公認大会の総賞金は1億円越え! 日本eスポーツ連合の「今年」と「未来」

公認大会の総賞金は1億円越え! 日本eスポーツ連合の「今年」と「未来」

2018.12.14

JeSUが発足初年度の活動総括と来年以降の取り組みについて発表

年間の公認大会は34大会、賞金総額は1億円を超えた

今回ビックカメラが新たなスポンサーに加わることが決定

2019年以降も国際的なeスポーツの取り組みに力を入れるという

12月13日、一般社団法人日本eスポーツ連合(JeSU)は、今年1年の実績と来年に向けた活動について発表する記者説明会を開催。まずは、今年の実績について、岡村秀樹会長から説明が行われた。

JeSU会長 岡村秀樹氏

設立初年度でJeSU公認大会の賞金総額は1億円オーバー

JeSUは今年1月22日に発足し、2月1日から活動を開始。日本におけるeスポーツの振興を目的に活動を進めており、2月に開催した「闘会議2018」では、JeSU認定タイトルの制定とプロライセンスの発行を行った。

岡村氏は「ライセンスの発行によって、賞金付きeスポーツ大会の開催を実施しやすくなりました。設立初年度に行われた公認大会34大会の賞金総額が1億2977万円を記録し、JeSUの活動として、これは成功したと言えるでしょう」と胸を張った。

今年1月に発足し、2月より活動を開始したJeSU
2月に開催した闘会議では16人にプロライセンスを発行。同イベントでは賞金総額2815万円のeスポーツ大会も実施された
JeSUのライセンス認定タイトルは11タイトルまで増えた。公認大会は合計で34大会。賞金総額は1億円を超えた

6月には「アジア競技大会」の国内予選を行い、ジャカルタ パレンバンに3名の選手を派遣。『ウイニングイレブン』部門では、見事、初の金メダリストが誕生した。

9月の「東京ゲームショウ2018」では「e-Sports X」ブースを設置し、フェイエノールトと浦和レッズの『FIFA 18』国際親善マッチをはじめ、さまざまなeスポーツイベントをサポート。そして、11月に台湾で開催された「第10回 eスポーツ ワールドチャンピオンシップ」では、『鉄拳7』の破壊王選手が銀メダルに輝き、デモンストレーション競技として急遽採用となった『モンスターストライク スタジアム』の日本チームは、金・銀メダルを独占する快挙を成し遂げた。

また、上記のような大会開催や国際大会への選手派遣だけでなく、JeSUは国際eスポーツ連盟(IESF)の正規会員登録という実績も残している。

これらJeSUの貢献もあってか、eスポーツという言葉自体の認知度も格段に上がり、「新語・流行語大賞のトップテン入り」や「ヒット商品番付の小結」にも選ばれた。

台湾で行われた「第10回 eスポーツ ワールドチャンピオンシップ」では、『鉄拳7』で破壊王選手が銀メダルを獲得。『モンスト』もデモンストレーション競技に採用された
IESFの正会員加盟も決定。「準加盟で実績を積んでから正会員へ昇格する」というのが一般的なケースであるが、今回日本は異例のスピード加盟を実現した
話題の言葉として「eスポーツ」が認知されつつある
eスポーツは来年の国体の文化プログラムとしても採用された

なお、今回の説明会では、新たにビックカメラが公式スポンサーの仲間入りを果たしたことも発表された。

これまでのスポンサー6社にビックカメラが加わった

闘会議とJAEPOでは日本代表vsアジア代表の国際戦を実施

次に来年、「闘会議2019」と「ジャパン アミューズメント エキスポ(JAEPO)2019」と同時に開催される「eSPORTS国際チャレンジカップ~日本代表vsアジア選抜」について、JeSU副会長の浜村弘一氏から発表があった。

この選抜大会は、JeSUとアジアeスポーツ連盟(AESF)による共同開催で、2団体が承認する4タイトルで対戦する。競技タイトルに選ばれたのは、『ウイニングイレブン 2019』『Counter-Strike:Global Offensive』『ストリートファイターV アーケードエディション』『鉄拳7』。選抜選手や競技方法などは、近日中に発表する予定だ。

JeSU副会長 浜村弘一氏
闘会議2019、JAEPO2019と同時に開催される「eSPORTS国際チャレンジカップ~日本代表VSアジア選抜」。賞金総額は4タイトル合計で1500万円

最後に、地方のeスポーツプレイヤーの育成や支援、イベントの開催などを後押しするための、JeSU地方支部開設について発表された。

まずは、JeSUの前身である日本eスポーツ協会時代の地方支部として機能していた11団体を、JeSUの地方支部として認定。今後も地方支部の数は増やしていく予定だが、早急に事を進めることはせず、実績を積んだ団体に対してじっくりと審査を行い、認定していくとのことだ。

1月21日より活動が開始されるJeSUの地方支部。地方のeスポーツ活性化を後押しする。開設されるのは、北海道eスポーツ連合(金子淳)、山形県eスポーツ連合(成澤五一)、富山県eスポーツ連合(堺谷陽平)、石川県eスポーツ連合(島倉福男)、東京都eスポーツ連合(筧誠一郎)、静岡県eスポーツ連合(山崎智也)、愛知県eスポーツ連合(片桐正大)、大阪府eスポーツ連合(管野辰彦)、兵庫県eスポーツ連合(五島大亮)、岡山県eスポーツ連合(本村哲治)、大分県eスポーツ連合(西村善治)の11支部(1月21日より)。()内は会長名

課題ややるべきことが山積しているJeSUにとっては、まだまだ通過点ですらない状態ではあるが、それでも1年目として十分な成果を上げたのではないだろうか。浜村氏は説明会で「IPホルダーができないことをやっていく」と述べたが、来年以降も国と国の折衝や国への働きかけ、国際大会への進出などに期待したいところだ。

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給食「完食指導」は適者生存の虐待か? 子どもへの悪影響に賛否

カレー沢薫の時流漂流 第44回

給食「完食指導」は適者生存の虐待か? 子どもへの悪影響に賛否

2019.05.27

漫画家・コラムニスト カレー沢薫さんの社会派連載!

第44回は、子供のトラウマ「完食指導」問題について

給食の完食指導が問題になっている。

「お残しは許しまへんで!」

アニメ『忍たま乱太郎』に出てくる食堂のおばちゃんの有名な決めセリフである。

彼女はそのセリフの通り、それを破る者には烈火の如く怒り、時には一週間食事抜き、掃除をさせる等の罰も辞さないという、「食事を残す者を地獄の業火で焼く人物」として描かれている。

あくまでフィクションであるし、何せ彼女が飯を与えているのは忍者の卵である、今後おそらく山田風太郎の世界で活躍しなければいけない面々だ。適切に調理された食堂の飯が食えないようではやっていけるはずがない。

しかし、忍たま乱太郎の世界ではあれが適切としても、将来、忍にならない子ども相手にそれをやるのは問題なのではという声が挙がっている。

令和になっても残ってしまったトラウマ給食

石でも甘辛くしてもらえれば食える、という偏食のない人間には無縁な話だろうが、そうでない者には「給食のトラウマ」の一つや二つあるのではないだろうか。

一番多いのは「完食するまで帰れま10」だ。これが表題にもなっている「完食指導」である。食べきるまで昼休みに入らせなかったり、居残りをさせたりというものだが、中には「食べ物を無理やり口に詰め込まれて嘔吐」というストロングスタイルの指導を受けた者もいる。

ここまでなら、まだ個の問題だが「みんなが食べきるまで全員昼休みに入らせない」という、齢10にもいかない内から連座制の厳しさを叩きこむ学校もあるようだ。

これらは全て、トラウマとして残る。私でさえ、保育園の時、とりあえず口には入れたが長考したのち「やはり無理」と吐いたほうれん草の白和えのポップなビジュアルを未だ覚えているぐらいなので、無理やり口に入れられた人が忘れるわけがない。

漫画家の清野とおる先生も保育園の時、カワイイ女の子が無理やり嫌いなものを食べさせられ嘔吐したのがトラウマになっていると書いていたので、当事者でなくても同胞が目の前で嘔吐するというのは恐怖なのである。

その結果、傷を負い、登校拒否になったり体調不良を起こしたりする児童がおり、またこの経験から大人になっても「人と食事をするのが怖い」と感じる人もいるという。

そういった強制的完食指導に意味があるかというと、私はないと思う。なぜなら、未だにほうれん草の白和えが嫌いだし、義実家での食卓で姑が「今日の推し」と言わない限りは食わない気がするからだ。無理やり食わされても、大人なのでさすがに嘔吐はしないと思うが、代わりに耳あたりから出てくると思う。

このようにアレルギーでなくても「生理的に無理」な食べ物は存在する。生理的に無理な人の指が口の中に入ってくるところを想像して欲しい。「無理」としか言いようがないだろう。そのレベルでダメなものを飲みこませることが、人間にとってプラスになるとは思えない。

しかし、そこを慮りすぎて「好きな物しか食べない人間」になるのも問題である。「大して好きじゃない物」や「苦手な物」程度なら「感情を無にして食える」練習をしておいた方が、社会に出た時や義実家などでトラブルが起こりづらいのも確かである。

食育に力を入れている小学校では、生徒個人に合わせて最初から食べる量を増減させたり、または無理やり食べさせるのではなく、生徒自身が「今日俺ニンジン食っちゃうよ?」という気になるような給食環境づくりに取り組んだりしているという。

食事は「楽しい」ことが一番

昭和のトラウマランチタイムをサバイヴしてきた人間からすると、これらのやり方は「スイート」に感じられるかもしれない。

しかし、上記の食育に力を入れている学校の校長曰く「食事が楽しくなくなるのが一番ダメ」だそうだ。確かに、食事以外に楽しいことが一つもない、という人間は私含め大勢いるし、今の子どもの65%ぐらいはそういう大人になるはずである。(当社調べ)

そんな65%の唯一の楽しみを子どものころから奪うというのは、虐待と言っても過言ではないし、何のために生まれて来たのかさえわからなくなってしまう。

ちなみに私には90歳になる祖母がいるのだが、そのババア殿は一時期、シュークリームのクリームとジュースしか飲まないという、妖精みたいな生活を送っていたが、普通に生きている。何故なら、そのジュースが妖精になった老人用に作られたメチャクチャ栄養があるジュースだからである。このように、昔だと食事=適切な栄養を取る行為であったが、最近では食事からじゃなくても栄養はとれるようになってしまった。

ならば、食事をただの生命維持活動ではなく、「楽しみ」として重視していくのも自然の流れなのかもしれない。

もちろん、作ってくれた人への感謝など、倫理的なことを言えばやはり、偏食なく、出された物は何でも食えた方が良い。

よって、偏食が多い人も「これだけ嫌いなものがあるから出すな」「嫌いなものを食べさせようとするのはハラスメント」と己の権利を主張するだけでは、協調性がないと取られてしまう。

自分で作る、1人で食う、食事会でも自分が幹事をやって店を選ぶ、など嫌いな物を食べず、なおかつ周りにも不快感を与えない方法を考えていくべきだろう。この方法で、私は1年中300日ペペロソチーノだけを食い続けたが、特にトラブルはなかった。

と言いたいが夫に「くさい」と言われたので、自分の食を楽しみつつ、周りに迷惑をかけないのは、なかなか大変ことなのである。

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渦中のファーウェイ、スマホ新製品も発売延期が相次ぐ

渦中のファーウェイ、スマホ新製品も発売延期が相次ぐ

2019.05.24

米国政府がファーウェイを輸出規制リストに追加した

ファーウェイ製品の発売延期を決定する事業者が続出

輸出規制は世界経済の混乱を招く事態に……

米国政府がファーウェイを輸出規制リストに追加したことで、米中の貿易摩擦が加速している。5月21日には国内向けにスマホ新製品の発表会を開催したものの、発売を延期する事業者が相次ぐ事態となっている。

ファーウェイはスマホ新製品を発表したが、販路の多くで発売延期に

スマホ世界シェア2位に躍り出るなど、破竹の勢いで成長してきたファーウェイだが、果たして打開策はあるのだろうか。

世界シェアは再び2位に、国内でも攻勢に

ファーウェイはスマホ世界シェアでアップルと2位争いを繰り広げている。年末商戦シーズンにはアップルが2位に返り咲いたものの、2019年第1四半期にはファーウェイが前年比50%増となる5900万台を出荷したことで、再び2位に戻る形になった。

新製品発表会に登壇したファーウェイ デバイス 日本・韓国リージョン プレジデントの呉波氏

スマホ市場が伸び悩む中で、なぜファーウェイは劇的な成長を遂げたのだろうか。2018年後半から米中貿易摩擦が報じられる中、買い控える動きもある一方で、世界的な露出の増加によって、製品を手に取ってみる人が増えたことが背景にあるとファーウェイは見ている。

国内でも順調に伸びてきた。依然としてiPhoneはシェアの半数近くを占めるものの、直近1年間で最も売れたAndroidスマホはファーウェイの「P20 lite」だという(BCN調べ)。コスパの良さが高く評価されているのが特徴だ。

2019年夏モデルでは、NTTドコモがフラグシップ「P30 Pro」を、KDDIは「P30 lite PREMIUM」の取り扱いを発表。MVNOやオープン市場には「P30」と「P30 lite」を投入するなど、あらゆるセグメントに向けて最新ラインアップを一挙投入する予定だった。

ベストセラーの後継モデルとして期待される「HUAWEI P30 lite」

だが、こうしたファーウェイの快進撃に待ったをかけたのが、米商務省が発表した輸出規制リストへの追加だ。

複数の企業が取引を停止、国内で発売延期も相次ぐ

米商務省が5月15日にファーウェイを輸出規制リストに追加したことで、米国の製品やサービスをファーウェイに対して輸出することが同日より規制された。米国製の半導体やソフトウェアなどを利用できないのは大きな痛手だ。

その後、重要なサービスにファーウェイ製品を用いる企業向けに90日の猶予期間が設けられたものの、これからどうなるかは不透明な状況だ。グーグルやクアルコムなど米国企業をはじめ、米国技術に大きく依存している英Armもファーウェイとの取引を停止すると報じられている。

国内では早いものでは5月24日からP30シリーズのスマホが販売される予定だったが、大手キャリアやMVNO、量販店などが相次いで発売延期や予約停止を発表。既存のファーウェイ製品については販売が続いている状況だ。

NTTドコモが今夏発売予定の「HUAWEI P30 Pro」は予約受付を停止
KDDIの「HUAWEI P30 lite PREMIUM」の発売を延期した

ファーウェイは米国に頼らず必要な部品を調達する構えも見せているが、ファーウェイ包囲網は世界的に広がりつつある。OSであるAndroidはオープンソース版を自由に利用できるものの、グーグルのサービスがなければ海外展開は困難だ。

独自のKirinプロセッサーを有しているとはいえ、Armのライセンスがなければ開発継続は不可能とみられる。スマホ以外にも基地局などの通信インフラでファーウェイのシェアは高く、輸出規制が長引けば世界的に混乱を招きそうだ。

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