トヨタとスズキの提携協議は“日本連合”誕生の布石か

トヨタとスズキの提携協議は“日本連合”誕生の布石か

2016.10.13

トヨタ自動車とスズキが業務提携に向けた協議を開始した。環境、安全、情報などの分野で技術開発競争が激化する自動車業界で、互いの思惑が合致した感のある両社の提携話。「アライアンスは不得意」だったと自ら認めるトヨタが、自動運転をはじめとする先進技術の世界標準化に向けた「仲間づくり」で大きく動き始めた。

両社が提携に求めるものは

提携を持ちかけたのはスズキの方だ。同社の鈴木修会長は9月、トヨタ名誉会長の豊田章一郎氏と会談し、トヨタからの協力を得られないかと提携について相談した。トヨタの豊田章夫社長と鈴木会長が提携について話したのは先週のことだという。

提携に向けた協議の開始をアナウンスする場となった記者会見では、提携の内容やスケジュールなどについて多くの質問が出た。協議開始を決めてから「稼働日でいうと2日くらい」(豊田社長)しか経っていない段階ということで、両社トップは「具体的なことはこれから」と口をそろえた。

会見に臨むトヨタ自動車の豊田章夫社長(左)とスズキの鈴木修会長

会見で詳しい話は聞けなかったが、両社が提携に期待することは多少なりとも伝わってくる。スズキがトヨタに求めたのは、自動運転やコネクテッドカーなどに関する先進技術だろう。軽自動車を中心に、価格競争力の高いクルマを作る技術を磨いてきたスズキだが、「良品廉価のクルマづくりでは行き詰まってしまう」と鈴木会長も語るように、先進技術にキャッチアップしていくことが、業界で生き残っていく上で重要と判断したようだ。

トヨタが提携に関する発表で強調しているのは「標準化」と「仲間作り」だ。たとえば自動運転を例に取ると、欧米の自動車メーカーは業種を越えたアライアンスを形成し、自分達が開発を進める技術を世界標準として打ち出そうとしている。豊田社長は「環境、エネルギー、安心、安全はもちろん、自動運転をはじめとする先進技術・将来技術の開発も求められている」と自社の状況を説明し、「1社で(対応していくの)は限界。経営資源もあるし、インフラとの協調、(先進技術の)標準化に向けた仲間づくりも重要」と提携の意義を語った。

自前主義では生き残れない自動車業界

「アライアンスは不得意だった」と豊田社長も認めるトヨタだが、自前主義にこだわっていたのは以前の姿。ダイハツ、日野自動車、マツダ、富士重工業(スバル)、いすゞ自動車など、トヨタが提携関係にある自動車メーカーは数多い。豊田社長は「もっといいクルマづくり」と「先進的なモビリティ社会づくり」に役立つ提携については、いつでもオープンなスタンスだと語る。トヨタとスズキの提携は、他の自動車メーカーや異業種の企業も巻き込み、“日本連合”とでも呼ぶべき大規模なアライアンスに発展する可能性を秘める。

提携の構想は両社以外にもオープンなスタンスだという

資本提携も視野?

トヨタとスズキの提携がどこまで進むかは不明だが、資本提携に発展する可能性もゼロではない。スズキがトヨタグループに入る可能性について問われた鈴木会長は、「せっかちな質問」だとしつつも「ゆっくり考える」と否定はしなかった。

業務提携が深化していく場合は、トヨタの完全子会社であるダイハツとスズキの関係性も重要になってくる。軽自動車市場でシェア争いを繰りひろげるダイハツとスズキは、正面から手を組むと独占禁止法に引っかかりかねないからだ。この辺りについて豊田社長は、「法規制も踏まえて協議していく」との姿勢を示していたが、業務提携を具体化するならば、協力する分野と競争する分野を明確に規定しておく必要があるだろう。

トヨタとスズキの関係はどこまで深まるのか。そしてトヨタを核とする大規模なアライアンスは生まれるのか。提携協議の進展を注視していく必要がありそうだ。

バズりを狙いスベって炎上、「リアルガチでやばい」年金ツイート問題

カレー沢薫の時流漂流 第33回

バズりを狙いスベって炎上、「リアルガチでやばい」年金ツイート問題

2019.03.25

漫画家・コラムニスト カレー沢薫さんの社会派連載!

第33回は、リアルガチでやばい「日本年金機構のツイート炎上」について

日本年金機構のツイッター広告が炎上し、即ツイ消しおよび謝罪する事態になったという。その炎上したツイートというのがこちらの文言だ。

「ガチヤバイ!? リアルガチでやばいかも!? 新社会人のみなさまへ 受け取る年金少なくなってない!? ねんきんネットで確認だ!」

これは非常によくある「ウケると思ってスベッた上に大炎上」パターンであり、「炎上ガチャ」でこれが出て来たら確実に低レアなので「即売却」といった感じだ。

問題のツイートでは何かを差別、あるいは蔑視しているワケでもなく、火力としてはチャッカマン程度であり、そんなに怒らなくてもとさえ思えるが、やはり怒る方にも理由はある。

日本年金機構はこれまでに大きな不祥事を起こしてきている。2007年にはオンライン化した年金データに不備や誤りが多いことが発覚した「消えた年金問題」というのがあった。

ちゃんと年金を納めていてもそれが記録されていないため、将来の年金額が減ってしまうかもしれない、という非常に重大な事件である。国民から取るだけ取っておいて、その管理がずさん、という、メロスでなくても激怒して走り出す案件であった。また、2015年には215万人の個人情報を流出させるという情報漏えい事件も起こしている。

こんな信用残機ゼロの状態では「ちょっとしたおふざけ」でも「ガチでやばいのはお前らのせいだろ」「何故こっちを煽る? まずそっちがちゃんとしろ」「こんなことに俺たちの年金を使いやがって」という鬼のマジレスが来てしまうのは当然である。

広告にユーモアは大事だが、「年金」クラスの笑いごとじゃないテーマになると「真面目かよ!」と言われるぐらい真面目にしておいたほうが良い、という好例だ。

炎上広告が出ると必ず「おかしいと思う奴はいなかったのか」「誰か止めろよ」という声が出るが、「SNSでバズること」を目的にすると、人間の視野は2度ぐらいになってしまう。そのため、過度な悪ふざけになっているとか、弩級の差別表現が入っているということにマジで気づかなかったりするのだ。

また、社内に「これはおかしい」と思う人間が5億人いたとしても、トップが「これはウケる」と思ってしまっていたら、下っ端にそれを止めることはできない。個人がやるとどうしても考えが偏るので、企業はさまざまな性別年代の人間に意見を聞いた上で、広告を打った方が良いと思う。

だが意見を幅広く聞いた上で、一番上がそれを「考えすぎだって」と一蹴して断行したりするので、組織の炎上というのは根深い問題である。

今回の炎上を「明日は我が身」と思う理由

だが今回の年金機構の炎上は、個人的感情として「一概に責められぬ」感がある。

今回の広告はその表現を「他人事かよ」と大いに責められたわけだが、年金機構的にはそんなつもりはなく、どうやったら若者に年金に関心を持ってもらえるか、真面目に考えた結果「ああなってしまった」のではないだろうか。

二十代前半ばかりの職場でただ1人アラフォーの自分が、無理して若者言葉を使い盛大にスベッた挙句、給湯室でメチャクチャ悪口言われてた、みたいな図を想像すると、「身に覚えがある」もしくは「明日は我が身」なので、あまり責められないのだ。

実際、年金機構は年金に対し捨て鉢になっているわけではなく、何とか国民に年金に関心を持ってもらい、適切に払ってもらいたいと思っていることだけは確かなのである。

ところで、私は去年無職になったことにより、厚生年金から国民年金になってしまった。当然国民年金だと厚生年金より将来もらえる額は少ない。将来の不安を感じた私は、「国民年金基金」の資料を取り寄せた。

国民年金基金とは、自営業や私のような無職が国民年金とは別途で年金料を収め、将来もらえる年金額を増やせるという制度である。支払った金額は確定申告の控除対象にもなるので節税にもなるのだ。

年金は当てにならないから他で老後資金を作ろうという声も大きいが、それでも年金ほど確実でリスクが少ないものは今のところない、という意見も多く見られる。

だが、資料を申し込んだ時は熱かった気持ちが、届いた時冷めているというのはよくあることで、取り寄せるだけ取り寄せてしばらく放置していた。

すると国民年金基金から電話がかかってきたのである。私は電話が苦手で、取ると青紫色の粉瘤が出来るので取らなかったのだが、こんなテーマで書くことになるなら粉瘤の一つや二つ覚悟で取れば良かった。おそらくだが「国民年金基金どうでしょう?」という内容だったのではないだろうか。端的に言えば「営業電話」である。

その後、電話は数回かかってきて、驚くべきことに、日曜日でもかかってきた。国の機関が日曜に動くとは思っていなかったので驚愕である。

「必死かよ」と思ったが、事実必死なのだろう。それぐらい年金はひっ迫しているのだ。もしかしたらノルマ的なものすらあるのかもしれない。

年金をもらうのは我々である。企業の炎上なら「不買運動」ができるが、年金の場合「不払運動」になり、後々受取額が減って困るのは国民の方である。

今回の炎上で国民が年金に対しますます拒否感を持ってしまったのは、年金機構というより我々にとっての悲劇なのだ。広告自体には反感を持ったかもしれないが、年金に関心を持ち、自身の年金状態を確認するのは大事なことである。

私も次に電話がかかってきたら、粉瘤上等で取ってみようと思う。

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LINEをやめるには? アカウント削除の方法

LINEをやめるには? アカウント削除の方法

2019.03.25

LINEの利用をやめる時はアカウントの削除が必要

機種変更などで使う「引き継ぎ」とは違うので注意

LINEアカウントの削除には、注意が必要だ。機種変更やスマートフォンの故障、アプリの不調といった理由で削除を考えているとしたら、それは間違っている。その場合に必要なのは「引き継ぎ」という処理だ。

アカウント削除はLINE利用そのものをやめる時に行う作業だ。新しく別のアカウントを作り直してもいいが、これまで繋がりのあった人々との縁は切れてしまう。もし連絡を取り続けたいのならば、あらためて友だち登録をしてもらわなければならない。

最近はLINEの連絡先しか知らないという関係も珍しくないから、中には交流が途切れてしまう相手もいるだろう。そういったことを理解した上で、削除作業を進めてほしい。

LINEアカウントを削除する

メイン画面で右上にある歯車マークをタップし、設定画面を開いたら「アカウント」を選択しよう。次に一番下にある「アカウント削除」をタップすると、警告画面が表示されるはずだ。アカウントにログインできなくなるというのは、もう同じアカウントが利用できないことを意味する。問題なければ「次へ」をタップしよう。

設定で「アカウント」を選択
一番下にある「アカウント削除」をタップ
警告画面の中身を読んだ上で「次へ」をタップ

次の画面では、アカウントを本当に削除するのかが確認される。これまで獲得したポイントやアイテム、購入したコイン等も全てなくなるということが「保有アイテム」のところで示されているはずだ。

今回説明に利用しているアカウントは、LINEをほとんど利用していない状態なので、多くの項目が「0」になっているが、ある程度利用していればスタンプをたくさん購入してきていたり、購入のためにコインを保有していたりといったこともあるだろう。それらは新しく作ったアカウントに引き渡すようなことはできない。全て失って問題ないということであれば、下にある「すべてのアイテムが削除されることを理解しました。」という欄にチェックを入れよう。

コイン、ポイント、スタンプ、着せかえの全てが削除されることを理解したらチェックを入れる

下へスクロールすると、連携アプリについても確認される。LINEアカウントを利用してログインしていたアプリや、LINEコインで何かが購入できていた連携アプリがあれば、その連携も解除される。問題がなければ、確認項目にチェックを入れてさらに下へ進もう。

連携アプリがある場合はそちらの利用についても確認したい

最後に友だちリストやトーク履歴を含む全てが利用できなくなることが再確認される。ここにもチェックを入れると「アカウント削除」ボタンが有効になるはずだ。本当に問題がなければ「アカウント削除」ボタンを押して完了させよう。

全ての確認用チェックボタンにチェックを入れれば削除処理が有効になる。「アカウント削除」ボタンが有効になったらタップして完了だ

「LINE(ライン)基本の使い方ガイド」バックナンバーはこちら
https://biz.news.mynavi.jp/category/line

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