防戦一方の携帯大手3社、2017年は攻めに転じられるか

防戦一方の携帯大手3社、2017年は攻めに転じられるか

2017.01.03

一連の総務省の施策によって、スマートフォンの実質0円販売事実上禁止など、従来の商習慣が大きく覆された携帯大手3社。業績自体は好調を維持しているが、商習慣を変えて競争を促進したい総務省の施策は今後も続くと見られるため、先行きは不透明だ。2017年、大手3社はどのような施策をもって業績拡大を進めようとしているのだろうか。

総務省の影響を大きく受けた携帯大手3社の1年

携帯電話大手3社にとって、2016年は逆風が吹き荒れた年だったといえるだろう。その理由は、昨年総務省のICT安心・安全研究会が実施した「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」で、MVNOの競争力強化と携帯電話料金引き下げを実現するべく、3社が確立してきた携帯電話の販売手法や料金施策が、相次いで覆されたからだ。

中でも大きな影響を与えたのが、スマートフォンの実質0円販売を事実上禁止したこと。先のタスクフォースを受け、4月に総務省が「スマートフォンの端末購入補助の適正化に関するガイドライン」を打ち出し、それを根拠としてスマートフォンを実質0円など、極端に割り引く販売施策に対して相次いで行政指導を実施。その結果、従来当たり前のものとされてきたスマートフォンの実質0円販売はできなくなってしまったのだ。

総務省が大手3社にもたらした影響は他にもある。先のタスクフォースの取りまとめでは、通信量が少ないライトユーザー向けの料金プランが存在しないことや、番号ポータビリティで乗り換える人が端末割引で極度に優遇され、長期利用者に対する優遇施策に力が入れられていないことなども問題視されていた。

そうしたことから3社はライトユーザー向けとして、高速通信容量が1GBで、月額5000円前後の料金プランの提供を開始したほか、長期利用者に向けて料金面などでの優遇施策を打ち出していなかったKDDI(au)とソフトバンクが、ポイントによる長期利用者優遇施策を新たに実施。NTTドコモも長期利用者の優遇を強化するなどの対応に追われている。

従来長期利用者優遇に消極的だったauも、総務省指導の影響を受けてか、長期利用者優遇プログラムの「au STAR」を開始するに至っている

だが一連の施策をもってしてもなお、MVNOの競争力を高めて携帯電話料金を引き下げるには、不足があると総務省側は捉えているようだ。2016年10月より実施されていた「モバイルサービスの提供条件・端末に関するフォローアップ会合」では、現状3万円を超える高価格モデルも割引で1万円程度の値付けがされていることから、低価格モデルとの差がつかないことを問題視。先のガイドラインの改定案には、同シリーズにおける2年前のモデルの下取り価格を下回らない価格で販売するよう求める記述がなされている。

10月より実施された「モバイルサービスの提供条件・端末に関するフォローアップ会合」では、端末購入補助のさらなる適正化などについて議論がなされた

2015年に義務化されたSIMロック解除に関しても、現状ロック解除できるまで6カ月かかるのは「長すぎる」との声が多く上がり、取りまとめでは2カ月に短縮すべきとされた。またNTTドコモ以外の端末が、同じ会社のネットワークを利用したMVNOのSIMを挿入しても、SIMロック解除していなければ利用できないことも、MVNOの競争拡大の観点から問題視。SIMロック解除をしていなくてもMVNOのSIMが利用できるようにすべきとの提言がなされている。

ユーザーの奪い合いから1人当たりの売上拡大へ

SIMロック解除や端末購入補助などに関しては、2007年に総務省が実施した「モバイルビジネス研究会」の頃から話し合われていたテーマでもある。それゆえ総務省側がキャリアの商習慣を変え、携帯電話料金の引き下げにつなげたいという意志は非常に強く、今後も手を緩めることなく、3社にとって厳しい施策を打ち出してくるものと考えられる。

このことは裏を返せば、大手3社は2017年以降も総務省の影響を強く受け続け、従来のようにMNPで乗り換えるユーザーを端末価格で優遇し、他社のユーザーを奪い合う競争を仕掛けることは難しくなったことを意味する。現在は3社とも、実質0円販売の事実上禁止措置によって端末購入補助にかける金額が減少し、それが業績好調要因へとつながっている。だが総務省は、端末購入補助を減らしたことで浮いた利益を、携帯電話料金の引き下げや長期利用者優遇に割り当てるべきとしていることから、いつまでも恩恵が受けられるわけではないだろう。

とはいえ、3社にとって毎月の通信料は収入の要であることから、現在の料金体系を大きく変えたくないのは事実だ。実際、NTTドコモが2014年に現在主流となった料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」の提供を開始した際、当初通話定額を目的としたユーザーが殺到し、データ通信容量が最も少ない料金プランを選ぶユーザーが7割強に達した結果、データ通信の収入増で売上拡大を見込んでいた同社の思惑が大きく外れ、営業利益を1200億円と、大幅に下方修正するに至っている。

NTTドコモは2014年度第2四半期決算で、「カケホーダイ&パケあえる」の導入で大きな見込み違いが発生したことから、営業利益を大幅に下方修正している

それゆえ大手3社は、ユーザー数が変わらない中にありながらも、売上を高める策として、2016年には大きく2つの施策を打ち出している。1つは周辺サービスの利用拡大だ。具体的には、自社のサービスを契約しているユーザーに対し、より多くのコンテンツを提供したり、固定回線とのセット契約を勧めたり、電力や保険など生活系サービスを提供したりするなど、幅広いサービスを提供することによって、売上を高めようという施策が、2016年には大幅に増えているのだ。

中でも象徴的なのは、KDDIが「auライフデザイン」を打ち出し、auユーザーに対して電力や保険、住宅ローンなどのサービスを提供するとともに、auのサービスと連携することでメリットのある施策の提供を進めてきたこと。その取り組みの過程ではさまざまな問題や課題も発生しているが、通信事業者の枠を大きく超え、ユーザーの生活サービス全てを取り込もうという施策で注目されるところだ。

auは2016年に「auライフデザイン」戦略を打ち出し、auユーザーに対して生命保険や損害保険、住宅ローンなどの生活系サービス販売を進めている

そしてもう1つは、通信サービスのアップセル、つまりより上位の料金プランを契約してもらうことで、売上を高める施策である。この施策を象徴しているのがソフトバンクの「ギガモンスター」。これは従来1万円を超えていた、高速通信容量が20GBのプランの料金を、6,000円と大幅に引き下げることで、上位のプランへ移行しやすくする措置といえるだろう。

低価格サービスでは奪い合い競争が過熱化

2016年に展開した施策の多くは2017年にも引き継がれ、引き続き3社は1人当たりの売上を高める戦略を拡大するものと考えられる。

総務省はMVNOの利用拡大を進めていることから、MVNOなどより低価格のサービスへ既存ユーザーが流出することで、売り上げを落とすのではないかという懸念もあるが、1人当たりの売上拡大に戦略を切り替えたことで、大手3社は低価格を求めるユーザーを無理に自社のメインサービスに留めないよう方針をスイッチしたと見られる。低価格ユーザーに対しては、自社回線を利用したMVNOやサブブランドなどへあえて流出させることで、接続料などによって無理なく売上を得る方向へと、今後はシフトしていくものと見られる。

しかしながら、自社回線ではなく他社回線を用いたMVNOなどに流出してしまえば、収入の道が完全に断たれてしまう。それゆえ大手キャリアにとって、現在大きなテーマとなっているのは、いかに低価格を求めるユーザーに対し、自社回線を用いたサービスを利用してもらうかであろう。

そこで2017年は、大手3社が低価格向けサービスに対し、どのような施策をもって取り組んでいくかが、大きく注目されるポイントとなってくるだろう。中でも、低価格サービス戦略で大きく出遅れたKDDIは、2016年に傘下のUQコミュニケーションズが展開する「UQ mobile」に大幅なテコ入れを実施したほか、12月にはMVNOとしても大手のビッグローブを買収。今後も有力MVNOの買収を拡大して仲間を増やしてくるようであれば、低価格サービスの台風の目として注目されることになるだろう。

KDDIは低価格サービスでの出遅れを取り戻すべく、UQ mobileの大幅なテコ入れを実施。auとの販売連携なども急速に進めている

またソフトバンクは、これまでMVNOには消極的で、現状サブブランドのワイモバイルに力を入れている。だが一連の総務省施策などによって、同社のMVNOとなる企業が2017年以降、徐々に増えてくる可能性がある。

最も多くのiPhoneユーザーを抱えると見られるソフトバンクにとって、MVNOが増えることは、高付加価値サービスの利用につなげやすいiPhoneユーザーの流出につながる可能性があるため痛しかゆしな部分もある。それだけに、同社がMVNOをどう活用していくかというのは、今後興味深いポイントとなってくるだろう。

付加価値を高める戦略がどれだけユーザーの支持を集めるか、そして低価格サービスで、自社回線を利用するユーザーをどれだけ確保できるか。この2つが、2017年における携帯3社の評価を分ける大きなポイントになるといえそうだ。

「選択と集中」が進みすぎた、日本の科学技術への投資

藤田朋宏の必殺仕分け人 第1回

「選択と集中」が進みすぎた、日本の科学技術への投資

2018.11.15

ちとせグループCEOの藤田朋宏氏による新連載

巷を賑わす”ヘンな出来事”の問題点を、独自の解釈で洗い出す!

第1回は、「日本の科学技術投資」について

バイオベンチャー企業群「ちとせグループ」のCEOを務める藤田朋宏氏による新連載。“手段と目的の違い”によって生じた「ヘンな出来事」の問題点を、独自の視点で語ります。第1回は、「日本の科学技術投資」について。日本の科学技術への投資の問題点とはいったい何なのでしょう?

才能と“伸びしろ”に投資する、日本サッカー協会

先日、クアラルンプールに出張したときのこと。宿泊先のホテルが偶然にもサッカーの日本代表と同じだった。「日本代表」と言っても、同じホテルに泊まっていたのは本田や長友ではなく、U-16アジア選手権に参加している若い選手たち。

そこで彼らを見ていて、ふと考えた。日本サッカー協会の「選手への投資」は、実は凄く効率がいいのではないか。どうしてそう思ったのか、順を追って説明したい。

ホテルに置いてあったU-16アジア選手権のバナー

チェックインを済ませ、「部屋の準備があるから、ちょっとだけそこで待っていて」と指示するホテルマンに従い、ひとりロビーに放置されている間、何となしに選手の情報を調べてみた。それから一時間半。23名の選手一人ひとりの顔だけでなく、利き足まで覚えるくらいの時間が経っても、僕はまだロビーで放っておかれたままだった。まぁ、東南アジアではよくあることなので、腹は立たなかった。

ところで、「過去のU-16日本代表がその後、何度も日本代表に選ばれる割合はどれほどだろうか」と疑問に感じ、調べてみたところ、各年20数名の代表選手のうち、現役で活躍している選手は約1人であることが分かった。確かに16歳の段階では身体の発達に差があるし、試合で活躍できるかは運の要素も絡む。コーチとの相性やケガの問題もあるだろう。

そうは言っても、16歳の時点で日本代表に選ばれるだけのポテンシャルを持つ選手のうち、その数%しか将来も活躍できる選手がいない、という事実には驚いた。実際、長谷部、本田、岡崎、長友……など、この10年で活躍している選手たちの多くは、16歳時点ではそこまで期待されていなかった選手ばかりだ。

ではなぜ、そういった選手が後に日の目を浴びられたかというと、それは彼らにも「チャンス」を与えられていたからだろう。日本サッカー協会は、16歳時点で選抜したトップ選手だけに集中投資するだけではなく、同年代の他の有望選手にもしっかりとチャンスを与え続けられるような仕組みをつくれたのだと思う。

際立って目立つ選手だけではなく、将来の伸びしろがありえる選手にも、最低限のチャンスは回ってくることで、未来のトップ選手の育成が図れる。そうやって日本サッカー協会はこれまで、世界に通用するような選手を輩出してきた。

「科学技術に投資せよ」ではなく、予算配分の再考を

前置きが長くなってしまったが、ここから本題に入りたい。

先日、京都大学特別教授の本庶佑先生がノーベル賞を受賞したというニュースが流れた。「自分がバイオテクノロジー業界で働く人間だから」というのは関係なく、本庶先生と周りのチームの方々の長年にわたる科学に対する貢献が認められたこと、その事実に接した関係者の気持ちを想像すると、とても嬉しい気持ちになった。

ノーベル賞メダル(レプリカ)

 

近年、日本人のノーベル賞受賞が続いている。彼らのような日本の科学業界の仕組みをよくわかった方々は、これまで数多くのご苦労をされてきたことだろう。しかし、1つ残念なこともある。能力はもちろん、人格的にも優れたそういった先生方が、ノーベル賞受賞のタイミングでマスコミに発表する一世一代のコメントが「日本国の科学技術投資、科学技術教育のあり方についての憂い」であることだ。

僭越ながら、先生たちのコメントを解釈すると、よくニュースで取り上げられるような「科学技術にもっとお金を使え」ということではなく、その先にある「国家予算の配分」についての指摘をしていると認識している。

誰がなんと言おうと、日本の科学技術投資の選択と集中は年々進んでしまっているのが現状だ。しかし、先生方のいうような「選択と集中が進みすぎている」という指摘に対して、「日本にはもうお金がないのだから科学技術にばかり投資できない」と答えがずれてしまっている。

これこそが、日本の科学技術投資における問題ではないだろうか。

日本にはびこる「選択と集中こそが正解だよ病」

随分前からずっと不思議なのだが、そもそも「選択と集中こそが正解である」なんて、誰がいい出したのだろう。「選択と集中」の戦略で物事をうまく切り抜けられるようなことは、本当に生きるか死ぬか、背水の陣を敷いている時くらいだと思うのだ。

今の日本の「選択と集中こそが正解だよ病」はなかなか根深く、そもそもの目的を実現することよりも「選択と集中」を行うことそのものが目的になっているんじゃないかと感じることが多い。

今の日本で行われている多くの意思決定の場面で、サッカーの例で例えると、U-16日本代表を選んだ人のメンツを潰さないということが、強い日本代表をつくることよりも優先されてしまっているように思う。

そのため、16歳の時点で選んだ選手だけに集中投資し、16歳の段階で選ばれなかった他の選手のポテンシャルに賭けることもしないというような「選択と集中が正解である」という間違えた進め方で意思決定が行われているようなことが多いように感じる。

サッカー選手の育成でも、科学技術の投資でも初期の段階で選抜してそこだけに集中投資するという戦略を繰り返せば繰り返すほど、全体としての力は落ちる一方になるのではないか。歴代のノーベル賞受賞者の先生方も、そういうことを言いたかったのではないかと思う。

手段であるはずの「選択と集中」が、目的となっている?

私は、「16歳の段階で、将来素晴らしいサッカー選手になる人物を見分けられる」なんて言葉は、伸びしろのある選手に対しておこがましいと感じる。これは科学技術の研究にも同じことが言える。「その研究が将来素晴らしい成果を残すかどうか見分けられる」なんて言葉は、科学者に対しておこがましい。

もっと言ってしまえば、どの研究が将来化けるかの判断は、16歳のサッカー選手の成長を言い当てることより遥かに難しいだろう。なぜならば、サッカーという競技のルール自体は変わらないが、科学と言う競技はルール自体を決めているので、科学研究の将来性をあらかじめ予測するのは16歳のサッカー選手の将来性を予測するより難しいためだ。

そんな中、日本サッカー協会が幅広い底上げに力を入れ、紆余曲折も有りながらも右肩上がりの成長を維持できているにも関わらず、日本の科学技術投資は過剰な「選択と集中」を強めるが故に、科学技術力の相対的な低下を招いているように感じる。

その差はいったい何か? これは1つの仮説でしかないが、日本サッカー協会の強さの秘訣は、会長の独断で物事を決められる側面が強い組織であるために「目的」がハッキリしている点にあるのではないだろうか。

その一方で、日本の科学技術投資のような“数多くの人の善意の組み合わせの上になり立っている意思決定機構”では「選択と集中を進めることが正解である」という、本来手段の一つである価値観が「目的」となってしまっているように感じる。

本来考えるべきは、「日本の科学技術をどうするべきか」ということであるにも関わらず、その手段と目的が逆転しまっているのではないだろうか、と思うのだ。

音楽特化の「YouTube」が日本上陸! AIでレコメンド

音楽特化の「YouTube」が日本上陸! AIでレコメンド

2018.11.14

音楽に特化した「YouTube Music」が日本でスタート

有料会員になれば、広告なし再生やオフライン再生が可能

YouTube Premiumでは、オリジナルコンテンツの配信も開始

仕事や作業をする際、周りのノイズをカットして集中するために、音楽を聴くという人は多いだろう。わかる。よくわかる。フロアが騒がしいと作業に全く集中できない。周りで仕事している人がいるということがわからないのだろうか、と疑問に思うが、まぁそれは置いておいて、パソコンで作業する場合、手軽に好きな音楽を聴けることから、YouTubeで音楽を聴くという人も多いのではないだろうか。

そんなYouTubeユーザーに朗報である。11月14日、Googleは音楽に特化したストリーミング再生サービス「YouTube Music」を日本でローンチすると発表したのだ。

好みやシーンに応じて楽曲をレコメンド

YouTube Musicは、音楽再生に特化したアプリ。YouTubeにある公式の曲やプレイリスト、歌ってみた、弾いてみたなど、さまざまな音楽動画を視聴することができる。

また、機械学習が活用されているのも特徴の1つだ。視聴履歴などからユーザーの好みを把握するだけでなく、「いつどこで何をしているのか」を類推して、シーンに合わせた楽曲をレコメンド。家でリラックスしているときにお勧めの曲や、仕事中にお勧めの曲などを、自動でピックアップしてくれるという。

さらに、あいまいなカタカナ発音で洋楽を検索したり、CMタイアップ曲などから検索したりすることも可能で、聴きたい曲をスムーズに探すことができそうだ。

サービスの発表会において、YouTube 音楽部門 プロダクトマネージメント責任者のT.ジェイ ファウラ氏は「オーディエンスに着目した結果、今出ているアプリでは満足できていない層があることがわかり、そのユーザーに音楽サービスを届けようとこのサービスをスタートしました。YouTube Musicは、ユーザーの利用シーンや好みに合わせた曲を、YouTubeにある膨大なミュージックカタログからレコメンドするユニークさを持っています」と、サービスの魅力を強調した。

YouTube 音楽部門 プロダクトマネージメント責任者のT.ジェイ ファウラ氏

無料でも利用できるが、有料のYouTube Music Premiumに登録すると、「広告なし再生」「バックグラウンド再生」「オフライン再生」などが可能になる。料金はWeb/Androidが月額980円で、iOSが月額1280円(ともに税込み)だ。

YouTube 日本音楽ビジネス開発統括担当の鬼頭武也氏は「日本ユーザーの方は通勤通学などで音楽を聴くことが多いと思います。オフライン再生機能では、前日の夜に自宅のWi-Fiで翌日聴くべき曲を自動で更新し、通信なしで聴けるようになります。データの通信量などを気にする必要もないので、非常に便利な機能だと思います」と、オフライン再生のメリットを訴求した。

なお、同サービスには著作権管理システムが働いており、YouTubeと同様に適切な権利コントロールが可能だという。

YouTube 日本音楽ビジネス開発統括担当の鬼頭武也氏

「YouTube Originals」が日本でも始動

また今回、「YouTube Premium」という新しい有料プランもスタートする。料金はWeb/Androidだと月額1180円で、iOSだと月額1550円(ともに税込み)だ。YouTube Music Premiumの機能に加えて、YouTubeでも「広告なし再生」「バックグラウンド再生」「オフライン再生」機能が使えるようになる。

さらに、YouTube Premiumの会員は、12月から日本でも配信される予定のYouTubeオリジナルコンテンツ「YouTube Originals」を視聴することも可能だ。すでに世界30カ国でコンテンツを展開しているが、このたび、日本でも制作がスタート。SEKAI NO OWARIとMARVLEがコラボしたミュージックビデオ制作の裏側に迫るドキュメンタリー「Re:IMAGINE」、YouTuberのはじめしゃちょーが主演する連続ドラマ「The Fake Show」、YouTubeで人気のクリエイターが手がけた「隙間男:Stalking Vampire」の3つだ。

「YouTube Music Premium」と「YouTube Premium」で利用可能な機能
日本で制作される「YouTube Originals」のコンテンツ

発表会には「The Fake Show」に主演する、YouTuberのはじめしゃちょーが駆けつけた。

はじめしゃちょー

「今回僕が出演するのは、今までなかったYouTuberをテーマにしたドラマ。アカウント乗っ取りや炎上など、問題に直面しながらも夢に向かって進んでいく姿が描かれているので、僕の動画を見たことない人にも見てほしいですね」と動画の紹介をするとともに、YouTube Musicについて「普段、広く浅く、さまざまな音楽を聴くので、非常に楽しみなサービスです。ぜひ使ってみたいと思います」と期待を述べた。

なお、YouTube Musicは「Google Home」「Google Home Mini」にも対応予定。そのほか、現在「Google Play Music」を利用しているユーザーは、追加料金なしで移行することができるという。