新型スイフトが追い風に? 国内小型車販売10万台を達成したスズキの次なる目標

新型スイフトが追い風に? 国内小型車販売10万台を達成したスズキの次なる目標

2016.12.28

小型車の国内販売で年間10万台を目指してきたスズキが、その目標をついに達成した。2016年の暦年販売台数は12月22日時点で10万592台に到達。このタイミングで主力小型車「スイフト」のフルモデルチェンジを行い、年度での10万台達成もほぼ確実なものとした。悲願達成後のスズキは何を目指すのだろうか。

主力小型車の「スイフト」をモデルチェンジ

新車投入効果で販売台数が増加

スズキの国内小型車販売台数を見ると、ここ10数年は年間6万台から9万台の規模で推移していた。2015年後半からは「エスクード」、「イグニス」、「バレーノ」、「ソリオ」のハイブリッド搭載モデルといった新型車を集中して投入。その効果もあってか2016年暦年の小型車販売は好調に推移し、10万台という目標に到達した。新型スイフトの発表会に登場したスズキの鈴木俊宏社長も、目標達成の要因は新車投入効果によるところが大きいとの認識だ。

これまで、国内の小型車販売台数は10万台に届きそうで届かなかった

2016年度で見た場合の小型車販売台数はどうか。スズキの国内第一営業本部長を務める鈴木敏明常務によると、2016年4月から11月までの実績は前年比144%と好調な様子だ。フルモデルチェンジを実施し、2017年1月4日に発売する新型スイフトは、初売りの効果などもあり、2016年度の小型車販売台数を押し上げる要因となるだろう。

次は本当の実力を蓄えるフェーズに

10万台という目標を達成し、次なる目標について質問を受けた鈴木社長は、「(年間10万台の国内販売を)安定して続けること」と答えた。今回の目標達成は新車投入効果によるところが大きいと見る鈴木社長は、スズキには年間10万台の小型車を国内で売り続ける実力は現時点でないと分析。これを安定して達成できるようになるのが先決との考え方を示した。

スズキが小型車の販売台数にこだわり、このセグメントで商品力の向上に注力する背景には、日本における軽自動車市場の冷え込みがある。鈴木常務によると、増税の影響で軽自動車の販売は全銘柄で落ち込んでおり、スズキも2016年1月から11月までの実績で前年比92%という状況だという。軽自動車と小型車で勝負するスズキとしては、軽の落ち込みを小型車でカバーするのは至上命題だ。

2004年の発売以来、世界で累計530万台を販売しているスイフト。スズキにとってスイフトは、「走る楽しみという部分で(同社を)牽引していくフラッグシップモデル」(鈴木社長)だ。新型は先代になかった「マイルドハイブリッド」を搭載してパワーユニットが多様化。新プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」を採用し、走行性能も向上しているという

日本国内の小型車事業に関しては、安定的な実力を身に付けるのが最優先とするスズキ。国内の小型車市場は、2016年11月に発売となった日産自動車「ノート」が好調な売れ行きを示しており、2017年も各社が有力車種のモデルチェンジを予定するなど、厳しい販売競争が続く。スイフトの投入で「2017年は(国内小型車販売台数の)最高記録にチャレンジ」(鈴木社長)するというスズキだが、並み居るライバルの中で、10万台体制をキープできるかどうか。新型スイフトの売れ行きと小型車販売台数の推移に注目したい。

NewsInsight 更新終了のお知らせ

NewsInsight 更新終了のお知らせ

2019.06.17

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最後になりますが、改めて皆様に感謝いたしますとともに、引き続き、マイナビニュースにてご愛顧いただけましたら幸いです。

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

カレー沢薫の時流漂流 第47回

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

2019.06.17

最近女性の間で「#MeToo」ならぬ「#KuToo」運動がにわかに盛り上がっている。

「#KuToo」とは「靴」と「苦痛」をかけており、職場や就職活動で、足を痛めるパンプスやヒール靴の強要をやめようという運動である。

そもそもそんなの誰も強要してねえよ、と思われるかもしれない。確かに規定として靴の形状やかかとの高さまで定めている会社はレアだろう。しかし、私の元いた会社でも、規則があるわけでも、誰に言われたでもなく、みな一様に黒のパンプスを履いていた。それが「暗黙のルール」であり、それ以外は「非常識」と見られる風潮は確かにあるのである。

これが就職活動になると、パンプスを履いていないだけで「こいつは常識がない」と見なされ不採用になってしまうかもしれない、ということだ。そうなると女子学生は足を負傷してでもパンプスを履かざるを得なくなってしまう。

正直、パンプスは苦痛

パンプスがそんなに苦痛か、というと、靴の中では殺傷能力が高い方である。これは他人への、という意味ではなく自分へのだ。他人を殺傷したいならカウボーイが履いている、かかとにピザカッターがついている奴を履いた方が良い。

狭いつま先に足の指が密集されるため、私もよく爪で隣の指を切って足を血だらけにしていたし、伸縮性にかける素材のため、あわないパンプスだと試着の時点で靴擦れが出来るレベルなのだ。

世の中には素肌に荒縄で亀甲縛りを施し、その上に上等なスーツを羽織って出社している人も多いと思う。とても痛いだろうが、それは強制されたわけではなく、その人が好きで楽しいからやっているのだ。

つまり、好きでもない上にとても痛いパンプスを強制で履かなければいけないというのは、上等なスーツの下が亀甲縛りなことよりも「異常」なことというわけだ。

この運動はすぐに広まり、いきなり国会でも議論されたという。これにより「厚労相がハイヒール強要を容認」という見出しのニュースまで踊り出ることになった。

完全に自由と言われても困るのでは?

「厚生省に、女がハイヒールを履かないと死ぬ病の人が!?」と驚いたが、記事をよく見ると見出しほどのことはなく、厚労相の発言は「これは社会通念に照らして業務上、必要かつ相等な範囲かと、この辺なんだろうと思います」というかなりボンヤリしたものであり、どっちでも良い事を聞かれた私のリアクションに似ている。

しかし「ハイヒールが履けない女は何やってもダメ」などと強い事を言っているわけではないが、「業務上必要ならパンプス履くべきだろ」という「容認」に聞こえなくもない。すぐさま「業務上ハイヒールが必要な仕事って何だよ」という疑問が挙がり、「SMの女王様」「(ハイヒールでキレッキレに踊る)perfume以外ありえない」などの声が相次いだ。

この社会問題がすぐ大喜利になってしまうのは良くも悪くも「ザ・ツイッター」という感じだ。

確かに「業務上必要」となると、まだかかとにピザカッターがついている靴の方が「ピザを食う時」必要な気がする。

ただ、靴や服装を完全に自由化し、何でもOKにすれば良いかというと、それはそれで問題が起きると思う。ファッションに疎くコーディネートが苦手な人間からすれば、職場に何を着ていいのか全く「指針」がないというのは迷子になるし、接する側としても、車を買いにいってディーラーが、イモ―タンジョ―の完コスで出てきたら「キャデラックしか買うことを許されないのか」と委縮してしまう。就活マナー本に「俺の考えた最強の就活ファッションで挑みましょう」とだけ書かれていても逆に困るだろう

着る側としても、それに接する側としても、社会において服装にある程度規定や模範があるというのはメリットでもあるのだ。

そもそも規定や常識というのは、秩序を作ることにより問題を減らすためにあるものなのだ。しかしそれが元で「足を負傷する」という「問題」が起こっているなら本末転倒なので、やはり解消はすべきなのだろう。

極論に流れない寛容さが足りない

おそらく「#KuToo」を提唱している人も「ドラゴン柄のコンバースで就活したい」と言っているわけではないのだ。最近は「パンプスに見えるスニーカー」なども存在するし、パンプスでなくても地味な靴はいくらでもある。そのような靴を履いていても「パンプスじゃないから非常識」と見るのをやめてほしいという話だろう。

ちなみに私が会社員時代履いていたパンプスだが、黒の革靴ではあったが、つま先は限りなく丸く、ヒールはなきに等しい、今思えばあれはパンプスだったのか、70過ぎのババアが旅行に行くときに履くヤツなんじゃないか、という代物であったが、特に何も言われなかった。

「#KuToo」が求めるのも、そのぐらいの「寛容さ」なのではないだろうか。

【お知らせ】
連載「カレー沢薫の時流漂流」の掲載場所を変更します。
→ 新しい掲載場所はこちら https://news.mynavi.jp/series/jiryu_hyoryu