2019年秋に日本上陸! ボルボ「S60」が再考させるセダンの魅力

2019年秋に日本上陸! ボルボ「S60」が再考させるセダンの魅力

2019.02.19

ボルボが2019年秋発売予定の新型「S60」をメディアに公開

「ポールスターエンジニアード」の特徴とは?

「S60」が持つドイツ車にも日本車にもない魅力

ボルボ・カー・ジャパンは、今秋の発売を予定するセダン「S60」を「スニーク・プレビュー」(sneak preview、事前内覧)と称してメディアに公開した。

ボルボ・カー・ジャパンが2019年秋に発売する予定のセダン「S60」

走りへの情熱と親しみやすさが同居するデザイン

展示車両は米国仕様の左ハンドルで、「T8 ポールスターエンジニアード」と呼ばれる最上級車種である。黒の車体色が全体を精悍に見せ、室内も走行性能の高さを示すようなグレー基調の色遣いで、ポールスターであることを表す黄色のシートベルトが走りへの情熱を伝える。

北極星をモチーフとするポールスターのロゴが入っていた展示車(テールランプのところ)。1996年にモータースポーツチームとして設立されたポールスターはボルボの傘下に入り、現在は同社のハイパフォーマンスモデルを手掛けるブランドとなっている
シックなグレー基調の室内に黄色のシートベルトが映える

少しクルマから離れて眺めると、タイヤに組み込まれたホイールの内側に見えるブレーキキャリパーが金色に塗装されている。広報の説明によれば、「ボルボがキャリパーを塗装するのは今回が初めて」とのことだ。

ボルボがキャリパーを塗装するのは今回が初めてとのこと

内外装とも、北欧生まれであるボルボを印象づけてきた、心を和ませるような明るい色づかいとは趣が異なる。とはいえ、例えばドイツ車のスポーティセダンなどと比べると、“いかにも”といった感じというか、高性能であるが故の威圧感はなく、ごく普通に運転を楽しみたい人に対し、当たり前に使えそうと感じさせる親しみやすさをたたえた造形でもある。

「S60」の価格は現時点で不明。サイズの詳細も非公表とのことだが、全長、全幅、全高は同社のステーションワゴン「V60」と大体同じくらいになるらしい

“セダン離れ”の影響は?

近年のボルボ人気を支えているのは、「XC90」や「XC60」、そして、人気沸騰中の「XC40」といったSUVだ。ちなみに、XC40は今なお、注文から納車までに約9カ月を要する人気ぶりである。しかし、ボルボといえば、ステーションワゴン(エステート)の印象が強い人は多いだろう。1970年代のボルボ「240」の時代から親しまれてきた車種だ。

ステーションワゴンの歴史を振り返ると、幅広い人気を得た車種として、1989年に発売となったスバル「レガシィ ツーリングワゴン」が思い浮かぶ。このほかにもステーションワゴンは存在していたが、それらはワゴンとしての実用性を重視する一部の消費者に選ばれる存在であった。国内のステーションワゴンの発端は、商用バンを基にした例もあり、ステーションワゴンを「バン」と呼ぶ人も当時は根強くいた。

輸入車では、メルセデス・ベンツ「Cクラス」やBMW「3シリーズ」、あるいはアウディ「A4」などがステーションワゴンを販売し、こちらも人気を集めてきた。

メルセデス・ベンツ「Cクラス」最新型のステーションワゴン

1つの流行としてステーションワゴンが増える一方で、4ドアセダンの人気は下がっている。それは日本のみならず、世界的な傾向でもある。とはいえ、欧米市場における4ドアセダンの売れ行きは、日本に比べ堅調なのが実態だ。

ステーションワゴンの印象が強いボルボではあるが、今も旧車愛好家の間で人気のある1950年代のボルボ「アマゾン」といえば、4ドアセダンの姿を思い浮かべる人が多いだろう。エステートの人気を高めた「240」の時代にも、安全性の高いクルマとしてセダンを選ぶ消費者があった。その後のボルボは、ステーションワゴンの車名に「V」(ヴァ―サティリティ=多様性の意味)、セダンの車名に「S」を付け、車格を示す数字の前にアルファベットを置く命名を行っている。セダンも永年、作り続けてきたのである。

そんなボルボが今年、4ドアセダンの魅力を改めて発信する1台として日本に導入するのが「S60」だ。

「S60」の「S」はセダンの「S」だ

4ドアセダンの魅力を再考

ここで、4ドアセダンの魅力とは何かを考えてみたい。まず、大人4人が快適に移動できることに加え、高さのある荷物は別としても、荷室容量が十分に確保されているので、かなりの荷物が積み込める。スポーティなクーペやスポーツカーは乗車人数に限りがあったり、後席が窮屈だったりするし、荷物がほとんど積めない車種もある。4ドアセダンなら実用性が高い上、運転した際の操縦安定性も優れた水準にある。そうした総合力が、4ドアセダンの好まれる理由の1つである。

一方、ステーションワゴンは荷室の天井が高いままなので、後輪側の重心が高くなる。クルマの走行安定性は後輪が担っているので、重心が高ければ不安定要素を抱えることになる。ましてやSUVともなれば、車体全体の重心が高くなり、操縦安定性の確保と乗り心地の両立が難しくなる。

しかし、4ドアセダンは荷室が低いので、後輪による走行安定性を確保しやすく、前輪が操舵された際の俊敏な動きと、安心を与える安定性の両立が叶えられる。つまり、4ドアセダンは安心かつ運転の楽しいクルマに仕立てることができるのだ。

サーキットを走行したり、山間の屈曲路を楽しんだりするほど運転に執着しないが、日常の運転や高速道路を使った遠出などで、快くクルマを走らせたいと思う人にとって、4ドアセダンは最高の選択肢となるのである。

十分な荷室容量を確保できる上、クルマを走らせる喜びも感じられるのが4ドアセダンの魅力だ

では、SUVやステーションワゴンに人気の集まる日本市場において、4ドアセダンの売れ行きはどうなのだろうか。

日本車では昨年、トヨタ自動車「クラウン」がフルモデルチェンジした。日本自動車販売協会連合会によれば、2018年の乗用車ブランド通称名別順位で、クラウンは年間5万台以上を販売し、19位という成績をおさめている。ベスト10入りこそしていないが、クラウンより上位の車種は、5ナンバー車か5ナンバーに近い小型の3ナンバー車ばかりで、ほかにセダンの名はない。特異なのは、15位に3ナンバーミニバンの「アルファード」がいる程度だ。50位以内に入ったセダンとしては、このほかに「カムリ」「プレミオ」の名がある。「シビック」の中にもセダンは含まれるだろう。

こう見ると、確かに販売台数で上位にランクインする4ドアセダンの数は少ない。一方で、クラウンの強さが目立っている。

では、輸入車の状況はどうだろうか。2018年に最も販売台数の多かったメルセデス・ベンツのうち、最量販車種だったのは「Cクラス」で、その内訳を見るとセダンとステーションワゴンの比率は大体2:1である。またBMWも、最量販車種である「3シリーズ」におけるセダンとステーションワゴンの内訳は7:3であるとのことだ。どちらも、販売の60~70%ほどは4ドアセダンということになる。Cクラスも3シリーズも、S60の競合車種と目されるクルマだ。

新車販売の全体的な傾向としては“4ドアセダン離れ”とでもいうべき動向が見られるが、その中身を見ていくと、今なお4ドアセダンを愛用し続ける消費者が少なからずいることが分かってくる。そうした中、ボルボはS60を市場投入し、改めて4ドアセダンの販売に力を入れようとしている。

近年はSUVの魅力で人気を高めているボルボ。セダンでも多くの顧客に訴求できるか

まだ試乗することは叶わないが、S60米国仕様の内覧会では、クラウンでもなくドイツ車でもない、独自の存在感や魅力が伝わってきた。また、今回の「T8 ポールスターエンジニアード」に見られるように、プラグインハイブリッド車(PHEV)が車種構成に含まれることも分かった。CクラスとクラウンにPHEVの設定はなく、3シリーズにPHEVがあったのは前型までだ。

4ドアセダンが好きで、環境と走行性能を含めた電動化時代を意識する人にとって、さらには巷にあふれるドイツ車とは違った趣を求める人にとって、S60は注目すべき4ドアセダンの1台となるに違いない。

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2019.03.20

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コスパ高いミッドレンジ端末でシェア拡大を目指す

20日、NTTドコモが特定の端末の購入を条件に通信料金を割り引く「docomo with」、購入する端末に応じて通信料金を割り引く「月々サポート」を終了する方針を固めたという報道が話題となっている。

国内のモバイル業界では携帯電話料金見直しが進んでおり、3月5日には総務省が中心に進めてきた端末代金と通信料金の分離が閣議決定された。NTTドコモは分離プランを軸とした新料金プランを4月に発表する見込みだ。

日本のモバイル市場を大きく変えるこの動きを「歴史的チャンス」と見ているのがファーウェイだ。2018年末から米中対立が加速する中、ファーウェイが打ち出すメッセージも語気を強めている。果たして日本市場でシェアを拡大できるのだろうか。

逆風吹けども、依然として業績は好調

今年に入り、ファーウェイの周辺が騒がしい。3月7日には、ファーウェイは米国政府を相手取って訴訟を起こした

さらにその内容をFacebookでライブ配信するなど、米国以外の世界市場に向けたメッセージにもしており、そのメッセージをまとめたウェブサイト「Huawei Facts」は、わざわざ日本語版も用意している。

2018年末から続く米中対立を巡る報道は、ファーウェイの業績にどのような影響を与えたのか。MWC19でインタビューに応じたファーウェイ・ジャパンの呉波氏は、「一部の消費者は影響を受けたが、2019年に入ってから売上は大幅に伸びている」と語った。

ファーウェイ デバイス 日本・韓国リージョン プレジデントの呉波(ゴ・ハ)氏

話題の「折りたたみスマホ」でもファーウェイは先行する。

ファーウェイに先立って折り畳みスマホを発表したサムスンだが、こちらはMWCではガラスケース内での「展示」のみにとどまったのに対し、ファーウェイは「Mate X」の実機を用いて報道関係者に折り曲げを試させるなど、製品化で一歩先を行っていることをアピールした。

ファーウェイの折りたたみスマホ「Mate X」。報道陣には手に取って折り曲げてみる機会も用意された

Mate Xは次世代移動通信の「5G」にも対応しており、日本では5Gサービスの開始を待って投入時期を見極める方針だという。

ちなみに3月26日に発表予定のフラグシップ機「HUAWEI P30」シリーズは、例年通りのタイミングで日本市場に投入するようだ。SIMフリーでの発売だけでなく、ドコモが採用した「HUAWEI P20 Pro」のように大手キャリアによる採用があるかどうかも注目したい。

分離プランを「歴史的チャンス」と捉えるワケ

一方、2019年の国内モバイル市場で話題となっているのが携帯料金における「分離プラン」の導入だ。KDDIとソフトバンクはすでに導入済みだが、NTTドコモは4月に発表する新料金プランから本格導入するとみられている。

分離プランの特徴は、NTTドコモの「月々サポート」のように回線契約と紐付けた端末の割引が禁止される点だ。端末の割引自体が禁止されるわけではないというものの、大幅な割引は難しくなる。その結果、10万円を超えるようなハイエンド機ではなく、3〜4万円で一括購入しやすいミッドレンジ機の需要が高まるとの見方が有力だ。

この動きをファーウェイはどう見ているのか。

呉氏は「非常に重要視している。スマホが登場したときや、SIMフリー市場が始まったときのインパクトに引けを取らない、歴史的な瞬間になる」と興奮気味に語る。

日本のSIMフリー市場でベストセラーとなった「HUAWEI P20 lite」を始め、ファーウェイのミッドレンジ機のラインアップは厚い。モデルによってはフラグシップと同じCPUでミッドハイの価格を実現するなど、コスパの高さも特徴だ。大手キャリア向けにさまざまな提案ができる体制といえる。

フラグシップと同じ「Kirin 980」搭載でミッドハイ価格の「HONOR View 20」

また、5G対応も順調だ。

モバイルWi-Fiルーターに強みを持つファーウェイは、MWC19でも5G対応ルーターを多く出展していた。日本ではまだ周波数の割り当てが終わっていないものの、国内大手キャリアは2019年内にもプレサービスを始める動きがある。5Gスマホが普及するまでの間、5Gルーターの需要は高まる可能性がある。

5G対応のモバイルWi-Fiルーターも出展していた

ミッドレンジ市場の拡大を狙って、今年はシャープやサムスン以外にも、ソニーモバイルの参入も予想されている。

この価格帯が激戦区になることは間違いないが、ファーウェイはその中で高コスパの製品ラインアップや、国内での地道な販促活動やブランドメッセージの打ち出しによって対抗していく構えだ。

ヨドバシカメラ梅田店での販促イベントの様子
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2019.03.20

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配信方式でゲーム機不要、「ゲーム機」の時代の終焉?

2019年内にローンチ、性能はプレステやXbox以上か

3月19日、米国で開催中のゲーム開発者会議「GDC 2019」の会場で、Googleがクラウドベースのゲーミングプラットフォーム「STADIA」を発表した。特定のゲーム機に縛られず、ネットに接続したスマホやパソコン、テレビを通してストリーミング(配信)形式でゲームをプレイできる。

この事業を担当するバイスプレジデントとして、STADIAを発表するフィル・ハリソン(Phil Harrison)氏。そもそも彼からして、元はソニーのプレイステーション立ち上げの主要メンバーで、その後Microsoftに移りXboxを担当したという経歴の持ち主

かねてより、MicrosoftのXbox事業のトップマネージャーを引き抜いた、ソニーでPlayStationのハード開発にかかわったエンジニアが転職したといった噂が頻繁に流れており、「Googleがゲーム市場に本格参入する」という憶測は強まっていた。実際に2018年には、Googleは「Project Stream」と呼ばれるストリーミング形式のゲーム基盤の計画を発表し、米国内でベータテスターを募って技術テストを行っていた。

STADIAは、Project Streamの延長線上にあるサービスと見られる。ユーザーは特定のゲーム機を持っている必要がなく、従来のゲーム機の役割をするのはGoogleの設置するデータセンターだ。簡単に言えばクラウドサービスのように、実際にゲームタイトルが動作しているのはデータセンター側で、ユーザーはインターネットを介してゲームを遠隔でプレイする。

STADIAのデータセンターから配信されたゲームをパソコンでプレイしている様子
パソコンで遊んでいたのと同じゲームを、タブレットやテレビでも同じように遊ぶことができる

このプラットフォームの特徴によって、例えばYouTubeで新作ゲームのトレーラー動画を見ていて気に入ったときには、そのページ内の「プレイする」ボタンを押すだけで、インストールすら不要で、動画を再生するかのようにそのゲームをプレイできるようになる。

そして、STADIAのデータセンターが持つゲーム機としてスペックは、サービス開始時のものとして、GPUの演算性能は10.7テラFlopsに達するといい、これはPlayStation 4 Proの4.2テラFlopsや、Xbox One Xの6.0テラFlopsを大きく上回る。映像品質も4K/60fpsのストリーミングに対応し、将来は8K/120fps対応も予定しているという。

STADIA用の「STADIAコントローラー」も販売する。SNSアップ用のボタンや、Googleアシスタントボタンが備わっている

Googleは2019年中にSTADIAをローンチする予定で、まずは米国、カナダ、欧州でサービスを開始すると説明している。発表を受けた翌20日の東京株式市場では、任天堂とソニーの株価が揃って大きく下落した。投資家たちが、GoogleのSTADIAによって、Nintendo SwitchやPlayStationのビジネスが脅かされると考えたからだ。

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