間もなく本格始動! CESの展示から5Gスマホの動向を予測

間もなく本格始動! CESの展示から5Gスマホの動向を予測

2019.01.15

「CES 2019」の5G関連展示に注目

サムスンがリリースを予告した「Galaxy S10」に5G対応の可能性も

2019年は、5Gスマホの先行導入を目論む各社の動きが活性化?

2019年、次世代移動通信システム「5G」のサービス開始が見えてくる中、ラスベガスで開催された世界最大級の家電見本市「CES 2019」には5Gに関する展示が多数登場した。

あらゆるモノがネットにつながる時代において、5Gは重要なインフラとして注目されている。その中でも、誰もが持ち歩く情報端末として身近な存在である「スマホ」の5G対応はどう進んでいるのか。CES 2019の展示から、5Gの最新動向を見ていこう。

CES 2019では出展各社が「5G」をアピール

インテル「クラウドゲーミング」でPCゲームがより身近に

日本においても2019年の先行サービス開始が予定されている5Gだが、そのメリットは単なる「通信の高速化」に限らない。例えば、多くの人が同時に通信できるようになることで、満員のスタジアムや都市部の通勤電車でも快適に通信を利用できるというメリットもある。

インテルのブースでは、5Gを利用した「クラウドゲーミング」を実演。「応答速度の向上」という5Gのメリットを活かし、クラウド上の強力なCPUやGPUを使ってゲームをすることで、一般的なノートPCでもゲーミングPC並みの快適さで遊べることを示した。本格的なPCゲームをスマホでプレイできる時代もいずれ来ることだろう。

インテルによる5Gを利用したクラウドゲーミングのデモ

相次ぐ5Gスマホの登場、「Galaxy S10」に期待

5Gスマホの姿も明らかになってきた。サムスンは5GスマートフォンのプロトタイプをCES 2019のブースに展示。本体にはケースが装着されていたものの、これまでのスマホと大きく変わらないデザインに見える。

サムスンによる5Gスマートフォンのプロトタイプ

さらに同社は、「Galaxy S10」に相当する新製品を、2月20日にサンフランシスコで発表すると予告。新製品の5Gへの対応は明言されていないものの、翌週にはバルセロナでモバイル業界最大の展示会「Mobile World Congress(MWC)」が予定されていることから、他社に先駆けた5Gへの言及が期待される。

サムスンは「Galaxy S10」とみられる新製品を2月20日に発表する

米国では、大手キャリアのベライゾンがサムスンと組み、2019年前半に5Gスマートフォンを投入することも発表されている。米中摩擦によりファーウェイが米国市場から排除されている中、サムスンが米国キャリアと組み、5G市場でリードを築けるかどうかは注目ポイントと言えるだろう。

5Gスマホに必要なモデムやアンテナモジュールを供給するクアルコムのブースには、中国メーカーによる中国市場向けの5Gスマホが展示された。

クアルコムブースに並んだ中国メーカーの5Gスマホ

クアルコムによれば、2019年には同社のモバイル向けプロセッサ「Snapdragon 855」を採用した30機種以上の5G対応デバイスが登場する見込みであるとのことだ。

まずは特定キャリア向けに登場か?

徐々にその姿を現してきた5Gスマホであるが、5G対応には一筋縄ではいかない部分も多い。その理由の1つに、周波数帯の問題がある。5Gの周波数帯には6GHz未満の「Sub6」と28GHz帯などの「ミリ波」の2種類があり、その細かい仕様は国やキャリアによって異なる。

現行のLTEにもこうした差はあり、幅広いバンドに対応するiPhoneでも地域ごとに複数のモデルを展開している。5Gスマホも同様に、まずは特定のキャリアに最適化されたモデルとして出てくる可能性が高い。

モトローラによる5G対応の拡張モジュールはベライゾン向けとなっている

日本における5Gは、大手キャリア向けの周波数割り当てが2019年3月に予定されており、ドコモは2019年9月にプレサービスを、KDDIやソフトバンクは2019年に一部エリアでサービスを開始するという。

ただし、5Gサービスが始まってもすぐに全国で5Gがつながるというわけではなく、まずはLTEを補完する形で提供すると見られている。このことから、5G対応のスマホが登場しても、5Gをフルに活用できる状況は限定的になることだろう。

他にも、アップルや毎年春にフラッグシップを発表してきたファーウェイの動向も注目される。各国で5Gが本格始動する2020年に向けて、2019年は端末メーカーやキャリアによる「先行導入」の動きが加速しそうだ。

NewsInsight 更新終了のお知らせ

NewsInsight 更新終了のお知らせ

2019.06.17

NewsInsightは、諸般の事情により記事更新を終了いたします。

ご愛顧いただいた読者の皆様、また関係者の皆様に、編集部一同、誠に感謝いたします。

なお、NewsInsightに掲載中の記事につきましては、引き続きマイナビニュース(https://news.mynavi.jp)へと掲載場所を移管いたします。

掲載中の連載記事につきましても同様に、マイナビニュースへ移管いたします。各連載記事の新しい掲載URLにつきましては、以下となります。

○安東弘樹のクルマ向上委員会!
https://news.mynavi.jp/series/andy

○森口将之のカーデザイン解体新書
https://news.mynavi.jp/series/cardesign

○清水和夫の自動運転ソシオロジー
https://news.mynavi.jp/series/autonomous_car

○ゲームとともに振り返る“平成”という時代
https://news.mynavi.jp/series/game_heisei

○岡安学の「eスポーツ観戦記」
https://news.mynavi.jp/series/e-Sports_review

○企業戦士に贈る「こむぎのことば」
https://news.mynavi.jp/series/komuginokotoba

○藤田朋宏の必殺仕分け人
https://news.mynavi.jp/series/shiwakenin

○「食べる」をつくる科学と心理
https://news.mynavi.jp/series/food_science

○阿久津良和のITビジネス超前線
https://news.mynavi.jp/series/itbiz

○山下洋一のfilm@11
https://news.mynavi.jp/series/filmat11

○モノのデザイン
https://news.mynavi.jp/series/designofthings

○知って納得、ケータイ業界の"なぜ"
https://news.mynavi.jp/series/mobile_business

○文具ソムリエール・菅未里の「新しいコンパス」
https://news.mynavi.jp/series/bungu

○活字・写植・フォントのデザインの歴史 - 書体設計士・橋本和夫に聞く
https://news.mynavi.jp/series/font-history

○カレー沢薫の時流漂流
https://news.mynavi.jp/series/jiryu_hyoryu

最後になりますが、改めて皆様に感謝いたしますとともに、引き続き、マイナビニュースにてご愛顧いただけましたら幸いです。

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

カレー沢薫の時流漂流 第47回

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

2019.06.17

最近女性の間で「#MeToo」ならぬ「#KuToo」運動がにわかに盛り上がっている。

「#KuToo」とは「靴」と「苦痛」をかけており、職場や就職活動で、足を痛めるパンプスやヒール靴の強要をやめようという運動である。

そもそもそんなの誰も強要してねえよ、と思われるかもしれない。確かに規定として靴の形状やかかとの高さまで定めている会社はレアだろう。しかし、私の元いた会社でも、規則があるわけでも、誰に言われたでもなく、みな一様に黒のパンプスを履いていた。それが「暗黙のルール」であり、それ以外は「非常識」と見られる風潮は確かにあるのである。

これが就職活動になると、パンプスを履いていないだけで「こいつは常識がない」と見なされ不採用になってしまうかもしれない、ということだ。そうなると女子学生は足を負傷してでもパンプスを履かざるを得なくなってしまう。

正直、パンプスは苦痛

パンプスがそんなに苦痛か、というと、靴の中では殺傷能力が高い方である。これは他人への、という意味ではなく自分へのだ。他人を殺傷したいならカウボーイが履いている、かかとにピザカッターがついている奴を履いた方が良い。

狭いつま先に足の指が密集されるため、私もよく爪で隣の指を切って足を血だらけにしていたし、伸縮性にかける素材のため、あわないパンプスだと試着の時点で靴擦れが出来るレベルなのだ。

世の中には素肌に荒縄で亀甲縛りを施し、その上に上等なスーツを羽織って出社している人も多いと思う。とても痛いだろうが、それは強制されたわけではなく、その人が好きで楽しいからやっているのだ。

つまり、好きでもない上にとても痛いパンプスを強制で履かなければいけないというのは、上等なスーツの下が亀甲縛りなことよりも「異常」なことというわけだ。

この運動はすぐに広まり、いきなり国会でも議論されたという。これにより「厚労相がハイヒール強要を容認」という見出しのニュースまで踊り出ることになった。

完全に自由と言われても困るのでは?

「厚生省に、女がハイヒールを履かないと死ぬ病の人が!?」と驚いたが、記事をよく見ると見出しほどのことはなく、厚労相の発言は「これは社会通念に照らして業務上、必要かつ相等な範囲かと、この辺なんだろうと思います」というかなりボンヤリしたものであり、どっちでも良い事を聞かれた私のリアクションに似ている。

しかし「ハイヒールが履けない女は何やってもダメ」などと強い事を言っているわけではないが、「業務上必要ならパンプス履くべきだろ」という「容認」に聞こえなくもない。すぐさま「業務上ハイヒールが必要な仕事って何だよ」という疑問が挙がり、「SMの女王様」「(ハイヒールでキレッキレに踊る)perfume以外ありえない」などの声が相次いだ。

この社会問題がすぐ大喜利になってしまうのは良くも悪くも「ザ・ツイッター」という感じだ。

確かに「業務上必要」となると、まだかかとにピザカッターがついている靴の方が「ピザを食う時」必要な気がする。

ただ、靴や服装を完全に自由化し、何でもOKにすれば良いかというと、それはそれで問題が起きると思う。ファッションに疎くコーディネートが苦手な人間からすれば、職場に何を着ていいのか全く「指針」がないというのは迷子になるし、接する側としても、車を買いにいってディーラーが、イモ―タンジョ―の完コスで出てきたら「キャデラックしか買うことを許されないのか」と委縮してしまう。就活マナー本に「俺の考えた最強の就活ファッションで挑みましょう」とだけ書かれていても逆に困るだろう

着る側としても、それに接する側としても、社会において服装にある程度規定や模範があるというのはメリットでもあるのだ。

そもそも規定や常識というのは、秩序を作ることにより問題を減らすためにあるものなのだ。しかしそれが元で「足を負傷する」という「問題」が起こっているなら本末転倒なので、やはり解消はすべきなのだろう。

極論に流れない寛容さが足りない

おそらく「#KuToo」を提唱している人も「ドラゴン柄のコンバースで就活したい」と言っているわけではないのだ。最近は「パンプスに見えるスニーカー」なども存在するし、パンプスでなくても地味な靴はいくらでもある。そのような靴を履いていても「パンプスじゃないから非常識」と見るのをやめてほしいという話だろう。

ちなみに私が会社員時代履いていたパンプスだが、黒の革靴ではあったが、つま先は限りなく丸く、ヒールはなきに等しい、今思えばあれはパンプスだったのか、70過ぎのババアが旅行に行くときに履くヤツなんじゃないか、という代物であったが、特に何も言われなかった。

「#KuToo」が求めるのも、そのぐらいの「寛容さ」なのではないだろうか。

【お知らせ】
連載「カレー沢薫の時流漂流」の掲載場所を変更します。
→ 新しい掲載場所はこちら https://news.mynavi.jp/series/jiryu_hyoryu