GoProは新アクションカム「HERO5」で挽回できるか

GoProは新アクションカム「HERO5」で挽回できるか

2016.10.03

GoProが4K動画の撮影が可能なアクションカム「HERO5」で現状打破に挑む。アクションカメラ市場で爆発的ヒットを飛ばした同社。2014年を境に業績は低迷していたが、約2年ぶりとなる新商品に秘策はあるのか。

使いやすさにこだわり

アクションカメラのGoProは9月、都内で新しく発売する商品2点、アクションカメラシリーズの後続機「HERO5」とドローン「Karma」のお披露目会を開催した。

「HERO5 Black」10月3日発売

「HERO5」については、今回「使いやすさ」にこだわったという。撮影した動画や写真を簡単に楽しめるように、カメラ充電時に写真や動画をクラウドに自動アップロードできるほか、日本語を含む7つの言語で音声のコントロールが可能になったという。

また、従来から同社がこだわっているクオリティについては、4K画質に対応、手振れ補正も進化、プロが納得する品質を重視している。

「Karma」今秋発売予定だという

「Karma」は、コンパクトなデザインで、持ち運びに困らないように作られているのが最大の特徴。さらには、ゲーム機のようなコントローラーは、タッチパネル式で、簡単に操作ができるように作られている。

操作が簡単かつ、クオリティの高いパフォーマンスができる。そんなところが受けて、ファンを拡大してきた同社の商品。撮影された動画や写真はSNSで拡散し、全世界で今までに、2200万台を販売、今では、売り上げの半分がアメリカ以外となり、アクションスポーツを好む人からは知る人ぞ知る存在となった。

そんな同社の新商品は約2年ぶりになる。なぜ、2年もの新しい商品がなかったのか。

その点について、GoProのシニア・バイス・プレジデントのジョージ・ブラウン氏は、「2年間、ユーザーの声を集めた」と説明。映像をうまく撮影したり、編集したりできないなどといった声があがったことなどから、その間に大きな投資をして、撮影から編集まで簡単にできるソフトウェアをつくったという。それが、同日発表されたGoPro PlusとQuikだ。これらによって、プロでない人でも簡単に楽しめるようになるという。

アクションスポーツ愛好家の外の市場へ

GoProの販売戦略の担当者は、「この夏HERO4がヒットし、品切れした店もあった。だから5は売れると思っている」と自信をにじませた。

また、「HERO5 Black」は、4万7000円(税抜)と4と同じくらいの値段設定。「高くしても売れただろうが、あえて同じくらいにした」という。その理由は、「我々はアクションスポーツの市場では知らない人がいないくらいになっている。でもアクションスポーツはやらなくても、ちょっとアクティブなスポーツをしたりするライフスタイルを送っている人につなげたい。そういった層から値段が高いという声をもらった」と従来のファン層からさらに大きな市場の獲得を狙った戦略であることを明かした。値段についていえば、同社商品が爆発的に人気が出てから数年、アクションカメラの市場は、1~2万円くらいの手軽な価格の商品が充実した。そのため同社の商品は品質はよいものの、高価格で手が出ないという印象がぬぐえなかった。

同社の業績は、2014年を境に落ちており、新商品にかける期待は大きい。ここにきて、2年ぶりの新商品。ユーザーの声に耳を傾け、「使いやすさ」をさらに進化させた。新しい市場を狙った価格設定はまだまだ高いという印象を受けるが、この値段をユーザーはどう受け止めるか。今後の売れ行きに注目したい。

NewsInsight 更新終了のお知らせ

NewsInsight 更新終了のお知らせ

2019.06.17

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最後になりますが、改めて皆様に感謝いたしますとともに、引き続き、マイナビニュースにてご愛顧いただけましたら幸いです。

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

カレー沢薫の時流漂流 第47回

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

2019.06.17

最近女性の間で「#MeToo」ならぬ「#KuToo」運動がにわかに盛り上がっている。

「#KuToo」とは「靴」と「苦痛」をかけており、職場や就職活動で、足を痛めるパンプスやヒール靴の強要をやめようという運動である。

そもそもそんなの誰も強要してねえよ、と思われるかもしれない。確かに規定として靴の形状やかかとの高さまで定めている会社はレアだろう。しかし、私の元いた会社でも、規則があるわけでも、誰に言われたでもなく、みな一様に黒のパンプスを履いていた。それが「暗黙のルール」であり、それ以外は「非常識」と見られる風潮は確かにあるのである。

これが就職活動になると、パンプスを履いていないだけで「こいつは常識がない」と見なされ不採用になってしまうかもしれない、ということだ。そうなると女子学生は足を負傷してでもパンプスを履かざるを得なくなってしまう。

正直、パンプスは苦痛

パンプスがそんなに苦痛か、というと、靴の中では殺傷能力が高い方である。これは他人への、という意味ではなく自分へのだ。他人を殺傷したいならカウボーイが履いている、かかとにピザカッターがついている奴を履いた方が良い。

狭いつま先に足の指が密集されるため、私もよく爪で隣の指を切って足を血だらけにしていたし、伸縮性にかける素材のため、あわないパンプスだと試着の時点で靴擦れが出来るレベルなのだ。

世の中には素肌に荒縄で亀甲縛りを施し、その上に上等なスーツを羽織って出社している人も多いと思う。とても痛いだろうが、それは強制されたわけではなく、その人が好きで楽しいからやっているのだ。

つまり、好きでもない上にとても痛いパンプスを強制で履かなければいけないというのは、上等なスーツの下が亀甲縛りなことよりも「異常」なことというわけだ。

この運動はすぐに広まり、いきなり国会でも議論されたという。これにより「厚労相がハイヒール強要を容認」という見出しのニュースまで踊り出ることになった。

完全に自由と言われても困るのでは?

「厚生省に、女がハイヒールを履かないと死ぬ病の人が!?」と驚いたが、記事をよく見ると見出しほどのことはなく、厚労相の発言は「これは社会通念に照らして業務上、必要かつ相等な範囲かと、この辺なんだろうと思います」というかなりボンヤリしたものであり、どっちでも良い事を聞かれた私のリアクションに似ている。

しかし「ハイヒールが履けない女は何やってもダメ」などと強い事を言っているわけではないが、「業務上必要ならパンプス履くべきだろ」という「容認」に聞こえなくもない。すぐさま「業務上ハイヒールが必要な仕事って何だよ」という疑問が挙がり、「SMの女王様」「(ハイヒールでキレッキレに踊る)perfume以外ありえない」などの声が相次いだ。

この社会問題がすぐ大喜利になってしまうのは良くも悪くも「ザ・ツイッター」という感じだ。

確かに「業務上必要」となると、まだかかとにピザカッターがついている靴の方が「ピザを食う時」必要な気がする。

ただ、靴や服装を完全に自由化し、何でもOKにすれば良いかというと、それはそれで問題が起きると思う。ファッションに疎くコーディネートが苦手な人間からすれば、職場に何を着ていいのか全く「指針」がないというのは迷子になるし、接する側としても、車を買いにいってディーラーが、イモ―タンジョ―の完コスで出てきたら「キャデラックしか買うことを許されないのか」と委縮してしまう。就活マナー本に「俺の考えた最強の就活ファッションで挑みましょう」とだけ書かれていても逆に困るだろう

着る側としても、それに接する側としても、社会において服装にある程度規定や模範があるというのはメリットでもあるのだ。

そもそも規定や常識というのは、秩序を作ることにより問題を減らすためにあるものなのだ。しかしそれが元で「足を負傷する」という「問題」が起こっているなら本末転倒なので、やはり解消はすべきなのだろう。

極論に流れない寛容さが足りない

おそらく「#KuToo」を提唱している人も「ドラゴン柄のコンバースで就活したい」と言っているわけではないのだ。最近は「パンプスに見えるスニーカー」なども存在するし、パンプスでなくても地味な靴はいくらでもある。そのような靴を履いていても「パンプスじゃないから非常識」と見るのをやめてほしいという話だろう。

ちなみに私が会社員時代履いていたパンプスだが、黒の革靴ではあったが、つま先は限りなく丸く、ヒールはなきに等しい、今思えばあれはパンプスだったのか、70過ぎのババアが旅行に行くときに履くヤツなんじゃないか、という代物であったが、特に何も言われなかった。

「#KuToo」が求めるのも、そのぐらいの「寛容さ」なのではないだろうか。

【お知らせ】
連載「カレー沢薫の時流漂流」の掲載場所を変更します。
→ 新しい掲載場所はこちら https://news.mynavi.jp/series/jiryu_hyoryu