経済回復の表れか!? 復活を遂げ始めたマリンレジャー

経済回復の表れか!? 復活を遂げ始めたマリンレジャー

2017.03.03

以前、アウトドアショップの方とお話しさせていただいたところ、あるレジャーの人気が高まっているという。それは、プレジャーボートや水上オートバイなどを楽しむマリンレジャーだそうだ。

マリンレジャーというと、“富裕層に限られた遊び”というイメージになりやすい。もちろんそういう層がマリンレジャーを牽引しているが、じわじわとファンの裾野を広げているらしい。前述のアウトドアショップのスタッフも、ライフジャケットやフィッシングタックルの売れ行きから、それを感じているのかもしれない。

というわけで、3月2日(木)から3月5日(日)まで開催される「ボートショー 2017」を訪れた。実は、ボートショーについては昨年も訪れている。前回以上の盛り上がりを感じられれば、マリンレジャーが上向いているということを実感できるかもしれない。

会場に踏み入れてみると、「出展社が増えたかな」という印象を受けた。筆者が訪れたのは初日となる3月2日の木曜日だったが、平日にもかかわらず多くの来場者がみてとれた。だが、この手の合同展示会の場合、初日に多くの関係者やメディアがドッと押し寄せるので、純粋な“来場客”とはいえないかもしれないが……。とはいえ、ボートショーは土曜日・日曜日にも開催される。この両日に訪れる方々こそ、真に“マリンレジャーを楽しみたい”と思っている層といえるだろう。

左からヤマハ発動機ブース、ヤンマーブース、ホンダブースで展示されたボート
左はトーハツブースで開かれたトークショー。ボート以外の展示も注目を集めていた

マリンレジャーのさらなる発展を目指すには

ちなみに一般社団法人 日本マリン事業会(JMIA)が事前に発表した資料によると、今年は53,000人の来場者を見込むという。2014年が35,400人だったので2~3年で来場者数を伸ばしたことになる。今後も5万人を超えるイベントとして定着させたいと、意気込みをみせる。出展社数も2014年の175社から今年は210社の予定だとした。

会場ではJMIAの小川昭氏に話をうかがった。それによると「マリンレジャー市場は、リーマンショック以前の水準にまで戻りました」という。たとえばレジャー用ユースを意識したモーターボート(国内メーカー)だが、2007年には90億3,700万円の出荷金額だったのが、リーマンショック後の2009年には50億1,500万円、2011年には48億5,600万円までに落ち込んだ。特に2011年は東日本大震災が生じた年。繰り返し放映された船体が津波に流される映像が、購買意欲に大きく影響したことだろう。だが、そこから徐々に需要が回復し、2016年には94億9,900万円まで回復した。

また小川氏は、PWC(パーソナルウォータークラフト)が伸びているという。PWCなどというとピンとこないが、つまり水上オートバイのことだ。「複数の女性だけのグループで海を訪れ、水上オートバイを楽しんでいる光景も珍しくはありません」(小川氏)とのことだ。冒頭で“ファンの裾野を広げている”と記したが、こうした女性も含まれる。

さて、今後もマリンレジャーは発展していくのだろうか。

カギは小型船舶免許取得者を増やすことにあるといえる。モーターボートにしろ、水上バイクにしろ、免許がないことには始まらない。いかに取得者を増やすかが、今後のマリンレジャー市場を伸ばすポイントとなる。

では、年間免許取得者どのくらいだろうか。JMIAの資料によると、先ほど記したモーターボート出荷額とまったく同じ動きとなっている。2008年は5万5,987人だったが、リーマンショック後は5万1,271人に減少。そして震災のあった2011年は、4万7,263人まで減ってしまっている。やはり震災が与えた影響は大きい。だが、その後は徐々に回復。2016年には5万6,131人と、リーマンショック前の水準に戻った。

いずれにせよ、安全・安心して遊べる環境の確保・創出、水質にやさしいエンジン開発、廃棄船舶の問題、不足しがちな係留場所など、業界全体で取り組まなくてはならない課題は多い。

NewsInsight 更新終了のお知らせ

NewsInsight 更新終了のお知らせ

2019.06.17

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○ゲームとともに振り返る“平成”という時代
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○カレー沢薫の時流漂流
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最後になりますが、改めて皆様に感謝いたしますとともに、引き続き、マイナビニュースにてご愛顧いただけましたら幸いです。

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

カレー沢薫の時流漂流 第47回

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

2019.06.17

最近女性の間で「#MeToo」ならぬ「#KuToo」運動がにわかに盛り上がっている。

「#KuToo」とは「靴」と「苦痛」をかけており、職場や就職活動で、足を痛めるパンプスやヒール靴の強要をやめようという運動である。

そもそもそんなの誰も強要してねえよ、と思われるかもしれない。確かに規定として靴の形状やかかとの高さまで定めている会社はレアだろう。しかし、私の元いた会社でも、規則があるわけでも、誰に言われたでもなく、みな一様に黒のパンプスを履いていた。それが「暗黙のルール」であり、それ以外は「非常識」と見られる風潮は確かにあるのである。

これが就職活動になると、パンプスを履いていないだけで「こいつは常識がない」と見なされ不採用になってしまうかもしれない、ということだ。そうなると女子学生は足を負傷してでもパンプスを履かざるを得なくなってしまう。

正直、パンプスは苦痛

パンプスがそんなに苦痛か、というと、靴の中では殺傷能力が高い方である。これは他人への、という意味ではなく自分へのだ。他人を殺傷したいならカウボーイが履いている、かかとにピザカッターがついている奴を履いた方が良い。

狭いつま先に足の指が密集されるため、私もよく爪で隣の指を切って足を血だらけにしていたし、伸縮性にかける素材のため、あわないパンプスだと試着の時点で靴擦れが出来るレベルなのだ。

世の中には素肌に荒縄で亀甲縛りを施し、その上に上等なスーツを羽織って出社している人も多いと思う。とても痛いだろうが、それは強制されたわけではなく、その人が好きで楽しいからやっているのだ。

つまり、好きでもない上にとても痛いパンプスを強制で履かなければいけないというのは、上等なスーツの下が亀甲縛りなことよりも「異常」なことというわけだ。

この運動はすぐに広まり、いきなり国会でも議論されたという。これにより「厚労相がハイヒール強要を容認」という見出しのニュースまで踊り出ることになった。

完全に自由と言われても困るのでは?

「厚生省に、女がハイヒールを履かないと死ぬ病の人が!?」と驚いたが、記事をよく見ると見出しほどのことはなく、厚労相の発言は「これは社会通念に照らして業務上、必要かつ相等な範囲かと、この辺なんだろうと思います」というかなりボンヤリしたものであり、どっちでも良い事を聞かれた私のリアクションに似ている。

しかし「ハイヒールが履けない女は何やってもダメ」などと強い事を言っているわけではないが、「業務上必要ならパンプス履くべきだろ」という「容認」に聞こえなくもない。すぐさま「業務上ハイヒールが必要な仕事って何だよ」という疑問が挙がり、「SMの女王様」「(ハイヒールでキレッキレに踊る)perfume以外ありえない」などの声が相次いだ。

この社会問題がすぐ大喜利になってしまうのは良くも悪くも「ザ・ツイッター」という感じだ。

確かに「業務上必要」となると、まだかかとにピザカッターがついている靴の方が「ピザを食う時」必要な気がする。

ただ、靴や服装を完全に自由化し、何でもOKにすれば良いかというと、それはそれで問題が起きると思う。ファッションに疎くコーディネートが苦手な人間からすれば、職場に何を着ていいのか全く「指針」がないというのは迷子になるし、接する側としても、車を買いにいってディーラーが、イモ―タンジョ―の完コスで出てきたら「キャデラックしか買うことを許されないのか」と委縮してしまう。就活マナー本に「俺の考えた最強の就活ファッションで挑みましょう」とだけ書かれていても逆に困るだろう

着る側としても、それに接する側としても、社会において服装にある程度規定や模範があるというのはメリットでもあるのだ。

そもそも規定や常識というのは、秩序を作ることにより問題を減らすためにあるものなのだ。しかしそれが元で「足を負傷する」という「問題」が起こっているなら本末転倒なので、やはり解消はすべきなのだろう。

極論に流れない寛容さが足りない

おそらく「#KuToo」を提唱している人も「ドラゴン柄のコンバースで就活したい」と言っているわけではないのだ。最近は「パンプスに見えるスニーカー」なども存在するし、パンプスでなくても地味な靴はいくらでもある。そのような靴を履いていても「パンプスじゃないから非常識」と見るのをやめてほしいという話だろう。

ちなみに私が会社員時代履いていたパンプスだが、黒の革靴ではあったが、つま先は限りなく丸く、ヒールはなきに等しい、今思えばあれはパンプスだったのか、70過ぎのババアが旅行に行くときに履くヤツなんじゃないか、という代物であったが、特に何も言われなかった。

「#KuToo」が求めるのも、そのぐらいの「寛容さ」なのではないだろうか。

【お知らせ】
連載「カレー沢薫の時流漂流」の掲載場所を変更します。
→ 新しい掲載場所はこちら https://news.mynavi.jp/series/jiryu_hyoryu