アジア諸国に追いつけ! 取り組みが目に見えるようになってきた「日本eスポーツ」

アジア諸国に追いつけ! 取り組みが目に見えるようになってきた「日本eスポーツ」

2019.01.29

国際チャレンジカップで実施されたJeSUの記者発表

岡村会長がeスポーツの国際的な展望を語る

会見では新しいJeSUスポンサーも発表された

日本eスポーツ連合(JeSU)は1月26日、「闘会議 2019」「JAEPO」と同時に幕張メッセで開催された「eSPORTS国際チャレンジカップ~日本選抜vsアジア選抜~」において、記者会見を実施した。記者会見は2部構成で、第1部は国際チャレンジカップについて、第2部はJeSUの今後の活動について発表があった。

eスポーツのアジアカップ、開催へ

まず第1部では、JeSU会長である岡村秀樹氏と、国際チャレンジカップの共催者であるアジアeスポーツ連盟(AESF)のケニス・フォック会長が登壇した。

国際チャレンジカップは、日本とアジアから選ばれた選手が団体戦を行うというもので、日本で初めて行われるeスポーツの国際マッチだ。競技タイトルは『ストリートファイターVアーケードエディション』『鉄拳7』『ウイニングイレブン 2019』『オーバーウォッチ』の4つ。岡村会長は、「1度きりのイベントではなく、来年以降も開催を続け、参加国も増やしていきたい」と展望を述べた。

JeSUの岡村秀樹会長

次に登壇したケニス・フォック会長は、「公平で健全なプラットフォームを提供できるように勤めてきたこともあり、アジアは世界の中でもeスポーツが盛んな地域になったと認識している」と述べたうえで、「最終的にはオリンピックに参加できるように、やれることはすべてやっていくつもりだ」と目標を語った。その活動の一環として、新たに「アジアカップ」を開催する予定。今回の国際チャレンジカップは、その礎となるものだという。

AESFのケニス・フォック会長
今回の国際チャレンジカップに参加した各国の代表が登壇し、それぞれの国や地域のeスポーツの取り組みについて語った。左からChinese Taipei Esports Association(CTESA)のChen Pin Jung氏、E-Sports Association Hong Kong(ESAHK)のYEUNG CHUEN SING氏、Korean e-Sports Association(KeSPA)のKIM JONG SEONG氏、岡村会長、ケニス会長、Saudi Arabia eSport Federation(SAFEIS)のABDULAZIZ ALHAZZA氏、Thailand e-Sports Federation(TESF)のCHANAT SRICHANWANPEN氏
当日、来日できなかったPhilippine Southeast Asian Games Esports Union(PSEU)のRamon Suzara氏からは、メッセージが届いた

新たに加わったスポンサーは「わかさ生活」

第2部はJeSUのこれまでの実績と今後の活動について。内容的には昨年末に行われたJeSUの記者会見を再確認する形だ。

JeSUは、前身である日本eスポーツ協会時代の地方支部として機能していた11団体を地方支部として認定し、各地で行われるeスポーツ大会のサポート体制を構築している。今回の会見では、地方支部のうち6支部の会長がかけつけ、それぞれ挨拶した。

JeSUの設立主旨を再確認
JeSUの活動内容振り返り。アジア大会やeスポーツ ワールド チャンピオンシップへの日本代表の派遣、東京ゲームショウでのeスポーツ大会の開催をはじめ、プロライセンスの発行などを行った
11の地方支部から6支部の会長がかけつけ、挨拶を行った

さらに、今年の9月に開催予定の「いきいき茨城ゆめ国体」の文化プログラムとして開催される「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 IBARAKI」についても言及。今回、新情報はなかったが、2月1日に追加情報を公開すると発表した。

JeSUの新たな展開としては、選手データベースを1月25日にJeSUの公式サイトでオープンしたことを発表。まだベータ版で、未掲載の情報も多いが、完成すればeスポーツ選手について調べられるようになる。スポンサーやチームなどが接触しやすくなる予定だ。

最後にJeSUのオフィシャルスポンサーに新たな企業が参入したことを紹介。昨年末の記者会見で発表されたビックカメラに続き、わかさ生活がオフィシャルスポンサーとしてJeSUに協力することとなった。

いきいき茨城ゆめ国体の文化プログラムとして開催されるeスポーツ選手権についても言及された。2月1日に追加情報が公開する予定
JeSUの公式サイトにて、JeSU公認タイトルのプロライセンス保持者の選手データベースの公開を開始。現在はベータ版として公開中
JeSUの8社目のスポンサーに、わかさ生活が加わった

まだまだアジア諸国に比べるとeスポーツ後進国である日本だが、ようやく国としての動きが目に見えてきたように感じた。タイトルごとの地区代表、日本代表などが定着していけば、観戦側としても応援しやすい環境ができそうだ。

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2019.06.17

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放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

カレー沢薫の時流漂流 第47回

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

2019.06.17

最近女性の間で「#MeToo」ならぬ「#KuToo」運動がにわかに盛り上がっている。

「#KuToo」とは「靴」と「苦痛」をかけており、職場や就職活動で、足を痛めるパンプスやヒール靴の強要をやめようという運動である。

そもそもそんなの誰も強要してねえよ、と思われるかもしれない。確かに規定として靴の形状やかかとの高さまで定めている会社はレアだろう。しかし、私の元いた会社でも、規則があるわけでも、誰に言われたでもなく、みな一様に黒のパンプスを履いていた。それが「暗黙のルール」であり、それ以外は「非常識」と見られる風潮は確かにあるのである。

これが就職活動になると、パンプスを履いていないだけで「こいつは常識がない」と見なされ不採用になってしまうかもしれない、ということだ。そうなると女子学生は足を負傷してでもパンプスを履かざるを得なくなってしまう。

正直、パンプスは苦痛

パンプスがそんなに苦痛か、というと、靴の中では殺傷能力が高い方である。これは他人への、という意味ではなく自分へのだ。他人を殺傷したいならカウボーイが履いている、かかとにピザカッターがついている奴を履いた方が良い。

狭いつま先に足の指が密集されるため、私もよく爪で隣の指を切って足を血だらけにしていたし、伸縮性にかける素材のため、あわないパンプスだと試着の時点で靴擦れが出来るレベルなのだ。

世の中には素肌に荒縄で亀甲縛りを施し、その上に上等なスーツを羽織って出社している人も多いと思う。とても痛いだろうが、それは強制されたわけではなく、その人が好きで楽しいからやっているのだ。

つまり、好きでもない上にとても痛いパンプスを強制で履かなければいけないというのは、上等なスーツの下が亀甲縛りなことよりも「異常」なことというわけだ。

この運動はすぐに広まり、いきなり国会でも議論されたという。これにより「厚労相がハイヒール強要を容認」という見出しのニュースまで踊り出ることになった。

完全に自由と言われても困るのでは?

「厚生省に、女がハイヒールを履かないと死ぬ病の人が!?」と驚いたが、記事をよく見ると見出しほどのことはなく、厚労相の発言は「これは社会通念に照らして業務上、必要かつ相等な範囲かと、この辺なんだろうと思います」というかなりボンヤリしたものであり、どっちでも良い事を聞かれた私のリアクションに似ている。

しかし「ハイヒールが履けない女は何やってもダメ」などと強い事を言っているわけではないが、「業務上必要ならパンプス履くべきだろ」という「容認」に聞こえなくもない。すぐさま「業務上ハイヒールが必要な仕事って何だよ」という疑問が挙がり、「SMの女王様」「(ハイヒールでキレッキレに踊る)perfume以外ありえない」などの声が相次いだ。

この社会問題がすぐ大喜利になってしまうのは良くも悪くも「ザ・ツイッター」という感じだ。

確かに「業務上必要」となると、まだかかとにピザカッターがついている靴の方が「ピザを食う時」必要な気がする。

ただ、靴や服装を完全に自由化し、何でもOKにすれば良いかというと、それはそれで問題が起きると思う。ファッションに疎くコーディネートが苦手な人間からすれば、職場に何を着ていいのか全く「指針」がないというのは迷子になるし、接する側としても、車を買いにいってディーラーが、イモ―タンジョ―の完コスで出てきたら「キャデラックしか買うことを許されないのか」と委縮してしまう。就活マナー本に「俺の考えた最強の就活ファッションで挑みましょう」とだけ書かれていても逆に困るだろう

着る側としても、それに接する側としても、社会において服装にある程度規定や模範があるというのはメリットでもあるのだ。

そもそも規定や常識というのは、秩序を作ることにより問題を減らすためにあるものなのだ。しかしそれが元で「足を負傷する」という「問題」が起こっているなら本末転倒なので、やはり解消はすべきなのだろう。

極論に流れない寛容さが足りない

おそらく「#KuToo」を提唱している人も「ドラゴン柄のコンバースで就活したい」と言っているわけではないのだ。最近は「パンプスに見えるスニーカー」なども存在するし、パンプスでなくても地味な靴はいくらでもある。そのような靴を履いていても「パンプスじゃないから非常識」と見るのをやめてほしいという話だろう。

ちなみに私が会社員時代履いていたパンプスだが、黒の革靴ではあったが、つま先は限りなく丸く、ヒールはなきに等しい、今思えばあれはパンプスだったのか、70過ぎのババアが旅行に行くときに履くヤツなんじゃないか、という代物であったが、特に何も言われなかった。

「#KuToo」が求めるのも、そのぐらいの「寛容さ」なのではないだろうか。

【お知らせ】
連載「カレー沢薫の時流漂流」の掲載場所を変更します。
→ 新しい掲載場所はこちら https://news.mynavi.jp/series/jiryu_hyoryu