ポケモンGO、20億円の価値があった石巻復興「ラプラス」

ポケモンGO、20億円の価値があった石巻復興「ラプラス」

2016.12.20

被災地復興を目的に、宮城県と「ポケモンGO」が同県石巻市を舞台に実施したイベントが、期間中に約10万人の観光客を集め、経済効果は20億円程度にのぼったことがわかった。

イベントは、宮城県がポケモンGOを運営する米ナイアンティック社と共同で、同県石巻市で11月11日~21日までの11日間にわたり開催したものだ。期間中、石巻市内でゲーム内のアイテム出現ポイントを追加申請できたり、希少ポケモン「ラプラス」が大量出現するといった特別な施策が行われた。

Pokemon GO Japanのツイートより

宮城県によれば、イベントを目当てに集まった観光客数は約10万人で、経済効果は、同県の1人当たり平均観光消費額をもとに試算して約20億円。なお、希少ポケモンの出現はもともと11月23日までと予定していたが、22日の福島県沖地震の発生によりイベント終了を前倒していた。

地図情報/GPS技術とAR技術を活用した位置情報ゲームであるポケモンGOには、プレイヤーが実際に現地に足を運ぶことを促し、観光振興への効果がもともと期待されていた。実際に、鳥取県が鳥取砂丘を「ポケモンGOの聖地」化し、観光客増に取り組んだこともある。

アクティブユーザー数が当初より落ち着き、また、ながらプレイでの交通事故などネガティブな話題も散見する「ポケモンGO」だが、人々を惹き付ける魅力がまだ一級品であることを証明したと言えよう。ナイアンティック社はポケモンGOのベースとなった位置情報ゲーム「Ingress」でも、東北震災復興イベントに積極的だった背景がある。東北や熊本など被災地が、再び多くの人の活気であふれる日を目指し、今後もポケモンGOのような位置情報ゲームは熱い視線を浴びることになるだろう。

また今回は被災地復興として注目されたが、地域の観光振興という観点でもゲーム技術を活用した動きは広がりをみせている。例えば2010年には、任天堂の携帯ゲーム機向け恋愛コミュニケーションゲーム「ラブプラス+」の旅行先として、熱海を舞台にAR技術を活用したイベントが実施されている。ARや位置情報ゲームが、リアルな集客に繋がる動きは、さらに加速する可能性を秘めている。

NewsInsight 更新終了のお知らせ

NewsInsight 更新終了のお知らせ

2019.06.17

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最後になりますが、改めて皆様に感謝いたしますとともに、引き続き、マイナビニュースにてご愛顧いただけましたら幸いです。

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

カレー沢薫の時流漂流 第47回

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

2019.06.17

最近女性の間で「#MeToo」ならぬ「#KuToo」運動がにわかに盛り上がっている。

「#KuToo」とは「靴」と「苦痛」をかけており、職場や就職活動で、足を痛めるパンプスやヒール靴の強要をやめようという運動である。

そもそもそんなの誰も強要してねえよ、と思われるかもしれない。確かに規定として靴の形状やかかとの高さまで定めている会社はレアだろう。しかし、私の元いた会社でも、規則があるわけでも、誰に言われたでもなく、みな一様に黒のパンプスを履いていた。それが「暗黙のルール」であり、それ以外は「非常識」と見られる風潮は確かにあるのである。

これが就職活動になると、パンプスを履いていないだけで「こいつは常識がない」と見なされ不採用になってしまうかもしれない、ということだ。そうなると女子学生は足を負傷してでもパンプスを履かざるを得なくなってしまう。

正直、パンプスは苦痛

パンプスがそんなに苦痛か、というと、靴の中では殺傷能力が高い方である。これは他人への、という意味ではなく自分へのだ。他人を殺傷したいならカウボーイが履いている、かかとにピザカッターがついている奴を履いた方が良い。

狭いつま先に足の指が密集されるため、私もよく爪で隣の指を切って足を血だらけにしていたし、伸縮性にかける素材のため、あわないパンプスだと試着の時点で靴擦れが出来るレベルなのだ。

世の中には素肌に荒縄で亀甲縛りを施し、その上に上等なスーツを羽織って出社している人も多いと思う。とても痛いだろうが、それは強制されたわけではなく、その人が好きで楽しいからやっているのだ。

つまり、好きでもない上にとても痛いパンプスを強制で履かなければいけないというのは、上等なスーツの下が亀甲縛りなことよりも「異常」なことというわけだ。

この運動はすぐに広まり、いきなり国会でも議論されたという。これにより「厚労相がハイヒール強要を容認」という見出しのニュースまで踊り出ることになった。

完全に自由と言われても困るのでは?

「厚生省に、女がハイヒールを履かないと死ぬ病の人が!?」と驚いたが、記事をよく見ると見出しほどのことはなく、厚労相の発言は「これは社会通念に照らして業務上、必要かつ相等な範囲かと、この辺なんだろうと思います」というかなりボンヤリしたものであり、どっちでも良い事を聞かれた私のリアクションに似ている。

しかし「ハイヒールが履けない女は何やってもダメ」などと強い事を言っているわけではないが、「業務上必要ならパンプス履くべきだろ」という「容認」に聞こえなくもない。すぐさま「業務上ハイヒールが必要な仕事って何だよ」という疑問が挙がり、「SMの女王様」「(ハイヒールでキレッキレに踊る)perfume以外ありえない」などの声が相次いだ。

この社会問題がすぐ大喜利になってしまうのは良くも悪くも「ザ・ツイッター」という感じだ。

確かに「業務上必要」となると、まだかかとにピザカッターがついている靴の方が「ピザを食う時」必要な気がする。

ただ、靴や服装を完全に自由化し、何でもOKにすれば良いかというと、それはそれで問題が起きると思う。ファッションに疎くコーディネートが苦手な人間からすれば、職場に何を着ていいのか全く「指針」がないというのは迷子になるし、接する側としても、車を買いにいってディーラーが、イモ―タンジョ―の完コスで出てきたら「キャデラックしか買うことを許されないのか」と委縮してしまう。就活マナー本に「俺の考えた最強の就活ファッションで挑みましょう」とだけ書かれていても逆に困るだろう

着る側としても、それに接する側としても、社会において服装にある程度規定や模範があるというのはメリットでもあるのだ。

そもそも規定や常識というのは、秩序を作ることにより問題を減らすためにあるものなのだ。しかしそれが元で「足を負傷する」という「問題」が起こっているなら本末転倒なので、やはり解消はすべきなのだろう。

極論に流れない寛容さが足りない

おそらく「#KuToo」を提唱している人も「ドラゴン柄のコンバースで就活したい」と言っているわけではないのだ。最近は「パンプスに見えるスニーカー」なども存在するし、パンプスでなくても地味な靴はいくらでもある。そのような靴を履いていても「パンプスじゃないから非常識」と見るのをやめてほしいという話だろう。

ちなみに私が会社員時代履いていたパンプスだが、黒の革靴ではあったが、つま先は限りなく丸く、ヒールはなきに等しい、今思えばあれはパンプスだったのか、70過ぎのババアが旅行に行くときに履くヤツなんじゃないか、という代物であったが、特に何も言われなかった。

「#KuToo」が求めるのも、そのぐらいの「寛容さ」なのではないだろうか。

【お知らせ】
連載「カレー沢薫の時流漂流」の掲載場所を変更します。
→ 新しい掲載場所はこちら https://news.mynavi.jp/series/jiryu_hyoryu