中古家具のイメージを変えられるか? 大塚家具がリユース事業に挑戦

中古家具のイメージを変えられるか? 大塚家具がリユース事業に挑戦

2016.11.25

大塚家具がリユース事業を本格化させる。中古家具といえば価格は安いが品質も値段相応といった印象だが、高級家具店のイメージが強い大塚家具が中古品の取り扱いを始めるのはなぜだろうか。

リユース事業に注力する姿勢を打ち出した大塚家具

潜在的な売り手が多そうな中古家具ビジネス

大塚家具は横浜と大阪に「アウトレット&リユース」の店舗を設置してリユース事業に参入したが、反響が良かったことから同事業への取り組みを加速させる。今後はリユース品の取り扱いを全国16店舗に拡大。まずは売上高で月間5,000万円を超える事業へと育てる意向だ。

中古家具を取り扱う店舗を増やす

思い入れのある家具や、品質には自信のある家具を持つ人が、それを処分するのに躊躇しているケースは日本中にありそう。リサイクルショップに頼むのは気が引けるし、ネットオークションは敷居が高いと感じていて、しかるべき買い手を探している家具の所有者も多そうだ。

リユース事業の説明会に登壇した大塚久美子社長

創業以来、「長く愛せるもの」を届けることにこだわってきたという大塚家具が、そういった想いに応えて中古家具の取り扱いを始めるのは自然な流れといえるだろう。9月8日から10月16日までの期間で実施した「買取り・下取りキャンペーン」には、同社の想定を超える1万6,000件以上の査定依頼が殺到したという。

中古家具はリサイクルショップやネットオークションなどに出回っているが、リユース事業で大塚家具が提示できる差別化ポイントはどこか。大塚久美子社長は「修理する力」と「合理性のある価格設定」の2点を挙げた。

修理の力と目利きで勝負

これまでも顧客からの修理依頼に応えてきた同社は、そのノウハウを活用し、中古家具にも職人の手を加える。これにより元の価値を取り戻すか、新たな価値を付加したうえで商品化するという。これは使いっぱなしの中古家具を取り扱う業者に対し、大塚家具が優位性を示せる最大のポイントといえるだろう。

修理で培ったノウハウを活用

価格設定には、さまざまな家具を扱ってきた大塚家具の“目利きの力”を活用できるという。たとえばネットオークションのようなCtoCのケースを考えた場合、中古家具の価格は売り手と買い手の主観で決まってしまうので、本来の価値よりも安すぎたり、高すぎたりする値段で取引が成立してしまう不安が付きまとう。大塚家具が目利きをした商品であれば、価格設定に納得して購入できるという顧客は存在しそうだ。

中価格帯の拡充で業績回復へ

大塚家具で取り扱う中古家具は、品物によって幅はあるが、多くが定価の半額以下の価格設定になるという。ただし、取り扱うのは長く安心して使ってもらえる「耐久消費財」としての家具に限る。つまりは、組み立て家具のように「消費財」として作られた品物は中古品として取り扱わないのだ。その結果、大塚家具の取り扱う中古家具は高品質なものに限定されるわけだが、逆にいえば、例えばソファーが数千円で買えるような業態とはなりそうもない。

価格設定の一例

会員制による顧客との密な関係と新築・まとめ買い需要の取り込みで知られた大塚家具だが、新たな経営陣が進めるビジネスモデルの変革は道半ばといった印象。「中価格帯」で存在感を高める方針を打ち出す同社だが、実際には新築需要依存度の高い大型店が低迷し、2016年12月期の業績も売上高・営業損益ともに前期比割れで推移している。このタイミングでリユース事業に参入するのは、中価格帯商品の選択肢を拡げる狙いもありそうだ。

アンティーク家具などは上を見れば切りがないが、リサイクルショップやネット上には低価格の商品が豊富に存在する中古家具市場。大塚家具は“高級”と“低価格”の狭間にリユース事業の商機を見出したようだ。豊富な供給源(売り手)に対し、相応な買い手を見つけられるかどうかが今後の焦点だが、高級家具店のイメージで大塚家具は敷居が高いと感じている人に対しては、手が出しやすい中古家具の存在が来店動機の1つとなるかもしれない。

総務省施策が追い風に? 携帯分離の「歴史的チャンス」狙うファーウェイ

総務省施策が追い風に? 携帯分離の「歴史的チャンス」狙うファーウェイ

2019.03.20

モバイル業界を変える「携帯値下げ議論」が過熱

ファーウェイは日本を取り巻く環境を「歴史的チャンス」と発言

コスパ高いミッドレンジ端末でシェア拡大を目指す

20日、NTTドコモが特定の端末の購入を条件に通信料金を割り引く「docomo with」、購入する端末に応じて通信料金を割り引く「月々サポート」を終了する方針を固めたという報道が話題となっている。

国内のモバイル業界では携帯電話料金見直しが進んでおり、3月5日には総務省が中心に進めてきた端末代金と通信料金の分離が閣議決定された。NTTドコモは分離プランを軸とした新料金プランを4月に発表する見込みだ。

日本のモバイル市場を大きく変えるこの動きを「歴史的チャンス」と見ているのがファーウェイだ。2018年末から米中対立が加速する中、ファーウェイが打ち出すメッセージも語気を強めている。果たして日本市場でシェアを拡大できるのだろうか。

逆風吹けども、依然として業績は好調

今年に入り、ファーウェイの周辺が騒がしい。3月7日には、ファーウェイは米国政府を相手取って訴訟を起こした

さらにその内容をFacebookでライブ配信するなど、米国以外の世界市場に向けたメッセージにもしており、そのメッセージをまとめたウェブサイト「Huawei Facts」は、わざわざ日本語版も用意している。

2018年末から続く米中対立を巡る報道は、ファーウェイの業績にどのような影響を与えたのか。MWC19でインタビューに応じたファーウェイ・ジャパンの呉波氏は、「一部の消費者は影響を受けたが、2019年に入ってから売上は大幅に伸びている」と語った。

ファーウェイ デバイス 日本・韓国リージョン プレジデントの呉波(ゴ・ハ)氏

話題の「折りたたみスマホ」でもファーウェイは先行する。

ファーウェイに先立って折り畳みスマホを発表したサムスンだが、こちらはMWCではガラスケース内での「展示」のみにとどまったのに対し、ファーウェイは「Mate X」の実機を用いて報道関係者に折り曲げを試させるなど、製品化で一歩先を行っていることをアピールした。

ファーウェイの折りたたみスマホ「Mate X」。報道陣には手に取って折り曲げてみる機会も用意された

Mate Xは次世代移動通信の「5G」にも対応しており、日本では5Gサービスの開始を待って投入時期を見極める方針だという。

ちなみに3月26日に発表予定のフラグシップ機「HUAWEI P30」シリーズは、例年通りのタイミングで日本市場に投入するようだ。SIMフリーでの発売だけでなく、ドコモが採用した「HUAWEI P20 Pro」のように大手キャリアによる採用があるかどうかも注目したい。

分離プランを「歴史的チャンス」と捉えるワケ

一方、2019年の国内モバイル市場で話題となっているのが携帯料金における「分離プラン」の導入だ。KDDIとソフトバンクはすでに導入済みだが、NTTドコモは4月に発表する新料金プランから本格導入するとみられている。

分離プランの特徴は、NTTドコモの「月々サポート」のように回線契約と紐付けた端末の割引が禁止される点だ。端末の割引自体が禁止されるわけではないというものの、大幅な割引は難しくなる。その結果、10万円を超えるようなハイエンド機ではなく、3〜4万円で一括購入しやすいミッドレンジ機の需要が高まるとの見方が有力だ。

この動きをファーウェイはどう見ているのか。

呉氏は「非常に重要視している。スマホが登場したときや、SIMフリー市場が始まったときのインパクトに引けを取らない、歴史的な瞬間になる」と興奮気味に語る。

日本のSIMフリー市場でベストセラーとなった「HUAWEI P20 lite」を始め、ファーウェイのミッドレンジ機のラインアップは厚い。モデルによってはフラグシップと同じCPUでミッドハイの価格を実現するなど、コスパの高さも特徴だ。大手キャリア向けにさまざまな提案ができる体制といえる。

フラグシップと同じ「Kirin 980」搭載でミッドハイ価格の「HONOR View 20」

また、5G対応も順調だ。

モバイルWi-Fiルーターに強みを持つファーウェイは、MWC19でも5G対応ルーターを多く出展していた。日本ではまだ周波数の割り当てが終わっていないものの、国内大手キャリアは2019年内にもプレサービスを始める動きがある。5Gスマホが普及するまでの間、5Gルーターの需要は高まる可能性がある。

5G対応のモバイルWi-Fiルーターも出展していた

ミッドレンジ市場の拡大を狙って、今年はシャープやサムスン以外にも、ソニーモバイルの参入も予想されている。

この価格帯が激戦区になることは間違いないが、ファーウェイはその中で高コスパの製品ラインアップや、国内での地道な販促活動やブランドメッセージの打ち出しによって対抗していく構えだ。

ヨドバシカメラ梅田店での販促イベントの様子
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2019.03.20

Googleが新しいゲームプラットフォームを発表

配信方式でゲーム機不要、「ゲーム機」の時代の終焉?

2019年内にローンチ、性能はプレステやXbox以上か

3月19日、米国で開催中のゲーム開発者会議「GDC 2019」の会場で、Googleがクラウドベースのゲーミングプラットフォーム「STADIA」を発表した。特定のゲーム機に縛られず、ネットに接続したスマホやパソコン、テレビを通してストリーミング(配信)形式でゲームをプレイできる。

この事業を担当するバイスプレジデントとして、STADIAを発表するフィル・ハリソン(Phil Harrison)氏。そもそも彼からして、元はソニーのプレイステーション立ち上げの主要メンバーで、その後Microsoftに移りXboxを担当したという経歴の持ち主

かねてより、MicrosoftのXbox事業のトップマネージャーを引き抜いた、ソニーでPlayStationのハード開発にかかわったエンジニアが転職したといった噂が頻繁に流れており、「Googleがゲーム市場に本格参入する」という憶測は強まっていた。実際に2018年には、Googleは「Project Stream」と呼ばれるストリーミング形式のゲーム基盤の計画を発表し、米国内でベータテスターを募って技術テストを行っていた。

STADIAは、Project Streamの延長線上にあるサービスと見られる。ユーザーは特定のゲーム機を持っている必要がなく、従来のゲーム機の役割をするのはGoogleの設置するデータセンターだ。簡単に言えばクラウドサービスのように、実際にゲームタイトルが動作しているのはデータセンター側で、ユーザーはインターネットを介してゲームを遠隔でプレイする。

STADIAのデータセンターから配信されたゲームをパソコンでプレイしている様子
パソコンで遊んでいたのと同じゲームを、タブレットやテレビでも同じように遊ぶことができる

このプラットフォームの特徴によって、例えばYouTubeで新作ゲームのトレーラー動画を見ていて気に入ったときには、そのページ内の「プレイする」ボタンを押すだけで、インストールすら不要で、動画を再生するかのようにそのゲームをプレイできるようになる。

そして、STADIAのデータセンターが持つゲーム機としてスペックは、サービス開始時のものとして、GPUの演算性能は10.7テラFlopsに達するといい、これはPlayStation 4 Proの4.2テラFlopsや、Xbox One Xの6.0テラFlopsを大きく上回る。映像品質も4K/60fpsのストリーミングに対応し、将来は8K/120fps対応も予定しているという。

STADIA用の「STADIAコントローラー」も販売する。SNSアップ用のボタンや、Googleアシスタントボタンが備わっている

Googleは2019年中にSTADIAをローンチする予定で、まずは米国、カナダ、欧州でサービスを開始すると説明している。発表を受けた翌20日の東京株式市場では、任天堂とソニーの株価が揃って大きく下落した。投資家たちが、GoogleのSTADIAによって、Nintendo SwitchやPlayStationのビジネスが脅かされると考えたからだ。

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