ランボルギーニでオフロード? 乗って試した「ウルス」の実力

ランボルギーニでオフロード? 乗って試した「ウルス」の実力

2019.05.14

ランボルギーニのスーパーSUV「ウルス」をオフロードで試乗!

でこぼこ道や曲がりくねった道…「ウルス」なら大丈夫!!

ありえないシチュエーションを体験させるランボルギーニの意図

3,000万円を超えるランボルギーニのスーパーSUV「ウルス」で、オフロードを走ってみたらどうなるのか。通常では、ほぼ100%使用しないと思われる状況だが、ウルス本来の性能は発揮してみたい。こうした疑問と希望にしっかりと答えてくれるのが、このメーカーの良いところだ。栃木県にある自動車走行試験施設「GKNドライブライン ジャパン プルービンググラウンド」で開催されたウルスのオフロード試乗会に参加し、その実力を探ってみた。

ランボルギーニ「ウルス」のオフロード試乗会に参加!(撮影:原アキラ)

2018年に日本デビューしたウルス。スペインの闘牛に非常に近い外観を持つ大型牛「ウルス」から採られたその車名は、闘牛の世界に由来するという同社の伝統を引き継ぐ。ボディーサイズは全長5,112mm、全幅2,016mm、全高1,638mm、ホイールベース3,003mm、最低地上高158mm~248mmという堂々たる体躯を誇り、乾燥重量は2,200キロに達する。

フロントに搭載する4.0リッターV型8気筒ツインターボエンジンは、最高出力650ps(478kW)/6,000rpm、最大トルク850Nm/2,250~4,500rpmを発生。8速ATを介して4輪を駆動し、停止状態から時速100キロまではわずか3.6秒で加速する。最高速度は時速305キロ、時速100キロからの制動距離は33.7メートルという高性能車だ。

今回の試乗メニューは、オンロードで加減速やハンドリングをテストした後、オフロードでうねり路、登降路、水路、砂利の一般道走行を行うというもの。スタッフによるインストラクションを終えると、直ちにプログラム開始となった。

まずはオンロード、猛然たる加速と水際立った制動力を堪能

まずは全長1,800メートルの舗装された外周路を使用したオンロードだ。急加速・急減速のテストでは、200メートルほどの直線で時速130キロまで加速し、フルブレーキをかける。重さ2トンを超えるウルスのボディが、わずかなノーズダイブを伴って平然とストップする様は圧巻。前440mm、後370mmという、世界最大級の直径を持つカーボンブレーキがいい仕事をしている。

オンロードでの急加速とブレーキングは、さすがランボルギーニといったところ(撮影:原アキラ)

次は裏手の直線に移動し、ストップ状態からアクセルペダルを床まで踏みつけて全開加速を試した。650psのV8が炸裂し、目の前のデジタルメーターは、スピードを表示する数字が読みきれないほどの速さで増え続けていく。たった500メートルほどの間で時速215キロを超えるという、まさに圧倒的な加速力を確認してブレーキを踏んだ。

続いて走ったのは、18~85R(「R」とは曲率のこと)の大小のコーナーが連続する全長1,036メートルのハンドリング路。講師を務めるレーシングドライバーの高木虎之介氏がスーパースポーツカー「アヴェンタドール SVJ」を駆り、それをウルスで追っかけるという趣向だ。

ハンドリング路では高木虎之介氏が駆る「アヴェンタドール SVJ」を「ウルス」で追いかけた(撮影:原アキラ)

高木氏はこちらの腕を見極めながら車速を調整してくれるものの、かなりのハイペースでグイグイと進んでいく。ここでは、高い着座位置による視界のよさ、低速域からの圧倒的なトルク、カーボンブレーキによる車速コントロールのしやすさ、後輪駆動(4WS)を備えた4WDシステム、ロールをほとんど発生させないアクティブエアサスなどの相乗効果により、スポーツカーに負けない速さを十分に体験できた。

急坂も水路もいとわない超高級車「ウルス」

次は「Tamburo」(タンブーロ、クルマの設定を変更するための装置)で設定を「TERRA」(イタリア語で「大地」の意)に合わせ、オフロードコースに侵入する。高さ15センチメートルのでこぼこが連続するうねり路をウルスは、きしみ音など一切出さずにさらりと通過し、ボディの堅固さをきっちりと示してくれた。

「タンブーロ」で砂利道などに適した走行モード「TERRA」を選び、オフロードへ(撮影:原アキラ)
うねり路をさらりと通過する「ウルス」(画像提供:ランボルギーニ)

次は、滑りやすい土の急坂の上り下りだ。50%勾配(約30度)という壁のような斜面の途中で、一旦停止した後に再スタートするのだが、その際、タイヤは空転することなく、ジワリと車体を押し上げる。また、下りでは「ヒルディセントコントロール」(急坂を下る際、速度を自動で抑制してくれる機能)が効くので、ブレーキを踏むことなく、一定速度を保って降下できた。大きなボンネットのせいで直前の路面が見えなくても、コンソールのボタン1つでフロントカメラが作動する。その画面を見れば、自分の行きたい方向が確認できる。

壁のような斜面で一旦停止後に再スタートしても、タイヤが空転することはなかった(画像提供:ランボルギーニ)

最後は深さ30~40センチメートル、長さ30メートルの水路へ突入する。3,000万円のピカピカの新車でジャブジャブやるのは少し気が引けたが、めったに体験することのできないシチュエーションだ。波を蹴立てて、ウルスはあっという間に走破してしまった。

少し気が引けたが、「ウルス」で水路に突入した(画像提供:ランボルギーニ)

手の込んだ試乗会を開催するランボルギーニの考えとは

その後は施設外の一般道へ移動。イタリア人スタッフたちは、どうしたら面白い試乗ができるのかを常に考えていて、そのルートは近くを流れる思川の堤防道路や、田畑の中を抜けるあぜ道などが用意されていた。普段なら農作業の軽トラックなどが利用するような道路を、土煙を上げながら大型SUVのウルスが編隊を組んで駆け抜けていくのだからたまらない。運転する我々もそうだが、それを見た地元の人たちもびっくりしたはずだ。

一般道でも走りは全く安定していて、不自然な車体の動きは一切感じられなかった。「ここを曲がるの?」とちょっと心配になるような狭い右左折時でも、後輪操舵の4WSが効果を発揮して、一発で曲がり切ってしまうほど小回りが利くのには感心した。

一般道を疾走する「ウルス」。狭い道の右左折時には意外なほど小回りが利いた(画像提供:ランボルギーニ)

走り終えたウルスは当然、ホコリで真っ白け。ボンネットを開けてみると、エンジンルームまでもがそんな状態だった。それを全く気にせず、走りを楽しませてくれたランボルギーニのスタッフには大感謝だ。

オフロード試乗会を終えた「ウルス」のエンジンルーム(撮影:原アキラ)

同社はユーザー向けにこうしたイベントを随時開催している。例えオーナーになったとしても、普段は絶対に走らない今回のような場所を体験すれば、クルマに対する信頼度も一気に高まる。そして、メニューをこなした後は、修了証まで手渡されるのだ。

修了証まで用意してあるのには感心した(撮影:原アキラ)

ウルスの価格はスタンダードで2,779万9,200円。荒れ地を走るための走行モードである「TERRA」や「SABBIA」(イタリア語で「砂」の意)がオプション装備となっているほか、ボディカラーをはじめとするオプション品は数限りない。購入する場合、好みを100%反映すると、車両価格は3,000万円を大きくオーバーするだろう。それでも、ウルスは世界中で人気車種になっている。ランボルギーニは生産拠点のサンタアガタ工場(イタリア)を2倍の16万平方メートルに拡大し、新たに従業員を500人規模で雇い入れたそうだ。

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給食「完食指導」は適者生存の虐待か? 子どもへの悪影響に賛否

カレー沢薫の時流漂流 第44回

給食「完食指導」は適者生存の虐待か? 子どもへの悪影響に賛否

2019.05.27

漫画家・コラムニスト カレー沢薫さんの社会派連載!

第44回は、子供のトラウマ「完食指導」問題について

給食の完食指導が問題になっている。

「お残しは許しまへんで!」

アニメ『忍たま乱太郎』に出てくる食堂のおばちゃんの有名な決めセリフである。

彼女はそのセリフの通り、それを破る者には烈火の如く怒り、時には一週間食事抜き、掃除をさせる等の罰も辞さないという、「食事を残す者を地獄の業火で焼く人物」として描かれている。

あくまでフィクションであるし、何せ彼女が飯を与えているのは忍者の卵である、今後おそらく山田風太郎の世界で活躍しなければいけない面々だ。適切に調理された食堂の飯が食えないようではやっていけるはずがない。

しかし、忍たま乱太郎の世界ではあれが適切としても、将来、忍にならない子ども相手にそれをやるのは問題なのではという声が挙がっている。

令和になっても残ってしまったトラウマ給食

石でも甘辛くしてもらえれば食える、という偏食のない人間には無縁な話だろうが、そうでない者には「給食のトラウマ」の一つや二つあるのではないだろうか。

一番多いのは「完食するまで帰れま10」だ。これが表題にもなっている「完食指導」である。食べきるまで昼休みに入らせなかったり、居残りをさせたりというものだが、中には「食べ物を無理やり口に詰め込まれて嘔吐」というストロングスタイルの指導を受けた者もいる。

ここまでなら、まだ個の問題だが「みんなが食べきるまで全員昼休みに入らせない」という、齢10にもいかない内から連座制の厳しさを叩きこむ学校もあるようだ。

これらは全て、トラウマとして残る。私でさえ、保育園の時、とりあえず口には入れたが長考したのち「やはり無理」と吐いたほうれん草の白和えのポップなビジュアルを未だ覚えているぐらいなので、無理やり口に入れられた人が忘れるわけがない。

漫画家の清野とおる先生も保育園の時、カワイイ女の子が無理やり嫌いなものを食べさせられ嘔吐したのがトラウマになっていると書いていたので、当事者でなくても同胞が目の前で嘔吐するというのは恐怖なのである。

その結果、傷を負い、登校拒否になったり体調不良を起こしたりする児童がおり、またこの経験から大人になっても「人と食事をするのが怖い」と感じる人もいるという。

そういった強制的完食指導に意味があるかというと、私はないと思う。なぜなら、未だにほうれん草の白和えが嫌いだし、義実家での食卓で姑が「今日の推し」と言わない限りは食わない気がするからだ。無理やり食わされても、大人なのでさすがに嘔吐はしないと思うが、代わりに耳あたりから出てくると思う。

このようにアレルギーでなくても「生理的に無理」な食べ物は存在する。生理的に無理な人の指が口の中に入ってくるところを想像して欲しい。「無理」としか言いようがないだろう。そのレベルでダメなものを飲みこませることが、人間にとってプラスになるとは思えない。

しかし、そこを慮りすぎて「好きな物しか食べない人間」になるのも問題である。「大して好きじゃない物」や「苦手な物」程度なら「感情を無にして食える」練習をしておいた方が、社会に出た時や義実家などでトラブルが起こりづらいのも確かである。

食育に力を入れている小学校では、生徒個人に合わせて最初から食べる量を増減させたり、または無理やり食べさせるのではなく、生徒自身が「今日俺ニンジン食っちゃうよ?」という気になるような給食環境づくりに取り組んだりしているという。

食事は「楽しい」ことが一番

昭和のトラウマランチタイムをサバイヴしてきた人間からすると、これらのやり方は「スイート」に感じられるかもしれない。

しかし、上記の食育に力を入れている学校の校長曰く「食事が楽しくなくなるのが一番ダメ」だそうだ。確かに、食事以外に楽しいことが一つもない、という人間は私含め大勢いるし、今の子どもの65%ぐらいはそういう大人になるはずである。(当社調べ)

そんな65%の唯一の楽しみを子どものころから奪うというのは、虐待と言っても過言ではないし、何のために生まれて来たのかさえわからなくなってしまう。

ちなみに私には90歳になる祖母がいるのだが、そのババア殿は一時期、シュークリームのクリームとジュースしか飲まないという、妖精みたいな生活を送っていたが、普通に生きている。何故なら、そのジュースが妖精になった老人用に作られたメチャクチャ栄養があるジュースだからである。このように、昔だと食事=適切な栄養を取る行為であったが、最近では食事からじゃなくても栄養はとれるようになってしまった。

ならば、食事をただの生命維持活動ではなく、「楽しみ」として重視していくのも自然の流れなのかもしれない。

もちろん、作ってくれた人への感謝など、倫理的なことを言えばやはり、偏食なく、出された物は何でも食えた方が良い。

よって、偏食が多い人も「これだけ嫌いなものがあるから出すな」「嫌いなものを食べさせようとするのはハラスメント」と己の権利を主張するだけでは、協調性がないと取られてしまう。

自分で作る、1人で食う、食事会でも自分が幹事をやって店を選ぶ、など嫌いな物を食べず、なおかつ周りにも不快感を与えない方法を考えていくべきだろう。この方法で、私は1年中300日ペペロソチーノだけを食い続けたが、特にトラブルはなかった。

と言いたいが夫に「くさい」と言われたので、自分の食を楽しみつつ、周りに迷惑をかけないのは、なかなか大変ことなのである。

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渦中のファーウェイ、スマホ新製品も発売延期が相次ぐ

渦中のファーウェイ、スマホ新製品も発売延期が相次ぐ

2019.05.24

米国政府がファーウェイを輸出規制リストに追加した

ファーウェイ製品の発売延期を決定する事業者が続出

輸出規制は世界経済の混乱を招く事態に……

米国政府がファーウェイを輸出規制リストに追加したことで、米中の貿易摩擦が加速している。5月21日には国内向けにスマホ新製品の発表会を開催したものの、発売を延期する事業者が相次ぐ事態となっている。

ファーウェイはスマホ新製品を発表したが、販路の多くで発売延期に

スマホ世界シェア2位に躍り出るなど、破竹の勢いで成長してきたファーウェイだが、果たして打開策はあるのだろうか。

世界シェアは再び2位に、国内でも攻勢に

ファーウェイはスマホ世界シェアでアップルと2位争いを繰り広げている。年末商戦シーズンにはアップルが2位に返り咲いたものの、2019年第1四半期にはファーウェイが前年比50%増となる5900万台を出荷したことで、再び2位に戻る形になった。

新製品発表会に登壇したファーウェイ デバイス 日本・韓国リージョン プレジデントの呉波氏

スマホ市場が伸び悩む中で、なぜファーウェイは劇的な成長を遂げたのだろうか。2018年後半から米中貿易摩擦が報じられる中、買い控える動きもある一方で、世界的な露出の増加によって、製品を手に取ってみる人が増えたことが背景にあるとファーウェイは見ている。

国内でも順調に伸びてきた。依然としてiPhoneはシェアの半数近くを占めるものの、直近1年間で最も売れたAndroidスマホはファーウェイの「P20 lite」だという(BCN調べ)。コスパの良さが高く評価されているのが特徴だ。

2019年夏モデルでは、NTTドコモがフラグシップ「P30 Pro」を、KDDIは「P30 lite PREMIUM」の取り扱いを発表。MVNOやオープン市場には「P30」と「P30 lite」を投入するなど、あらゆるセグメントに向けて最新ラインアップを一挙投入する予定だった。

ベストセラーの後継モデルとして期待される「HUAWEI P30 lite」

だが、こうしたファーウェイの快進撃に待ったをかけたのが、米商務省が発表した輸出規制リストへの追加だ。

複数の企業が取引を停止、国内で発売延期も相次ぐ

米商務省が5月15日にファーウェイを輸出規制リストに追加したことで、米国の製品やサービスをファーウェイに対して輸出することが同日より規制された。米国製の半導体やソフトウェアなどを利用できないのは大きな痛手だ。

その後、重要なサービスにファーウェイ製品を用いる企業向けに90日の猶予期間が設けられたものの、これからどうなるかは不透明な状況だ。グーグルやクアルコムなど米国企業をはじめ、米国技術に大きく依存している英Armもファーウェイとの取引を停止すると報じられている。

国内では早いものでは5月24日からP30シリーズのスマホが販売される予定だったが、大手キャリアやMVNO、量販店などが相次いで発売延期や予約停止を発表。既存のファーウェイ製品については販売が続いている状況だ。

NTTドコモが今夏発売予定の「HUAWEI P30 Pro」は予約受付を停止
KDDIの「HUAWEI P30 lite PREMIUM」の発売を延期した

ファーウェイは米国に頼らず必要な部品を調達する構えも見せているが、ファーウェイ包囲網は世界的に広がりつつある。OSであるAndroidはオープンソース版を自由に利用できるものの、グーグルのサービスがなければ海外展開は困難だ。

独自のKirinプロセッサーを有しているとはいえ、Armのライセンスがなければ開発継続は不可能とみられる。スマホ以外にも基地局などの通信インフラでファーウェイのシェアは高く、輸出規制が長引けば世界的に混乱を招きそうだ。

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