日本が3連勝を飾った鉄拳の国別対抗戦、次の相手は“修羅の国”

日本が3連勝を飾った鉄拳の国別対抗戦、次の相手は“修羅の国”

2019.02.04

JeSUは4つのタイトルでeスポーツの国際チャレンジカップを開催

鉄拳では選抜予選を勝ち抜いた3名が日本代表としてアジア選抜と勝負

休む間もなく3月には「鉄拳修羅の国」との対抗戦

日本eスポーツ連合(JeSU)は1月26日と27日に、「eSPORTS 国際チャレンジカップ」を開催した。競技タイトルに採用されたのは『ストリートファイターVアーケードエディション』『鉄拳7』『ウイニングイレブン 2019』『オーバーウォッチ』の4つ。本稿ではそのうち、26日に行われた『鉄拳7』の試合についてフォーカスする。

実力は拮抗しながらも、3連勝を飾った日本代表

『鉄拳7』の日本選抜は、プロライセンス保持者11名による試合を勝ち抜いたタケ。選手(以下、タケ選手)、チクリン選手、ペコス選手の3名。アジア選抜には、サウジアラビアからSora選手、タイからBook選手、フィリピンからAK選手が選ばれた。

『鉄拳7』は、3Dタイプの対戦格闘ゲーム。2Dの対戦格闘ゲームとは違って、奥行きの概念があり、ガードやバックダッシュに加えて、キャラクターから見て左右への移動でも攻撃を避けられるのが特徴だ。また、体力が残りわずかになると「RAGE」という状態が発動。攻撃力が格段に上がるので、一発逆転のハラハラ感も味わうことができるだろう。

今回の大会は、3on3の星取戦。先鋒戦、中堅戦はBO5(5本3先取)、大将戦のみBO9(9本5先取)だ。また、先鋒戦、中堅戦は勝利チームに1ポイント加算され、大将戦のみ2ポイント付与される。ポイントが同数になった場合は、BO1(1本1先手)の代表戦で決着がつけられる。

選手の出場順はくじ引きによって行われ、先鋒戦はペコス選手(日本選抜)対Sora選手(アジア選抜)、中堅戦はチクリン選手(日本選抜)対Book選手(アジア選抜)、大将戦はタケ。選手対AK選手(アジア選抜)という組み合わせとなった。

先鋒戦は、ペコス選手の「ギース」対Sora選手の「ジン」の対戦だ。1試合目はお互いに様子見の様相だったが、慎重にコンボを決めてきたペコス選手が勝利。トドメにレイジングストームを繰り出す余裕もみせた。

しかし、徐々にエンジンのかかってきたSora選手が、「ジン」得意の受け流しを決めはじめ、第2試合、第3試合を連取。追い詰められたペコス選手は、当て身(相手の攻撃を受け流しつつ投げる技)から壁コンボにつなげる大ダメージコンボを成功させ、2対2のイーブンに持ちこむと、最終試合は大技「デッドリーデイブ」を決めて、勝利を収めた。

ペコス選手
Sora選手

中堅戦はチクリン選手とBook選手で、どちらも「ジン」を選択する同キャラ対戦。お互いジンを知り尽くした選手だけに、序盤から一進一退の攻防戦が続いた。しかし、相手の攻撃を読み勝つようになってきたチクリン選手は試合を重ねるごとに調子を上げ、気が付けば3戦連勝。これでポイント数は2-0となり、大将戦で敗れても代表戦まで行ける圧倒的な有利を得た。

チクリン選手
Book選手

大将戦はタケ選手の「ポール」対AK選手の「シャヒーン」の対戦。大将戦は先述した通り、BO9の長丁場で、勝ったほうが2ポイント獲得できる重要な一戦だ。

1試合目は、タケ選手の巧みなレバー操作で相手の攻撃をかわして、反撃するパターンが見事に決まり、勝利をもぎ取る。さらに、2試合目も2ラウンド先取するタケ選手だったが、AK選手が「しゃがみからのスライディング」と中段攻撃の2択で攻め始めると、大ダメージにつながる中段攻撃(アルタイル)を警戒するあまり、タケ選手は中段ガードに重きを置き、下段攻撃のスライディングをくらうシーンが増えてきた。AK選手は、中段攻撃が通らず下段攻撃が通るとみるやスライディング多用し、それが面白いようにヒットする。少ないダメージながら積み重ねにより、3ラウンドを連取し、2試合目を取り返した。

続く3試合目はタケ選手、4試合目はAK選手が勝利し、2-2のイーブンと互角の戦いを進める両者だったが、5試合目から均衡が崩れ、5試合目、6試合目をタケ選手が連取。これによって余裕が出たタケ選手は、中段攻撃をくらうリスクを承知でスライディングに対応する下段ガードをしはじめる。ガードで生まれる隙をついて反撃し、一方的な試合展開となり7試合目も制した。

結果は日本選抜の3連勝。日本勢の強さが目立つようにも見える数字だが、試合内容は拮抗しており、“圧勝”とは言えないレベルの高い試合展開だったといえよう。

タケ。選手
AK選手
優勝国の国歌斉唱が行われた
敗者賞金75万円を獲得するアジア選抜のAK選手

休む間もなく次回の国際対抗戦! 相手は「鉄拳修羅の国」

見事勝利した日本選抜チームだが、今回のアジア選抜に韓国勢がいなかったのが気になるところ。韓国は「鉄拳修羅の国」とも呼ばれる、鉄拳の強豪選手が集まる国だ。昨年行われた世界ツアーの「Tekken World Tour 2018」では、世界ポイント上位6位までを韓国選手が独占し、最終決戦であるTour Finalでも4位まで全員韓国選手だったほどである。

Sora選手やBook選手、AK選手も実力のある選手であることは間違いないが、やはり現在の「鉄拳eスポーツ事情」を考えると、韓国勢抜きでアジア選抜と呼ぶには物足りなさを感じてしまう。

そんなフラストレーションを払拭するかのように、大会後に発表された「鉄拳プロチャンピオンシップ」の第4弾。内容は、なんと12on12の日韓対抗戦だ。開催日は3月2日、開催地にはLFS池袋esports Arenaが選ばれた。

日韓対抗戦の韓国選抜チームのメンバー。「Tekken World Tour 2018」の優勝から5位までのメンバーをはじめ、上位入賞者がズラリと揃う
今回の国際チャレンジカップに出場したメンバー以外に、ノビ選手やノロマ選手、破壊王選手、ダブル選手など、日本の鉄拳トッププレイヤーが勢揃い。最後の1枠は当日予選を経て選出されるそうだ

もしかすると今回の韓国勢不在は、この日韓対抗戦が後に控えていることが理由だったのかもしれない。

ともあれ、次回は12人という総力戦だ。今回の国際戦で3連勝した勢いこのままに、修羅の国出身の猛者どもとの好勝負を繰り広げてほしい。

NewsInsight 更新終了のお知らせ

NewsInsight 更新終了のお知らせ

2019.06.17

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最後になりますが、改めて皆様に感謝いたしますとともに、引き続き、マイナビニュースにてご愛顧いただけましたら幸いです。

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

カレー沢薫の時流漂流 第47回

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

2019.06.17

最近女性の間で「#MeToo」ならぬ「#KuToo」運動がにわかに盛り上がっている。

「#KuToo」とは「靴」と「苦痛」をかけており、職場や就職活動で、足を痛めるパンプスやヒール靴の強要をやめようという運動である。

そもそもそんなの誰も強要してねえよ、と思われるかもしれない。確かに規定として靴の形状やかかとの高さまで定めている会社はレアだろう。しかし、私の元いた会社でも、規則があるわけでも、誰に言われたでもなく、みな一様に黒のパンプスを履いていた。それが「暗黙のルール」であり、それ以外は「非常識」と見られる風潮は確かにあるのである。

これが就職活動になると、パンプスを履いていないだけで「こいつは常識がない」と見なされ不採用になってしまうかもしれない、ということだ。そうなると女子学生は足を負傷してでもパンプスを履かざるを得なくなってしまう。

正直、パンプスは苦痛

パンプスがそんなに苦痛か、というと、靴の中では殺傷能力が高い方である。これは他人への、という意味ではなく自分へのだ。他人を殺傷したいならカウボーイが履いている、かかとにピザカッターがついている奴を履いた方が良い。

狭いつま先に足の指が密集されるため、私もよく爪で隣の指を切って足を血だらけにしていたし、伸縮性にかける素材のため、あわないパンプスだと試着の時点で靴擦れが出来るレベルなのだ。

世の中には素肌に荒縄で亀甲縛りを施し、その上に上等なスーツを羽織って出社している人も多いと思う。とても痛いだろうが、それは強制されたわけではなく、その人が好きで楽しいからやっているのだ。

つまり、好きでもない上にとても痛いパンプスを強制で履かなければいけないというのは、上等なスーツの下が亀甲縛りなことよりも「異常」なことというわけだ。

この運動はすぐに広まり、いきなり国会でも議論されたという。これにより「厚労相がハイヒール強要を容認」という見出しのニュースまで踊り出ることになった。

完全に自由と言われても困るのでは?

「厚生省に、女がハイヒールを履かないと死ぬ病の人が!?」と驚いたが、記事をよく見ると見出しほどのことはなく、厚労相の発言は「これは社会通念に照らして業務上、必要かつ相等な範囲かと、この辺なんだろうと思います」というかなりボンヤリしたものであり、どっちでも良い事を聞かれた私のリアクションに似ている。

しかし「ハイヒールが履けない女は何やってもダメ」などと強い事を言っているわけではないが、「業務上必要ならパンプス履くべきだろ」という「容認」に聞こえなくもない。すぐさま「業務上ハイヒールが必要な仕事って何だよ」という疑問が挙がり、「SMの女王様」「(ハイヒールでキレッキレに踊る)perfume以外ありえない」などの声が相次いだ。

この社会問題がすぐ大喜利になってしまうのは良くも悪くも「ザ・ツイッター」という感じだ。

確かに「業務上必要」となると、まだかかとにピザカッターがついている靴の方が「ピザを食う時」必要な気がする。

ただ、靴や服装を完全に自由化し、何でもOKにすれば良いかというと、それはそれで問題が起きると思う。ファッションに疎くコーディネートが苦手な人間からすれば、職場に何を着ていいのか全く「指針」がないというのは迷子になるし、接する側としても、車を買いにいってディーラーが、イモ―タンジョ―の完コスで出てきたら「キャデラックしか買うことを許されないのか」と委縮してしまう。就活マナー本に「俺の考えた最強の就活ファッションで挑みましょう」とだけ書かれていても逆に困るだろう

着る側としても、それに接する側としても、社会において服装にある程度規定や模範があるというのはメリットでもあるのだ。

そもそも規定や常識というのは、秩序を作ることにより問題を減らすためにあるものなのだ。しかしそれが元で「足を負傷する」という「問題」が起こっているなら本末転倒なので、やはり解消はすべきなのだろう。

極論に流れない寛容さが足りない

おそらく「#KuToo」を提唱している人も「ドラゴン柄のコンバースで就活したい」と言っているわけではないのだ。最近は「パンプスに見えるスニーカー」なども存在するし、パンプスでなくても地味な靴はいくらでもある。そのような靴を履いていても「パンプスじゃないから非常識」と見るのをやめてほしいという話だろう。

ちなみに私が会社員時代履いていたパンプスだが、黒の革靴ではあったが、つま先は限りなく丸く、ヒールはなきに等しい、今思えばあれはパンプスだったのか、70過ぎのババアが旅行に行くときに履くヤツなんじゃないか、という代物であったが、特に何も言われなかった。

「#KuToo」が求めるのも、そのぐらいの「寛容さ」なのではないだろうか。

【お知らせ】
連載「カレー沢薫の時流漂流」の掲載場所を変更します。
→ 新しい掲載場所はこちら https://news.mynavi.jp/series/jiryu_hyoryu