2017年、iPadは進化をやめたのか

2017年、iPadは進化をやめたのか

2017.03.26

アップルは3月21日に、iPadのラインアップを刷新した。昨年3月にはアップル本社で発表イベントを開催し、iPad Pro 9.7インチモデルを発表したが、今回はウェブサイト上での発表に留まった。その理由も、登場した新型iPadを見れば分かる。

iPad(画像:アップルプレスリリースより)

アップルのiPadラインアップはこれまで、iPad Pro 12.9インチ·9.7インチモデルを頂点に、9.7インチのiPad Air 2、7.9インチのiPad mini 4、iPad mini 2という5つの製品を取り揃えていた。

今回のアップデートで、iPad Air 2とiPad mini 2がラインアップから姿を消し、代わりに9.7インチモデルの「iPad (5th generation)」が追加された。しかし、この新しくリリースされたiPadを、厳密に「新しいiPad」として良いかどうか迷う。

まずiPad Air 2の6.1mmという薄さから、7.5mmへと厚みが増している。重量も増えており、バッテリー搭載量が増加した。ただこのデザインは、iPad Airのものと同等であるため、iPad Airラインアップとしての進化をしたわけではなかった。

iPad Airと比較すると、プロセッサは2世代向上したA9を搭載し、カメラも500万画素から800万画素に向上した。そしてホームボタンは指紋認証Touch IDをサポートした。

しかし、それ以上の進化をしたわけではない。前述のように薄型化、小型化は進んでいないし、Apple Pencil対応や、Smart Connectorを通じたキーボードへの接続、高色域(P3)ディスプレイの採用、環境光に合わせてディスプレイの色温度を変えるTrue Toneなどの機能も、すべて採用されていないのだ。

ニーズに合わせて製品を作った

iPadのセールスポイントは、なんといってもその価格だ。これまで、9.7インチモデルのiPadの価格は登場以来、499ドルに保たれてきた。しかしiPad Pro 9.7インチモデルを599ドルで登場させたとき、iPad Air 2を399ドルに値下げした。

今回登場するiPadは、9.7インチモデルのiPadとしては最も安い329ドルで登場した。この価格で32GBのストレージを搭載しており、家庭でのライトな使用やビジネス、教育機関での活用にも十分対応できる。

前述の通りiPad mini 2がラインアップから消滅し、iPad mini 4も128GBモデルのみを399ドルすることから、9.7インチの新しいiPadが、iPadラインアップの中で最も安いモデルとなった。

最も安い標準サイズのiPadをリリースした狙いは、そこに大きなニーズが滞留していたから、と考えることができる。

これまでiPad Air 2には、ビジネス向け、そして教育向けに、大量導入のニーズが存在していた。しかし、2016年末から年明けにかけて、まとまった台数のiPad Air 2を発注しても、最大で10週間の納期が示されるなど、生産が追いついていなかった。

これは、決算発表で、iPadが低迷している事実に反するように見えるだろう。iPadの販売台数は2014年第1四半期を頂点に、長い下落トレンドの中にある。しかし企業や教育機関で求められていた安価に導入できる9.7インチのiPadは足りていなかった。つまり、作れば売れる製品を、作れる体制になっていなかった、ということだ。

iPad/Mac/サービスの売上推移。iPadの売上は2014年第1四半期を頂点に長期の下落トレンドに(図表:アップル決算資料をもとに編集部で作成)

厚みを増し、iPad Airシリーズの名前を脱却したiPadを用意したことと、iPadのラインアップ数を削減した理由は、価格が安い9.7インチのタブレットへの大きなニーズに応えることと、そのニーズに応えられる生産体制を整えることを実現しようとしていた、と見ることができる。

iPadの活用は面の展開に

iPadの活用事例を見ていくと、iPhoneのような個人個人がエンパワーメントされるというよりは、企業や教育機関などの組織の中で1人1台を実現し、活用を深めるという「面」の展開が考えられる。

iPadを導入し成果を上げている企業を取材すると、パソコンでは実現できなかったICT環境の実現を指摘する声が多い。

セットアップや操作の簡単さからどんな年齢層にとってもストレスが少なく、若いスマートフォンが当たり前の世代にとっては、スマートフォンのスキルをそのままつぎ込むことができる。

同時に、パソコンが定着しなかった比較的年齢が高い経営層も、スマートフォンを使うようになり、タブレットのハードルは低い。ITのトレーニングコストはぐっと下がる。とくにメール活用やファイル共有、セキュリティ、リテラシーの部分をきちんと教育すれば良いのだ。

また、なにより壊れにくく、バッテリーが長持ちし、経年で動作が遅くなることがほとんどない上、社内でユーザビリティを重視するアプリを内製することで、働き方を変革するきっかけを作ることができるようになる。

また教育機関でも、投資コストの低さが目立つ。よく語られていることだが、パソコンの導入のためには特別な教室設備を用意しなければならなかった。無線ネットワークの敷設はiPadでも同様だが、ノートパソコン型のコンピュータを導入する場合でも、電源やより広いテーブルへの変更といった教室の再デザインが必要となってしまう。

またiPad向けには、Appleが、文書作成、表計算、プレゼンテーション、ビデオ編集、オーディオ編集、プログラミング教育といった一通りの基本アプリを用意しており、別途ライセンスを購入する必要がない。

ビジネス導入の話でも触れたが、耐用年数の長さも重要だ。学校購入の学校導入の場合は、壊れにくさとパフォーマンスが落ちないという両面での「耐用年数」が重要となるし、教材として生徒個人で購入してもらう場合も3~4年の利用を前提にできることが重要だ。

iPadは、PCやChromebook、Androidと比較して、面での導入のしやすさが目立ち、結果的にコストのメリットで導入を決めることができる対象となっている。そのiPadをさらに値下げしたことの効果の大きさは、絶大なものになるのではないだろうか。

iPadの進化は、また別の話

さて、今回のアップデートで2017年のiPadラインアップの刷新は終わりではない、と考えた方が良いだろう。iPadのリリースがニーズに対応することを目的としているなら、アップルのタブレット進化の戦略とは別の話、と見ることができるからだ。

ハイエンドとなる12.9インチ·9.7インチモデルのiPad ProはA9Xを採用しており、今年も新しいプロセッサが出るなら、2年前のプロセッサを採用し続けることになってしまう。

加えて、12.9インチモデルのiPad Proは、アンテナデザインやディスプレイの品質の面で、9.7インチモデルに遅れを取っている。プロセッサや画面サイズの面では12.9インチiPad Proが上位モデルだが、世代としては9.7インチモデルよりも前のものに留まっている。

また、iPad mini 4も、128GBモデルのみを残している不自然な状態であり、場合によってはこのモデルで「iPad mini」シリーズも終焉を迎える可能性がある。

生産体制をニーズに応えやすい状態に保ちながら、iPad Pro 9.7インチモデルを登場させるときにPCからの買替え需要を狙っていく戦略を実現するには、モデル数を増やさずに、より魅力的なiPad Proラインアップを拡充していくことが重要となる。

そうしたアップデートを、2017年中に見ることができるのではないだろうか。

LINE WORKSを削除(解約)するには?

LINE WORKSを削除(解約)するには?

2019.03.21

LINE WORKSを解約したいと思ったら

解約の前にまずは「所属メンバーの削除」を行う

ユーザーは自分のアカウントを削除できるの?

LINE WORKSを試験的に導入したけれど合わなかったという場合や、利用していたプロジェクトが終了したから削除したいという場合に備えて、LINE WORKSを削除(解約)処理する手順をまとめておく。

LINE WORKSの削除はメンバー削除から

「管理者画面」を開いた上で「基本設定」を開くと、左メニューの一番下に「LINE WORKSの解約」という項目がある。ただし、使っている最中にいきなり解約しようとしても「解約できません」と表示されるはずだ。解約のためには、先に所属メンバー全員を削除しなければならない。

「基本設定」で「LINE WOKRSの解約」を選択
メンバーが残っていると解約できない

メンバー削除は、上メニューで「メンバー」を選んだ画面から行える。最高管理者は削除できないため、解約準備ならば上部のチェックボックスを使って全員を一括選択してから、最高管理者のチェックだけを外すのが簡単だ。上にある「削除」をクリックすると確認画面が表示されるので、「メンバー削除」で完了させよう。

なお「副管理者」など役職者については先に権限を削除してからでなければメンバー削除ができないので注意して欲しい。

「メンバー」で最高管理者以外を選んで「削除」をクリック
確認画面で「メンバー削除」をクリックしよう

解約理由を添えて処理完了

再度「基本設定」で「LINE WORKSの解約」を選ぶと、メンバーの削除が完了していれば解約へ進む画面が表示されるはずだ。最高管理者のパスワードと、解約理由のアンケートを入力すれば解約が完了する。

最高管理者のパスワードを入力
解約理由のアンケートも必須項目だ

個人アカウントの削除方法は?

LINE WORKSを管理者ではなくユーザーとして利用している場合、自分のアカウントを削除することはできない。

LINE WORKSのユーザーアカウントは、会社のメールアドレスのようなイメージだ。アカウントに利用する文字列などはユーザーが決められるが、アカウントの存在自体は管理者がそれぞれに発行している。そのためユーザー側はログインしないことで「使わない」状態にはできても、削除はできない。もし退職する、プロジェクトから外れるなど事情がある場合には、管理者にメンバー削除の依頼を出そう。

同じく、最高管理者の権限を持っている人が異動等でアカウントを削除したい場合には、まずは権限の委任をして、一般ユーザーになってからメンバー削除をしてもらう必要がある。

「LINE WORKS 完全指南 設定&使い方」バックナンバーはこちら
https://biz.news.mynavi.jp/category/lineworks

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総務省施策が追い風に? 携帯分離の「歴史的チャンス」狙うファーウェイ

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2019.03.20

モバイル業界を変える「携帯値下げ議論」が過熱

ファーウェイは日本を取り巻く環境を「歴史的チャンス」と発言

コスパ高いミッドレンジ端末でシェア拡大を目指す

20日、NTTドコモが特定の端末の購入を条件に通信料金を割り引く「docomo with」、購入する端末に応じて通信料金を割り引く「月々サポート」を終了する方針を固めたという報道が話題となっている。

国内のモバイル業界では携帯電話料金見直しが進んでおり、3月5日には総務省が中心に進めてきた端末代金と通信料金の分離が閣議決定された。NTTドコモは分離プランを軸とした新料金プランを4月に発表する見込みだ。

日本のモバイル市場を大きく変えるこの動きを「歴史的チャンス」と見ているのがファーウェイだ。2018年末から米中対立が加速する中、ファーウェイが打ち出すメッセージも語気を強めている。果たして日本市場でシェアを拡大できるのだろうか。

逆風吹けども、依然として業績は好調

今年に入り、ファーウェイの周辺が騒がしい。3月7日には、ファーウェイは米国政府を相手取って訴訟を起こした

さらにその内容をFacebookでライブ配信するなど、米国以外の世界市場に向けたメッセージにもしており、そのメッセージをまとめたウェブサイト「Huawei Facts」は、わざわざ日本語版も用意している。

2018年末から続く米中対立を巡る報道は、ファーウェイの業績にどのような影響を与えたのか。MWC19でインタビューに応じたファーウェイ・ジャパンの呉波氏は、「一部の消費者は影響を受けたが、2019年に入ってから売上は大幅に伸びている」と語った。

ファーウェイ デバイス 日本・韓国リージョン プレジデントの呉波(ゴ・ハ)氏

話題の「折りたたみスマホ」でもファーウェイは先行する。

ファーウェイに先立って折り畳みスマホを発表したサムスンだが、こちらはMWCではガラスケース内での「展示」のみにとどまったのに対し、ファーウェイは「Mate X」の実機を用いて報道関係者に折り曲げを試させるなど、製品化で一歩先を行っていることをアピールした。

ファーウェイの折りたたみスマホ「Mate X」。報道陣には手に取って折り曲げてみる機会も用意された

Mate Xは次世代移動通信の「5G」にも対応しており、日本では5Gサービスの開始を待って投入時期を見極める方針だという。

ちなみに3月26日に発表予定のフラグシップ機「HUAWEI P30」シリーズは、例年通りのタイミングで日本市場に投入するようだ。SIMフリーでの発売だけでなく、ドコモが採用した「HUAWEI P20 Pro」のように大手キャリアによる採用があるかどうかも注目したい。

分離プランを「歴史的チャンス」と捉えるワケ

一方、2019年の国内モバイル市場で話題となっているのが携帯料金における「分離プラン」の導入だ。KDDIとソフトバンクはすでに導入済みだが、NTTドコモは4月に発表する新料金プランから本格導入するとみられている。

分離プランの特徴は、NTTドコモの「月々サポート」のように回線契約と紐付けた端末の割引が禁止される点だ。端末の割引自体が禁止されるわけではないというものの、大幅な割引は難しくなる。その結果、10万円を超えるようなハイエンド機ではなく、3〜4万円で一括購入しやすいミッドレンジ機の需要が高まるとの見方が有力だ。

この動きをファーウェイはどう見ているのか。

呉氏は「非常に重要視している。スマホが登場したときや、SIMフリー市場が始まったときのインパクトに引けを取らない、歴史的な瞬間になる」と興奮気味に語る。

日本のSIMフリー市場でベストセラーとなった「HUAWEI P20 lite」を始め、ファーウェイのミッドレンジ機のラインアップは厚い。モデルによってはフラグシップと同じCPUでミッドハイの価格を実現するなど、コスパの高さも特徴だ。大手キャリア向けにさまざまな提案ができる体制といえる。

フラグシップと同じ「Kirin 980」搭載でミッドハイ価格の「HONOR View 20」

また、5G対応も順調だ。

モバイルWi-Fiルーターに強みを持つファーウェイは、MWC19でも5G対応ルーターを多く出展していた。日本ではまだ周波数の割り当てが終わっていないものの、国内大手キャリアは2019年内にもプレサービスを始める動きがある。5Gスマホが普及するまでの間、5Gルーターの需要は高まる可能性がある。

5G対応のモバイルWi-Fiルーターも出展していた

ミッドレンジ市場の拡大を狙って、今年はシャープやサムスン以外にも、ソニーモバイルの参入も予想されている。

この価格帯が激戦区になることは間違いないが、ファーウェイはその中で高コスパの製品ラインアップや、国内での地道な販促活動やブランドメッセージの打ち出しによって対抗していく構えだ。

ヨドバシカメラ梅田店での販促イベントの様子
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