需要高まる有機ELパネル市場、JOLEDが中型に参入する狙い

需要高まる有機ELパネル市場、JOLEDが中型に参入する狙い

2017.05.18

年内にもジャパンディスプレイが子会社化することになるJOLEDは、21.6型4K有機ELパネルを発表した。

JOLEDがサンプル出荷を開始した21.6型4K有機ELパネル

すでに2017年4月から、サンプル出荷を開始。6月からは、ジャパンディスプレイ内に設置した石川技術開発センターの4.5世代開発試作ラインで、月2300枚体制で生産を開始する。21.6型であれば、1枚の基板から3枚取りができるという。

JOLEDは、ソニーとパナソニックの有機ELディスプレイパネルの開発部門を統合し、2015年1月に発足した企業だ。いよいよ「日の丸有機EL」が本格的にスタートすることになる。

大型はサムスン、小型はLG電子が強い有機ELパネル市場

有機ELは、各画素に形成した素子自身が発光する自発光デバイスであり、高い表示品質を実現。液晶パネルに比べて、薄型化や軽量化が図れるほか、高速な応答速度、コントラスト比が高いといった特徴がある。

スマホなどに使用される10型以下の小型パネルでは、サムスンが圧倒的なシェアを持っている。ここでは、FMM-RGB蒸着法が採用されており、高精細のパネルを生産できる。だが、真空環境で1色ずつ成膜するために、大型化においては設備投資の課題や、均一な膜を形成することが難しいために歩留まり率が低下するといった問題が発生し、10型以上のパネル生産は、技術的な難しさがある。

これに対して、55型以上の大型パネルでは、LG電子が先行。5月に入って、ソニー、パナソニックが相次いで発表した有機ELテレビにも、LG電子から供給を受けた有機ELパネルが採用されている。

ここで採用されているのが、白色EL蒸着法であり、EL層を重ねて生まれる白色光を、カラーフィルターを通してRGBに単色化するという仕組みを採用している。だが、開口率に制限があったり、省電力化にも課題があるなど、中型や小型パネルの生産には適していない技術である。

中型に参入を図るJOLED

これに対して、JOLEDが採用しているのがRGB印刷方式。これは、大型化に対するプロセス上の技術的制約がないこと、省電力化でも性能上の技術的制約がないこと、高精細化でも構造上の技術的制約がないことが特徴で、とくに、10~32型の中型パネルの生産には適している。

また、RGB印刷方式は、有機EL材料を印刷により、塗布、形成する技術であり、大気中で印刷してEL(発光)層を形成できるため、真空環境が不要であったり、マスクが不要であったりといったように、製造プロセスにおける投資が少なく、メンテナンスも容易であるという特徴を持つ。JOLEDでも、印刷方式のほうが、蒸着方式に比べて、15~20%も生産コストが低いと試算する。

RGB印刷方式での有機ELパネルの開発は、もともとパナソニックが取り組んできたものだ。ソニーも一時期、印刷方式に取り組んだ時期もあったが、開発の難しさから、最終的には蒸着方式を採用していた。

JOLEDの東入來信博社長兼CEOは、「JOLEDでは、2015年の会社設立時に、一部には蒸着方式を採用するといった意見もあり、何度も議論を重ねた結果、印刷方式を貫くことを決定した」と振り返る。

JOLEDの東入來信博社長兼CEO

「中型パネルの市場は、サムスンとも、LG電子ともぶつからない市場であり、この分野から事業参入を図る。中型パネル市場では、医療用モニターやゲーミング用途、大画面タブレット、デジタルサイネージのほか、クルマや航空機、電車などの車載用途があり、適用範囲は幅広い」とする。

小型のサムスン、大型のLG電子が攻め切れていない中型の領域をJOLEDが攻めていくことになる。

中型パネルの市場から参入する

だが、現時点での生産能力は月2300枚に留まり、供給能力には課題がある。

「20~32型の液晶パネルは、年間1億台の需要がある。その1%を獲得したとしても100万台。それだけの台数を生産することができない。液晶の市場を取っていくということではなく、まずは、液晶がカバーできないような超ハイエンドの領域で、画質や薄さ、軽さなどの付加価値をベースに提案していくことになる」とする。

しかし、決してその水準で事業を留める考えはない。

大型パネルでは、すでに55型パネルを開発。しかし、このサイズでは、生産設備に対する大型投資が必要になることから、アライアンス戦略によって、生産体制を整える考えだ。

すでに55型の有機ELパネルも開発している

「昨年の段階では、多くの人が、スマホにここまで多くの有機ELが採用されるとは思っていなかったのではないか。テレビでも同じような転換期がくる。小型(10型)から大型(100型)までをカバーできる印刷方式は、将来のデファクトになると考えている」としながらも、「JOLEDは、開発会社。生産設備の外販なども要望があれば対応していきたい」と、自前生産にこだわらない手法で有機EL市場の拡大に取り組む姿勢を示す。

一方、10型以下の小型パネルについては、「現時点では材料の問題など課題が多いが、さらなる高精細化技術の開発に取り組んでいる。400ppiの実現に向けて、材料、装置の開発などにも着手しており、課題が解決されれば、小型有機ELパネルの市場でも、RGB印刷方式は戦っていける」とする。

小型パネル市場は、ジャパンディスプレイも、液晶パネルや蒸着式有機ELパネルを投入しており、市場での食い合いも想定されるが、「現時点では、印刷方式の小型有機ELパネルが生産できるのであれば、それでいきたい。だが、それは不可能。その観点からジャパンディスプレイは、小型有機ELパネルは蒸着でやり抜くことを決めた。現時点で食い合うことはない」と説明した。だが、JOLEDの東入來社長兼CEOは、今後の技術進展によって、近い将来、RGB印刷方式によって、小型有機ELパネル市場に、JOLEDが参入する可能性も示唆する。

とはいえ、JOLEDが推進する中型、大型領域では、有機ELパネル対液晶パネルという競争軸が成立するのは、量産体制の確立などを考えれば、もう少し先のことになりそうだ。

JOLEDの東入來信博社長兼CEOも、「JOLEDにとって、いまは技術確立の最終段階に到達したところ。製造、販売はこれからであり、ここにジャパンディスプレイのインフラを活用できる」と期待する。

むしろ、有機EL市場のなかでは最後発となるRGB印刷方式による有機ELパネルがJOLEDから出荷されたことで、小型から大型までをカバーする環境が整い、有機ELへの流れを、ひとつの陣営として形成することが可能になったという要素の方が大きい。ただ、言い換えれば、有機ELの技術的主導権争いが本格的に始まったといってもいいかもしれない。

気になるジャパンディスプレイとの関係

もうひとつの注目点は、ジャパンディスプレイとJOLEDとの関係だ。

現在、JOLEDは、産業革新機構が75%、ジャパンディスプレイが15%を出資。ソニーおよびパナソニックがそれぞれ5%ずつを出資しているが、ジャパンディスプレイが、産業革新機構から株式を取得し、JOLEDの持株比率を過半数にまで引き上げることを決定。2017年内には取得完了を目指し、連結子会社化する。

また、JOLEDの東入來信博社長兼CEOは、4月1日付けで、ジャパンディスプレイの副会長執行役員を兼務。6月以降、ジャパンディスプレイの社長兼CEOを兼務することになる。もともとJOLEDは、ジャパンディスプレイの新規事業会社としての位置づけであったが、経営不振に陥っているジャパンディスプレイの現状や、経営トップにJOLEDの東入來社長が就くことで、JOLEDの存在感は高まることになる。

JOLEDは、有機ELパネルに関して特許を2600件保有し、申請中のものが1700件。とくに、印刷方式に関するものでは1500件の特許を保有あるいは申請中だという。

また、材料、装置、プロセスの開発までを1社で行っている点が、印刷方式を採用している他の企業との差別化になっており、ここでも強みを発揮できる。

これからJOLEDに対する投資をどう加速するのか。そして、ジャパンディスプレイを立ち直すスプリングボードとなるのか。有機ELパネル市場の立ち上がりとともに、その点にも注目しておきたい。

LINE WORKSを削除(解約)するには?

LINE WORKSを削除(解約)するには?

2019.03.21

LINE WORKSを解約したいと思ったら

解約の前にまずは「所属メンバーの削除」を行う

ユーザーは自分のアカウントを削除できるの?

LINE WORKSを試験的に導入したけれど合わなかったという場合や、利用していたプロジェクトが終了したから削除したいという場合に備えて、LINE WORKSを削除(解約)処理する手順をまとめておく。

LINE WORKSの削除はメンバー削除から

「管理者画面」を開いた上で「基本設定」を開くと、左メニューの一番下に「LINE WORKSの解約」という項目がある。ただし、使っている最中にいきなり解約しようとしても「解約できません」と表示されるはずだ。解約のためには、先に所属メンバー全員を削除しなければならない。

「基本設定」で「LINE WOKRSの解約」を選択
メンバーが残っていると解約できない

メンバー削除は、上メニューで「メンバー」を選んだ画面から行える。最高管理者は削除できないため、解約準備ならば上部のチェックボックスを使って全員を一括選択してから、最高管理者のチェックだけを外すのが簡単だ。上にある「削除」をクリックすると確認画面が表示されるので、「メンバー削除」で完了させよう。

なお「副管理者」など役職者については先に権限を削除してからでなければメンバー削除ができないので注意して欲しい。

「メンバー」で最高管理者以外を選んで「削除」をクリック
確認画面で「メンバー削除」をクリックしよう

解約理由を添えて処理完了

再度「基本設定」で「LINE WORKSの解約」を選ぶと、メンバーの削除が完了していれば解約へ進む画面が表示されるはずだ。最高管理者のパスワードと、解約理由のアンケートを入力すれば解約が完了する。

最高管理者のパスワードを入力
解約理由のアンケートも必須項目だ

個人アカウントの削除方法は?

LINE WORKSを管理者ではなくユーザーとして利用している場合、自分のアカウントを削除することはできない。

LINE WORKSのユーザーアカウントは、会社のメールアドレスのようなイメージだ。アカウントに利用する文字列などはユーザーが決められるが、アカウントの存在自体は管理者がそれぞれに発行している。そのためユーザー側はログインしないことで「使わない」状態にはできても、削除はできない。もし退職する、プロジェクトから外れるなど事情がある場合には、管理者にメンバー削除の依頼を出そう。

同じく、最高管理者の権限を持っている人が異動等でアカウントを削除したい場合には、まずは権限の委任をして、一般ユーザーになってからメンバー削除をしてもらう必要がある。

「LINE WORKS 完全指南 設定&使い方」バックナンバーはこちら
https://biz.news.mynavi.jp/category/lineworks

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総務省施策が追い風に? 携帯分離の「歴史的チャンス」狙うファーウェイ

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2019.03.20

モバイル業界を変える「携帯値下げ議論」が過熱

ファーウェイは日本を取り巻く環境を「歴史的チャンス」と発言

コスパ高いミッドレンジ端末でシェア拡大を目指す

20日、NTTドコモが特定の端末の購入を条件に通信料金を割り引く「docomo with」、購入する端末に応じて通信料金を割り引く「月々サポート」を終了する方針を固めたという報道が話題となっている。

国内のモバイル業界では携帯電話料金見直しが進んでおり、3月5日には総務省が中心に進めてきた端末代金と通信料金の分離が閣議決定された。NTTドコモは分離プランを軸とした新料金プランを4月に発表する見込みだ。

日本のモバイル市場を大きく変えるこの動きを「歴史的チャンス」と見ているのがファーウェイだ。2018年末から米中対立が加速する中、ファーウェイが打ち出すメッセージも語気を強めている。果たして日本市場でシェアを拡大できるのだろうか。

逆風吹けども、依然として業績は好調

今年に入り、ファーウェイの周辺が騒がしい。3月7日には、ファーウェイは米国政府を相手取って訴訟を起こした

さらにその内容をFacebookでライブ配信するなど、米国以外の世界市場に向けたメッセージにもしており、そのメッセージをまとめたウェブサイト「Huawei Facts」は、わざわざ日本語版も用意している。

2018年末から続く米中対立を巡る報道は、ファーウェイの業績にどのような影響を与えたのか。MWC19でインタビューに応じたファーウェイ・ジャパンの呉波氏は、「一部の消費者は影響を受けたが、2019年に入ってから売上は大幅に伸びている」と語った。

ファーウェイ デバイス 日本・韓国リージョン プレジデントの呉波(ゴ・ハ)氏

話題の「折りたたみスマホ」でもファーウェイは先行する。

ファーウェイに先立って折り畳みスマホを発表したサムスンだが、こちらはMWCではガラスケース内での「展示」のみにとどまったのに対し、ファーウェイは「Mate X」の実機を用いて報道関係者に折り曲げを試させるなど、製品化で一歩先を行っていることをアピールした。

ファーウェイの折りたたみスマホ「Mate X」。報道陣には手に取って折り曲げてみる機会も用意された

Mate Xは次世代移動通信の「5G」にも対応しており、日本では5Gサービスの開始を待って投入時期を見極める方針だという。

ちなみに3月26日に発表予定のフラグシップ機「HUAWEI P30」シリーズは、例年通りのタイミングで日本市場に投入するようだ。SIMフリーでの発売だけでなく、ドコモが採用した「HUAWEI P20 Pro」のように大手キャリアによる採用があるかどうかも注目したい。

分離プランを「歴史的チャンス」と捉えるワケ

一方、2019年の国内モバイル市場で話題となっているのが携帯料金における「分離プラン」の導入だ。KDDIとソフトバンクはすでに導入済みだが、NTTドコモは4月に発表する新料金プランから本格導入するとみられている。

分離プランの特徴は、NTTドコモの「月々サポート」のように回線契約と紐付けた端末の割引が禁止される点だ。端末の割引自体が禁止されるわけではないというものの、大幅な割引は難しくなる。その結果、10万円を超えるようなハイエンド機ではなく、3〜4万円で一括購入しやすいミッドレンジ機の需要が高まるとの見方が有力だ。

この動きをファーウェイはどう見ているのか。

呉氏は「非常に重要視している。スマホが登場したときや、SIMフリー市場が始まったときのインパクトに引けを取らない、歴史的な瞬間になる」と興奮気味に語る。

日本のSIMフリー市場でベストセラーとなった「HUAWEI P20 lite」を始め、ファーウェイのミッドレンジ機のラインアップは厚い。モデルによってはフラグシップと同じCPUでミッドハイの価格を実現するなど、コスパの高さも特徴だ。大手キャリア向けにさまざまな提案ができる体制といえる。

フラグシップと同じ「Kirin 980」搭載でミッドハイ価格の「HONOR View 20」

また、5G対応も順調だ。

モバイルWi-Fiルーターに強みを持つファーウェイは、MWC19でも5G対応ルーターを多く出展していた。日本ではまだ周波数の割り当てが終わっていないものの、国内大手キャリアは2019年内にもプレサービスを始める動きがある。5Gスマホが普及するまでの間、5Gルーターの需要は高まる可能性がある。

5G対応のモバイルWi-Fiルーターも出展していた

ミッドレンジ市場の拡大を狙って、今年はシャープやサムスン以外にも、ソニーモバイルの参入も予想されている。

この価格帯が激戦区になることは間違いないが、ファーウェイはその中で高コスパの製品ラインアップや、国内での地道な販促活動やブランドメッセージの打ち出しによって対抗していく構えだ。

ヨドバシカメラ梅田店での販促イベントの様子
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