【短期集中連載】「とりあえずそのまま」はトラブルの元。要求を明確にして堅固なガバナンスを/ マーサージャパン グローバルM&Aコンサルティング部門プリンシパル、鳥居弘也氏 インタビュー

【短期集中連載】「とりあえずそのまま」はトラブルの元。要求を明確にして堅固なガバナンスを/ マーサージャパン グローバルM&Aコンサルティング部門プリンシパル、鳥居弘也氏 インタビュー

2016.07.12

【短期集中連載】「とりあえずそのまま」はトラブルの元。要求を明確にして堅固なガバナンスを/ マーサージャパン グローバルM&Aコンサルティング部門プリンシパル、鳥居弘也氏 インタビュー

―― PMIがうまくいかず、思うような成果を出せないまま、数年後にはせっかく買収した海外企業を手放してしまう例も多いようです。なぜ、そんなことになるのでしょう。

日本企業は「言いにくいことは、少し仲良くなってからにしよう」と考え、最初にガバナンスを明確にしたがらない傾向があります。その結果、海外企業のマネジメントがブラックボックス化して、現地経営陣がお手盛りで報酬を増やすようなケースも現実に起きています。


―― 適切なガバナンスの構築には何が必要でしょうか。

■ガバナンスのハードウエアの設計ポイント

 まず、ガバナンス体制構築に向けてこちらの要求を明確に伝えることが大切です。グローバルのルールでは、資本の多数を握る側が、論理的に正当な要求をためらう理由はありません。逆に、日本側は何を望んでいるのか、現地経営者が分からない状況は最悪です。

 ガバナンスはハードウエアとソフトウエアの2つに分けて考えます。ハードは、仕組みの整備です。まず、現地CEOの権限や、各会議体・委員会が議論する範囲や開催頻度を明確にします。各会議体の権限・責任は相互に牽制が働くように設計し、親会社のどこに何を報告するのか、レポーティングラインを整えます。オペレーションは、KPIを決めてモニタリングする仕組みをつくり、スピードや品質を可視化します。ソフトは、任免権、評価権、報酬決定権の人事三権の活用です。目標と評価軸を決め、目標を達成すれば、続投もしくは、より責任のある役職に任命し、ボーナスやLTI(長期インセンティブ)を与えます。しかし、達成できなければ、セベランス(ポジションを退く代償)を支払って退職してもらう、という具合に、人事権発動の条件を明確にします。

―― 日本企業が特に陥りがちな過ちは、どんなものですか。

 日本企業に典型的なケースは、後からゆっくりガバナンスを構築しようと考えて「三年間は現状維持」と言いながら、業績が振るわないと、あわててガバナンスを見直そうとします。それで、海外企業経営者から「約束が違う」と反発され、関係がもつれてしまいます。

―― 問題が起きやすいのは、グローバル企業化のどのステージでしょうか。

 ガバナンス強化の段階でも起きますが、海外事業買収の段階でつまづくこともあります。以前は、「お買い得感による成り行きM&A」が多かったこともあり、狙いも不明瞭な状況に不信を募らせた優秀な経営者が辞めてしまい、事業が頓挫するケースも見かけられました。あらかじめ目的を明確にしてM&A先を選び、経営者同士のコミュニケーションで、課題や価値観を共有することが重要です。

―― 海外事業買収、海外事業ガバナンス強化の段階にある企業・経営者は、どんなことに留意すべきでしょうか。

 日本の経営者は、海外企業買収を通してガバナンスを学びながら、海外企業の経営ノウハウを吸収することもできるでしょう。また、ガバナンスを通じて、海外企業の考え方に触れることで、日本企業の社員も、自分の意思決定権限の範囲内であれば、自由に意思決定をして動くという海外企業の組織能力を身に付け、グローバル化を進展させるでしょう。(第3回に続く)

編集:M&A Online編集部

第1回 グローバル企業への成長はステップ・バイ・ステップで

※関連記事【短期集中インタビュー】マーサージャパン グローバル
M&Aコンサルティング部門代表 プリンシパル 島田 圭子氏の取材記事を読む

1回目:マネジメントを任せるならガバナンスをしっかり利かせるを読む

2回目:実際にガバナンスを機能させるために、意思決定プロセスを把握せよ

3回目:現経営陣の留任に成功したら、 後継育成計画に着手する

鳥居 弘也(とりい・ひろや)略歴

マーサージャパン グローバルM&Aコンサルティング プリンシパル

銀行系総合研究所および会計系コンサルティング会社(ビッグ4)の組織・人事コンサルティング部門を経て現職。
2002年からM&Aにおける人事デューディリジェンスおよび企業買収、経営統合に伴う組織・人事面の総合的な支援をコア領域として位置付けて活動、豊富な経験を有する。
マーサーでは国内外のトップティア企業を対象として、人事デューディリジェンスはもちろん、経営統合や事業カーブアウト、グループ再編におけるプロジェクトマネジメント事務局(PMO)、組織人事分科会の組成やアジェンダ作成、就業条件・福利厚生および人事制度の統合・再設計支援、要員・人件費の将来予測と構造改革支援などの様々な業務に携わってきた。

近年では、事業戦略から求められる人材像および人材ポートフォリオ(質的・量的要員構成)を明確化するとともに、現状とのギャップ分析を行い、数年後に理想のポートフォリオを実現するためのタレントマネジメントのあり方を設計。また、各階層のマネジメント行動の可視化と従業員意識への影響分析を通じ、組織マネジメント上の課題と打ち手を特定するなど、戦略遂行の強力なドライバーとなり得る組織・人事改革のアプローチの検討に注力し、シナジー発揮に向けた第二段階のPMIへの応用を試みている。
東京都立大学(現首都大学東京)法学部卒業

LINE WORKSを削除(解約)するには?

LINE WORKSを削除(解約)するには?

2019.03.21

LINE WORKSを解約したいと思ったら

解約の前にまずは「所属メンバーの削除」を行う

ユーザーは自分のアカウントを削除できるの?

LINE WORKSを試験的に導入したけれど合わなかったという場合や、利用していたプロジェクトが終了したから削除したいという場合に備えて、LINE WORKSを削除(解約)処理する手順をまとめておく。

LINE WORKSの削除はメンバー削除から

「管理者画面」を開いた上で「基本設定」を開くと、左メニューの一番下に「LINE WORKSの解約」という項目がある。ただし、使っている最中にいきなり解約しようとしても「解約できません」と表示されるはずだ。解約のためには、先に所属メンバー全員を削除しなければならない。

「基本設定」で「LINE WOKRSの解約」を選択
メンバーが残っていると解約できない

メンバー削除は、上メニューで「メンバー」を選んだ画面から行える。最高管理者は削除できないため、解約準備ならば上部のチェックボックスを使って全員を一括選択してから、最高管理者のチェックだけを外すのが簡単だ。上にある「削除」をクリックすると確認画面が表示されるので、「メンバー削除」で完了させよう。

なお「副管理者」など役職者については先に権限を削除してからでなければメンバー削除ができないので注意して欲しい。

「メンバー」で最高管理者以外を選んで「削除」をクリック
確認画面で「メンバー削除」をクリックしよう

解約理由を添えて処理完了

再度「基本設定」で「LINE WORKSの解約」を選ぶと、メンバーの削除が完了していれば解約へ進む画面が表示されるはずだ。最高管理者のパスワードと、解約理由のアンケートを入力すれば解約が完了する。

最高管理者のパスワードを入力
解約理由のアンケートも必須項目だ

個人アカウントの削除方法は?

LINE WORKSを管理者ではなくユーザーとして利用している場合、自分のアカウントを削除することはできない。

LINE WORKSのユーザーアカウントは、会社のメールアドレスのようなイメージだ。アカウントに利用する文字列などはユーザーが決められるが、アカウントの存在自体は管理者がそれぞれに発行している。そのためユーザー側はログインしないことで「使わない」状態にはできても、削除はできない。もし退職する、プロジェクトから外れるなど事情がある場合には、管理者にメンバー削除の依頼を出そう。

同じく、最高管理者の権限を持っている人が異動等でアカウントを削除したい場合には、まずは権限の委任をして、一般ユーザーになってからメンバー削除をしてもらう必要がある。

「LINE WORKS 完全指南 設定&使い方」バックナンバーはこちら
https://biz.news.mynavi.jp/category/lineworks

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総務省施策が追い風に? 携帯分離の「歴史的チャンス」狙うファーウェイ

総務省施策が追い風に? 携帯分離の「歴史的チャンス」狙うファーウェイ

2019.03.20

モバイル業界を変える「携帯値下げ議論」が過熱

ファーウェイは日本を取り巻く環境を「歴史的チャンス」と発言

コスパ高いミッドレンジ端末でシェア拡大を目指す

20日、NTTドコモが特定の端末の購入を条件に通信料金を割り引く「docomo with」、購入する端末に応じて通信料金を割り引く「月々サポート」を終了する方針を固めたという報道が話題となっている。

国内のモバイル業界では携帯電話料金見直しが進んでおり、3月5日には総務省が中心に進めてきた端末代金と通信料金の分離が閣議決定された。NTTドコモは分離プランを軸とした新料金プランを4月に発表する見込みだ。

日本のモバイル市場を大きく変えるこの動きを「歴史的チャンス」と見ているのがファーウェイだ。2018年末から米中対立が加速する中、ファーウェイが打ち出すメッセージも語気を強めている。果たして日本市場でシェアを拡大できるのだろうか。

逆風吹けども、依然として業績は好調

今年に入り、ファーウェイの周辺が騒がしい。3月7日には、ファーウェイは米国政府を相手取って訴訟を起こした

さらにその内容をFacebookでライブ配信するなど、米国以外の世界市場に向けたメッセージにもしており、そのメッセージをまとめたウェブサイト「Huawei Facts」は、わざわざ日本語版も用意している。

2018年末から続く米中対立を巡る報道は、ファーウェイの業績にどのような影響を与えたのか。MWC19でインタビューに応じたファーウェイ・ジャパンの呉波氏は、「一部の消費者は影響を受けたが、2019年に入ってから売上は大幅に伸びている」と語った。

ファーウェイ デバイス 日本・韓国リージョン プレジデントの呉波(ゴ・ハ)氏

話題の「折りたたみスマホ」でもファーウェイは先行する。

ファーウェイに先立って折り畳みスマホを発表したサムスンだが、こちらはMWCではガラスケース内での「展示」のみにとどまったのに対し、ファーウェイは「Mate X」の実機を用いて報道関係者に折り曲げを試させるなど、製品化で一歩先を行っていることをアピールした。

ファーウェイの折りたたみスマホ「Mate X」。報道陣には手に取って折り曲げてみる機会も用意された

Mate Xは次世代移動通信の「5G」にも対応しており、日本では5Gサービスの開始を待って投入時期を見極める方針だという。

ちなみに3月26日に発表予定のフラグシップ機「HUAWEI P30」シリーズは、例年通りのタイミングで日本市場に投入するようだ。SIMフリーでの発売だけでなく、ドコモが採用した「HUAWEI P20 Pro」のように大手キャリアによる採用があるかどうかも注目したい。

分離プランを「歴史的チャンス」と捉えるワケ

一方、2019年の国内モバイル市場で話題となっているのが携帯料金における「分離プラン」の導入だ。KDDIとソフトバンクはすでに導入済みだが、NTTドコモは4月に発表する新料金プランから本格導入するとみられている。

分離プランの特徴は、NTTドコモの「月々サポート」のように回線契約と紐付けた端末の割引が禁止される点だ。端末の割引自体が禁止されるわけではないというものの、大幅な割引は難しくなる。その結果、10万円を超えるようなハイエンド機ではなく、3〜4万円で一括購入しやすいミッドレンジ機の需要が高まるとの見方が有力だ。

この動きをファーウェイはどう見ているのか。

呉氏は「非常に重要視している。スマホが登場したときや、SIMフリー市場が始まったときのインパクトに引けを取らない、歴史的な瞬間になる」と興奮気味に語る。

日本のSIMフリー市場でベストセラーとなった「HUAWEI P20 lite」を始め、ファーウェイのミッドレンジ機のラインアップは厚い。モデルによってはフラグシップと同じCPUでミッドハイの価格を実現するなど、コスパの高さも特徴だ。大手キャリア向けにさまざまな提案ができる体制といえる。

フラグシップと同じ「Kirin 980」搭載でミッドハイ価格の「HONOR View 20」

また、5G対応も順調だ。

モバイルWi-Fiルーターに強みを持つファーウェイは、MWC19でも5G対応ルーターを多く出展していた。日本ではまだ周波数の割り当てが終わっていないものの、国内大手キャリアは2019年内にもプレサービスを始める動きがある。5Gスマホが普及するまでの間、5Gルーターの需要は高まる可能性がある。

5G対応のモバイルWi-Fiルーターも出展していた

ミッドレンジ市場の拡大を狙って、今年はシャープやサムスン以外にも、ソニーモバイルの参入も予想されている。

この価格帯が激戦区になることは間違いないが、ファーウェイはその中で高コスパの製品ラインアップや、国内での地道な販促活動やブランドメッセージの打ち出しによって対抗していく構えだ。

ヨドバシカメラ梅田店での販促イベントの様子
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