日本の自動車需要は堅調? 自工会会長で日産次期社長の西川氏が会見

日本の自動車需要は堅調? 自工会会長で日産次期社長の西川氏が会見

2017.03.16

日本の自動車販売は堅調さを取り戻しつつあるのだろうか。日本自動車工業会(JAMA)が発表した2016年度の需要予測は、対前年比で約10万台の増加となる503万台強となった。2015年度は500万台を割って話題となったが、今年度は再び大台に乗せる見通しだ。日産自動車の次期社長でJAMA会長の西川廣人氏は、国内の自動車需要をどのように見ているのだろうか。

自工会の西川会長。日産の次期社長に決まってから、日本では初めてマスコミの前に姿を現した同氏だが、日産を率いていくうえでの抱負については「自工会の会見なので」と回答を避けていた

販売台数は3年ぶりで前期比プラスの見通しに

「かなりいい数字だ」。JAMAの定例会見に臨んだ西川氏は、足元の自動車需要に好感触を得ている様子だった。乗用車、トラック、バスを合わせた四輪車の国内需要についてJAMAは、2016年度の販売見通しを対前年度比で2.3%の増加となる503万8,300台と発表。2016年9月に公表した前回の見通しからは約20万台の上振れとなった。

ここ数年の需要の推移を見てみると、販売台数は2013年度の約570万台から減少を続け、2015年度にはついに500万台を割った。2016年度が見通し通りに着地すれば、台数は3年ぶりに対前年比でプラスに転じることとなる。

販売台数が堅調な理由として西川氏は、各社の新車投入効果や顧客のポジティブな反応などを挙げていた。確かに、ここ最近は日産「ノート」、トヨタ自動車「C-HR」、マツダ「CX-5」など、販売好調なクルマが多いという印象だ。

2017年度の販売台数については500万台強を見通すJAMA。西川氏は「足元は堅調だし、(自動車メーカー)各社が新商品を投入する予定なので、上振れに期待できる」とコメントした。

先端技術が続々と登場する自動車業界

環境技術や安全技術などの先端技術が続々と登場する自動車業界。そういった状況を踏まえ、国内需要をどのように喚起していくかについて問われた同氏は、「(各社が)いかに魅力ある商品を投入し、それを確実にアピールできるか」が重要と指摘した。アピールの場となる2017年の「東京モーターショー」では、「新しいモビリティ社会をお見せして、それにつながる技術が実現しつつあるということを」消費者に伝えたいと意気込みを示した。

新しいモビリティ社会を語るうえでは自動運転技術が重要なテーマとなるが、西川氏は首都高速道路や羽田空港周辺などで始まる実証実験に言及したうえで、環境が整えば、自動車メーカー各社による安全性・実用性に関する実証も進むとの見方を示した。日産はDeNAと組んで自動運転車両を活用した新たな交通プラットフォームを開発する予定で、西川体制では実証実験が具体化してくるものと見られる。

NewsInsight 更新終了のお知らせ

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2019.06.17

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放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

カレー沢薫の時流漂流 第47回

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

2019.06.17

最近女性の間で「#MeToo」ならぬ「#KuToo」運動がにわかに盛り上がっている。

「#KuToo」とは「靴」と「苦痛」をかけており、職場や就職活動で、足を痛めるパンプスやヒール靴の強要をやめようという運動である。

そもそもそんなの誰も強要してねえよ、と思われるかもしれない。確かに規定として靴の形状やかかとの高さまで定めている会社はレアだろう。しかし、私の元いた会社でも、規則があるわけでも、誰に言われたでもなく、みな一様に黒のパンプスを履いていた。それが「暗黙のルール」であり、それ以外は「非常識」と見られる風潮は確かにあるのである。

これが就職活動になると、パンプスを履いていないだけで「こいつは常識がない」と見なされ不採用になってしまうかもしれない、ということだ。そうなると女子学生は足を負傷してでもパンプスを履かざるを得なくなってしまう。

正直、パンプスは苦痛

パンプスがそんなに苦痛か、というと、靴の中では殺傷能力が高い方である。これは他人への、という意味ではなく自分へのだ。他人を殺傷したいならカウボーイが履いている、かかとにピザカッターがついている奴を履いた方が良い。

狭いつま先に足の指が密集されるため、私もよく爪で隣の指を切って足を血だらけにしていたし、伸縮性にかける素材のため、あわないパンプスだと試着の時点で靴擦れが出来るレベルなのだ。

世の中には素肌に荒縄で亀甲縛りを施し、その上に上等なスーツを羽織って出社している人も多いと思う。とても痛いだろうが、それは強制されたわけではなく、その人が好きで楽しいからやっているのだ。

つまり、好きでもない上にとても痛いパンプスを強制で履かなければいけないというのは、上等なスーツの下が亀甲縛りなことよりも「異常」なことというわけだ。

この運動はすぐに広まり、いきなり国会でも議論されたという。これにより「厚労相がハイヒール強要を容認」という見出しのニュースまで踊り出ることになった。

完全に自由と言われても困るのでは?

「厚生省に、女がハイヒールを履かないと死ぬ病の人が!?」と驚いたが、記事をよく見ると見出しほどのことはなく、厚労相の発言は「これは社会通念に照らして業務上、必要かつ相等な範囲かと、この辺なんだろうと思います」というかなりボンヤリしたものであり、どっちでも良い事を聞かれた私のリアクションに似ている。

しかし「ハイヒールが履けない女は何やってもダメ」などと強い事を言っているわけではないが、「業務上必要ならパンプス履くべきだろ」という「容認」に聞こえなくもない。すぐさま「業務上ハイヒールが必要な仕事って何だよ」という疑問が挙がり、「SMの女王様」「(ハイヒールでキレッキレに踊る)perfume以外ありえない」などの声が相次いだ。

この社会問題がすぐ大喜利になってしまうのは良くも悪くも「ザ・ツイッター」という感じだ。

確かに「業務上必要」となると、まだかかとにピザカッターがついている靴の方が「ピザを食う時」必要な気がする。

ただ、靴や服装を完全に自由化し、何でもOKにすれば良いかというと、それはそれで問題が起きると思う。ファッションに疎くコーディネートが苦手な人間からすれば、職場に何を着ていいのか全く「指針」がないというのは迷子になるし、接する側としても、車を買いにいってディーラーが、イモ―タンジョ―の完コスで出てきたら「キャデラックしか買うことを許されないのか」と委縮してしまう。就活マナー本に「俺の考えた最強の就活ファッションで挑みましょう」とだけ書かれていても逆に困るだろう

着る側としても、それに接する側としても、社会において服装にある程度規定や模範があるというのはメリットでもあるのだ。

そもそも規定や常識というのは、秩序を作ることにより問題を減らすためにあるものなのだ。しかしそれが元で「足を負傷する」という「問題」が起こっているなら本末転倒なので、やはり解消はすべきなのだろう。

極論に流れない寛容さが足りない

おそらく「#KuToo」を提唱している人も「ドラゴン柄のコンバースで就活したい」と言っているわけではないのだ。最近は「パンプスに見えるスニーカー」なども存在するし、パンプスでなくても地味な靴はいくらでもある。そのような靴を履いていても「パンプスじゃないから非常識」と見るのをやめてほしいという話だろう。

ちなみに私が会社員時代履いていたパンプスだが、黒の革靴ではあったが、つま先は限りなく丸く、ヒールはなきに等しい、今思えばあれはパンプスだったのか、70過ぎのババアが旅行に行くときに履くヤツなんじゃないか、という代物であったが、特に何も言われなかった。

「#KuToo」が求めるのも、そのぐらいの「寛容さ」なのではないだろうか。

【お知らせ】
連載「カレー沢薫の時流漂流」の掲載場所を変更します。
→ 新しい掲載場所はこちら https://news.mynavi.jp/series/jiryu_hyoryu