「アヴェンタドールSVJ」をアジア初公開! ランボルギーニが日本を重視する理由

「アヴェンタドールSVJ」をアジア初公開! ランボルギーニが日本を重視する理由

2018.11.30

ランボルギーニが最新モデル「アヴェンタドールSVJ」をアジア初公開

ドライバーの要求を高レベルで満たすハイパフォーマンス

日本市場でも販売は右肩上がり、ランボルギーニの戦略とは?

日本でランボルギーニの販売が始まってから50年以上。ここ数年の国内セールスは右肩上がりだ。11月21日には横浜スーパーファクトリーで「Lamborghini Day 2018」を開催し、最新モデル「アヴェンタドールSVJ」を公開。新車市場が拡大する中国ではなく、日本をアジア初公開の舞台に選んだところからも、ランボルギーニが日本市場を重視していることが伝わってくる。

日本上陸を果たした「アヴェンタドールSVJ」。販売価格5,154万8,373円(税込み)に見合うスペックのスーパーカーだ

予約殺到! 世界が注目するランボルギーニ史上最高の1台

2018年8月のモントレー・カー・ウィークで世界初公開となった「アヴェンタドールSVJ」。「ミウラ」「ディアブロ」「ムルシエラゴ」も名乗ったランボルギーニ伝統の「SV」(スーパーヴェローチェ=超高速)に加え、幻のスーパーカー「Jota」(イオタ)から「J」の文字を受け継ぐ。

その名を見ただけで、モーターファンであればサーキットでの優れた走行性能を想像できるはずだ。ちなみに、ドイツのニュルブルクリンク北コース(1周20.6km)では、市販車最速の6分44秒97という記録を叩きだしている。

全長4,943mm、全幅2,098mm、全高1,136mm、ホイールベース2,700mm
公開されたデザインスケッチ。戦闘機の要素を取り入れたエクステリアは、「アヴェンタドールS」と比べて大幅に変わっている

リファインによって最適化した6.5リッターV12自然吸気エンジンは、最高出力770hp(566kW)/8,500rpm、最大トルク720Nm/6,750rpmを発生する。停止状態から時速100キロへの加速に要する時間はわずか2.8秒。最高速度は350km/hオーバーを記録している。これまで量産車に搭載されたものの中で、最もパワフルなV12エンジンだ。

6.5リッターV12自然吸気エンジン

加えて、カーボンファイバーに代表される軽量素材をモノコックやリアウイング、リアボンネットなど広範囲に活用するとともに、小型の排気システムや軽量ホイールを採用した結果、乾燥重量は1,525kgと大幅な軽量化に成功している。パワーウエイトレシオ(重量を馬力で割った数値。小さいほど加速がいい)は2.0kg/hpを切る1.98kg/hpで、量産車としては驚異的な数字だ。

「ウラカン ペルフォマンテ」で初めて実装されたアクティブ・エアロダイナミクス・システム「ALA」(アラ)の強化版「ALA2.0」を採用する空力性能にも注目だ。ドライバーはサイドフィン付きのフロントバンパーと角度可変式のウイングに備えられた同システムを操作して、空力負荷を積極的に変更できる。コーナリング時には走行安定性をもたらす高ダウンフォースを、直線では高速走行に最適な低ドラッグを得られる。

進化した空力デバイス「ALA2.0」は、電動モーターでフロントスプリッターやエンジンボンネットのフラップを開閉。動的状況に適した空力性能を発揮する
リアウイングの中央に配したリアスポイラーで空気の流れを左右に分ける
コーナーを曲がるとき、内側には最大のダウンフォースをかけ、外側ではダウンフォースを低減することが可能。これによりハンドリング性能が向上する

「アヴェンタドールSVJ」の注目度は高く、すでに100台が完売となっている。初期ロットの日本販売分もすでに予約いっぱいで、キャンセル待ちが出るほど人気が過熱している。

脈々と受け継がれるランボルギーニのDNAとは

ここ数年、全世界で飛躍的な成長を遂げるランボルギーニ。中でも2018年は、セールスなどで過去最高を更新する記録的な年になったという。

そうした現状について、「Lamborghini Day 2018」に本国から駆けつけたアウトモビリ・ランボルギーニCEOのステファノ・ドメニカリ氏は、「未来での成功を確信させてくれるものであり、将来に向けた大きな第一歩だ」としている。

アウトモビリ・ランボルギーニのステファノ・ドメニカリCEO

この傾向は日本市場においても同様だ。ランボルギーニは長年、日本市場で10%以上の成長を継続。2017年度の販売数411台に対して、2018年度は500台超を見込む。

躍進の理由は何か。ドメニカリCEOの言葉を手がかりに探ってみたい。

長年にわたり10%以上の成長を続ける日本市場は、ランボルギーニにとって重要なマーケットといえる

ドメニカリCEOは、ランボルギーニのDNAとは「さまざまな技術を搭載したクルマ」「エッジがきいたフォルムのクルマ」「走りを楽しめるクルマ」「多様な状況で使えるクルマ」だとする。

ランボルギーニは無骨で漢っぽく、運転するのが難しそうなクルマという印象が強い。しかし、近年では操作性能が向上しているし、「ウラカン」に4WDと2WDの双方を用意したり、4ドア5人乗りのスーパーSUVモデル「ウルス」を発売するなど、選択肢も増やしている。そのラインアップは、タウンユースからオフロード、サーキット走行まで、さまざまなニーズを持つユーザーに対応可能だ。

日本導入が始まった「ウルス」も、今後のランボルギーニの成功を担う1台だ

ランボルギーニのDNAを継承しながら、女性層や家族層という新たなユーザーを掘り起こしたこの戦略は、見事に当たったといえるだろう。

また、ドメニカリCEOは日本市場を「ランボルギーニとお客様との素晴らしい関係性を象徴するマーケット」であるとも語る。良好な関係を象徴するかのように、日本では全国規模でサポート体制の拡充を図っており、2018年9月21日には、国内9店舗目かつ東北地方で初となる正規ディーラー店「ランボルギーニ仙台」をオープンした。同店では東北地方から北海道までをフォローする。

過去のブランドイメージから脱却し、さらなる飛躍を期すランボルギーニ。本格的な電気自動車(EV)化の流れが到来し、100年に一度ともいわれる変革期を迎える自動車業界だが、ランボルギーニは今後、日本市場でどのような成長曲線を描くのか。次の一手にも注目したい。

NewsInsight 更新終了のお知らせ

NewsInsight 更新終了のお知らせ

2019.06.17

NewsInsightは、諸般の事情により記事更新を終了いたします。

ご愛顧いただいた読者の皆様、また関係者の皆様に、編集部一同、誠に感謝いたします。

なお、NewsInsightに掲載中の記事につきましては、引き続きマイナビニュース(https://news.mynavi.jp)へと掲載場所を移管いたします。

掲載中の連載記事につきましても同様に、マイナビニュースへ移管いたします。各連載記事の新しい掲載URLにつきましては、以下となります。

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○森口将之のカーデザイン解体新書
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○ゲームとともに振り返る“平成”という時代
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○企業戦士に贈る「こむぎのことば」
https://news.mynavi.jp/series/komuginokotoba

○藤田朋宏の必殺仕分け人
https://news.mynavi.jp/series/shiwakenin

○「食べる」をつくる科学と心理
https://news.mynavi.jp/series/food_science

○阿久津良和のITビジネス超前線
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https://news.mynavi.jp/series/filmat11

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○知って納得、ケータイ業界の"なぜ"
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○文具ソムリエール・菅未里の「新しいコンパス」
https://news.mynavi.jp/series/bungu

○活字・写植・フォントのデザインの歴史 - 書体設計士・橋本和夫に聞く
https://news.mynavi.jp/series/font-history

○カレー沢薫の時流漂流
https://news.mynavi.jp/series/jiryu_hyoryu

最後になりますが、改めて皆様に感謝いたしますとともに、引き続き、マイナビニュースにてご愛顧いただけましたら幸いです。

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

カレー沢薫の時流漂流 第47回

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

2019.06.17

最近女性の間で「#MeToo」ならぬ「#KuToo」運動がにわかに盛り上がっている。

「#KuToo」とは「靴」と「苦痛」をかけており、職場や就職活動で、足を痛めるパンプスやヒール靴の強要をやめようという運動である。

そもそもそんなの誰も強要してねえよ、と思われるかもしれない。確かに規定として靴の形状やかかとの高さまで定めている会社はレアだろう。しかし、私の元いた会社でも、規則があるわけでも、誰に言われたでもなく、みな一様に黒のパンプスを履いていた。それが「暗黙のルール」であり、それ以外は「非常識」と見られる風潮は確かにあるのである。

これが就職活動になると、パンプスを履いていないだけで「こいつは常識がない」と見なされ不採用になってしまうかもしれない、ということだ。そうなると女子学生は足を負傷してでもパンプスを履かざるを得なくなってしまう。

正直、パンプスは苦痛

パンプスがそんなに苦痛か、というと、靴の中では殺傷能力が高い方である。これは他人への、という意味ではなく自分へのだ。他人を殺傷したいならカウボーイが履いている、かかとにピザカッターがついている奴を履いた方が良い。

狭いつま先に足の指が密集されるため、私もよく爪で隣の指を切って足を血だらけにしていたし、伸縮性にかける素材のため、あわないパンプスだと試着の時点で靴擦れが出来るレベルなのだ。

世の中には素肌に荒縄で亀甲縛りを施し、その上に上等なスーツを羽織って出社している人も多いと思う。とても痛いだろうが、それは強制されたわけではなく、その人が好きで楽しいからやっているのだ。

つまり、好きでもない上にとても痛いパンプスを強制で履かなければいけないというのは、上等なスーツの下が亀甲縛りなことよりも「異常」なことというわけだ。

この運動はすぐに広まり、いきなり国会でも議論されたという。これにより「厚労相がハイヒール強要を容認」という見出しのニュースまで踊り出ることになった。

完全に自由と言われても困るのでは?

「厚生省に、女がハイヒールを履かないと死ぬ病の人が!?」と驚いたが、記事をよく見ると見出しほどのことはなく、厚労相の発言は「これは社会通念に照らして業務上、必要かつ相等な範囲かと、この辺なんだろうと思います」というかなりボンヤリしたものであり、どっちでも良い事を聞かれた私のリアクションに似ている。

しかし「ハイヒールが履けない女は何やってもダメ」などと強い事を言っているわけではないが、「業務上必要ならパンプス履くべきだろ」という「容認」に聞こえなくもない。すぐさま「業務上ハイヒールが必要な仕事って何だよ」という疑問が挙がり、「SMの女王様」「(ハイヒールでキレッキレに踊る)perfume以外ありえない」などの声が相次いだ。

この社会問題がすぐ大喜利になってしまうのは良くも悪くも「ザ・ツイッター」という感じだ。

確かに「業務上必要」となると、まだかかとにピザカッターがついている靴の方が「ピザを食う時」必要な気がする。

ただ、靴や服装を完全に自由化し、何でもOKにすれば良いかというと、それはそれで問題が起きると思う。ファッションに疎くコーディネートが苦手な人間からすれば、職場に何を着ていいのか全く「指針」がないというのは迷子になるし、接する側としても、車を買いにいってディーラーが、イモ―タンジョ―の完コスで出てきたら「キャデラックしか買うことを許されないのか」と委縮してしまう。就活マナー本に「俺の考えた最強の就活ファッションで挑みましょう」とだけ書かれていても逆に困るだろう

着る側としても、それに接する側としても、社会において服装にある程度規定や模範があるというのはメリットでもあるのだ。

そもそも規定や常識というのは、秩序を作ることにより問題を減らすためにあるものなのだ。しかしそれが元で「足を負傷する」という「問題」が起こっているなら本末転倒なので、やはり解消はすべきなのだろう。

極論に流れない寛容さが足りない

おそらく「#KuToo」を提唱している人も「ドラゴン柄のコンバースで就活したい」と言っているわけではないのだ。最近は「パンプスに見えるスニーカー」なども存在するし、パンプスでなくても地味な靴はいくらでもある。そのような靴を履いていても「パンプスじゃないから非常識」と見るのをやめてほしいという話だろう。

ちなみに私が会社員時代履いていたパンプスだが、黒の革靴ではあったが、つま先は限りなく丸く、ヒールはなきに等しい、今思えばあれはパンプスだったのか、70過ぎのババアが旅行に行くときに履くヤツなんじゃないか、という代物であったが、特に何も言われなかった。

「#KuToo」が求めるのも、そのぐらいの「寛容さ」なのではないだろうか。

【お知らせ】
連載「カレー沢薫の時流漂流」の掲載場所を変更します。
→ 新しい掲載場所はこちら https://news.mynavi.jp/series/jiryu_hyoryu