値下げに踏み込むドコモ、対抗姿勢を鮮明にするKDDI、両者の思惑

値下げに踏み込むドコモ、対抗姿勢を鮮明にするKDDI、両者の思惑

2019.02.05

NTTドコモとKDDI(au)のトップが決算にあわせて会見

ドコモ販売台数は昨年同期比47万台減、分離プランが影響?

KDDIはドコモ料金プランに対抗意識、新プランを計画か

NTTドコモが2018年度の第3四半期決算を発表した。売上高を示す営業収益は3兆6,541億円、営業利益は9,020億円で増収増益だった。増収増益を支えたのは、ドコモ光などの光通信サービス収入であり、モバイル通信サービス収入は197億円減となった。

NTTドコモの吉澤和弘社長

同社は2019年度第1四半期(4~6月)に、2~4割の値下げを含む新料金プランの提供を予定している。そのため主力の携帯事業はさらなる減益となる見込みで、今後の戦略に注目が集まっている。決算会見での吉澤和弘社長の発言から、同社の戦略を読み解きたい。

ドコモの第3四半期決算。セグメント別で見るといずれも増収増益となった

「分離プラン」は今後の端末販売数にどう影響?

今期の決算では、携帯電話契約数が前年同期比2%増の7,752万契約となり、解約率は同8ポイント減の0.55%まで下がり、ARPU(1ユーザー当たりの月間平均収入)も同80円増の4,830円と多くの指標で拡大したが、端末販売数自体は597万6,000台と同47万6,000台の減少だった。

しかし、吉澤社長は「落ちているとは思えない」という認識。減少は、「ケータイ補償で端末交換などの数が減ったから」(吉澤社長)だという。とはいえ、今期は端末販売自体を維持したものの、それが継続するかは不透明な状況だ。

その背景にあるのが「分離プラン」だ。端末代金と通信料金を分離し、端末代金を割り引いて通信料金で補填するという料金プランを禁止するというもので、総務省が1月17日に「緊急提言」としてまとめており、従来以上に「完全分離」という形で徹底が求められている。

高まる「値下げ圧力」、総販売数は落ちる見込み

完全分離と合わせて政府から通信料金自体の値下げ圧力が強まったことも影響し、ドコモでは、2019年度第1四半期に新料金プランを発表する予定だ。人によって2~4割の値下げになる規模で、最大4,000億円の減収を見込む。プランの発表は第1四半期早々にも行うが、実際のプラン提供はその後になる、と吉澤社長は説明する。

ユーザーのプラン変更タイミングなどもあって、4,000億円という最大規模になるのは2020年度というのが同社の予測で、開始当初の19年度はそれよりは低くなる見込みだが、いずれにしても大幅な減益に繋がることは間違いない。

それに加え、完全分離によって端末代金への割引が難しくなる。もともと、最近の料金プランは端末代金のサポートという形で通信料金を割り引くプランが一般的だが、こうした手法が否定されるため、「正価で買い取ってもらうのが基本」(同)とする。

現在、ハイエンド端末だと10万円を超える端末もあるが、これに対して値引きがなくなるため、端末販売への影響は大きいと見られる。吉澤社長も「お客さんから見たときに端末の値段は高くなる」「全体としての(端末の)総販売数はある程度落ちるのかと思っている」という認識だ。

購入補助偏重からの転換、中古端末推進には否定的

こうした状況に対して吉澤社長は、docomo withで4万円以下の端末を提供しており、ミドルレンジの端末をさらに拡充するという方策を示す。さらに、買い替えサイクルがさらに延びるとみており、端末を長く使ってもらえるような施策を打ち出し、ドコモユーザーの長期利用を目指す考えだ。

docomo withは400万契約を突破して順調

また、高齢者を中心にスマートフォン移行が進みきっていない点を挙げ、スマホの使い方や便利な利用法などを説明してリテラシーの向上を図って移行をさらに進展させたい考えで、こういった点で、全国のドコモショップの貢献に期待を寄せる。

「フラッグシップの端末はそれなりの値段はするので、アイデアで買いやすくできないか」と吉澤社長。同時に、「まったく端末の購入補助がないというのはありえない」(同)という見解も示し、フィーチャーフォンからスマートフォンへの移行での端末優遇を想定する。また、発売後1~2年経った端末については「世の中の商慣習に沿う形での値引き」はありえるという認識だ。

「過度な端末補助にはならないだろうし、するつもりもない」とも説明しており、ドコモでは、今後も新しい端末の購入施策について検討を続けていく姿勢が見てとれる。

総務省では、中古端末市場の活性化を目指して施策を打ち出している。しかし、吉澤社長は従来と変わらずドコモとしての中古端末の取り扱いについては否定的だ。基本的には、4万円以下のミドルレンジの端末の取り扱いを増やし、端末販売へのインパクトを抑える方針を示す。

ちなみに、最近話題になっている中国ファーウェイの問題については、ドコモ自身はネットワークで製品を採用しておらず、端末のみを販売している。「政府の動きはしっかりと受け止め、注視をしている。そこに動きがあれば対応する」と吉澤社長。現状は同社の調達ルールに基づいており、LTE対応のスマートフォンなどの端末は販売継続という方針に変更はないとしている。

KDDIはドコモの料金値下げに対抗する構え

こうしたドコモの戦略に対して対抗意識を見せるのがKDDIだ。1月31日の決算会見に登壇したKDDIの高橋誠社長は、「ドコモが(KDDIの料金プランよりも)さらに踏み込んできたら対応していきたい」という考えを示す。

KDDIの高橋誠社長

KDDIは、分離プランとなるピタットプラン・フラットプランを2018年から提供しており、これによって「3,800億円ぐらい還元してきた」(高橋社長)。これによってau通信ARPA(1ユーザー当たりの月間売上)は減少を続けてきたが、2018年度第3四半期には減少幅は同0.7%で下げ止まり、第4四半期には反転する見込み。これは、キャンペーンの影響が一巡し、大容量データの利用者増などが増加した結果だとしている。

auの通信ARPAは第4四半期での反転を見込んでいる

高橋社長は、すでに提供しているピタットプラン・フラットプランで分離プランはカバーしており、ドコモの2~4割値下げするという新料金プランの動向を見守る考え。3,800億円という同社と同等のプランであれば静観の構えだが、これをさらに上回る値下げ幅であれば対抗していく意向だ。

有料チケットで成功したLJL、日本eスポーツイベントのお手本になれるか?

岡安学の「eスポーツ観戦記」 第3回

有料チケットで成功したLJL、日本eスポーツイベントのお手本になれるか?

2019.04.23

よしもと∞ホールで開催された「LJL SPRING SPLIT 2019 Final」

リーグが進むにつれて増えていったチームや選手の固定ファン

有料チケットにも関わらずリーグでは会場がほぼ満席状態

4月13日、よしもと∞ホールにて、『League of Legends(LoL)』の国内プロリーグ「League of Legends Japan League(LJL)」の王者を決めるプレイオフ決勝、「LJL SPRING SPLIT 2019 Final」が行われた。

対戦カードは2019年春季シーズンのリーグ戦を20勝1敗の圧倒的な強さで勝ち上がった「DetonatioN FocusMe」と、プレイオフのセミファイナルにてリーグ2位の「Crest Gaming」を3連勝で下し、リーグ3位からファイナルに勝ち上がった「Unsold Stuff Gaming」だ。Unsold Stuff Gamingのリーグ成績は12勝9敗と、DetonatioN FocusMeと比べると見劣りするが、チーム状態は上り調子なので、成績差以上の拮抗した試合が期待できそうだ。

20勝1敗の好成績で1位抜けしたDetonatioN FocusMe
リーグ戦3位からセミファイナルを勝ち抜き、ファイナルに進出したUnsold Stuff Gaming

観戦が前提のeスポーツリーグとして成功を収めたLJL

ファイナルの形式は「BO5方式(5戦3勝勝ち抜け)」だ。Unsold Stuff GamingがDetonatioN FocusMeをあと一歩まで追い詰めるシーンがあったものの、結局はDetonatioN FocusMeがリーグ戦の強さをそのままに、3連勝で優勝を果たした。

LJLで優勝したことで、DetonatioN FocusMeは、5月1日から19日にかけて、ベトナムと台湾で行われるMSI(Mid-Season Invitational)に日本代表として出場することが決まった。DetonatioN FocusMeは、昨年のWorldsでプレイインステージで初勝利をあげ、強豪C9をあと一歩のところまで追い詰めるなど、大活躍しただけに、MSIでもそれ以上の成績を期待したいところだ。

決勝に相応しい熱戦を繰り広げたが、結果は3-0でDetonatioN FocusMeで優勝した

今回の「LJL SPRING SPLIT 2019」は、よしもとクリエイティブエージェンシーが運営に加わったこともあり、会場もよしもと∞ホール。観客席が常設されている劇場を使用することにより、観客が観戦することを前提に行われたリーグ戦となった。試合はすべて有料(2500~3500円)で、日本のeスポーツイベントとしては画期的なリーグ戦と言える。

しかも、多くの試合でほぼ満席状態。もっとも少ない日でも6割以上の席は埋まるそうだ。開幕戦と今回のファイナルに限れば、立ち見席まで埋まるほどの人気ぶり。“観るeスポーツ”の先駆けとして、大きな成功を収めたのではないだろうか。

ファイナルは立ち見が出るほどの人気。チケットもあっという間に完売した

徐々に増えていったチーム/選手の固定ファン

観客についても、最初のうちは『LoL』のプレイヤーがプロの試合を観に来るという印象だったが、終盤になるにつれ、選手を応援するファンが増え始め、まさにスポーツ観戦やライブ観戦に近い状態になっていた。観客席を見回すと、誰がどこのチーム、どの選手のファンかひと目でわかるほど、応援が本格的になっていた。

DetonatioN Gamingのユニフォームを着て応援する観客もちらほら。Ceros選手やEvi選手を応援する手作り応援グッズを携えた人も

リーグ戦では、試合終了後にロビーでファンとチームの「ファンミーティング」が行われる。これは昨年も行われていたが、ファンにとっては選手と近づける貴重な場になっていた。

今回のファイナルでも、試合の終了後にフォトセッションやファンミーティングが行われた。死力を尽くした試合後に1時間以上立ちっぱなしでファンに対応するのは、選手にとって決して楽なことではない。しかし、それでもファンを楽しませるのが「プロ」である。

ただ、今後、さらに観客が増え、会場が大きくなった場合は、アイドルの握手会のように、1人あたりの時間を設定する、「はがし」と呼ばれる係員を配置するなど、多少の対策は必要になってくるかもしれない。

試合終了後、ロビーでファンミーティングを行うUnsold Stuff Gaming

今回のSPRING SPLITは、全試合をよしもと∞ホールで行っていたが、今後セミファイナルとファイナルは、もう少し大きな会場で実施してもよさそうだ。

今回は初めてリーグを通して有料チケットでの開催だったこともあり、どれだけの人が訪れるか未知数な状態で席数を増やすのは難しかったかもしれないが、SPRING SPLITを通じて運営の見通しもある程度できたはずだ。2年前のSUMMER SPRITのファイナルは、幕張メッセの幕張イベントホールで開催しており、その席数は固定席だけで3888席。このときもほぼ満席となっていたので、さらに大きな会場での開催も見込めそうである。

日本のeスポーツのなかでは、もっとも観客を集められるプロリーグの1つであるLJL。SPRING SPLITをさらなる飛躍のステップとして、SUMMER SPRITの成功も願いたいところだ。LJLがほかのeスポーツタイトルへも大きく影響することは間違いなく、日本のeスポーツの発展のきっかけとなるのは言うまでもないだろう。

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2019.04.23

Gmailでメールの最後に入れる署名を設定するには?

長期間返信が滞りそうな場合は不在通知を設定しよう

ビジネスメールでは、文末に会社の住所や電話番号といった署名を入れるのが一般的だ。Gmailでは、メール作成の際に署名を自動入力するよう設定できる。

署名を作成する

署名を作成するには、まずGmailの右上にある「歯車(設定)」ボタンをクリック。出てきたメニューから「設定」を選択しよう。全般タブをそのまま下へスクロールすると「署名」が出てくるので、そこに会社の住所や電話番号、自分の所属部署など、必要な情報を記入する。

内容が決まったら「変更を保存」を押して設定を終了する。次回の新規作成メールから署名がメールの下部に記載されるようになる。

署名を作成するには右上の「歯車(設定)」ボタンをクリック。全般タブの下にある「署名」で内容を入力する
次回のメールから作った署名が表示されるようになる

不在通知を作成する

Gmailには、出張や旅行などでメールに返信ができない場合の「不在通知」機能が搭載されている。Gmailの設定を開き、全般タブの一番下にある「不在通知」から設定可能だ。

不在通知のオン・オフの切り替えや、開始日、終了日を指定することができる。不在通知として送るメールの件名と内容を入力したら「変更を保存」ボタンを押して準備は完了だ。設定期間中に届いたメールに対して、自動的に設定した内容でメールを返信するようになる。

「設定」の全般タブにある「不在通知」で必要事項を設定する

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