「ES」と「UX」ではテイストが違う? 2台の新型車で見るレクサスデザインの今

森口将之のカーデザイン解体新書 第9回

「ES」と「UX」ではテイストが違う? 2台の新型車で見るレクサスデザインの今

2018.12.05

レクサスデザインは3世代に分けられる

「LC」からの流れを受け継いだ「ES」のエレガンス

「UX」は特殊なレクサス? 大胆なデザインになった理由とは

2018年秋、レクサスの新型車2台が日本に登場した。北米では1989年から販売してきたセダンの「ES」と、新型車のコンパクトクロスオーバーSUV「UX」だ。2台を眺めると、同じレクサスながらデザインのテイストが異なることに気づく。なぜ違うのか。レクサスデザインの変遷を振り返りながら考えた。

2018年11月27日に発売となったレクサスのコンパクトクロスオーバーSUV「UX」

日本でも世界でも好調のレクサス

1989年にまず北米で発売し、2005年の日本導入から今年で13年となるレクサスブランドが今、存在感を高めつつある。昨年はラグジュアリークーペの「LC」を登場させるとともに、フラッグシップセダンの「LS」ではモデルチェンジを実施。今年の秋にはESとUXを続けて発売した。

2017年に登場したラグジュアリークーペ「LC」。この画像は特別仕様車の「Luster Yellow」だ(画像提供:レクサスインターナショナル)

レクサスインターナショナルの澤良宏プレジデントは、11月27日のUX発表会で同ブランドの販売実績に言及した。2018年1月~10月の販売台数は、グローバルで前年同期比6%増の56万7,000台を記録。日本では、なんと35%増の4万6,900台を達成したという。いずれも過去最高だ。

3世代にわたるレクサスのデザイン史

レクサスをデザインという視点で見た場合、3世代に分けられるのではないかと個人的には思っている。

第1世代は2005年の日本導入時にデビューした「IS」と「GS」、その翌年に登場した「LS」、2009年に発表となったクロスオーバーSUV「RX」とブランド初のハイブリッド専用セダン「HS」、2年後に加わったハイブリッド専用ハッチバック「CT」だ。

日本導入当時、レクサスは「微笑むプレミアム」というキャッチコピーを使っていたと記憶している。強烈な押し出しでアピールする欧米のプレミアムブランドに対抗するためのメッセージだった。この言葉を反映し、ISもGSも優しさを感じさせる造形だったという印象が残っている。

ところが、2012年1月に発表された現行「GS」から、イメージが変わりはじめた。最大の特徴は、バンパー上下のグリルをつなげ、中央から上下にいくほど幅が広くなる「スピンドルグリル」の採用だった。それ以外にも、前後のランプは「L」をモチーフとした大胆な造形になり、サイドやリアのラインもシャープになっていた。このクルマを機に、レクサスのデザインは第2世代に入ったと見ている。

「GS」からスピンドルグリルを採用した(画像は2015年11月に発売となったマイナーチェンジモデル、提供:レクサスインターナショナル)

翌年モデルチェンジしたIS、このISをベースとしたクーペの「RC」、2014年に新登場したクロスオーバーSUVの「NX」、その翌年に日本初登場となったフラックシップSUV「LX」と現行RXが、この第2世代に属すると思っている。

特にNXは、ブランニューということもあって表現が明確で、スピンドルグリルは上下に大きく開き、ヘッドランプは吊り上がり、SUVらしい力強さを表現する前後のフェンダーラインは角張っていて、とにかくシャープという印象だった。

2014年7月に発売となった「NX」(画像提供:レクサスインターナショナル)

その流れが変わったという印象を抱いたのが、2017年3月発売のラグジュアリークーペ「LC」だった。レクサスは2012年のデトロイト・モーターショーで発表したコンセプトカー「LF-LC」を量産化するという意図でLCを開発。市販の予定がなかったコンセプトカーを商品化するにあたり、2mを超えていた全幅、極端に低かった全高を常識的なレベルに収めつつ、オリジナルを忠実に再現するためにGA-Lプラットフォームを新たに用意した。

今のレクサスを築いたラグジュアリークーペ「LC」

LCの特筆すべき点はエクステリアデザインで、豊かに張り出した前後のフェンダーを含め、キャラクターラインはほとんどなく、複雑な曲面でフォルムを構築するという、それまでの日本車にはあまり見ない造形を実現していた。前後のランプも形状は個性的でありながら控えめで、必要以上に威圧感を与えることはなかった。

レクサスのラグジュアリークーペ「LC」

LCはインテリアも一新していた。クーペというと、どうしても躍動的なデザインになりがちなところ、LCは水平基調のインパネに小ぶりなメーターパネルで落ち着いた世界観を表現。ドアトリムを走るラインもゆったりした曲線で、大人っぽさを印象づけていた。

2017年10月に登場した現行LSも、同じGA-Lプラットフォームを採用している。フラッグシップセダンだけあってインテリアは凝った意匠で、例えばドアトリムのオーナメントは、切子細工をモチーフとした繊細な造形が特徴的だった。一方、エクステリアはプレスラインを最小限に抑え、「6ライト」(前後ドアとリアウインドーの間にも窓がある)のサイドウインドーによるエレガントなシルエットを強調していて、LCからの流れを感じさせた。

レクサスのフラッグシップセダン「LS」(画像提供:レクサスインターナショナル)

優雅なルーフラインの「ES」

そして、2018年10月に発売となった「ES」もまた、スピンドルグリルやヘッドランプで個性的な表情を出しつつ、ボディサイドについては無駄な装飾に頼らず、ゆったりしたカーブを描くクーペのようなルーフラインで優雅さを強調している。インテリアについても同じで、水平基調のインパネと小ぶりなメーターパネル、柔らかいラインのドアトリムなどは、LC以来の流れを受け継いでいる。

「LC」からの流れを感じさせる「ES」のデザイン(画像提供:レクサスインターナショナル)
「ES」のインテリア

ところで、このESは、市販車としては世界で初めて「デジタルアウターミラー」を採用したことでも話題を呼んだ。サイドミラーの形状を一変させるので、当然ながらクルマのデザインにも影響を与える装備だ。筆者は先日、試乗会で実際に体験してきたので、印象を簡単に報告する。

2016年の保安基準改定により、サイドミラーに鏡以外を用いることが可能になったことを受けて開発が始まったデジタルアウターミラー。ESのデビューが近づくタイミングで実用化のめどがたったので、初めて搭載したのだという。

「ES」が市販車として世界で初めて装備したデジタルアウターミラー
外から見るとこんな感じだ

後付け感のある左右のディスプレイは、こうした経緯を象徴したものである。今後は設計当初から採用が決まるので、一体感が高まっていくだろう。ディスプレイの場所についても、現在はミラーに近い場所に置いているが、二輪車にも乗る筆者の感覚としては、メーターパネルの左右でもいいのではないかと思った。

実際に使ってみると、ディスプレイの解像度をもう少し高めて、遠近感が分かるような3D的な表現を盛り込んでほしいという要望を抱いたものの、天候や周囲の明るさに関わらず、クリアな画像が見られるところはありがたかった。

さらにデジタルアウターミラーは、状況に合わせてズームしてくれる。例えば右左折時、ウインカーを出すとカメラは望遠から広角になり、周囲の状況をより広く映し出す。デジタルならではの機能で安全性も高まりそうだ。

「UX」のカタチが第三世代のデザインとは異なる理由

そんな体験をもたらしてくれた試乗会から2週間後、今度はコンパクトクロスオーバーSUVの「UX」が発表となった。発表会場で見たUXは、LCからESにかけての流れとは少し異なるデザインを身にまとっていた。

レクサスデザインの潮流とは立ち位置が違う印象の「UX」(画像提供:レクサスインターナショナル)

顔つきは他のレクサスと共通しているものの、前後のフェンダーは力強く張り出し、ボディサイドは2本のキャラクターモールがリアに向けて跳ね上がる。黒いフェンダーアーチモールやリアコンビランプが、空力特性を考えた形状である点も目立つ。

でも、レクサスのデザインがここから再び変わっていくわけではないと筆者は思った。UXのコンセプトは「Creative Urban Explorer」。新たなライフスタイルを探求する「きっかけ」(英語ではcue、コンセプトの頭文字とかかっている)となることを目指すクルマだとレクサスは位置づける。その大胆なデザインは、コンセプトに合わせたものなのではないだろうか。

「UX」の大胆なデザインは、コンセプトを体現したものなのかもしれない(画像提供:レクサスインターナショナル)

輸入車でも、似たような考えのもとに生まれたクルマがある。ボルボのコンパクトSUV「XC40」だ。デザインの基本的なフォーマットは上級SUVの「XC90」と「XC60」から受け継ぎながら、2トーンカラーや台形を強調したキャラクターライン、プレーンなリアパネルなど、兄貴分にはない斬新なディテールを取り入れている。

ボルボ「XC40」は同社SUVシリーズの末っ子だが、兄貴分とはテイストの違うデザインを採用している

少し前にも紹介したが、BMW本社で唯一の日本人デザイナーである永島譲二氏も、SUVはデザイン面で「冒険しやすい」クルマだと話していた。ドイツ車が中心になって築いてきた、上から下まで同一のデザインでそろえるというブランディングに飽きがきているからこそ、BMWやボルボは多様化を認める路線にシフトしつつあるのだろう。

この予想が正しければ、最近登場したレクサスの2台、セダンのESとクロスオーバーSUVのUXが、異なるテイストのデザインをまとっているのは当然だ。多様な見せ方を試みるレクサスは、最新のトレンドをよく理解していると感じる。次のレクサスはどんな方向で攻めてくるのか。カーデザインには想定外の驚きがあったほうが楽しい。

有料チケットで成功したLJL、日本eスポーツイベントのお手本になれるか?

岡安学の「eスポーツ観戦記」 第3回

有料チケットで成功したLJL、日本eスポーツイベントのお手本になれるか?

2019.04.23

よしもと∞ホールで開催された「LJL SPRING SPLIT 2019 Final」

リーグが進むにつれて増えていったチームや選手の固定ファン

有料チケットにも関わらずリーグでは会場がほぼ満席状態

4月13日、よしもと∞ホールにて、『League of Legends(LoL)』の国内プロリーグ「League of Legends Japan League(LJL)」の王者を決めるプレイオフ決勝、「LJL SPRING SPLIT 2019 Final」が行われた。

対戦カードは2019年春季シーズンのリーグ戦を20勝1敗の圧倒的な強さで勝ち上がった「DetonatioN FocusMe」と、プレイオフのセミファイナルにてリーグ2位の「Crest Gaming」を3連勝で下し、リーグ3位からファイナルに勝ち上がった「Unsold Stuff Gaming」だ。Unsold Stuff Gamingのリーグ成績は12勝9敗と、DetonatioN FocusMeと比べると見劣りするが、チーム状態は上り調子なので、成績差以上の拮抗した試合が期待できそうだ。

20勝1敗の好成績で1位抜けしたDetonatioN FocusMe
リーグ戦3位からセミファイナルを勝ち抜き、ファイナルに進出したUnsold Stuff Gaming

観戦が前提のeスポーツリーグとして成功を収めたLJL

ファイナルの形式は「BO5方式(5戦3勝勝ち抜け)」だ。Unsold Stuff GamingがDetonatioN FocusMeをあと一歩まで追い詰めるシーンがあったものの、結局はDetonatioN FocusMeがリーグ戦の強さをそのままに、3連勝で優勝を果たした。

LJLで優勝したことで、DetonatioN FocusMeは、5月1日から19日にかけて、ベトナムと台湾で行われるMSI(Mid-Season Invitational)に日本代表として出場することが決まった。DetonatioN FocusMeは、昨年のWorldsでプレイインステージで初勝利をあげ、強豪C9をあと一歩のところまで追い詰めるなど、大活躍しただけに、MSIでもそれ以上の成績を期待したいところだ。

決勝に相応しい熱戦を繰り広げたが、結果は3-0でDetonatioN FocusMeで優勝した

今回の「LJL SPRING SPLIT 2019」は、よしもとクリエイティブエージェンシーが運営に加わったこともあり、会場もよしもと∞ホール。観客席が常設されている劇場を使用することにより、観客が観戦することを前提に行われたリーグ戦となった。試合はすべて有料(2500~3500円)で、日本のeスポーツイベントとしては画期的なリーグ戦と言える。

しかも、多くの試合でほぼ満席状態。もっとも少ない日でも6割以上の席は埋まるそうだ。開幕戦と今回のファイナルに限れば、立ち見席まで埋まるほどの人気ぶり。“観るeスポーツ”の先駆けとして、大きな成功を収めたのではないだろうか。

ファイナルは立ち見が出るほどの人気。チケットもあっという間に完売した

徐々に増えていったチーム/選手の固定ファン

観客についても、最初のうちは『LoL』のプレイヤーがプロの試合を観に来るという印象だったが、終盤になるにつれ、選手を応援するファンが増え始め、まさにスポーツ観戦やライブ観戦に近い状態になっていた。観客席を見回すと、誰がどこのチーム、どの選手のファンかひと目でわかるほど、応援が本格的になっていた。

DetonatioN Gamingのユニフォームを着て応援する観客もちらほら。Ceros選手やEvi選手を応援する手作り応援グッズを携えた人も

リーグ戦では、試合終了後にロビーでファンとチームの「ファンミーティング」が行われる。これは昨年も行われていたが、ファンにとっては選手と近づける貴重な場になっていた。

今回のファイナルでも、試合の終了後にフォトセッションやファンミーティングが行われた。死力を尽くした試合後に1時間以上立ちっぱなしでファンに対応するのは、選手にとって決して楽なことではない。しかし、それでもファンを楽しませるのが「プロ」である。

ただ、今後、さらに観客が増え、会場が大きくなった場合は、アイドルの握手会のように、1人あたりの時間を設定する、「はがし」と呼ばれる係員を配置するなど、多少の対策は必要になってくるかもしれない。

試合終了後、ロビーでファンミーティングを行うUnsold Stuff Gaming

今回のSPRING SPLITは、全試合をよしもと∞ホールで行っていたが、今後セミファイナルとファイナルは、もう少し大きな会場で実施してもよさそうだ。

今回は初めてリーグを通して有料チケットでの開催だったこともあり、どれだけの人が訪れるか未知数な状態で席数を増やすのは難しかったかもしれないが、SPRING SPLITを通じて運営の見通しもある程度できたはずだ。2年前のSUMMER SPRITのファイナルは、幕張メッセの幕張イベントホールで開催しており、その席数は固定席だけで3888席。このときもほぼ満席となっていたので、さらに大きな会場での開催も見込めそうである。

日本のeスポーツのなかでは、もっとも観客を集められるプロリーグの1つであるLJL。SPRING SPLITをさらなる飛躍のステップとして、SUMMER SPRITの成功も願いたいところだ。LJLがほかのeスポーツタイトルへも大きく影響することは間違いなく、日本のeスポーツの発展のきっかけとなるのは言うまでもないだろう。

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ビジネスメールでは、文末に会社の住所や電話番号といった署名を入れるのが一般的だ。Gmailでは、メール作成の際に署名を自動入力するよう設定できる。

署名を作成する

署名を作成するには、まずGmailの右上にある「歯車(設定)」ボタンをクリック。出てきたメニューから「設定」を選択しよう。全般タブをそのまま下へスクロールすると「署名」が出てくるので、そこに会社の住所や電話番号、自分の所属部署など、必要な情報を記入する。

内容が決まったら「変更を保存」を押して設定を終了する。次回の新規作成メールから署名がメールの下部に記載されるようになる。

署名を作成するには右上の「歯車(設定)」ボタンをクリック。全般タブの下にある「署名」で内容を入力する
次回のメールから作った署名が表示されるようになる

不在通知を作成する

Gmailには、出張や旅行などでメールに返信ができない場合の「不在通知」機能が搭載されている。Gmailの設定を開き、全般タブの一番下にある「不在通知」から設定可能だ。

不在通知のオン・オフの切り替えや、開始日、終了日を指定することができる。不在通知として送るメールの件名と内容を入力したら「変更を保存」ボタンを押して準備は完了だ。設定期間中に届いたメールに対して、自動的に設定した内容でメールを返信するようになる。

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