ホームパーティー需要を狙う日本のイースター - 第2のハロウィンになるか?

ホームパーティー需要を狙う日本のイースター - 第2のハロウィンになるか?

2017.04.17

日本では、東京ディズニーランドのイベント開催や、輸入菓子や専門店でのイースター商品の販売も盛んになっている。「ハロウィン」に続くイベントとなっており、富士経済調べ「スイーツ市場のチャネル別需要分析調査2015」によると、イースター市場規模は直近4年間で373.9%(予測)と伸長傾向にある。クリスマス、ハロウィンに続き、イースターを祝う習慣は日本に根付くだろうか。

富士経済調べ「スイーツ市場のチャネル別需要分析調査2015」

そもそもイースターとは、十字架に掛けられて亡くなったイエス・キリストが3日目に復活したことにちなんだ「復活祭」。また、欧米では春の訪れを喜び合う祝祭の意味合いも強く、装飾をしたイースターエッグで部屋を飾りつけ、エッグハント(カラフルに染められた卵を探す)などの遊びをしたり、家族でご馳走を囲むことが習慣になっている。春分の日が過ぎてから最初に訪れる満月の次の日曜日をイースターと定めており、毎年日付が変わる複雑さがある。

ロッテが2016年3月に行った「イースターに関する意識調査」によると、イースターを認知している人は70%、その中で内容まで理解している人は12%となった。しかし、「興味がある」と答えた人は30%(「ある」「ややある」の合計)と減少した。

あなたはイースターが何か知っていますか
あなたはイースターに興味がありますか

その理由には、キリスト教文化が薄い日本で「なにをお祝いするか分かりづらい」という問題が考えられる。現に、イースターの過ごし方を調査した結果、「何をしたらいいか分からない」という回答が最多となった。しかし、次点には「ホームパーティー(自宅で祝う)」を挙げており、"イースターには、家族/子供とゆっくり過ごしたい"という需要が推測できる。(ロッテ「イースターに関する意識調査」2016年3月より)

イースターで家族や友人とやりたいことを教えて下さい

「イースター=ホームパーティー」を狙う

製菓メーカーのロッテでは、この"ホームパーティー需要"に着目し、イースター施策として、家族で楽しめる「コアラのゲーム」を推進している。コアラのゲームは、「コアラのマーチ」の外側ビスケットにプリントされている絵柄を、スマートフォンのカメラで読み込むことで、全365種のコアラを見つけ出すゲーム。

コアラのマーチを使った「コアラのゲーム」

イースター特別企画として、「エッグコアラ」を見つけると、限定キャンペーンに参加できる施策を行っている。カメラ認証により見つけられたコアラのマーチは、サイト内のコアラ図鑑に登録され、最初に見つけた人は自分の名前を登録できる。

4月5日より開始したが、スタート45時間でコンプリートされるなど、予想以上に盛り上がりを見せ、イースター当日の4月16日には第3弾をローンチした。

コアラのマーチの絵柄をスマートフォンで撮影すると、コアラ図鑑に登録できる

菓子市場は過去10年横ばい

近年の製菓業界動向についてロッテでは、「少子高齢化もあり、現状の菓子業界全体が大幅に成長していくというのは難しい状況だ」と分析。その中で、成長が見込める分野、成長が見込める催事などに注力し、シェアを伸ばしていくことでビジネス拡大を狙う方針を述べている。

「菓子市場の推移」全日本菓子協会調べ

イースターは、菓子が売れるバレンタイン、ホワイトデーと比べると、まだまだ市場は小さいが、第2のハロウィーンと言われているように、今後成長の可能性が見込まれる催事と思われる。しかし、イースターの認知度自体は高くなっているものの、「何の日なのか」「何をする日なのか」が分かりにくいことが懸念点となる。

イースターは、バレンタインなどの他の行事と違い、毎年「日曜日」となることから、ロッテでは、イースターを「家族みんなでホームパーティーを楽しむ」場として、みんなでお菓子を食べるイメージを定着させていきたいと考えているそうだ。

本来は、キリスト教の復活を祝うイースター。そこに、ホームパーティーのイメージを定着させることで、新たな消費を生み出せるだろうか。

総務省施策が追い風に? 携帯分離の「歴史的チャンス」狙うファーウェイ

総務省施策が追い風に? 携帯分離の「歴史的チャンス」狙うファーウェイ

2019.03.20

モバイル業界を変える「携帯値下げ議論」が過熱

ファーウェイは日本を取り巻く環境を「歴史的チャンス」と発言

コスパ高いミッドレンジ端末でシェア拡大を目指す

20日、NTTドコモが特定の端末の購入を条件に通信料金を割り引く「docomo with」、購入する端末に応じて通信料金を割り引く「月々サポート」を終了する方針を固めたという報道が話題となっている。

国内のモバイル業界では携帯電話料金見直しが進んでおり、3月5日には総務省が中心に進めてきた端末代金と通信料金の分離が閣議決定された。NTTドコモは分離プランを軸とした新料金プランを4月に発表する見込みだ。

日本のモバイル市場を大きく変えるこの動きを「歴史的チャンス」と見ているのがファーウェイだ。2018年末から米中対立が加速する中、ファーウェイが打ち出すメッセージも語気を強めている。果たして日本市場でシェアを拡大できるのだろうか。

逆風吹けども、依然として業績は好調

今年に入り、ファーウェイの周辺が騒がしい。3月7日には、ファーウェイは米国政府を相手取って訴訟を起こした

さらにその内容をFacebookでライブ配信するなど、米国以外の世界市場に向けたメッセージにもしており、そのメッセージをまとめたウェブサイト「Huawei Facts」は、わざわざ日本語版も用意している。

2018年末から続く米中対立を巡る報道は、ファーウェイの業績にどのような影響を与えたのか。MWC19でインタビューに応じたファーウェイ・ジャパンの呉波氏は、「一部の消費者は影響を受けたが、2019年に入ってから売上は大幅に伸びている」と語った。

ファーウェイ デバイス 日本・韓国リージョン プレジデントの呉波(ゴ・ハ)氏

話題の「折りたたみスマホ」でもファーウェイは先行する。

ファーウェイに先立って折り畳みスマホを発表したサムスンだが、こちらはMWCではガラスケース内での「展示」のみにとどまったのに対し、ファーウェイは「Mate X」の実機を用いて報道関係者に折り曲げを試させるなど、製品化で一歩先を行っていることをアピールした。

ファーウェイの折りたたみスマホ「Mate X」。報道陣には手に取って折り曲げてみる機会も用意された

Mate Xは次世代移動通信の「5G」にも対応しており、日本では5Gサービスの開始を待って投入時期を見極める方針だという。

ちなみに3月26日に発表予定のフラグシップ機「HUAWEI P30」シリーズは、例年通りのタイミングで日本市場に投入するようだ。SIMフリーでの発売だけでなく、ドコモが採用した「HUAWEI P20 Pro」のように大手キャリアによる採用があるかどうかも注目したい。

分離プランを「歴史的チャンス」と捉えるワケ

一方、2019年の国内モバイル市場で話題となっているのが携帯料金における「分離プラン」の導入だ。KDDIとソフトバンクはすでに導入済みだが、NTTドコモは4月に発表する新料金プランから本格導入するとみられている。

分離プランの特徴は、NTTドコモの「月々サポート」のように回線契約と紐付けた端末の割引が禁止される点だ。端末の割引自体が禁止されるわけではないというものの、大幅な割引は難しくなる。その結果、10万円を超えるようなハイエンド機ではなく、3〜4万円で一括購入しやすいミッドレンジ機の需要が高まるとの見方が有力だ。

この動きをファーウェイはどう見ているのか。

呉氏は「非常に重要視している。スマホが登場したときや、SIMフリー市場が始まったときのインパクトに引けを取らない、歴史的な瞬間になる」と興奮気味に語る。

日本のSIMフリー市場でベストセラーとなった「HUAWEI P20 lite」を始め、ファーウェイのミッドレンジ機のラインアップは厚い。モデルによってはフラグシップと同じCPUでミッドハイの価格を実現するなど、コスパの高さも特徴だ。大手キャリア向けにさまざまな提案ができる体制といえる。

フラグシップと同じ「Kirin 980」搭載でミッドハイ価格の「HONOR View 20」

また、5G対応も順調だ。

モバイルWi-Fiルーターに強みを持つファーウェイは、MWC19でも5G対応ルーターを多く出展していた。日本ではまだ周波数の割り当てが終わっていないものの、国内大手キャリアは2019年内にもプレサービスを始める動きがある。5Gスマホが普及するまでの間、5Gルーターの需要は高まる可能性がある。

5G対応のモバイルWi-Fiルーターも出展していた

ミッドレンジ市場の拡大を狙って、今年はシャープやサムスン以外にも、ソニーモバイルの参入も予想されている。

この価格帯が激戦区になることは間違いないが、ファーウェイはその中で高コスパの製品ラインアップや、国内での地道な販促活動やブランドメッセージの打ち出しによって対抗していく構えだ。

ヨドバシカメラ梅田店での販促イベントの様子
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2019.03.20

Googleが新しいゲームプラットフォームを発表

配信方式でゲーム機不要、「ゲーム機」の時代の終焉?

2019年内にローンチ、性能はプレステやXbox以上か

3月19日、米国で開催中のゲーム開発者会議「GDC 2019」の会場で、Googleがクラウドベースのゲーミングプラットフォーム「STADIA」を発表した。特定のゲーム機に縛られず、ネットに接続したスマホやパソコン、テレビを通してストリーミング(配信)形式でゲームをプレイできる。

この事業を担当するバイスプレジデントとして、STADIAを発表するフィル・ハリソン(Phil Harrison)氏。そもそも彼からして、元はソニーのプレイステーション立ち上げの主要メンバーで、その後Microsoftに移りXboxを担当したという経歴の持ち主

かねてより、MicrosoftのXbox事業のトップマネージャーを引き抜いた、ソニーでPlayStationのハード開発にかかわったエンジニアが転職したといった噂が頻繁に流れており、「Googleがゲーム市場に本格参入する」という憶測は強まっていた。実際に2018年には、Googleは「Project Stream」と呼ばれるストリーミング形式のゲーム基盤の計画を発表し、米国内でベータテスターを募って技術テストを行っていた。

STADIAは、Project Streamの延長線上にあるサービスと見られる。ユーザーは特定のゲーム機を持っている必要がなく、従来のゲーム機の役割をするのはGoogleの設置するデータセンターだ。簡単に言えばクラウドサービスのように、実際にゲームタイトルが動作しているのはデータセンター側で、ユーザーはインターネットを介してゲームを遠隔でプレイする。

STADIAのデータセンターから配信されたゲームをパソコンでプレイしている様子
パソコンで遊んでいたのと同じゲームを、タブレットやテレビでも同じように遊ぶことができる

このプラットフォームの特徴によって、例えばYouTubeで新作ゲームのトレーラー動画を見ていて気に入ったときには、そのページ内の「プレイする」ボタンを押すだけで、インストールすら不要で、動画を再生するかのようにそのゲームをプレイできるようになる。

そして、STADIAのデータセンターが持つゲーム機としてスペックは、サービス開始時のものとして、GPUの演算性能は10.7テラFlopsに達するといい、これはPlayStation 4 Proの4.2テラFlopsや、Xbox One Xの6.0テラFlopsを大きく上回る。映像品質も4K/60fpsのストリーミングに対応し、将来は8K/120fps対応も予定しているという。

STADIA用の「STADIAコントローラー」も販売する。SNSアップ用のボタンや、Googleアシスタントボタンが備わっている

Googleは2019年中にSTADIAをローンチする予定で、まずは米国、カナダ、欧州でサービスを開始すると説明している。発表を受けた翌20日の東京株式市場では、任天堂とソニーの株価が揃って大きく下落した。投資家たちが、GoogleのSTADIAによって、Nintendo SwitchやPlayStationのビジネスが脅かされると考えたからだ。

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