていて気に入ったときには、そのページ内の「プレイする」ボタンを押すだけで、インストールすら不要で、動画を再生するかのようにそのゲームをプレイできるようになる。

そして、STADIAのデータセンターが持つゲーム機としてスペックは、サービス開始時のものとして、GPUの演算性能は10.7テラFlopsに達するといい、これはPlayStation 4 Proの4.2テラFlopsや、Xbox One Xの6.0テラFlopsを大きく上回る。映像品質も4K/60fpsのストリーミングに対応し、将来は8K/120fps対応も予定しているという。

STADIA用の「STADIAコントローラー」も販売する。SNSアップ用のボタンや、Googleアシスタントボタンが備わっている

Googleは2019年中にSTADIAをローンチする予定で、まずは米国、カナダ、欧州でサービスを開始すると説明している。発表を受けた翌20日の東京株式市場では、任天堂とソニーの株価が揃って大きく下落した。投資家たちが、GoogleのSTADIAによって、Nintendo SwitchやPlayStationのビジネスが脅かされると考えたからだ。

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