その上質感はどこから生まれるのか? 安東弘樹、「MINI」の秘密に迫る!

安東弘樹のクルマ向上委員会! 第8回

その上質感はどこから生まれるのか? 安東弘樹、「MINI」の秘密に迫る!

2018.12.04

「ドアヒンジ」から感じたMINIの安心感

価格は同クラス国産車の倍? それでもMINIに惹かれる理由

BMWのブランドになっても残る独特の雰囲気

クルママニアの安東弘樹さんと話していると、しばしば「クルマの上質感」が話題になる。例えば、安東さんが買おうかどうか悩んでいる「MINI」(ミニ)の「クラブマン」というクルマでいえば、後席ドアの閉まる音すらも上質だと感じるのだそうだ。

ミニというブランドの、何が安東さんに訴えかけるのか。同ブランドはBMW傘下なので、BMWの100%子会社であるビー・エム・ダブリュー株式会社を一緒に訪れ、安東さんに取材してもらった。対応してくれたのは、BMWブランド・マネジメント・ディビジョン プロダクト・マーケティングでプロダクト・マネージャーを務める丹羽智彦さんと広報部製品広報マネージャーの前田雅彦さんだ。

ビー・エム・ダブリューを訪れた安東さん(取材風景の撮影:安藤康之)

クルマ選びを左右する質感の問題

ビー・エム・ダブリューの丹羽智彦さん(以下、丹):ミニの上質さって、どういうところでお感じになるんですか?

安東弘樹さん(以下:安):ドアヒンジ(※)1つとってもそうですし、ドアの質感とか、特に後席を私はよく見ていて。前席は、最近の日本車も頑張っているんですけどね。例えばヒンジの鍛造、前は鍛造だけど後ろは違うとか、マニアックな所を見るので、やっぱり、そこは質感に表れてくるじゃないですか。

※編集部注:ドアヒンジとは、ドアとクルマをくっつけている部品のこと

:装備なんかは「アテンザ」(マツダのフラッグシップ車。安東さんは先日、新型を試乗した)も頑張っていて、自分としては必須のシートベンチレーション(背もたれと座面の広範囲に小さな吸い出し口があり、空気の流れを作ってくれる機能のこと)が付いたし、値段も割安なんですけど、ステアリングの取り付け剛性だとか、後席ドアの重厚感とかって、どうしてもかなわない部分が国産車にはあって。

安東さんがジャガー「F-PACE」、ポルシェ「911 カレラ 4S」に続き、3台目に買おうと悩んでいるクルマがミニ「クラブマン」(画像)、マツダ「アテンザ」、トヨタ「カローラ スポーツ」の3台であることは以前、お伝えしたとおり。ただ、この「次のクルマ問題」については、自宅の駐車スペースに関する新たな課題が浮上したり、別のクルマが候補に上がってきたりするなど、事態は紛糾している模様。そのあたりは、この連載でゆくゆくお伝えしたい

:例えばベンチレーションなんかは、前々から「付けてください」とマツダさんにはいっていて、「安東さんのために付けたので、責任もって買ってください」と冗談でいわれたくらいなんですけど、じゃあアテンザを選ぶかというと、やっぱり、ミニの質感を捨てられないというか。

実際のところは分かりませんけど、ぶつかるとか、いざという時に、あのドアなら衝撃を避けられるんじゃないかなと思ったりもします。やっぱり、NCAP(自動車の安全性能を比較評価する自動車アセスメントのこと。星の数で評価する)だけでは、分からないじゃないですか。星の数とリアルワールドは違うと思うので。そういう意味でも、ミニの質感の高さが捨てられないんですよ。

価格差はあっても、クルマの上質感は捨てられないと安東さん

:一番知りたいのは、簡単にいうと、何がそう感じさせるのかということ。あの高品質感、重厚感、例えばドアを閉めた時の「ガチッ!」という音もそうだし、それはドアの自重ではないと思うんですけど。

:ドアの部分に関しては、たぶんBMWも同じで、グループとしてのポリシーだと思うんですけど、ヨーロッパで走るクルマとしては、「低速域でぶつかったから大丈夫だった、高速域ではダメだった」では許されないので、重厚感を持たせていると思います。

あと、見てもらえば分かりますが、純粋にドアが分厚いんですよ。そこも、質感としては当然、出てきます。ただ、一部のお客様には「重いよね、ドアが」といわれてしまうんですけど、その部分を分かっていただければ。

ビー・エム・ダブリューの丹羽智彦さん

:5年ほど前、会社の同期が小さいクルマを買いたいというので、一緒にいろいろとクルマを見たんですね。「ポロ」(フォルクスワーゲン)とか「マーチ」(日産自動車)、「ヴィッツ」(トヨタ自動車)なんかを見ていて、彼は「ポロはドアが重くてヤダ。日本車は軽くていい」っていってて、最初はそっちに傾いてたんですけど、彼は軟派な奴なんで、「女の子には輸入車の方がアピールできるんじゃない?」っていったら、「えっ、そうなの!?」ってことで、結局は輸入車を買ったんですけど。

で、2年くらい乗った後、次のクルマはどうしようって話になって、また見て回ったんですよ。そしたら、今度は日本車のドアに「うわ、こんな軽いの!?」となって、そこで気づくんですよね。2年乗って初めて、重い方が安心感があると気づく。こういう部分って、所有してみて初めて分かる部分なんだなと感じたんですけど、ミニではどうやってお客さんに訴求してるんですか?

フォルクスワーゲンの「ポロ」(画像は現行型)

:国産からミニへの買い替えを検討されるお客様は、どうしても国産のマインドセットでいらっしゃいますよね。安東さんの話ではないんですけど、そういうところって、国産の強さでもあると認知はしています。ただ、輸入車では別のところを見ていただけるよう、重厚感などは説明することにしています。

:どのくらい伝わるものなんですか。

:最初は、そう簡単ではないと思いますね。

:彼(ポロを買った同期の方)も「モテるよ」といわなければ、日本車を買ってたと思いますよ。だから、「ステータスシンボルは必要ない」という人に、輸入車を勧めるのって結構、難しいですよね。

:例えば、「走ってて楽しい」って分かりにくいんですよ。実際はいろんな要素が絡んでいて、最後に感触として「楽しい」と分かるんですが、では具体的に、という説明が難しいところで。そこは、メーカーとしても考えるべきポイントかなと思います。特にミニは、国産から結構、お客様が入っていらっしゃるので。そこは強化しなければいけないし、試行錯誤してやっているところです。

ミニは適正価格?

:あと、知れば知るほど、ミニの価格が適正であることは分かるんですけど、国産車にしか乗ってこなかった人にとってみれば、簡単にいうと、オプションをいろいろ付けると、同じセグメントの国産車と比べて倍くらいの値段になりますよね?

:ですね。同じ値段で2つくらい上のセグメントの国産車が買えるので、「なぜミニを買うの?」とはなってしまいますよね。

:まさに、ミニとアテンザが同じくらいというか、一方はマツダのフラッグシップなのに、むしろミニの方が高かったんですよ、私の場合。「クラブマン」で、ディーゼルエンジンの「クーパーSD」(というグレードのこと。ディーゼルエンジンを搭載。最初の価格設定は437万円)にして、好きなオプションを満載にすると、税金を含め600万円くらいになってしまって。で、アテンザは全部付けて500万円程度だったんですよ。

安東さんの見積もりだと、ミニ「クラブマン」はマツダ「アテンザ」(画像)より100万円くらい高くなったそうだ

:それでも、私は悩むし、結局、最終的にはミニにしそうな気がするんですね。アテンザもものすごくいいクルマで、マツダの開発の方も「輸入車に何とか(追いつきたい)!」って気持ちを持っているし、マツダの試乗会に行くと、ついつい話が長くなってしまうんですけど。でもやっぱり、「そっちに思い切れない(マツダが海外のプレミアムブランドのような方向性に振り切れない、という意味)のは、ミニのようなブランド力があるかないかなんです」というようなことを、マツダの方もおっしゃっていて。

BMWグループに入りミニは変わったか

:でも、ミニも最初は大衆車から始まっていますよね? 今はBMWで作っていますけど、そのことって、ブランドイメージに少なからず関係あると思います?

:やっぱり今のミニって、先代のミニというか、少し前のモデルに比べると、非常にBMWの部分が入ってますね。どちらかというと、「ゴーカートフィーリング」(ミニの走り味の代名詞となっている言葉)って、前の世代の方が、より感じられるのかなと思うんですけど、そういう意味で少し、クルマとしても、スタイルは変えてますね。

画像はMINIの基幹車種である「ハッチバック・モデル」の「3ドア」。このハッチバックには3ドアのほか、「5ドア」と「コンバーチブル」(オープンカー)というラインアップがある

:正直、ミニとBMWが頭の中で結びついてるお客さんって、どのくらいいらっしゃるんでしょう? ブラッと来たお客さんで。

:どうでしょう?

ビー・エム・ダブリューの前田さん(以下、前):半分くらいはいらっしゃるかな?

:それ(BMWがミニを作っていること)を知ると、値段とか、納得感あるんですかね?

:良し悪しですけど、BMWが作っているということで、「すごいんだ」とか、「ちゃんとしてるんだ」と思っていただけたり、サービスも安心と思っていただける一方で、ミニのブランドが薄れてしまう懸念もあります。ですから、弊社の中でもブランドは完全に分けていますし、お店も分けてます。例えば、弊社ではミニのオフィスは“ミニっぽく”したりもしています。

:そこは、しっかり分けてますね。ロジスティクスなんかは一緒ですけど、ブランドのマーケティング戦略とか、商品ポジショニングとかは完全に別々で、ディーラーさんも別々。でも、BMWの要素はミニにも入れつつやってます。

ミニ「ハッチバック・モデル」の「5ドア」
BMW「X5」。ミニはBMW傘下のブランドだが、両者のカラーは全く違う

この後、話題はミニの商品ラインアップへと移っていく。安東さんからは具体的かつマニアックな要望・質問が続出したが、その模様は次回、お伝えしたい。

有料チケットで成功したLJL、日本eスポーツイベントのお手本になれるか?

岡安学の「eスポーツ観戦記」 第3回

有料チケットで成功したLJL、日本eスポーツイベントのお手本になれるか?

2019.04.23

よしもと∞ホールで開催された「LJL SPRING SPLIT 2019 Final」

リーグが進むにつれて増えていったチームや選手の固定ファン

有料チケットにも関わらずリーグでは会場がほぼ満席状態

4月13日、よしもと∞ホールにて、『League of Legends(LoL)』の国内プロリーグ「League of Legends Japan League(LJL)」の王者を決めるプレイオフ決勝、「LJL SPRING SPLIT 2019 Final」が行われた。

対戦カードは2019年春季シーズンのリーグ戦を20勝1敗の圧倒的な強さで勝ち上がった「DetonatioN FocusMe」と、プレイオフのセミファイナルにてリーグ2位の「Crest Gaming」を3連勝で下し、リーグ3位からファイナルに勝ち上がった「Unsold Stuff Gaming」だ。Unsold Stuff Gamingのリーグ成績は12勝9敗と、DetonatioN FocusMeと比べると見劣りするが、チーム状態は上り調子なので、成績差以上の拮抗した試合が期待できそうだ。

20勝1敗の好成績で1位抜けしたDetonatioN FocusMe
リーグ戦3位からセミファイナルを勝ち抜き、ファイナルに進出したUnsold Stuff Gaming

観戦が前提のeスポーツリーグとして成功を収めたLJL

ファイナルの形式は「BO5方式(5戦3勝勝ち抜け)」だ。Unsold Stuff GamingがDetonatioN FocusMeをあと一歩まで追い詰めるシーンがあったものの、結局はDetonatioN FocusMeがリーグ戦の強さをそのままに、3連勝で優勝を果たした。

LJLで優勝したことで、DetonatioN FocusMeは、5月1日から19日にかけて、ベトナムと台湾で行われるMSI(Mid-Season Invitational)に日本代表として出場することが決まった。DetonatioN FocusMeは、昨年のWorldsでプレイインステージで初勝利をあげ、強豪C9をあと一歩のところまで追い詰めるなど、大活躍しただけに、MSIでもそれ以上の成績を期待したいところだ。

決勝に相応しい熱戦を繰り広げたが、結果は3-0でDetonatioN FocusMeで優勝した

今回の「LJL SPRING SPLIT 2019」は、よしもとクリエイティブエージェンシーが運営に加わったこともあり、会場もよしもと∞ホール。観客席が常設されている劇場を使用することにより、観客が観戦することを前提に行われたリーグ戦となった。試合はすべて有料(2500~3500円)で、日本のeスポーツイベントとしては画期的なリーグ戦と言える。

しかも、多くの試合でほぼ満席状態。もっとも少ない日でも6割以上の席は埋まるそうだ。開幕戦と今回のファイナルに限れば、立ち見席まで埋まるほどの人気ぶり。“観るeスポーツ”の先駆けとして、大きな成功を収めたのではないだろうか。

ファイナルは立ち見が出るほどの人気。チケットもあっという間に完売した

徐々に増えていったチーム/選手の固定ファン

観客についても、最初のうちは『LoL』のプレイヤーがプロの試合を観に来るという印象だったが、終盤になるにつれ、選手を応援するファンが増え始め、まさにスポーツ観戦やライブ観戦に近い状態になっていた。観客席を見回すと、誰がどこのチーム、どの選手のファンかひと目でわかるほど、応援が本格的になっていた。

DetonatioN Gamingのユニフォームを着て応援する観客もちらほら。Ceros選手やEvi選手を応援する手作り応援グッズを携えた人も

リーグ戦では、試合終了後にロビーでファンとチームの「ファンミーティング」が行われる。これは昨年も行われていたが、ファンにとっては選手と近づける貴重な場になっていた。

今回のファイナルでも、試合の終了後にフォトセッションやファンミーティングが行われた。死力を尽くした試合後に1時間以上立ちっぱなしでファンに対応するのは、選手にとって決して楽なことではない。しかし、それでもファンを楽しませるのが「プロ」である。

ただ、今後、さらに観客が増え、会場が大きくなった場合は、アイドルの握手会のように、1人あたりの時間を設定する、「はがし」と呼ばれる係員を配置するなど、多少の対策は必要になってくるかもしれない。

試合終了後、ロビーでファンミーティングを行うUnsold Stuff Gaming

今回のSPRING SPLITは、全試合をよしもと∞ホールで行っていたが、今後セミファイナルとファイナルは、もう少し大きな会場で実施してもよさそうだ。

今回は初めてリーグを通して有料チケットでの開催だったこともあり、どれだけの人が訪れるか未知数な状態で席数を増やすのは難しかったかもしれないが、SPRING SPLITを通じて運営の見通しもある程度できたはずだ。2年前のSUMMER SPRITのファイナルは、幕張メッセの幕張イベントホールで開催しており、その席数は固定席だけで3888席。このときもほぼ満席となっていたので、さらに大きな会場での開催も見込めそうである。

日本のeスポーツのなかでは、もっとも観客を集められるプロリーグの1つであるLJL。SPRING SPLITをさらなる飛躍のステップとして、SUMMER SPRITの成功も願いたいところだ。LJLがほかのeスポーツタイトルへも大きく影響することは間違いなく、日本のeスポーツの発展のきっかけとなるのは言うまでもないだろう。

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ビジネスメールでは、文末に会社の住所や電話番号といった署名を入れるのが一般的だ。Gmailでは、メール作成の際に署名を自動入力するよう設定できる。

署名を作成する

署名を作成するには、まずGmailの右上にある「歯車(設定)」ボタンをクリック。出てきたメニューから「設定」を選択しよう。全般タブをそのまま下へスクロールすると「署名」が出てくるので、そこに会社の住所や電話番号、自分の所属部署など、必要な情報を記入する。

内容が決まったら「変更を保存」を押して設定を終了する。次回の新規作成メールから署名がメールの下部に記載されるようになる。

署名を作成するには右上の「歯車(設定)」ボタンをクリック。全般タブの下にある「署名」で内容を入力する
次回のメールから作った署名が表示されるようになる

不在通知を作成する

Gmailには、出張や旅行などでメールに返信ができない場合の「不在通知」機能が搭載されている。Gmailの設定を開き、全般タブの一番下にある「不在通知」から設定可能だ。

不在通知のオン・オフの切り替えや、開始日、終了日を指定することができる。不在通知として送るメールの件名と内容を入力したら「変更を保存」ボタンを押して準備は完了だ。設定期間中に届いたメールに対して、自動的に設定した内容でメールを返信するようになる。

「設定」の全般タブにある「不在通知」で必要事項を設定する

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