【じげん】時価総額1兆円を目指す! ジゲノミクスにおけるM&A

【じげん】時価総額1兆円を目指す! ジゲノミクスにおけるM&A

2016.07.06

【じげん】時価総額1兆円を目指す! ジゲノミクスにおけるM&A

  じげん<3679>は世の中に分散された情報とユーザーをつなぐライフメディアプラットフォーム事業を主に展開している。具体的には特定分野の複数のサイトの情報を統合し、一括して検索や応募、問い合わせを行うことができるEXサイト(転職EX、派遣EXなど)の運営を中心としている。2006年6月設立のベンチャー企業であり、13年11月には東証マザーズに上場し、基本理念である「生活機会の最大化」を進めている。

ジゲノミクスで時価総額1兆円に!

 じげんは「ジゲノミクス3本の矢」と呼ぶ成長戦略により、時価総額1兆円企業を目指している。1本目の矢として主力事業であるライフメディアプラットフォーム事業の領域展開の拡大を進めながら、2本目の矢としてサービス展開地域の拡張を行い、3本目の矢としてビジネスモデルの多角化を行う戦略である。そしてその戦略の実行にあたり、積極的にM&Aを活用している。

(じげん開示資料より)

 はじめのM&Aは14年3月。インターキャピタル証券株式会社(現・株式会社よじげん証券)の全株式を取得し、証券事業に参入した。3本目の矢である、ビジネスモデルの多角化を目的としたものである。個人の現金・預金資産が、証券をはじめとした投資関連資産へシフトすることが中長期的に加速化することを見込んでの参入である。

 14年7月には、人材斡旋業務システム最大手であるブレイン・ラボの全株式を取得し、子会社化した。ブレイン社は、人材紹介会社に向けて、人材紹介業務に関する情報を一括管理可能な業務基幹システムを提供している。本株式取得も3本目の矢としてビジネスモデルの多角化に寄与するもので、ブレイン社の求人業界向けシステムを提供することで、B2B事業領域へと参画する。またブレイン社のB2B基幹業務システム構築の知見を最大限活用することで、ベトナムをはじめとした海外での事業展開の拡張にも取り組んでいくようだ。

 矢継ぎ早に同年9月には、美容ヘルスケア業界支援最大手であるリジョブの全株式を取得し、子会社化した。本株式取得は特に1本目の矢である、ライフメディアプラットフォーム事業の展開領域の拡張に寄与するものである。美容ヘルスケア業界支援最大手のリジョブの求人サービスをはじめとした美容ヘルスケア領域(エステ、セラピスト、ネイル、マッサージ、リフレなど)に参入し、展開領域を拡張させていくようだ。また来店ポイントの獲得や各店舗のチラシの閲覧が楽しめるじげんのアプリ「じげんスタンプ」はリジョブの持つユーザー層と親和性が高いことが想定され、掲載店舗への本サービスの提供などにより、サービスのクロスセル機会も創出できるだろう。

 また同社の連結子会社であるにじげんが、15年2月、電話占いサービスなどのモバイルメディア事業を展開するエアロノーツの発行済株式の100%を取得し、子会社化(同社の孫会社化)した。本買収は、特に3本目の矢である、ライフメディアプラットフォーム事業の領域展開の拡大に寄与するものである。にじげんは、現時点では占い事業を中心としたBtoC向け事業を展開しており、この買収により占い事業のさらなる拡充が見込めることや、今後の幅広いBtoC事業分野への参入の布石となること、また、同社の事業ポートフォリオの拡大に寄与すると想定される。

 16年4月には不動産売買・仲介会社向けのWEB集客支援会社、エリアビジネスマーケティングの発行済株式の100%を取得し、連結子会社化した。不動産市場の透明性への要求が高まる中で、インターネットと不動産業界との親和性は高まってきている。じげんは不動産賃貸サイト「賃貸スモッカ」や不動産活用の総合比較サイト「マイスミEX」など不動産関連事業も手掛け、当該事業で培ったウェブマーケティングのノウハウや顧客基盤を活用することで、エリアビジネスマーケティング社の集客力強化、営業力強化を図っていくようだ。

■ じげんの行った主なM&A

年月 事業概要
2014.3 インターキャピタル証券を5700万円で買収
2014.7 人材紹介会社向けコンサルティング会社ブレイン・ラボを11億7000万円で買収
2014.9 美容ヘルスケア業界の求人サイトを運営しているリジョブを20億円で買収
2015.2 モバイルメディア事業を提供しているエアロノーツを2億5000万円で買収
2016.4 不動産会社向けに、サイト制作事業等を提供しているエリアビジネスマーケティングを3億円で買収

デットを利用したM&A資金確保

 14年9月に同社は、三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行などから50億円の借入れを実行している。同社では自己資本比率が40%程度かつ、のれん/純資産比率が100%程度を適切な財務基準の目安としており、積極的に買収資金の確保を行ったと言えるだろう(16年3月期末時点の自己資本比率は41.2%、のれん/純資産比率は84.3%)。

■じげん自己資本比率

 同社は時価総額1兆円に向けて、今後もM&Aを通した事業拡大に積極的に着手していくと考えられる。今後の動向に注目したい。

この記事は、企業の有価証券報告書などの開示資料、また新聞報道を基に、専門家の見解によってまとめたものです。

まとめ:M&A Online編集部

NewsInsight 更新終了のお知らせ

NewsInsight 更新終了のお知らせ

2019.06.17

NewsInsightは、諸般の事情により記事更新を終了いたします。

ご愛顧いただいた読者の皆様、また関係者の皆様に、編集部一同、誠に感謝いたします。

なお、NewsInsightに掲載中の記事につきましては、引き続きマイナビニュース(https://news.mynavi.jp)へと掲載場所を移管いたします。

掲載中の連載記事につきましても同様に、マイナビニュースへ移管いたします。各連載記事の新しい掲載URLにつきましては、以下となります。

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○森口将之のカーデザイン解体新書
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○ゲームとともに振り返る“平成”という時代
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○知って納得、ケータイ業界の"なぜ"
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○活字・写植・フォントのデザインの歴史 - 書体設計士・橋本和夫に聞く
https://news.mynavi.jp/series/font-history

○カレー沢薫の時流漂流
https://news.mynavi.jp/series/jiryu_hyoryu

最後になりますが、改めて皆様に感謝いたしますとともに、引き続き、マイナビニュースにてご愛顧いただけましたら幸いです。

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

カレー沢薫の時流漂流 第47回

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

2019.06.17

最近女性の間で「#MeToo」ならぬ「#KuToo」運動がにわかに盛り上がっている。

「#KuToo」とは「靴」と「苦痛」をかけており、職場や就職活動で、足を痛めるパンプスやヒール靴の強要をやめようという運動である。

そもそもそんなの誰も強要してねえよ、と思われるかもしれない。確かに規定として靴の形状やかかとの高さまで定めている会社はレアだろう。しかし、私の元いた会社でも、規則があるわけでも、誰に言われたでもなく、みな一様に黒のパンプスを履いていた。それが「暗黙のルール」であり、それ以外は「非常識」と見られる風潮は確かにあるのである。

これが就職活動になると、パンプスを履いていないだけで「こいつは常識がない」と見なされ不採用になってしまうかもしれない、ということだ。そうなると女子学生は足を負傷してでもパンプスを履かざるを得なくなってしまう。

正直、パンプスは苦痛

パンプスがそんなに苦痛か、というと、靴の中では殺傷能力が高い方である。これは他人への、という意味ではなく自分へのだ。他人を殺傷したいならカウボーイが履いている、かかとにピザカッターがついている奴を履いた方が良い。

狭いつま先に足の指が密集されるため、私もよく爪で隣の指を切って足を血だらけにしていたし、伸縮性にかける素材のため、あわないパンプスだと試着の時点で靴擦れが出来るレベルなのだ。

世の中には素肌に荒縄で亀甲縛りを施し、その上に上等なスーツを羽織って出社している人も多いと思う。とても痛いだろうが、それは強制されたわけではなく、その人が好きで楽しいからやっているのだ。

つまり、好きでもない上にとても痛いパンプスを強制で履かなければいけないというのは、上等なスーツの下が亀甲縛りなことよりも「異常」なことというわけだ。

この運動はすぐに広まり、いきなり国会でも議論されたという。これにより「厚労相がハイヒール強要を容認」という見出しのニュースまで踊り出ることになった。

完全に自由と言われても困るのでは?

「厚生省に、女がハイヒールを履かないと死ぬ病の人が!?」と驚いたが、記事をよく見ると見出しほどのことはなく、厚労相の発言は「これは社会通念に照らして業務上、必要かつ相等な範囲かと、この辺なんだろうと思います」というかなりボンヤリしたものであり、どっちでも良い事を聞かれた私のリアクションに似ている。

しかし「ハイヒールが履けない女は何やってもダメ」などと強い事を言っているわけではないが、「業務上必要ならパンプス履くべきだろ」という「容認」に聞こえなくもない。すぐさま「業務上ハイヒールが必要な仕事って何だよ」という疑問が挙がり、「SMの女王様」「(ハイヒールでキレッキレに踊る)perfume以外ありえない」などの声が相次いだ。

この社会問題がすぐ大喜利になってしまうのは良くも悪くも「ザ・ツイッター」という感じだ。

確かに「業務上必要」となると、まだかかとにピザカッターがついている靴の方が「ピザを食う時」必要な気がする。

ただ、靴や服装を完全に自由化し、何でもOKにすれば良いかというと、それはそれで問題が起きると思う。ファッションに疎くコーディネートが苦手な人間からすれば、職場に何を着ていいのか全く「指針」がないというのは迷子になるし、接する側としても、車を買いにいってディーラーが、イモ―タンジョ―の完コスで出てきたら「キャデラックしか買うことを許されないのか」と委縮してしまう。就活マナー本に「俺の考えた最強の就活ファッションで挑みましょう」とだけ書かれていても逆に困るだろう

着る側としても、それに接する側としても、社会において服装にある程度規定や模範があるというのはメリットでもあるのだ。

そもそも規定や常識というのは、秩序を作ることにより問題を減らすためにあるものなのだ。しかしそれが元で「足を負傷する」という「問題」が起こっているなら本末転倒なので、やはり解消はすべきなのだろう。

極論に流れない寛容さが足りない

おそらく「#KuToo」を提唱している人も「ドラゴン柄のコンバースで就活したい」と言っているわけではないのだ。最近は「パンプスに見えるスニーカー」なども存在するし、パンプスでなくても地味な靴はいくらでもある。そのような靴を履いていても「パンプスじゃないから非常識」と見るのをやめてほしいという話だろう。

ちなみに私が会社員時代履いていたパンプスだが、黒の革靴ではあったが、つま先は限りなく丸く、ヒールはなきに等しい、今思えばあれはパンプスだったのか、70過ぎのババアが旅行に行くときに履くヤツなんじゃないか、という代物であったが、特に何も言われなかった。

「#KuToo」が求めるのも、そのぐらいの「寛容さ」なのではないだろうか。

【お知らせ】
連載「カレー沢薫の時流漂流」の掲載場所を変更します。
→ 新しい掲載場所はこちら https://news.mynavi.jp/series/jiryu_hyoryu