東電とゼンリンがタッグ! 「ドローンハイウェイ」は“空の道”か“茨の道”か!?

東電とゼンリンがタッグ! 「ドローンハイウェイ」は“空の道”か“茨の道”か!?

2017.04.04

産業界がドローンにかける期待が大きくなってきている。そんななか、産業用ドローン専用の「ドローンハイウェイ構想」が持ち上がった。取り組むのは、東京電力ホールディングスとゼンリン。両者はこの構想について記者会見で説明した。

東京電力HD 新成長タスクフォース事務局長 山口浩一氏(左)とゼンリン 上席執行役員 藤沢秀幸氏

正直、巨大エネルギー企業の東京電力と地図で名をはせたゼンリンが、なぜ共同によるドローンハイウェイ構想で記者会見を行うのか、イメージがわかなかった。しかし、会見で説明を聞いているうちに合点がいった。

まず、ゼンリンの事業を確認してみよう。ゼンリンは全国99.6%の地図を保有している。こうした平面的な地図だけではなく、建築物の高さを示す3Dマップの制作にも着手。そして、全国的に完成させている。この3Dマップを、ドローンの飛行に活用できないかという要望が高まっていた。

しかし、大きな問題がゼンリン側に立ちはだかっていた。それは、送電鉄塔や電柱の位置について把握していなかったこと。ドローンを産業用に活用するのには、高い建築物の位置を把握することは当然だ。ところが、これまでカーナビなどに提供していた3Dマップでは、送電鉄塔や電柱の位置情報は、正直不要だった。しかし、ゼンリンの3Dマップを産業用ドローンで活用するのには、こうした電力インフラの情報は欠かせない。

福島復興のための財源確保の意味合いも

一方、東京電力は、切実に果たさなければいけないことがある。それは福島原発事故における復興への財源確保だ。とはいえ、管内の電力需要に対する供給能力は飽和状態になっている。新たに電力インフラ供給に対する投資を大幅に行っても、収益増に結びつくとは考えにくい。むしろ中長期的にみれば、人口減による電力需要減衰に対し、なんらかの手を打たなければならない。

そこで、このドローンハイウェイ構想への参加が重要になってくる。この構想における東京電力の役割は、送電鉄塔や電柱をドローン飛行のための“道しるべ”とすること。また、変電所や各種電力施設に「ドローンポート」を設け、そこを充電所としたり、点検・修理を行ったりする基地にすることだ。駐機場としても活用するという。

クルマの高速道路を想像するとイメージしやすい。つまり、送電線は道路そのもの。そしてドローンポートはサービスエリアということになる。

これならば、発電所を新設したり、送電鉄塔を何キロにもわたって敷設したりするような大がかりな投資を行わなくても、新規事業に結びつけられる。

会場に展示されていたドローン

両社は「ドローンによる物流」「道路や橋梁のメンテナンス」「農作物の監視・農薬の散布」「災害時の人命救助・被害確認」といった用途で、2020年には産業用ドローン市場は1,000億円になると見込んでいる。

このドローンハイウェイ構想のロードマップは以下のとおり。

まず、2017年中には送電鉄塔や送電線、電柱、変電所といった電力インフラの位置や高さの情報把握。これがステップ1。ステップ2は、そうした3D情報を組み込んだドローンの誘導プラットフォームの研究・開発を行う。これを2018年には実現させるという。そしてステップ3が、2019年にはドローンポートを開発・整備し、この年にはサービスインしたい考えだ。

業界標準獲得のために早期実用化

構想の大きさを考えると、今から約3年でサービスインまで持っていくには、短期間すぎる気がしないでもない。だが、そこに両社の思惑が見え隠れする。つまり、どこよりも早くドローンハイウェイを実用化し、“デファクトスタンダード”としての地位を築きたいと考えているのだろう。この取り組みが標準化すれば、東京電力以外の電力会社、たとえば中部電力や関西電力といった企業への売り込みができる。さらには海外輸出への道もひらける。

だが、説明を聞いているうちに、乗り越えなくてはならない課題もかなり多いと感じた。

まず、産業用ドローンの市場が、本当に2020年に1,000億円に達するのか。こうした新しい市場は、予測に反し急速にしぼんでいくことがある。比較対象になるかどうかわからないが、3Dテレビなどはその最たる例だ。ただ、市場規模に関してはこの逆も考えられ、ひょっとしたら2020年には1,500億円、2,000億円になっている可能性もある。

次に法整備の問題。ドローンによる事故続発を受け、国は飛行区域を制限している。送電鉄塔に沿って飛行していくにしても、この飛行制限区域にひっかかるため、それ以上ドローンが進めない状況もありえる。ゼンリン上席執行役員 藤沢秀幸氏によると「2019年のサービスイン後、国とともに実証実験を繰り返し、『これなら安全』と国に認めてもらうのが肝要。そうすれば、規制緩和に舵が向く」とその見通しを語るが……。

続いて、周辺住民とのコミットメントだろう。ドローンは建物やクルマ、人のうえを30m以上離して飛ばなくてはならないという国の規制があるとはいえ、自宅の上空を無線制御の機器が飛び回るのをよしとはしない方が多いのではないだろうか。神経質な方ならば、飛行音も気になるはずだ。

セキュリティにも十分な配慮が必要だ。送電鉄塔や電力施設はテロの対象になりかねない。それをデータ化するのだから、悪意の第三者に攻撃される可能性がある。ここは万全の対策が必要になるだろう。

最悪のシナリオのひとつは墜落事故

東京電力が管理する某所の送電鉄塔群

このほかにも、いろいろと課題があるとは思っているが、最悪のシナリオのひとつが以下だ。この構想では送電鉄塔を道しるべに、変電所などをポートにすると前述した。30m以上離れているとはいえ、墜落したときにもし送電線にダメージを与えしまったら、ポートへの着陸時にもし重要機器を破損してしまったら……停電の原因になりかねない。ゼンリンの藤沢氏も、東電HD 新成長タスクフォース事務局長の山口浩一氏も「そうならないための3Dマップの導入」だと説明する。また山口氏は、「異常が生じても、安全にドローンを墜落させる仕組みがある」とする。

とはいえ、事故は何が原因で起こるのかわからない。以前、柏崎刈羽原発を見学させていただいた際、幹部の方が「あらゆる可能性を考えて準備している」と話していたのを思い出した。そのくらいの見通しで準備していただきたい。

と、少々辛辣になってしまったが、この構想に決して反対しているわけではない。クリアしなくてならない課題が多いと感じたことで、なぜか“茨の道”という言葉を想像してしまったためだ。ぜひとも安全な“空の道”を築いてほしいものだ。

バズりを狙いスベって炎上、「リアルガチでやばい」年金ツイート問題

カレー沢薫の時流漂流 第33回

バズりを狙いスベって炎上、「リアルガチでやばい」年金ツイート問題

2019.03.25

漫画家・コラムニスト カレー沢薫さんの社会派連載!

第33回は、リアルガチでやばい「日本年金機構のツイート炎上」について

日本年金機構のツイッター広告が炎上し、即ツイ消しおよび謝罪する事態になったという。その炎上したツイートというのがこちらの文言だ。

「ガチヤバイ!? リアルガチでやばいかも!? 新社会人のみなさまへ 受け取る年金少なくなってない!? ねんきんネットで確認だ!」

これは非常によくある「ウケると思ってスベッた上に大炎上」パターンであり、「炎上ガチャ」でこれが出て来たら確実に低レアなので「即売却」といった感じだ。

問題のツイートでは何かを差別、あるいは蔑視しているワケでもなく、火力としてはチャッカマン程度であり、そんなに怒らなくてもとさえ思えるが、やはり怒る方にも理由はある。

日本年金機構はこれまでに大きな不祥事を起こしてきている。2007年にはオンライン化した年金データに不備や誤りが多いことが発覚した「消えた年金問題」というのがあった。

ちゃんと年金を納めていてもそれが記録されていないため、将来の年金額が減ってしまうかもしれない、という非常に重大な事件である。国民から取るだけ取っておいて、その管理がずさん、という、メロスでなくても激怒して走り出す案件であった。また、2015年には215万人の個人情報を流出させるという情報漏えい事件も起こしている。

こんな信用残機ゼロの状態では「ちょっとしたおふざけ」でも「ガチでやばいのはお前らのせいだろ」「何故こっちを煽る? まずそっちがちゃんとしろ」「こんなことに俺たちの年金を使いやがって」という鬼のマジレスが来てしまうのは当然である。

広告にユーモアは大事だが、「年金」クラスの笑いごとじゃないテーマになると「真面目かよ!」と言われるぐらい真面目にしておいたほうが良い、という好例だ。

炎上広告が出ると必ず「おかしいと思う奴はいなかったのか」「誰か止めろよ」という声が出るが、「SNSでバズること」を目的にすると、人間の視野は2度ぐらいになってしまう。そのため、過度な悪ふざけになっているとか、弩級の差別表現が入っているということにマジで気づかなかったりするのだ。

また、社内に「これはおかしい」と思う人間が5億人いたとしても、トップが「これはウケる」と思ってしまっていたら、下っ端にそれを止めることはできない。個人がやるとどうしても考えが偏るので、企業はさまざまな性別年代の人間に意見を聞いた上で、広告を打った方が良いと思う。

だが意見を幅広く聞いた上で、一番上がそれを「考えすぎだって」と一蹴して断行したりするので、組織の炎上というのは根深い問題である。

今回の炎上を「明日は我が身」と思う理由

だが今回の年金機構の炎上は、個人的感情として「一概に責められぬ」感がある。

今回の広告はその表現を「他人事かよ」と大いに責められたわけだが、年金機構的にはそんなつもりはなく、どうやったら若者に年金に関心を持ってもらえるか、真面目に考えた結果「ああなってしまった」のではないだろうか。

二十代前半ばかりの職場でただ1人アラフォーの自分が、無理して若者言葉を使い盛大にスベッた挙句、給湯室でメチャクチャ悪口言われてた、みたいな図を想像すると、「身に覚えがある」もしくは「明日は我が身」なので、あまり責められないのだ。

実際、年金機構は年金に対し捨て鉢になっているわけではなく、何とか国民に年金に関心を持ってもらい、適切に払ってもらいたいと思っていることだけは確かなのである。

ところで、私は去年無職になったことにより、厚生年金から国民年金になってしまった。当然国民年金だと厚生年金より将来もらえる額は少ない。将来の不安を感じた私は、「国民年金基金」の資料を取り寄せた。

国民年金基金とは、自営業や私のような無職が国民年金とは別途で年金料を収め、将来もらえる年金額を増やせるという制度である。支払った金額は確定申告の控除対象にもなるので節税にもなるのだ。

年金は当てにならないから他で老後資金を作ろうという声も大きいが、それでも年金ほど確実でリスクが少ないものは今のところない、という意見も多く見られる。

だが、資料を申し込んだ時は熱かった気持ちが、届いた時冷めているというのはよくあることで、取り寄せるだけ取り寄せてしばらく放置していた。

すると国民年金基金から電話がかかってきたのである。私は電話が苦手で、取ると青紫色の粉瘤が出来るので取らなかったのだが、こんなテーマで書くことになるなら粉瘤の一つや二つ覚悟で取れば良かった。おそらくだが「国民年金基金どうでしょう?」という内容だったのではないだろうか。端的に言えば「営業電話」である。

その後、電話は数回かかってきて、驚くべきことに、日曜日でもかかってきた。国の機関が日曜に動くとは思っていなかったので驚愕である。

「必死かよ」と思ったが、事実必死なのだろう。それぐらい年金はひっ迫しているのだ。もしかしたらノルマ的なものすらあるのかもしれない。

年金をもらうのは我々である。企業の炎上なら「不買運動」ができるが、年金の場合「不払運動」になり、後々受取額が減って困るのは国民の方である。

今回の炎上で国民が年金に対しますます拒否感を持ってしまったのは、年金機構というより我々にとっての悲劇なのだ。広告自体には反感を持ったかもしれないが、年金に関心を持ち、自身の年金状態を確認するのは大事なことである。

私も次に電話がかかってきたら、粉瘤上等で取ってみようと思う。

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LINEをやめるには? アカウント削除の方法

LINEをやめるには? アカウント削除の方法

2019.03.25

LINEの利用をやめる時はアカウントの削除が必要

機種変更などで使う「引き継ぎ」とは違うので注意

LINEアカウントの削除には、注意が必要だ。機種変更やスマートフォンの故障、アプリの不調といった理由で削除を考えているとしたら、それは間違っている。その場合に必要なのは「引き継ぎ」という処理だ。

アカウント削除はLINE利用そのものをやめる時に行う作業だ。新しく別のアカウントを作り直してもいいが、これまで繋がりのあった人々との縁は切れてしまう。もし連絡を取り続けたいのならば、あらためて友だち登録をしてもらわなければならない。

最近はLINEの連絡先しか知らないという関係も珍しくないから、中には交流が途切れてしまう相手もいるだろう。そういったことを理解した上で、削除作業を進めてほしい。

LINEアカウントを削除する

メイン画面で右上にある歯車マークをタップし、設定画面を開いたら「アカウント」を選択しよう。次に一番下にある「アカウント削除」をタップすると、警告画面が表示されるはずだ。アカウントにログインできなくなるというのは、もう同じアカウントが利用できないことを意味する。問題なければ「次へ」をタップしよう。

設定で「アカウント」を選択
一番下にある「アカウント削除」をタップ
警告画面の中身を読んだ上で「次へ」をタップ

次の画面では、アカウントを本当に削除するのかが確認される。これまで獲得したポイントやアイテム、購入したコイン等も全てなくなるということが「保有アイテム」のところで示されているはずだ。

今回説明に利用しているアカウントは、LINEをほとんど利用していない状態なので、多くの項目が「0」になっているが、ある程度利用していればスタンプをたくさん購入してきていたり、購入のためにコインを保有していたりといったこともあるだろう。それらは新しく作ったアカウントに引き渡すようなことはできない。全て失って問題ないということであれば、下にある「すべてのアイテムが削除されることを理解しました。」という欄にチェックを入れよう。

コイン、ポイント、スタンプ、着せかえの全てが削除されることを理解したらチェックを入れる

下へスクロールすると、連携アプリについても確認される。LINEアカウントを利用してログインしていたアプリや、LINEコインで何かが購入できていた連携アプリがあれば、その連携も解除される。問題がなければ、確認項目にチェックを入れてさらに下へ進もう。

連携アプリがある場合はそちらの利用についても確認したい

最後に友だちリストやトーク履歴を含む全てが利用できなくなることが再確認される。ここにもチェックを入れると「アカウント削除」ボタンが有効になるはずだ。本当に問題がなければ「アカウント削除」ボタンを押して完了させよう。

全ての確認用チェックボタンにチェックを入れれば削除処理が有効になる。「アカウント削除」ボタンが有効になったらタップして完了だ

「LINE(ライン)基本の使い方ガイド」バックナンバーはこちら
https://biz.news.mynavi.jp/category/line

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