この1年は合格点? わずか1時間の短さだったシャープ株主総会で戴社長が語ったこと

この1年は合格点? わずか1時間の短さだったシャープ株主総会で戴社長が語ったこと

2017.06.23

わずか1時間で終了した株主総会

シャープが、2017年6月20日に、大阪府堺市のシャープ本社において開催した第123期定時株主総会は、昨年の株主総会の様相とは一変した内容になった。

鴻海傘下に入って初めての株主総会。大阪市内から離れ、最寄りの駅からはバスなどに乗り継がなくてはならない不便な堺市の本社での開催。出席した株主数は、798人と、前年の1029人に対して、8割程度になった。

株主総会の会場になった大阪堺市のシャープ本社

だが、数年前の株主総会では、会場となった大阪市中之島のグランキューブ大阪での開催について、「場所が不便」と、株主から不満の声が出ていたが、今回の株主総会では、それに比べても遙かに遠い場所での開催にも関わらず、そんな不満を口にする質問は一切出ず、株主からは、「国際社会で生きていくシャープになったことを喜んでいる」、「戴社長には、将来、会長に就任しても、日産のカルロス・ゴーン氏のように、一日も長くシャープに関与してほしい」といった声のほか、「健康に気をつけてください」と、体調を心配する声まであがっていたほどだ。

昨年の株主総会は、社長および役員一同の謝罪から始まり、怒号が飛ぶなかで進行され、3時間23分の過去最長を記録したが、今年の株主総会は1時間7分で終了。この短さは、2002年の50分に次ぐものとなった。2002年は、液晶テレビの立ち上がり時期と重なり、シャープの前途は揚々。当時は、株主からの質問も1件だけだったという。今回の総会では、6人が質問。前年の延べ19人から大幅に減っており、その点からも、株主の安堵感が伝わる。

株主総会終了後には、午後2時から、株主を対象にした経営説明会を開催し、株主の質問に回答。経営に対する評価と、今後への期待の声が目立った。

株主総会終了後には、戴社長と握手したり、記念撮影をする株主が長い列を作っていたことも、2016年8月に鴻海傘下となって以降の再生の成果に対して、株主が高く評価していることを示したものだといえる。

6年間液晶事業が大赤字だったのは、経営の専門知識の不足から

シャープの業績回復に関して、同社の戴正呉社長は、次のように、自信を持って振り返ってみせた。

「2016年4月時点のシャープはバラバラだった。そこで私はまず、『OneSHARP』をスローガンに掲げた。社員がひとつになることが大切であり、社員に対して、毎月、社長メッセージを出すようにした。社長メッセージのメールを読む社員の数は、毎月着実に増えている。そして、信賞必罰の考え方のもとで、賞与や社長特別賞を出している。給与も2回アップした」などとする。

一方で、300万以上の案件は、すべて社長決裁とし、契約書のすべてを戴社長がチェックしていることを示しながら、「昨年度だけで、1000億円以上ものコストセービングを実現した。また、シャープの社員のほとんどが、営業マンか、技術者であり、経営の専門知識が足りなかった。そのため、外との契約には期限がないものも多く、不利なものもあった。昨年9月、東京のある会社と液晶パネルの取引についてミーティングをしたが、先方から値下げ要求があった。シャープは、その会社との取引で、4年間で1600億円もの赤字を出している。赤字なのは経営体制の問題であり、ガバナンスの問題、管理の問題である。技術者ばかりであり、詳しくチェックしないこともいけなかった」とする。

そして、「シャープは過去6年に渡って、液晶事業が大赤字であった。だが、液晶は駄目な事業ではない。昨年4月に、今後2年から4年で黒字化するとしたが、わずか3カ月で黒字化した。私は、リストラを行わずに黒字化した。前の社長は、何度リストラをやったのか。ぜひ比較してほしい。これは経営の問題であり、社員の問題ではない。シャープの社員はがんばっている」と総括した。

さらに、東証一部復帰に関しても言及。「早めに復帰したい。6月29日あるいは30日に申請する」との考えを明らかにした。

なお、シャープは、2015年度において債務超過になったことで、東証から「上場廃止に係る猶予期間入り銘柄」の指定を受けていたが、株主総会の翌日となる6月21日に、これが解除されたことを発表。その通知のなかで、2017年度における最終黒字化を目指すことを改めて示してみせた。

戴社長は、「私は、シャープが黒字化するまで給与はもらわない。そして、東証一部復帰してから社長を辞任する。その後、会長に就任することになるが、それまでに社長になる人を育てる。私は、有言実行の人である」とし、2017年度の黒字化と、東証一部復帰に意欲をみせた。

ちなみに、戴社長が無報酬なのは、「シャープの再生のために来ており、少しでもコストは下げたいという思いから」と、社長室長である橋本仁宏常務執行役員が説明。また、「戴社長は、毎日1万歩を歩くことを日課にしている。雨が降った日も社内を歩いている。これは、決めたことは必ずやるという強い意思を持ってやることの表れである」と、有言実行の姿勢が私生活にも及んでいるエピソードを紹介した。

液晶、有機ELへの考え

シャープは、2017年度の取り組みとして、「技術への積極投資」、「グローバルでのブランド強化」、「新規事業の加速」という3点を掲げ、「反転攻勢に向けた競争力を強化し、当期純利益の黒字化を目指す」としている。株主総会でも、これらの点を補足するような説明が行われた。

とくに「技術への積極投資」としては、有機ELと液晶に対する部分に時間をかけて説明した。

「液晶は、新たな技術を研究開発しないと撤退につながる。また、亀山工場の液晶生産設備は、世界で一番古い設備であり、これを更新しなくてはいけない。シャープの液晶事業は全売上高の約40%を占める。これをやめると、もっと赤字になる。だが、がんばれば、新たな商品を作り、原価率も改善できる」と語る一方、「有機ELの試作は行っている。シャープは、日本の有機ELパネルで、テレビを出したいと考えている」などと述べた。

有機ELテレビに関しては、シャープ ディスプレイデバイスカンパニーの伴厚志副社長が回答したが、「シャープは、有機ELの開発は1992年からスタートしており、韓国勢よりも長い歴史がある。これまでは、事業化に向けた投資をしてこなかったが、まずは、スマホ、ノートPC向けに技術を立ち上げ、これと並行してテレビ向け有機ELパネルにも取り組んでいく。日本の技術を結集して、有機ELテレビを開発したい」と製品化に意欲をみせた。

だが、その一方で、有機ELテレビは、シャープにとっては、主力ではないことも強調した点も見逃せない。

「シャープは、液晶からスタートした会社であり、様々な技術やノウハウを持っている。これからも、液晶テレビの新商品を、ずっと開発していく」としながら、「スマホに採用されている有機ELパネルは、1年後には日焼けして、変色し、見づらくなってしまう。テレビは1年や2年で買い換える商品ではない。いまの有機ELテレビは、10年、20年という長い期間の利用を保証できるのか。4K液晶テレビは、明るさ、消費電力、コスト、長期信頼性、薄型化などにおいて、4K有機ELテレビを上回る。液晶事業は、シャープの全社売上高の42%を占めており、実力がある事業。チャンスを逃さず、さらに大きな事業に発展させていく」と述べた。

会場には、4K有機ELテレビと4K液晶テレビを比較したパネルをあらかじめ用意して説明。液晶テレビの優位性を示したほか、実機による比較も行い、液晶テレビの優位性を示していた。

IoT家電から食品販売?

また、「新規事業の加速」という点では、株主総会で決議した定款変更および追加に盛り込まれた「食品販売および金融商品の取り扱い」という観点から、シャープの野村勝明副社長が触れてみせた。

「食品販売を追加したのは、IoTが進化するなかで、冷蔵庫のなかに何があり、何が切れているのか、いまある食材から何が作れるのか、といったサービスを提供するなかで、食材などを補充するといった事業ができると考えているため。また、社内ベンチャーであるTEKION LABでは、ワインや日本酒などを最適な温度で管理できる製品を開発しており、これを利用した食材の宅配ビジネスにも応用できると考えている」とする。

「人に寄り添うIoT企業」への転換を目指すシャープが、それに伴って新たな事業へと進出。それに向けた定款変更を盛り込んだというわけだ。

このように、昨年の株主総会に比べると、今年の株主総会の雰囲気は180度変わったといってもいい。そして、鴻海傘下での再生が、ここまで早い段階で、成果につながるとは考えていなかった株主も多かったはずだ。質疑応答のなかでは、社員にインタビューしたという株主から、鴻海傘下での回復によって、社員が喜んでいることも報告された。

果たして、この成果が持続的なものになるのか。その点で、有言実行を掲げる戴社長への期待は高い。最終黒字化を掲げ、次のステップへと歩み出したことを宣言した株主総会であったといえる。

新AQUOSは“片手ポケット族”狙う iPhone不在の「小型スマホ」市場に勝機

新AQUOSは“片手ポケット族”狙う iPhone不在の「小型スマホ」市場に勝機

2018.11.16

シャープが新スマホ「AQUOS R2 compact」を発表

大画面化の波に逆らい、「片手ポケット族」が増加傾向に

iPhone不在の「小型スマホ」市場を狙う

11月15日、シャープがAndroidスマートフォンの新製品「AQUOS R2 compact」を発表した。名前に「compact」と付いている通り、最近のスマホ市場では選択肢が減っている小型モデルであることが特徴だ。

小型スマホの需要を取り込む「AQUOS R2 compact」

コンパクトな見た目とは裏腹に、中身にはハイエンドである「AQUOS R」シリーズのスペックを詰め込んでいる。世界的にスマホの大画面化がトレンドとなっている中で、あえて時代に逆行するシャープの狙いはどこにあるのだろうか。

スマホを片手で持ち、ポケットに入れて使う人が増加

世界のスマホ市場では、6.5インチの「iPhone XS Max」に代表される大画面モデルが人気を博している。だが、日本では通勤電車などの利用シーンにおいて、片手で使う人が多いといわれている。シャープによれば、スマホを片手で持つ人は64% 、服のポケットに入れて持ち運ぶ人は49% に達しており、その割合は上昇傾向にあるという。

片手で持ち、ポケットに入れて持ち歩く「片手ポケット族」が多いという

その背景として、シャープはスマホの「インフラ化」を指摘する。SNSやコンテンツを楽しむだけでなく、サービスの利用やモバイル決済にスマホは欠かせない存在になっており、日常生活でスマホを取り出す場面が増えている。

AQUOS R2 compactは、日本人の手のサイズを念頭に置いた「横幅64mm」のボディに、できるだけ高性能な部品を詰め込んだハイエンドコンパクト機になっている。プロセッサは最新のSnapdragon 845、メモリは4GBを搭載しているが、これは大画面モデルのAQUOS R2と同等だ。

ポケットに入れやすいサイズに高性能を詰め込んだ

スマホ本体を小型化する一方、画面は前モデルの「AQUOS R compact」より大型化した。このためにシャープは画面の上下に切り欠き(ノッチ)を持つIGZOディスプレイを開発。インカメラと指紋センサを搭載しつつ、表示領域を上下に広げてきた。

前モデル(左)と比べて新モデル(右)は表示領域が広がった

「iPhone不在」の小型スマホ市場を直撃

シャープによれば、小型スマホを求める人は全体の3割程度という。スマホ市場では残りの7割に向けた大画面モデルが幅を利かせており、最新のiPhoneでは6.5インチのXS Maxに加え、一般向けモデルの「iPhone XR」も6.1インチとなっている。

一方、小型モデルとして根強い人気のあった「iPhone SE」は、後継モデルが出ないまま販売が終了。中古市場では価格が上昇する騒ぎもあった。

日本で最大シェアを誇るiPhoneだが、小型スマホ市場では存在感が薄れつつある。ソニーモバイルはXperiaシリーズのコンパクト機を投入しているが、2018年夏モデルの「Xperia XZ2 Compact」と比較して、シャープ機は画面の大きさ、薄さ、軽さの面で圧倒している。

中国メーカーとして日本でも勢いを伸ばすファーウェイ、OPPOも世界市場において大画面化競争を繰り広げており、小型モデルに積極的な動きは見せていない。この点もシャープにとって有利に働いている状況だ。

また、AQUOS R2 compactは顔認証と指紋認証の両方に対応しているのも特徴。これは、iPhoneにもXperiaにもない機能だ。スマホをポケットから取り出し、顔の前に持ち上げるだけでロックを解除できる顔認証だが、卓上に置いている場合は使いにくい。だが指紋センサがあれば、指を置くだけで済む。

顔認証に加えて指紋認証にも対応

スマホの端末メーカーの多くはグローバル市場に目を向け、大画面化のトレンドを追いがちだ。だが、シャープは国内の需要をしっかりとらえた上で、日本のユーザーに刺さる製品作りを続けている。

依然としてiPhone人気が続いている中で、限られた市場であっても「不在」のチャンスをタイムリーに活かし、ユーザーを奪還する。国内に目配りできるシャープならではの戦い方に注目したい。

大画面化するスマートフォン 使いやすさの試行錯誤は縦長から折り畳みへ

知って納得、ケータイ業界の"なぜ" 第23回

大画面化するスマートフォン 使いやすさの試行錯誤は縦長から折り畳みへ

2018.11.16

海外メーカーの台頭で日本にも大画面化の波が到来

大画面化と使いやすさの両立、各社の工夫の歴史

縦長スマホにとって代わるのは「折り畳み」スマホか

スマートフォンのディスプレイは年々大型化が進んでおり、かつては「大きすぎる」と言われた5インチディスプレイが、今や小さい部類に入ってしまうほどだ。一方で使いやすさを維持しながらディスプレイの大画面化を実現するため、メーカー各社はさまざまな工夫を重ねている。スマートフォンのディスプレイサイズはなぜ大きくなり、今後はどのように変化していくのだろうか。

海外メーカーの台頭で日本でも大画面化に拍車

スマートフォンにとってディスプレイは、単に情報を表示するだけでなく、タッチして操作するインタフェースも兼ねている非常に重要な存在だ。そのスマートフォンのディスプレイが、ここ10年ほどで最も大きく変化した要素が「サイズ」である。

どれくらい大きくなったのかというのは、新旧のスマートフォンのディスプレイサイズを比べてみれば一目瞭然だ。日本で最初に発売されたiPhoneである「iPhone 3G」のディスプレイサイズは3.5インチだった。一方、「iPhone X」や「iPhone XS」、「iPhone XR」といった最近のiPhoneのディスプレイサイズは6インチ級があたりまえ。1.7倍に以上に拡大しているのだ。

今やスマートフォンのディスプレイサイズは5インチ以上が一般的で、6インチも珍しくなくなった。画像の「iPhone X」のディスプレイサイズは5.85インチだ

さらに「iPhone XS Max」は6.5インチもあるし、他の大手メーカーでもサムスン電子の「Galaxy S9+」やファーウェイの「HUAWEI P20 Pro」のように、6インチを超えるディスプレイを採用した機種は増えている。なぜ、これほどまでにディスプレイサイズが大きくなったのかというと、それは大画面が欲しいというユーザーが多いため。スマートフォンの性能向上によって動画やコミック、ゲームなどのコンテンツを楽しむ人が増えていることから、ユーザーのニーズに応えるかたちで、大画面が求められるようになったといえよう。

だが日本国内の事情に目を向けてみると、公共交通機関での通勤・通学が多いのに加え、片手で文字入力ができる「フリック入力」が広く普及したこともあり、片手でスマートフォンを操作する傾向が強く、実は大画面に対するニーズはそこまで大きい訳ではない。実際日本では、4インチディスプレイの「iPhone SE」が人気を保っていたし、シャープの「AQUOS R Compact」やソニーモバイルコミュニケーションズの「Xperia XZ2 Compact」などのように、4インチ台のディスプレイを採用したコンパクトなスマートフォンも投入されている。

2018年の夏モデルとして販売されている「Xperia XZ2 Compact」は4.9インチと、最近では珍しくなった4インチ台のディスプレイを採用したコンパクトモデルだ

にもかかわらず、日本でも大画面のスマートフォンが増えているのはなぜか。まずは国内のスマートフォンメーカーが減少したことで、市場に海外メーカー製のスマートフォンが増えているためだ。海外では移動手段の違いに加え、文字入力システムの違いからスマートフォンを両手で持って操作する機会も多く、片手操作に対するこだわりが弱いのだ。

新興国などでも、ディスプレイサイズが大きいほど人気が出る傾向が目立ち、大画面に対するニーズが強いのである。海外製スマートフォンが日本市場に入り込みやすくなったことが、日本国内においてもスマートフォンの大画面化を進めたといえる。

縦長スマホの元祖はアップルだった?

とはいえ、スマートフォンが大画面化するに従って、本体の横幅がひろがり、さすがに海外のユーザーからも「持ちづらい」という声が増えてきたようだ。そこで近年急速に増えているのが、従来の16:9比率ではなく、18:9や19:9といった縦長比率のディスプレイの採用である。

持ちづらさに影響する横幅をこれ以上広げることなく、ディスプレイを縦に伸ばすことで大画面化しようとしたのだ。この流れをけん引したのは韓国メーカーで、2017年にはLGエレクトロニクスが「LG G6」(日本未発売)、サムスン電子が「Galaxy S8/S8+」といったように、縦長比率のディスプレイを採用した機種を積極的に投入した。

2017年発売の「Galaxy S8」「Galaxy S8+」は、18.9:9と縦長比率の有機ELディスプレイ「インフィニティディスプレイ」を採用したことで大きな話題となった

この韓国の両メーカーとも、グループ内にディスプレイデバイスを開発する企業を持っている。それゆえ縦長比率のディスプレイが生み出されたのには、実は大画面化だけが目的ではない。自社のスマートフォンに新しいディスプレイをいち早く搭載し、トレンドを作り上げることで、グループ企業のディスプレイデバイス販売拡大につなげる狙いもあったといえる。

だが、縦長ディスプレイで大画面化するというアイデアを真っ先に実践したのは、実はアップルである。アップルはかつてディスプレイの大画面化に消極的で、2011年発売の「iPhone 4s」までは3.5インチのサイズにこだわっていた。だが大画面化を求めるユーザーの声を受け、2012年発売の「iPhone 5」でディスプレイサイズを4インチに拡大した際に、ディスプレイの横幅はそのままに、縦に長くするという手法をとったのである。ある意味、アップルは5年前に現在のトレンドを先取りしていた、といえるかもしれない。

スマートフォンのディスプレイを縦に伸ばして大画面化するというアイデアをいち早く実践したのは、アップルの「iPhone 5」だった

しかしながら、ディスプレイを縦に伸ばして画面サイズを大きくする工夫にも、いずれ物理的な限界が来ることは目に見えている。そこで、さらなる大画面化の追求で、いま注目されているのが折り畳み式ディスプレイだ。このアイデア自体は、NTTドコモが2013年の「MEDIAS W」(NECカシオ モバイルコミュニケーションズ製)、2018年の「M」(ZTE製)で既に実現しているものだが、いずれも2枚のディスプレイを用いていたため、どうしても画面の折り目に継ぎ目が発生してしまう弱みを抱えている。

折り畳みスマートフォンとして注目されたNTTドコモの「M」は、2枚のディスプレイを用いるスタイルであるため折り畳み部分に継ぎ目が発生してしまう

だが有機ELを用いれば、ディスプレイを折り曲げられる“真の”折り畳みスマートフォンが開発できると言われており、大手スマートフォンメーカーがその開発を進めているとの観測報道も幾度となくなされている。

これは折り畳みできるという意味の「フォルダブル」スマホなどと呼ばれ、先ごろはサムスン電子が、来年発表するというフォルダブルスマホ「Galaxy F」のプロトタイプを開発者向けに見せはじめたりしている。2019年は各社から製品が登場するのではないか? との声もあるようだが、いま確実に言えることは、真の折り畳みスマートフォンがいつ、どのメーカーが、どのような形で投入するのかが、大いに注目されているということだけである。