自動車メーカーの主戦場に? コンパクトSUV市場が熱を帯びている理由

自動車メーカーの主戦場に? コンパクトSUV市場が熱を帯びている理由

2017.02.23

昨年12月に発売されたトヨタ自動車「C-HR」が今年1月の新車販売台数ランキングで第4位に入るなど、コンパクトなSUVが人気だ。多くのユーザーが注目するようになった理由はどこにあるのか。メーカーにメリットはあるのか。代表車種を例に挙げながら紹介していこう。

発売から1カ月強で約4万8,000台の受注を獲得したトヨタ「C-HR」

RAV4がパイオニア

コンパクトSUVの歴史を作ったのは日本だ。具体的には1994年に発表されたトヨタ「RAV4」がパイオニアである。

それまで多くのSUVは、オフロード走行を念頭に置き、頑丈なラダーフレームに粘り強さが身上の商用車用エンジンを積むという成り立ちが多かった。ところがRAV4は、同クラスの前輪駆動セダンのプラットフォームやパワートレインを用いていた。

おかげでモダンかつスポーティなデザインや、舗装路での洗練された走りをものにすることができた。悪路走破性は、たとえば同じトヨタの「ランドクルーザー」と比べれば見劣りしたけれど、それを欠点に数える人はわずかだった。ファッショナブルなデザインとスポーティな走りが楽しいと評価したユーザーが多かったのだ。

その後は本田技研工業「CR-V」や富士重工業(スバル)「フォレスター」、日産自動車「エクストレイル」など、ライバルが続々と登場するものの、当時の多くの日本人は、「悪路や雪道を走らないからいらない」と見向きもしなかった。ところが21世紀になると、欧州でこれらコンパクトSUVの人気が少しずつ盛り上がっていった。

日産「エクストレイル」

欧州で新たな魅力が発見されたSUV

当時の欧州では、環境問題が深刻になったことを受けて、以前ほどハイスピードでかっ飛ばすことが少なくなっていた。となると、SUVのように背が高いクルマでも、空気抵抗や走行安定性などのデメリットが出にくい。

むしろシートが高めなので乗り降りしやすく、目線が高いので運転しやすいなど、メリットが多かった。しかもデザインは、セダンやハッチバックよりフレッシュで遊び心にあふれていた。

SUVを悪路走破用という機能で考えていた日本人に対して、欧州人はファッショナブルで使いやすい新種として評価したのだ。そこに登場したのが日産「デュアリス(欧州名キャシュカイ)」、そして「ジューク」だった。

続々と登場した日本メーカーのSUV

すでに日産はルノーとアライアンスを組んでおり、他の日本のメーカーより欧州事情に明かるかった。現地で根強い人気を得ている欧州メーカーのハッチバックに対抗するため、日産は経験の長いSUVという新しい魅力で勝負すべきだと決断。こうして2007年にデュアリス、2010年にジュークが生まれ、いずれも大ヒットに結び付けた。

日産「ジューク」

この頃には日本でも、オフロードを走らないからSUVはいらないという意見は少数派になり、ファッショナブルなデザインに惹かれて選ぶ人が多くなりつつあった。それに対応して日産以外のメーカーも動き出した。

スバルは2012年に「インプレッサ」をベースとして車高を高め、アウトドアファッションをまとった「XV」を送り出し、マツダは同年、スカイアクティブ・テクノロジーと魂動(こどう)デザインという新しい思想を取り入れた「CX-5」を発表している。

マツダ「CX-5」

翌年にはホンダが、フィットのプラットフォームやパワートレインを用いた「ヴェゼル」を発売。ヴェゼルはこのクラスのSUVとしては初のハイブリッド車を用意し、ジュークに匹敵する大胆なデザインを取り入れたことなどが受けて、2014年から2016年まで、国内SUV新車登録台数でナンバーワンの座を維持し続けている。

ホンダ「ヴェゼル」

その後も2015年にはマツダ「CX-3」、そして昨年末には、RAV4以来沈黙を守っていたトヨタがC-HRを送り出すなど、もっとも活気のあるカテゴリーのひとつになっている。

ベース車両によって異なる分類

ここまでコンパクトSUVをまとめて紹介してきたけれど、厳密には2つのクラスに分けられる。ベースとなるハッチバックの車格を考えれば理解できるかもしれない。

コンパクトカーの「フィット」や「マーチ」、「デミオ」とメカニズムを共用するヴェゼル、ジューク、CX-3が真のコンパクトSUVと言えるのに対し、ひとまわり大きな「プリウス」やインプレッサをベースとしたC-HRやXVはひとクラス上という位置付けになる。

ちなみに欧州では、前者がBセグメント、後者がCセグメントと呼ばれ、はっきり分けられている。日本に輸入されている車種で言えば、BセグメントSUVはルノー「キャプチャー」やプジョー「2008」、CセグメントSUVはフォルクスワーゲン「ティグアン」やミニ「クロスオーバー」などがある。

ルノー「キャプチャー」(左)とフォルクスワーゲン「ティグアン」

SUVの生まれ故郷である米国にもコンパクトSUVはある。そのうち、日本に輸入されている車種としてはジープ「レネゲード」がある。このクルマ、ジープブランドを擁するクライスラーとフィアットが合併し、FCAとなったことで生まれたモデルで、プラットフォームやパワートレインはフィアット「500X」と共通であり、生産も同じイタリアの工場で行われる。

ジープ「レネゲード」

メーカーにも旨味のあるクルマ

欧州でも日本でも、多くのユーザーから支持を受けているコンパクトSUVは、実はメーカーにとっても旨味がある。ベースとなるハッチバックと比べるとデザインは凝っていて、室内は広く、4WDも選べるなど、付加価値でアピールすることができる分、高めの価格で売ることが許されるのだ。

たとえばホンダのフィットとヴェゼルのハイブリッド車で比べると、パワーユニットは1.5Lエンジン+モーターで共通なのに、フィットは169万円から、ヴェゼルは227万円からと大差がある。輸入車でも、最近発売されたフォルクスワーゲンのティグアンは360万円からと、同じ1.4Lターボエンジンを積む「ゴルフ」の328.9万円を上回る。

それでも多くのユーザーがコンパクトSUVを選んでいるのだから、ウィン・ウィンの関係と言っていいだろう。今後もしばらくは人気が続きそうだ。

携帯3社、「2年縛り」の解約月を3か月に延長へ

携帯3社、「2年縛り」の解約月を3か月に延長へ

2019.01.17

携帯電話の「2年縛り」、解約期間が2か月から3か月に延長

契約期間の最後の月(24か月目)での解約金が不要に

携帯電話3社(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク)は、2年間の利用を条件に基本料金を割り引く「2年縛り」契約について、契約解除料がかからない更新期間を2か月から3か月に延長すると発表した。

これによって、従来の25か月目、26か月目に加え、新たに契約期間の最後の月(24か月目)でも、解約金の約1万円を支払う必要なく、契約を解除できるようになる。変更日は2019年3月1日から。

契約解除料の免除期間に、「24か月目」が追加される。例えば、2019年3月に契約期間満了月を迎えるの2年契約のユーザーは、2019年3~5月が契約更新期間になる (ソフトバンクニュースリリース)

1月16日にKDDI(au)とNTTドコモが、遅れて17日にソフトバンクが同様の内容を発表。17日に行われた第6回の有識者会議「モバイル市場の競争環境に関する研究会」に合わせて、携帯各社の発表が揃う形になった。

2018年8月、菅官房長官が携帯電話料金の値下げに言及して以降、携帯電話各社は、通信料金と端末代金を完全分離した「分離プラン」の導入や、4年間の割賦を前提とした買い方プログラムの見直しなど、各種料金プランの変更を繰り返していた。

2019年には新規参入の楽天、2〜4割程度料金プランを値下げする方針を明言したNTTドコモによる新料金プランの発表が控えている。今後の携帯業界の動向にも注目したい。

「eBASEBALL」の初代覇者が決定! 定番プロリーグとして定着なるか

「eBASEBALL」の初代覇者が決定! 定番プロリーグとして定着なるか

2019.01.17

「eBASEBALL」で初代王者を決めるe日本シリーズが開催された

頂点を争ったのは、埼玉西武ライオンズと横浜DeNAベイスターズ

はたして“もう1つのプロ野球”で頂点に輝いたのは?

1月12日、東京ビッグサイトTFT HALL 500にて、「eBASEBALL パワプロ・プロリーグ2018」のe日本シリーズが開催された。頂点を争ったのは、埼玉西武ライオンズと横浜DeNAベイスターズ。はたして初代王者に輝いたのは、どちらのチームか。

3カ月間の戦いの末、頂点を争う切符を勝ち取った2チーム

「eBASEBALL」とは、野球ゲーム『実況パワフルプロ野球 2018(パワプロ)』を使用した、日本野球機構(NPB)とコナミデジタルエンタテインメント(KONAMI)が共同で開催するプロリーグだ。

2018年7月より行われたオンライン予選、西日本、東日本選考会を経て、9月末に実際のプロ野球球団による「eドラフト会議」を実施。ドラフトで指名された選手は、プロゲーマーとして各球団に所属する形になった。

11月からは実際のプロ野球のペナントレースのように、セ・リーグ、パ・リーグに分かれて「eペナントレース」がスタート。そして12月に行われた、eペナントレース上位チームによる「eリーグ代表決定戦」によって、パ・リーグの埼玉西武ライオンズと、セ・リーグの横浜DeNAベイスターズが、e日本シリーズへの切符を手にした。

パ・リーグ代表の埼玉西武ライオンズは、eペナントレースを13勝2敗の圧倒的な強さで勝ち抜き、eリーグ代表決定戦でも危なげなく、代表権を獲得。対するセ・リーグ代表の横浜DeNAベイスターズは、キャプテンであるじゃむ~選手のデータを活かした戦術と強力打線、そして巧みな投球術でeリーグ代表権をもぎ取った。

埼玉西武ライオンズのなたでここ選手(写真左)、BOW川選手(写真中)、ミリオン選手(写真右)
横浜DeNAベイスターズのヒデナガトモ選手(写真左)、じゃむ~選手(写真中)、AO選手(写真右)
会場は超満員。立ち見席も出るほどの人気ぶりで、まさに日本一を決定するのに相応しい舞台となった

一発勝負の決勝戦! 最後に笑うのは……?

e日本シリーズでは、各チーム3名による3イニング交代制の試合を1戦だけ行う。そこで勝利したチームがeBASEBALL パワプロ・プロリーグの初代チャンピオンになるわけだ。

『パワプロ』でお馴染みの選手の調子発表

選手の調子を見ると、埼玉西武ライオンズは、主力に不調の選手がおらず実力を存分に発揮できそうなラインアップ。横浜DeNAベイスターズは主砲筒香の好調が嬉しいものの、桑原、ソトの不調が厳しい。どちらかというと調子具合は埼玉西武ライオンズが優位に見られた。

さぁ、いよいよプレイボール。まず1人目、埼玉西武ライオンズはミリオン選手、横浜DeNAベイスターズはヒデナガトモ選手がコントローラーを握る。奇しくも、ペナントレースで最多奪三振のタイトルを獲得した2人の対戦となった。

そのため、激しい投手戦が繰り広げられたが、3回裏に均衡が破られる。豪打を誇る埼玉西武ライオンズとしては珍しいスクイズで1点を先制すると、そこから怒濤の連打で計5点をもぎ取り、序盤にして埼玉西武ライオンズが大量リードを得た。

スクイズ、スチールと小技も冴え、一気に5点を奪うミリオン選手
センターフライの捕球ミスやスクイズの打者をアウトにできなかったなど、ミスが出てしまったヒデナガトモ選手

2人目は埼玉西武ライオンズがBOW川選手、横浜DeNAベイスターズがじゃむ~選手と、キャプテン対決。じゃむ~選手が2点を返すも、BOW川選手が1点を追加し、スコア「西武 6-2 DeNA」で最終プレイヤーにバトンが渡された。

埼玉西武ライオンズのキャプテンを務めるBOW川選手
横浜DeNAベイスターズの軍師ことじゃむ~選手

最後は、ペナントレースで急成長した埼玉西武ライオンズのなたでここ選手と、横浜DeNAベイスターズ無敗のエースAO選手の対戦となった。

最優秀防御率のタイトルを獲得し、eペナントレースでの失点はわずか3点と脅威の安定感を持つAO選手は、e日本シリーズでもその実力を発揮。打撃3冠を獲得したなたでここ選手をみごとに完封した。しかしながら、3イニングでは1点を返すのがやっとで、最終スコアは「6対3」。埼玉西武ライオンズが優勝し、e日本シリーズを制した。

今回の大会で急成長したなたでここ選手
横浜DeNAベイスターズのエースとしてチームを牽引したAO選手
ペナントレースから実況を担当した清水久嗣アナはe日本シリーズの実況も担当
解説を務めた元ヤクルトスワローズ監督の真中満氏
同じく解説を務めた元中日ドラゴンズ監督の谷繁元信氏
ゲーム解説を務めるぶんた氏
パワプロ・プロリーグ初代チャンピオンの埼玉西武ライオンズ

埼玉西武ライオンズも横浜DeNAベイスターズも、打撃、特に本塁打に期待できる選手が揃っており、その打撃力で勝ち進んでいたなかで、e日本シリーズではホームランが「ゼロ」という、頂上決戦に相応しい緊迫感のある試合だったといえよう。

e日本シリーズでは博多激獅会も応援に駆けつけ、プロ野球さながらの応援が飛び交った

試合終了後は、優勝の表彰とともに、各個人タイトルの表彰も行われたので、その様子も紹介しよう。パ・リーグでは、首位打者、本塁打王、打点王、最優秀防御率の4冠を埼玉西武ライオンズのなたでここ選手が獲得。最多奪三振は埼玉西武ライオンズのミリオン選手が獲得した。

また、セ・リーグでは、首位打者と本塁打王の2冠を広島東洋カープのカイ選手、打点王と最優秀防御率の2冠を横浜DeNAベイスターズのAO選手、最多奪三振を横浜DeNAベイスターズのヒデナガトモ選手が獲得。そして、MVPには、4冠獲得のなたでここ選手が選出された。

パ・リーグの最多奪三振を獲得したミリオン選手
セ・リーグの首位打者と本塁打王を獲得したカイ選手
セ・リーグの打点王と最優秀防御率の2冠を獲得したAO選手
セ・リーグの最多奪三振を獲得したヒデナガトモ選手
パ・リーグの首位打者、打点王、本塁打王、最優秀防御率の4冠、そしてMVPを獲得したなたでここ選手
e日本シリーズでは12球団のマスコットがそろい踏み。スポンサーであるSMBCのキャラクター「ミドすけ」も登場した

eBASEBALLは試合を重ねるごとに盛り上がりを見せ、決勝の舞台でもあるe日本シリーズでは立ち見が出るほど多くのファンが駆けつけた。プロ野球ファンにとって、オフシーズン時期の楽しみの1つとして、eBASEBALLが定着しそうな気配も感じる。

最後にNPB(日本プロ野球機構)コミッショナーの斎藤惇氏による締めの挨拶にて、「eBASEBALL パワプロ・プロリーグ 2019」の開催も発表された。来シーズン、さらなる飛躍と盛り上がりに期待したい。