「棒ラーメン」アジアで人気!

「棒ラーメン」アジアで人気! "食のアウトバウンド"として定着するか!?

2016.01.22

マルタイ 販売商品(同社Webサイトより)

九州を中心に多くのファンを抱える「棒ラーメン」。関東では目にすることはあまり多くはないが、九州出身者が帰省時にまとめて購入したり、アウトドアショップで登山の食事の定番商品として扱われたりと根強い人気がある。

その特徴は、そばやうどんの乾麺のような直線状の麺のかたちと、ノンフライ・ノンスチーム製法。とんこつ味やごましょうゆ味、辛子高菜風味などのラインナップを揃えている。先の登山愛好家向けの「山の棒ラーメン」は、スープにシジミ成分のオルニチンを入れ、ゴミが少なくなるようにパッケージを工夫した商品でもある。

この「棒ラーメン」を作っているのが福岡のマルタイ。「棒ラーメン」の商標を保有しているのも同社であり、社名を冠した「マルタイラーメン」は同社の定番商品となっている。

世界の即席麺市場は1000億食

日本で生まれたインスタントラーメン(即席麺)は、袋麺やカップ麺として、東アジアや米国などを中心に今や世界中で食べられている。世界ラーメン協会によると、2014年には1,027億食分もの即席麺が販売された。ちなみに初めて1,000億食を突破したのは2012年のこと。世界初の即席麺は日清食品が1958年に発売した「チキンラーメン」とされており、半世紀をかけて世界に広がったといえる。

販売数を国別でみると、トップは中国/香港の444億食、次いでインドネシアの134億食、3位は即席麺が生まれた日本で55億食。以下、インドの53億食、ベトナムの50億食、米国の43億食となっている。日本では定番商品となっている即席麺だが、海外においては近年で急速に伸びている地域もあり、ここ数年は南アジアが著しい。2014年に4位のインドは2010年 29億食 → 2014年 53億食と約1.8倍に、ネパールでも2010年 7億食 → 2014年 11億食などとなっている。

販売数でみると人口が多い国が上位に並びがちだが、1人あたりでみるとトップは年間70食強の韓国。次いで、ベトナムやインドネシアが50食強。日本は40食強でタイやマレーシアと同程度となっている。

東南アジアでのラーメン人気

このような中でここ数年のマルタイの経営は厳しい状況におかれていた。東日本大震災の影響で手軽に食べられる即席麺への需要が高まったことで売上が増加した時期もあったが、その反動減や価格競争の激化、2013年に稼働した同社 福岡工場の重い減価償却などで、2015年3月期までの経常利益は3期続けての赤字となっていた。ネットでは同社の業績を案じたファンらがまとめ買いをして応援する姿まで見られることとなった。

ところが2015年10月に発表した業績予想の修正で、そのような流れが一転する。売上高こそ当初予想から3.4%増の37億2,000万円であったが、営業利益は当初予想の8倍近い8,900万円。株価も上昇に転じ、2015年冒頭に390円前後であった株価は、同年末にはストップ高も含め551円まで上昇した。

その背景として、2015年1月に行った値上げで顧客がはなれることなく価格改定が定着したこと、徹底したコスト削減などが挙げられるが、もっとも大きいのは同社の棒ラーメンが海外での日本食ブームや円安による追い風によって、東南アジアへの輸出が堅調に伸びたことだ。同社はこの流れにあわせ、工場の生産を強化。直近の中間決算では棒ラーメンの販売実績(金額ベース)が前同期比で3割近く伸びるなどその効果が出ている。

ラーメンは"食のアウトバウンド"になるか?

昨年1年間に日本を訪れた訪日外国人観光客数は1,974万人と前年から47.1%の増加し、その影響は「爆買い」などとしてお馴染みの光景となっている。

一方で、日本生まれの即席麺などの海外需要も堅調で、どさん子ラーメンや博多一風堂、山頭火、うどんでは丸亀製麺などによる海外への店舗出店も相次いでいる。"食のアウトバウンド"としてのラーメン、今後のアジアやグローバルでの成功に期待がかかる。

NewsInsight 更新終了のお知らせ

NewsInsight 更新終了のお知らせ

2019.06.17

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○カレー沢薫の時流漂流
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最後になりますが、改めて皆様に感謝いたしますとともに、引き続き、マイナビニュースにてご愛顧いただけましたら幸いです。

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

カレー沢薫の時流漂流 第47回

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

2019.06.17

最近女性の間で「#MeToo」ならぬ「#KuToo」運動がにわかに盛り上がっている。

「#KuToo」とは「靴」と「苦痛」をかけており、職場や就職活動で、足を痛めるパンプスやヒール靴の強要をやめようという運動である。

そもそもそんなの誰も強要してねえよ、と思われるかもしれない。確かに規定として靴の形状やかかとの高さまで定めている会社はレアだろう。しかし、私の元いた会社でも、規則があるわけでも、誰に言われたでもなく、みな一様に黒のパンプスを履いていた。それが「暗黙のルール」であり、それ以外は「非常識」と見られる風潮は確かにあるのである。

これが就職活動になると、パンプスを履いていないだけで「こいつは常識がない」と見なされ不採用になってしまうかもしれない、ということだ。そうなると女子学生は足を負傷してでもパンプスを履かざるを得なくなってしまう。

正直、パンプスは苦痛

パンプスがそんなに苦痛か、というと、靴の中では殺傷能力が高い方である。これは他人への、という意味ではなく自分へのだ。他人を殺傷したいならカウボーイが履いている、かかとにピザカッターがついている奴を履いた方が良い。

狭いつま先に足の指が密集されるため、私もよく爪で隣の指を切って足を血だらけにしていたし、伸縮性にかける素材のため、あわないパンプスだと試着の時点で靴擦れが出来るレベルなのだ。

世の中には素肌に荒縄で亀甲縛りを施し、その上に上等なスーツを羽織って出社している人も多いと思う。とても痛いだろうが、それは強制されたわけではなく、その人が好きで楽しいからやっているのだ。

つまり、好きでもない上にとても痛いパンプスを強制で履かなければいけないというのは、上等なスーツの下が亀甲縛りなことよりも「異常」なことというわけだ。

この運動はすぐに広まり、いきなり国会でも議論されたという。これにより「厚労相がハイヒール強要を容認」という見出しのニュースまで踊り出ることになった。

完全に自由と言われても困るのでは?

「厚生省に、女がハイヒールを履かないと死ぬ病の人が!?」と驚いたが、記事をよく見ると見出しほどのことはなく、厚労相の発言は「これは社会通念に照らして業務上、必要かつ相等な範囲かと、この辺なんだろうと思います」というかなりボンヤリしたものであり、どっちでも良い事を聞かれた私のリアクションに似ている。

しかし「ハイヒールが履けない女は何やってもダメ」などと強い事を言っているわけではないが、「業務上必要ならパンプス履くべきだろ」という「容認」に聞こえなくもない。すぐさま「業務上ハイヒールが必要な仕事って何だよ」という疑問が挙がり、「SMの女王様」「(ハイヒールでキレッキレに踊る)perfume以外ありえない」などの声が相次いだ。

この社会問題がすぐ大喜利になってしまうのは良くも悪くも「ザ・ツイッター」という感じだ。

確かに「業務上必要」となると、まだかかとにピザカッターがついている靴の方が「ピザを食う時」必要な気がする。

ただ、靴や服装を完全に自由化し、何でもOKにすれば良いかというと、それはそれで問題が起きると思う。ファッションに疎くコーディネートが苦手な人間からすれば、職場に何を着ていいのか全く「指針」がないというのは迷子になるし、接する側としても、車を買いにいってディーラーが、イモ―タンジョ―の完コスで出てきたら「キャデラックしか買うことを許されないのか」と委縮してしまう。就活マナー本に「俺の考えた最強の就活ファッションで挑みましょう」とだけ書かれていても逆に困るだろう

着る側としても、それに接する側としても、社会において服装にある程度規定や模範があるというのはメリットでもあるのだ。

そもそも規定や常識というのは、秩序を作ることにより問題を減らすためにあるものなのだ。しかしそれが元で「足を負傷する」という「問題」が起こっているなら本末転倒なので、やはり解消はすべきなのだろう。

極論に流れない寛容さが足りない

おそらく「#KuToo」を提唱している人も「ドラゴン柄のコンバースで就活したい」と言っているわけではないのだ。最近は「パンプスに見えるスニーカー」なども存在するし、パンプスでなくても地味な靴はいくらでもある。そのような靴を履いていても「パンプスじゃないから非常識」と見るのをやめてほしいという話だろう。

ちなみに私が会社員時代履いていたパンプスだが、黒の革靴ではあったが、つま先は限りなく丸く、ヒールはなきに等しい、今思えばあれはパンプスだったのか、70過ぎのババアが旅行に行くときに履くヤツなんじゃないか、という代物であったが、特に何も言われなかった。

「#KuToo」が求めるのも、そのぐらいの「寛容さ」なのではないだろうか。

【お知らせ】
連載「カレー沢薫の時流漂流」の掲載場所を変更します。
→ 新しい掲載場所はこちら https://news.mynavi.jp/series/jiryu_hyoryu