スシローがコラボデザートに力を入れ始めた意外な理由

スシローがコラボデザートに力を入れ始めた意外な理由

2017.05.18

あきんどスシローがコラボデザートに力を入れている。VERY FANCY監修のパンケーキに続き、17日に発売したのがアロハテーブル監修の「ハワイアン・フレンチトースト」だ。コラボデザートに力を入れだしたのはなぜなのか。理由に迫ると、女子高生、コンビニの存在があった。

スシローが新たに売り出したアロハテーブル監修のコラボデザート「ハワイアン・フレンチトースト」

寿司同様の柱に

回転寿司屋のデザートといば、アイス、パフェ、プリン、ケーキといったところが大方のイメージだろうか。調べれば、冷やし白玉ぜんざい(かっぱ寿司)、かき氷 宇治金時(くら寿司)、きな粉と宇治抹茶のわらびもち(はま寿司)といったように和風デザートも増えている。スシローにもアイスやケーキ、パフェのほか、わらびもちもあり、和洋のデザートを揃えるが、最近は"コラボ"に力を入れている。

スシローは昨年11月、東京・代官山で行列が絶えない人気店「VERY FANCY」監修のパンケーキを発売。SNSで話題になり、即品切れになるほどの好評を得た。最終的には約100万食を販売したという。

VERY FANCY監修のパンケーキ「苺のふわとろパンケーキ」

次いで発売したコラボデザートが、「ハワイアン・フレンチトースト」である。ゼットンが展開するハワイアン・カフェ&ダイニングのアロハテーブルが監修したもので、フレンチトーストの上に、フローズンのバナナ、マンゴー、べリーとバニラアイスを添えたものとなる。ハワイなのにフレンチトーストとは意外だが、ハワイで人気であり、フレンチトーストに決まったという。

食べてみると、ひんやりとして、くどくない甘さが口の中に広がり、暑さのピークを迎えるこれからのシーズンにマッチしそうだ。値段が700円だと提示されれば、妥当とも思えるほどのものであり、これが280円で販売されるということに驚きを覚える。味、値段ともに、回転寿司屋のイメージを大きく変えそうだ。

パンケーキの外はカリッと中はふわっと。フローズンフルーツがひんやりとしてこれからの季節にベストマッチだ

とはいえ、スシローは回転寿司屋。寿司を食べるために行くのであり、デザートは主役ではない。しかし、あきんどスシローの野口清史広告宣伝部長は、寿司同様に「もうひとつの太い柱としてデザートをやっていきたい」と話す。

コラボデザートを推し進めたもの

デザートに力を入れるのは、お客を呼び込めるとわかったからだ。それを証明してくれたのが女子高生だった。

部活帰りにスシローに寄り、デザートを食べる。その後で寿司を食べ、自宅に帰って行く。そんな光景を目にして、デザートで集客できることがわかったのだという。

回転寿司に女子高生のグループというのは意外だったのだが、スシローは地方・郊外に多く出店しており、野口氏の言葉どおりなのかもしれない。

スシローをはじめ、回転寿司屋が提供するデザートは価格が安い。ファミリーレストランでパフェを食べようとすれば、700円前後はかかるが、回転寿司なら女子高生でも出せる金額だ。そして、女子高生が訪れる時間帯は、お客が少ないアイドルタイムに相当し、お客を呼べるならば……ということでデザート強化に乗り出したとのことだ。

もうひとつ理由がある。それはコンビニの存在だ。お寿司を食べて帰っていくお客。その人たちが次に向かうのがコンビニだ。コンビニのスイーツは今や秀作揃い。回転寿司でありきたりのデザートを食べるくらいなら、コンビニで買って食べるという人たちが少なくないのだという。

こうしたお客の動きを察知したことで、デザートを提供するなら「本当においしいデザートを」ということで始めたのがスシローのコラボデザートとなる。女子高生を魅了し、コンビニスイーツにも負けない品質を保ちつつ、280円での展開には苦しさもありそうだが、経営上の課題を緩和するための商材ともいえそうだ。

気になる次のコラボデザートは?

大きな反響を生んだ第一弾コラボでは来客数の増加に貢献した。第二弾の成果はまだ出ていないが、その味からは期待できるところだ。今後については「相手もいることなので……」と前置きしつつも、3カ月おきに1商品を出していきたいという。

気になるのは、次のコラボデザートだ。第一弾はパンケーキ、今回の第二弾はフレンチトースト。パン系のデザートに寄っているようにも思われ、第三弾もその路線でいくのかと思われた。しかし、このあたりはこのあたりはSNSを参考にしたためだという。

SNS上の人気スイーツが1位がパンケーキ、2位はドーナツ、3位はフレンチトーストであり、コンビニとかぶるドーナツを外して打線を組んだのだ。

もうひとつ、コラボ相手も気になるところ。これまでは都心の人気店をコラボ相手としてきた。実はそこにも理由がある。「人気店の味を地方・郊外へ」という狙いがあるからだ。別の見方をすれば、スシローとコラボ相手の商圏がまったくかぶらず、お互いのメリットになるということでもあるのだろう。

いずれにせよ、全国チェーンと組むようなことは現在のところは考えていないようだ。都心の人気店と人気スイーツランキングを参考にすれば、次の展開がなんとなく予想できるかもしれない。次のデザートはどんな驚きを提供してくれるのか、今から楽しみである。

総務省施策が追い風に? 携帯分離の「歴史的チャンス」狙うファーウェイ

総務省施策が追い風に? 携帯分離の「歴史的チャンス」狙うファーウェイ

2019.03.20

モバイル業界を変える「携帯値下げ議論」が過熱

ファーウェイは日本を取り巻く環境を「歴史的チャンス」と発言

コスパ高いミッドレンジ端末でシェア拡大を目指す

20日、NTTドコモが特定の端末の購入を条件に通信料金を割り引く「docomo with」、購入する端末に応じて通信料金を割り引く「月々サポート」を終了する方針を固めたという報道が話題となっている。

国内のモバイル業界では携帯電話料金見直しが進んでおり、3月5日には総務省が中心に進めてきた端末代金と通信料金の分離が閣議決定された。NTTドコモは分離プランを軸とした新料金プランを4月に発表する見込みだ。

日本のモバイル市場を大きく変えるこの動きを「歴史的チャンス」と見ているのがファーウェイだ。2018年末から米中対立が加速する中、ファーウェイが打ち出すメッセージも語気を強めている。果たして日本市場でシェアを拡大できるのだろうか。

逆風吹けども、依然として業績は好調

今年に入り、ファーウェイの周辺が騒がしい。3月7日には、ファーウェイは米国政府を相手取って訴訟を起こした

さらにその内容をFacebookでライブ配信するなど、米国以外の世界市場に向けたメッセージにもしており、そのメッセージをまとめたウェブサイト「Huawei Facts」は、わざわざ日本語版も用意している。

2018年末から続く米中対立を巡る報道は、ファーウェイの業績にどのような影響を与えたのか。MWC19でインタビューに応じたファーウェイ・ジャパンの呉波氏は、「一部の消費者は影響を受けたが、2019年に入ってから売上は大幅に伸びている」と語った。

ファーウェイ デバイス 日本・韓国リージョン プレジデントの呉波(ゴ・ハ)氏

話題の「折りたたみスマホ」でもファーウェイは先行する。

ファーウェイに先立って折り畳みスマホを発表したサムスンだが、こちらはMWCではガラスケース内での「展示」のみにとどまったのに対し、ファーウェイは「Mate X」の実機を用いて報道関係者に折り曲げを試させるなど、製品化で一歩先を行っていることをアピールした。

ファーウェイの折りたたみスマホ「Mate X」。報道陣には手に取って折り曲げてみる機会も用意された

Mate Xは次世代移動通信の「5G」にも対応しており、日本では5Gサービスの開始を待って投入時期を見極める方針だという。

ちなみに3月26日に発表予定のフラグシップ機「HUAWEI P30」シリーズは、例年通りのタイミングで日本市場に投入するようだ。SIMフリーでの発売だけでなく、ドコモが採用した「HUAWEI P20 Pro」のように大手キャリアによる採用があるかどうかも注目したい。

分離プランを「歴史的チャンス」と捉えるワケ

一方、2019年の国内モバイル市場で話題となっているのが携帯料金における「分離プラン」の導入だ。KDDIとソフトバンクはすでに導入済みだが、NTTドコモは4月に発表する新料金プランから本格導入するとみられている。

分離プランの特徴は、NTTドコモの「月々サポート」のように回線契約と紐付けた端末の割引が禁止される点だ。端末の割引自体が禁止されるわけではないというものの、大幅な割引は難しくなる。その結果、10万円を超えるようなハイエンド機ではなく、3〜4万円で一括購入しやすいミッドレンジ機の需要が高まるとの見方が有力だ。

この動きをファーウェイはどう見ているのか。

呉氏は「非常に重要視している。スマホが登場したときや、SIMフリー市場が始まったときのインパクトに引けを取らない、歴史的な瞬間になる」と興奮気味に語る。

日本のSIMフリー市場でベストセラーとなった「HUAWEI P20 lite」を始め、ファーウェイのミッドレンジ機のラインアップは厚い。モデルによってはフラグシップと同じCPUでミッドハイの価格を実現するなど、コスパの高さも特徴だ。大手キャリア向けにさまざまな提案ができる体制といえる。

フラグシップと同じ「Kirin 980」搭載でミッドハイ価格の「HONOR View 20」

また、5G対応も順調だ。

モバイルWi-Fiルーターに強みを持つファーウェイは、MWC19でも5G対応ルーターを多く出展していた。日本ではまだ周波数の割り当てが終わっていないものの、国内大手キャリアは2019年内にもプレサービスを始める動きがある。5Gスマホが普及するまでの間、5Gルーターの需要は高まる可能性がある。

5G対応のモバイルWi-Fiルーターも出展していた

ミッドレンジ市場の拡大を狙って、今年はシャープやサムスン以外にも、ソニーモバイルの参入も予想されている。

この価格帯が激戦区になることは間違いないが、ファーウェイはその中で高コスパの製品ラインアップや、国内での地道な販促活動やブランドメッセージの打ち出しによって対抗していく構えだ。

ヨドバシカメラ梅田店での販促イベントの様子
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2019.03.20

Googleが新しいゲームプラットフォームを発表

配信方式でゲーム機不要、「ゲーム機」の時代の終焉?

2019年内にローンチ、性能はプレステやXbox以上か

3月19日、米国で開催中のゲーム開発者会議「GDC 2019」の会場で、Googleがクラウドベースのゲーミングプラットフォーム「STADIA」を発表した。特定のゲーム機に縛られず、ネットに接続したスマホやパソコン、テレビを通してストリーミング(配信)形式でゲームをプレイできる。

この事業を担当するバイスプレジデントとして、STADIAを発表するフィル・ハリソン(Phil Harrison)氏。そもそも彼からして、元はソニーのプレイステーション立ち上げの主要メンバーで、その後Microsoftに移りXboxを担当したという経歴の持ち主

かねてより、MicrosoftのXbox事業のトップマネージャーを引き抜いた、ソニーでPlayStationのハード開発にかかわったエンジニアが転職したといった噂が頻繁に流れており、「Googleがゲーム市場に本格参入する」という憶測は強まっていた。実際に2018年には、Googleは「Project Stream」と呼ばれるストリーミング形式のゲーム基盤の計画を発表し、米国内でベータテスターを募って技術テストを行っていた。

STADIAは、Project Streamの延長線上にあるサービスと見られる。ユーザーは特定のゲーム機を持っている必要がなく、従来のゲーム機の役割をするのはGoogleの設置するデータセンターだ。簡単に言えばクラウドサービスのように、実際にゲームタイトルが動作しているのはデータセンター側で、ユーザーはインターネットを介してゲームを遠隔でプレイする。

STADIAのデータセンターから配信されたゲームをパソコンでプレイしている様子
パソコンで遊んでいたのと同じゲームを、タブレットやテレビでも同じように遊ぶことができる

このプラットフォームの特徴によって、例えばYouTubeで新作ゲームのトレーラー動画を見ていて気に入ったときには、そのページ内の「プレイする」ボタンを押すだけで、インストールすら不要で、動画を再生するかのようにそのゲームをプレイできるようになる。

そして、STADIAのデータセンターが持つゲーム機としてスペックは、サービス開始時のものとして、GPUの演算性能は10.7テラFlopsに達するといい、これはPlayStation 4 Proの4.2テラFlopsや、Xbox One Xの6.0テラFlopsを大きく上回る。映像品質も4K/60fpsのストリーミングに対応し、将来は8K/120fps対応も予定しているという。

STADIA用の「STADIAコントローラー」も販売する。SNSアップ用のボタンや、Googleアシスタントボタンが備わっている

Googleは2019年中にSTADIAをローンチする予定で、まずは米国、カナダ、欧州でサービスを開始すると説明している。発表を受けた翌20日の東京株式市場では、任天堂とソニーの株価が揃って大きく下落した。投資家たちが、GoogleのSTADIAによって、Nintendo SwitchやPlayStationのビジネスが脅かされると考えたからだ。

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