2016年第3四半期TOBプレミアム分析レポート

2016年第3四半期TOBプレミアム分析レポート

2016.10.14

2016年第3四半期TOBプレミアム分析レポート
2016年第3四半期TOBプレミアム分析レポート

TOB件数は公表ベースで14件と前年同期(8件)比で増加傾向にあり、50%を超えるプレミアム件数も6件と比較的高い割合となっている。

1. 総評

◆TOB件数は公表ベースで14件と前年同期(8件)比で増加した(表1)。
◆当四半期では主にNAPホールディングスがノバレーゼを公開買付した(結果は未了)。
 また、アクティオホールディングスが共成レンテム を公開買付し、8,654百万円を投じた結果、所有割合が20.43%から94.33%となった。(表2)。
◆当四半期の総プレミアムの平均値は56.27%となっている。
 なお、50%を超えるプレミアムのTOBの割合は、14件中6件と、比較的高い割合となっている。(表3)(表4)

(注)プレミアム算定に採用している株価は特に断りがない限り、公表日前3ヶ月平均株価としている。

2. TOB件数の推移

◆表1 TOB件数の推移(届出ベース)

※TOB件数は公表ベースで14件と前年同期(8件)比で増加

【次のページ】3Qの主なTOB

3.2016年第3四半期の主なTOB

◆表2 ※2016年10月6日現在

公表日 対象会社 買手企業 状況 買付価格 3ヶ月
平均株価 プレミアム(%) 買付総額
(百万円) コメント 2016/9/2 ノバレーゼ NAPホールディングス 未了 1,944 819 137.36% - 対象会社は主に婚礼プロデュース事業、レストラン特化型事業を営んでいるが、いずれも収益状況は厳しく、抜本的な見直しが必要な状況となっている。また、次世代の経営陣への承継を進めることを目的に、代表取締役であり実質的な筆頭株主でもある浅田氏が所有する株式の売却を検討していた。
一方、買手企業の株主であるポラリス・キャピタル・グループは、一般消費者向けに多店舗展開するビジネスへの投資経験を有しており、対象会社の築き上げてきたビジネスモデルを軸としつつも企業価値向上のための施策により対象会社の企業価値を更に向上させることが可能と判断し、公開買付を実施。
買付価格について、市場株価平均法では798円~825円であったが、類似会社比較法では708円~1,675円、DCF法では1,492円~2,217円となり、買手企業の取締役会での協議の結果、1,944円に決定された。 2016/8/4 共成レンテム アクティオホールディングス 終了 1,600 925 72.97% 8,654 買手企業が、北海道地区及び東北地区のレンタル事業の将来性について、買手企業単独での成長が見込めないと判断したことで、北海道地区や東北地区で建設用機械器具及び農業用機械器具のレンタルを行う対象会社の公開買付を実施。5,408,525株の買付を行い、所有割合は20.43%から94.33%となった。 2016/8/8 日本合成化学工業 三菱化学 終了 910 595 52.94% 37,982 対象会社の株式を51.49%所有する買付企業において、対象会社は機能商品分野の機能化学セグメントにおける中核企業となっている。対象会社の中期経営計画において、平成33年3月期の売上1,400億円、営業利益200億を定めているが、その達成のため三菱化学グループ及び三菱ケミカルホールディングスの連携をより一層強化することが求められることから、買手企業による公開買付を実施。41,738,410株の買付を行い、所有割合は51.49%から94.35%となった。

【次のページ】買収プレミアムの推移

4.買収プレミアム(TOB)の推移

◆表3 買収プレミアム(TOB)の推移


5. 買収プレミアム(TOB)の水準

◆表4 TOBプレミアムの分布

※総プレミアム平均の推移
41.7%(2010)→ 51.2%(2011)→ 45.0% (2012)→ 31.3%(2013) →25.4%(2014)→ 29.2%(2015)→24.38%(2016年3Q累計)

※ポジティブプレミアム平均の推移
47.4%(2010)→ 54.9%(2011)→ 51.2%(2012)→48.4%(2013) →36.69%(2014)→ 39.9%(2015)→44.5%(2016年3Q累計)

データ提供:株式会社ストライク
編集:M&A Online編集部

【ご利用上の注意】
本サービスは、公的機関等その他当社が信頼できると判断した情報に基づいて集計・分析しておりますが、正確性および完全性を保証したものではありません。M&A Onlineおよび株式会社ストライクでは、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても一切の責任を負うものではありません。※無断転載を禁じます。

関連リンク

2016年TOBプレミアムの全データはこちらから https://maonline.jp/tob/2016
2016年第1四半期TOBプレミアム分析レポート https://maonline.jp/articles/tob0250
2016年第2四半期TOBプレミアム分析レポート https://maonline.jp/articles/tob0311

NewsInsight 更新終了のお知らせ

NewsInsight 更新終了のお知らせ

2019.06.17

NewsInsightは、諸般の事情により記事更新を終了いたします。

ご愛顧いただいた読者の皆様、また関係者の皆様に、編集部一同、誠に感謝いたします。

なお、NewsInsightに掲載中の記事につきましては、引き続きマイナビニュース(https://news.mynavi.jp)へと掲載場所を移管いたします。

掲載中の連載記事につきましても同様に、マイナビニュースへ移管いたします。各連載記事の新しい掲載URLにつきましては、以下となります。

○安東弘樹のクルマ向上委員会!
https://news.mynavi.jp/series/andy

○森口将之のカーデザイン解体新書
https://news.mynavi.jp/series/cardesign

○清水和夫の自動運転ソシオロジー
https://news.mynavi.jp/series/autonomous_car

○ゲームとともに振り返る“平成”という時代
https://news.mynavi.jp/series/game_heisei

○岡安学の「eスポーツ観戦記」
https://news.mynavi.jp/series/e-Sports_review

○企業戦士に贈る「こむぎのことば」
https://news.mynavi.jp/series/komuginokotoba

○藤田朋宏の必殺仕分け人
https://news.mynavi.jp/series/shiwakenin

○「食べる」をつくる科学と心理
https://news.mynavi.jp/series/food_science

○阿久津良和のITビジネス超前線
https://news.mynavi.jp/series/itbiz

○山下洋一のfilm@11
https://news.mynavi.jp/series/filmat11

○モノのデザイン
https://news.mynavi.jp/series/designofthings

○知って納得、ケータイ業界の"なぜ"
https://news.mynavi.jp/series/mobile_business

○文具ソムリエール・菅未里の「新しいコンパス」
https://news.mynavi.jp/series/bungu

○活字・写植・フォントのデザインの歴史 - 書体設計士・橋本和夫に聞く
https://news.mynavi.jp/series/font-history

○カレー沢薫の時流漂流
https://news.mynavi.jp/series/jiryu_hyoryu

最後になりますが、改めて皆様に感謝いたしますとともに、引き続き、マイナビニュースにてご愛顧いただけましたら幸いです。

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

カレー沢薫の時流漂流 第47回

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

2019.06.17

最近女性の間で「#MeToo」ならぬ「#KuToo」運動がにわかに盛り上がっている。

「#KuToo」とは「靴」と「苦痛」をかけており、職場や就職活動で、足を痛めるパンプスやヒール靴の強要をやめようという運動である。

そもそもそんなの誰も強要してねえよ、と思われるかもしれない。確かに規定として靴の形状やかかとの高さまで定めている会社はレアだろう。しかし、私の元いた会社でも、規則があるわけでも、誰に言われたでもなく、みな一様に黒のパンプスを履いていた。それが「暗黙のルール」であり、それ以外は「非常識」と見られる風潮は確かにあるのである。

これが就職活動になると、パンプスを履いていないだけで「こいつは常識がない」と見なされ不採用になってしまうかもしれない、ということだ。そうなると女子学生は足を負傷してでもパンプスを履かざるを得なくなってしまう。

正直、パンプスは苦痛

パンプスがそんなに苦痛か、というと、靴の中では殺傷能力が高い方である。これは他人への、という意味ではなく自分へのだ。他人を殺傷したいならカウボーイが履いている、かかとにピザカッターがついている奴を履いた方が良い。

狭いつま先に足の指が密集されるため、私もよく爪で隣の指を切って足を血だらけにしていたし、伸縮性にかける素材のため、あわないパンプスだと試着の時点で靴擦れが出来るレベルなのだ。

世の中には素肌に荒縄で亀甲縛りを施し、その上に上等なスーツを羽織って出社している人も多いと思う。とても痛いだろうが、それは強制されたわけではなく、その人が好きで楽しいからやっているのだ。

つまり、好きでもない上にとても痛いパンプスを強制で履かなければいけないというのは、上等なスーツの下が亀甲縛りなことよりも「異常」なことというわけだ。

この運動はすぐに広まり、いきなり国会でも議論されたという。これにより「厚労相がハイヒール強要を容認」という見出しのニュースまで踊り出ることになった。

完全に自由と言われても困るのでは?

「厚生省に、女がハイヒールを履かないと死ぬ病の人が!?」と驚いたが、記事をよく見ると見出しほどのことはなく、厚労相の発言は「これは社会通念に照らして業務上、必要かつ相等な範囲かと、この辺なんだろうと思います」というかなりボンヤリしたものであり、どっちでも良い事を聞かれた私のリアクションに似ている。

しかし「ハイヒールが履けない女は何やってもダメ」などと強い事を言っているわけではないが、「業務上必要ならパンプス履くべきだろ」という「容認」に聞こえなくもない。すぐさま「業務上ハイヒールが必要な仕事って何だよ」という疑問が挙がり、「SMの女王様」「(ハイヒールでキレッキレに踊る)perfume以外ありえない」などの声が相次いだ。

この社会問題がすぐ大喜利になってしまうのは良くも悪くも「ザ・ツイッター」という感じだ。

確かに「業務上必要」となると、まだかかとにピザカッターがついている靴の方が「ピザを食う時」必要な気がする。

ただ、靴や服装を完全に自由化し、何でもOKにすれば良いかというと、それはそれで問題が起きると思う。ファッションに疎くコーディネートが苦手な人間からすれば、職場に何を着ていいのか全く「指針」がないというのは迷子になるし、接する側としても、車を買いにいってディーラーが、イモ―タンジョ―の完コスで出てきたら「キャデラックしか買うことを許されないのか」と委縮してしまう。就活マナー本に「俺の考えた最強の就活ファッションで挑みましょう」とだけ書かれていても逆に困るだろう

着る側としても、それに接する側としても、社会において服装にある程度規定や模範があるというのはメリットでもあるのだ。

そもそも規定や常識というのは、秩序を作ることにより問題を減らすためにあるものなのだ。しかしそれが元で「足を負傷する」という「問題」が起こっているなら本末転倒なので、やはり解消はすべきなのだろう。

極論に流れない寛容さが足りない

おそらく「#KuToo」を提唱している人も「ドラゴン柄のコンバースで就活したい」と言っているわけではないのだ。最近は「パンプスに見えるスニーカー」なども存在するし、パンプスでなくても地味な靴はいくらでもある。そのような靴を履いていても「パンプスじゃないから非常識」と見るのをやめてほしいという話だろう。

ちなみに私が会社員時代履いていたパンプスだが、黒の革靴ではあったが、つま先は限りなく丸く、ヒールはなきに等しい、今思えばあれはパンプスだったのか、70過ぎのババアが旅行に行くときに履くヤツなんじゃないか、という代物であったが、特に何も言われなかった。

「#KuToo」が求めるのも、そのぐらいの「寛容さ」なのではないだろうか。

【お知らせ】
連載「カレー沢薫の時流漂流」の掲載場所を変更します。
→ 新しい掲載場所はこちら https://news.mynavi.jp/series/jiryu_hyoryu