ファミマとライザップが糖質オフで協力! 味に“コミット”で狙う潜在需要

ファミマとライザップが糖質オフで協力! 味に“コミット”で狙う潜在需要

2016.11.18

ファミリーマートとライザップ(RIZAP)は、共同で開発した低糖質商品を発売する。両社が流行りの“糖質オフ”で協力したのは、健康をテーマとするコラボレーションの第一歩という位置づけ。コンビニ業界ではローソンが低糖質商品で先行するが、ファミリーマートとライザップはコラボレーションで何を目指すのだろうか。

コラボ商品の発表会に登場した(左から)ファミリーマートの澤田貴司代表取締役社長、司会の生島ヒロシさん、ライザップの瀬戸健代表取締役社長。両社のコラボレーションを“ファミザップ”と名づけた生島さんは、ライザップで減量に取り組んだ経験を持つ

“おいしさ”と“低糖質”の両立で議論白熱

両社が11月22日に発売するのは、パンやデザートといった9種類の商品。全国のファミリーマート・サークルKサンクス(一部を除く)で取り扱う。

両社の発表によると、コラボ商品では「糖質を抑えながらもおいしさにコミット」するという。商品開発の現場では、“おいしさ”にこだわるファミリーマートと“低糖質”で譲れないライザップが「バトル」(澤田社長)して商品の構想を詰めていったそうだ。「(糖質オフ商品には)おいしいものがない」と感じていた瀬戸社長も、おいしさにこだわるファミリーマートとのコラボ商品には手応えを得ている様子だった。

開発現場では議論が白熱したというコラボ商品。パン、デザート、焼き菓子、飲料で計9種類を発売する。例えばパンの「RIZAP ブランロール」(テーブルの手前右側)は糖質14.2グラムで、価格は110円だ

両社には、コンビニのような日常的に利用する店舗において、おいしくて気軽に買える糖質オフ商品を取り扱うことにより、潜在的な需要を開拓できるとの考えがあるようだ。「マーケットは確実にある」と澤田社長は自信を示す。ローソンも糖質オフ商品には注力しているが、澤田社長は商品開発の経緯を踏まえつつ、コラボ商品の「おいしさ」が先行他社との差別化ポイントになると語った。

今回のコラボレーションは、2016年10月に業務提携を結んでいるファミリーマート、ライザップ、伊藤忠商事の3社の関係から発展したものだ。きっかけとなったのは、自身もライザップを利用している伊藤忠商事の岡藤正広代表取締役社長による働きかけだったようだが、ファミリーマートとライザップは、互いの強みをいかせると同時に、双方でメリットを享受できるとみて協業を具体化させたらしい。

活用できる強みと双方のメリットとは

ファミマが活用できる強みは、何といっても全国1万8,000店を超える店舗網だ。健康への意識が高まるなか、ライザップのブランドを活用した商品を全国展開できるのは大きなメリットにもなる。

一方のライザップは商品企画力を活用する方針だ。6万人を超える会員を抱え、パーソナルトレーナーによるきめ細やかな指導を特徴とするライザップだが、減量の成否を左右する要因は「食生活が7~8割」というのが瀬戸社長の見立て。同社では、どのような会員が減量に成功し、どのような会員が上手くいかないかを栄養学などを用いつつ分析しており、そういったデータはファミリーマートとのコラボにも活用可能とみる。

スライドの上部は両社が互いに活用できる強み。下部は潜在需要に関する分析を示している。日本の人口の約25%が肥満者であり、ファミリーマート・サークルKサンクスには1日あたり1,555万人の来客数があるわけだから、1日に来店する顧客のうち、掛け合わせると388万人が糖質を気にしている可能性がある、との考え方だ

一過性のコラボは眼中になし

ライザップには低糖質関連のビジネスに取り組みたい様々な企業からコラボレーションの引き合いが寄せられているという。そのなかには他のコンビニ大手も含まれていたらしいが、瀬戸社長はファミリーマートとならば「包括的な」取り組みができそうだと考えて協業を決めた。

「低糖質のリーディングカンパニー」(瀬戸社長)を目指し、低糖質の認知度向上を図りたいライザップとしては、例えば「低糖質フェア」などと銘打ち、期間限定でコラボ弁当を発売するといったような一過性のコラボでは、思った通りの取り組みができない。そこで、商品の共同開発から始まり、様々な分野へとコラボレーションを発展させられそうなファミリーマートを協業相手に選んだ。

全国に店舗網を張り巡らすファミリーマートが目指すのは、地域密着型の「プラットフォーム」(澤田社長)のような存在だ。多くの顧客を相手にするファミリーマートだからこそ、「社会にとって価値あるものを提供」していく必要があるというのが澤田社長の考え。そういった意味で、顧客の健康にフォーカスした商品・サービスを充実させられるライザップとのコラボは魅力的に感じたのだろう。

両社は商品の共同開発が協業の「第一歩」であると強調する。今後の展開としては、例えば共同で店舗を出店するようなアイデアも議論の対象となるようだ。糖質制限ブームが永続的なものかどうかは現時点で未知数だが、少なくとも両社のコラボは一過性のものでは終わらない。糖質オフに対する潜在需要がファミリーマートの見込み通りならば、両社の取り組みは大きなビジネスに発展する可能性がありそうだ。

NewsInsight 更新終了のお知らせ

NewsInsight 更新終了のお知らせ

2019.06.17

NewsInsightは、諸般の事情により記事更新を終了いたします。

ご愛顧いただいた読者の皆様、また関係者の皆様に、編集部一同、誠に感謝いたします。

なお、NewsInsightに掲載中の記事につきましては、引き続きマイナビニュース(https://news.mynavi.jp)へと掲載場所を移管いたします。

掲載中の連載記事につきましても同様に、マイナビニュースへ移管いたします。各連載記事の新しい掲載URLにつきましては、以下となります。

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○森口将之のカーデザイン解体新書
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○清水和夫の自動運転ソシオロジー
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○ゲームとともに振り返る“平成”という時代
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○岡安学の「eスポーツ観戦記」
https://news.mynavi.jp/series/e-Sports_review

○企業戦士に贈る「こむぎのことば」
https://news.mynavi.jp/series/komuginokotoba

○藤田朋宏の必殺仕分け人
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○文具ソムリエール・菅未里の「新しいコンパス」
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○カレー沢薫の時流漂流
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最後になりますが、改めて皆様に感謝いたしますとともに、引き続き、マイナビニュースにてご愛顧いただけましたら幸いです。

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

カレー沢薫の時流漂流 第47回

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

2019.06.17

最近女性の間で「#MeToo」ならぬ「#KuToo」運動がにわかに盛り上がっている。

「#KuToo」とは「靴」と「苦痛」をかけており、職場や就職活動で、足を痛めるパンプスやヒール靴の強要をやめようという運動である。

そもそもそんなの誰も強要してねえよ、と思われるかもしれない。確かに規定として靴の形状やかかとの高さまで定めている会社はレアだろう。しかし、私の元いた会社でも、規則があるわけでも、誰に言われたでもなく、みな一様に黒のパンプスを履いていた。それが「暗黙のルール」であり、それ以外は「非常識」と見られる風潮は確かにあるのである。

これが就職活動になると、パンプスを履いていないだけで「こいつは常識がない」と見なされ不採用になってしまうかもしれない、ということだ。そうなると女子学生は足を負傷してでもパンプスを履かざるを得なくなってしまう。

正直、パンプスは苦痛

パンプスがそんなに苦痛か、というと、靴の中では殺傷能力が高い方である。これは他人への、という意味ではなく自分へのだ。他人を殺傷したいならカウボーイが履いている、かかとにピザカッターがついている奴を履いた方が良い。

狭いつま先に足の指が密集されるため、私もよく爪で隣の指を切って足を血だらけにしていたし、伸縮性にかける素材のため、あわないパンプスだと試着の時点で靴擦れが出来るレベルなのだ。

世の中には素肌に荒縄で亀甲縛りを施し、その上に上等なスーツを羽織って出社している人も多いと思う。とても痛いだろうが、それは強制されたわけではなく、その人が好きで楽しいからやっているのだ。

つまり、好きでもない上にとても痛いパンプスを強制で履かなければいけないというのは、上等なスーツの下が亀甲縛りなことよりも「異常」なことというわけだ。

この運動はすぐに広まり、いきなり国会でも議論されたという。これにより「厚労相がハイヒール強要を容認」という見出しのニュースまで踊り出ることになった。

完全に自由と言われても困るのでは?

「厚生省に、女がハイヒールを履かないと死ぬ病の人が!?」と驚いたが、記事をよく見ると見出しほどのことはなく、厚労相の発言は「これは社会通念に照らして業務上、必要かつ相等な範囲かと、この辺なんだろうと思います」というかなりボンヤリしたものであり、どっちでも良い事を聞かれた私のリアクションに似ている。

しかし「ハイヒールが履けない女は何やってもダメ」などと強い事を言っているわけではないが、「業務上必要ならパンプス履くべきだろ」という「容認」に聞こえなくもない。すぐさま「業務上ハイヒールが必要な仕事って何だよ」という疑問が挙がり、「SMの女王様」「(ハイヒールでキレッキレに踊る)perfume以外ありえない」などの声が相次いだ。

この社会問題がすぐ大喜利になってしまうのは良くも悪くも「ザ・ツイッター」という感じだ。

確かに「業務上必要」となると、まだかかとにピザカッターがついている靴の方が「ピザを食う時」必要な気がする。

ただ、靴や服装を完全に自由化し、何でもOKにすれば良いかというと、それはそれで問題が起きると思う。ファッションに疎くコーディネートが苦手な人間からすれば、職場に何を着ていいのか全く「指針」がないというのは迷子になるし、接する側としても、車を買いにいってディーラーが、イモ―タンジョ―の完コスで出てきたら「キャデラックしか買うことを許されないのか」と委縮してしまう。就活マナー本に「俺の考えた最強の就活ファッションで挑みましょう」とだけ書かれていても逆に困るだろう

着る側としても、それに接する側としても、社会において服装にある程度規定や模範があるというのはメリットでもあるのだ。

そもそも規定や常識というのは、秩序を作ることにより問題を減らすためにあるものなのだ。しかしそれが元で「足を負傷する」という「問題」が起こっているなら本末転倒なので、やはり解消はすべきなのだろう。

極論に流れない寛容さが足りない

おそらく「#KuToo」を提唱している人も「ドラゴン柄のコンバースで就活したい」と言っているわけではないのだ。最近は「パンプスに見えるスニーカー」なども存在するし、パンプスでなくても地味な靴はいくらでもある。そのような靴を履いていても「パンプスじゃないから非常識」と見るのをやめてほしいという話だろう。

ちなみに私が会社員時代履いていたパンプスだが、黒の革靴ではあったが、つま先は限りなく丸く、ヒールはなきに等しい、今思えばあれはパンプスだったのか、70過ぎのババアが旅行に行くときに履くヤツなんじゃないか、という代物であったが、特に何も言われなかった。

「#KuToo」が求めるのも、そのぐらいの「寛容さ」なのではないだろうか。

【お知らせ】
連載「カレー沢薫の時流漂流」の掲載場所を変更します。
→ 新しい掲載場所はこちら https://news.mynavi.jp/series/jiryu_hyoryu