人気ゲームアプリ「FGO」、成長を続けるための「秘訣」は?

人気ゲームアプリ「FGO」、成長を続けるための「秘訣」は?

2018.08.24

国内発人気ゲームアプリ「Fate Grand Order」

リリースから3年を迎える現在も売り上げが伸びている

その人気の「秘訣」をプロデューサー陣が語った

スマートフォンで遊べる手軽さから、ここ数年にわたって成長が続いているゲームアプリ市場。しかしながら、膨大な数のアプリがある中で、ヒットするのはほんの一握りという、熾烈な競争が繰り広げられている領域でもある。

「Fate/Grand Order」(以下、FGO)は、そんな競争を生き抜いてきたアプリのひとつ。リリースから3年を迎える現在(2015年7月配信開始)も、日本国内で1300万DL、海外では累計3000万DLと、国内外の市場で存在感を示している。そんな同タイトルの衰えない人気の「秘訣」は、どこにあるのだろうか。

本稿では、ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2018」において、FGOのプロデューサー陣が登壇した講演「FGO成長の軌跡 2015-2018」のレポートをお届けする。

FGOは、ゲーム会社「TYPE-MOON」が開発したPCゲーム「Fate stay/night」を出発点とした、「Fate」シリーズの最新作に位置づけられるアプリゲーム。TYPE-MOONとディライトワークスが協業し、Fateシリーズのキャラクターたちが登場する新規シナリオのRPGを開発した。発売元はアニプレックス、企画・開発・運営はディライトワークスが行っている。

ディライトワークスの庄司顕仁代表取締役社長、ローンチ後の運営指揮を担った塩川クリエイティブディレクター、リアルイベントの運営などを行う石倉正啓マーケティング部長の3名によって、FGOが生まれた経緯から、ローンチ後の運営方針の構築、そして現在の状況までが語られた。

3つのパートに分けて3名が講演を実施。講演内容を「物語」になぞらえ、同作のキャッチコピーをもじった副題がつけられていた

FGOのはじまりは「違和感」から

庄司顕仁代表取締役社長が語ったのは、FGOのはじまりについて。ディライトワークス設立前にTYPE-MOON代表の武内崇氏から、Fateを題材にしたスマホゲームについて意見を求められたのがきっかけとなった。

庄司氏が相談を受けた際に見た企画書。内容はFGOと異なり、メインライターの奈須きのこ氏の多忙を理由に、シナリオ要素はほぼなかった

この相談を機にFateシリーズに触れた庄司氏は、ゲームの売上本数とコンテンツパワーに「違和感」を感じた。この内容ならもっと売れていいはずなのに、実売数と差が開いているという印象を受けたという。

Fateシリーズの年表
Fateシリーズのゲームソフトの売り上げ本数

だがそのことについてTYPE-MOON側にヒアリングしてみると、「Fateはニッチなコンテンツだから、現状の売り上げが妥当」と考えていることがわかった。

庄司氏はきっかけさえあれば、Fateが生涯の1本になる人はもっと大勢いると考え、「Fate」を次のステージに進めるべきではないかと熱弁。結果として、Fateのスマホゲームプロジェクトをあらためて検討する運びとなり、ゼロベースから企画を構築することになった。

リスタートにあたって、骨子とゴールの設定を行ったが、「Fateらしさ」は何なのか、という壁にぶつかったという。さまざまなFateシリーズの要素を分解していった中で、最終的に「Fateらしさ」は、シナリオライターの奈須きのこ氏だと結論づけた。

Fateらしさをつかさどる要素は、同作シナリオライターの奈須きのこ氏という結論に

捨てる、プロデュース

ここで塩川洋介クリエイティブディレクターにバトンタッチ。開始早々、FGOリリース当初の状況を表した図をスライドに出したことで場内はどよめいた。

ローンチ当初の稼働状況を示すスライド。ファンの間では有名な1枚に会場はざわめいた。メンテ時間を表す赤一色のなかに、プレイ可能な時間はほんの少しだけと、控えめに言って悲惨

ローンチ当初にログインできない状況が長く続いたことについて、「誰もが道を見失いながら必死にもがいていた」と表現した。

「FGOとは?」という問いに対する5つの答え

塩川氏はローンチ後の、こうした難局にあったFGOの開発チームに途中参加した。そこでまず、「FGOとは?」ということを再定義したと語る。

具体的に言えば、シナリオの平均的な長さなど、業界内の常識にとらわれないストーリー展開や、英霊のレアリティごとのリソース振り分けをやめ「全員が主役」として扱うこと、またFGOをリアルタイムで楽しんでいるユーザーに向けた施策を実施することなどが、この定義によって決められていった。

その結果、平均MAU(マンスリーアクティブユーザー)も、平均月別売り上げの年度別推移も増加の一途をたどった。

MAUの推移。2016年~2017年に特に顕著な伸びを示している
年度別売り上げもMAUと同様に伸長している

塩川氏は、こうした成長はチームの努力の結果としつつ、クリエイティブのプロデュースを行う観点でいえば、「捨てる、プロデュース。」にその秘訣があると語った。先述の再定義した項目は、裏返せば何かを「捨てる」ことになると解説し、場を締めくくった。

ゲーム「以外」で楽しませる

最後に、マーケティングディレクターの石倉正啓氏が登壇。FGOの内容にちなんで、マーケティングの方法について「魔法」(マーケティング方法=マ法)と表現して紹介した。

マーケティングの方法を「魔法」と言い換えて紹介

2017~2018にかけて、FGOはゲーム上のみならずリアルイベントをやアニメ特番など、毎月何かしらの企画を展開。イベント開催情報を含め、日々Twitterでつぶさに情報を発信した。

開催したイベントの様子
2017年後半からイベント開催を強化、2018年に入ってからは毎月何かしらの催しが行われている

また、「新たな驚きを提供」するため、VRコンテンツやプロジェクションマッピングなどの新規性の高いコンテンツの横展開を実施。リアルイベントで登場する着ぐるみとして、FGO作中のグラフィックではなく、かなり毒の強い表現で知られる公式漫画「マンガで分かる!Fate/Grand Order」を立体化したものを採用するなど、ユーザーを驚かせる企画を用意したことを明かした。

そして、石倉氏は「バスター石倉」として自らニコ生やラジオに出演し、ユーザーと直接ふれあう機会を持っている。イベントの際、手渡しで配布している「Busterシール」の配布数が7000枚を超えたという。

石倉氏がイベントなどで手ずから配布している「Busterシール」

最新のトピックとして、人を動かす大魔法「マツリ」と称して、7月28・29日に行われた大規模ファンイベント「FGO Fes.2018」の実績を発表した。イベント動員数は2日間合計で3万4972名。イベント後にTwitterのトレンドをジャック、配信番組の視聴数は340万を超えたほか、過去最高のDAU(デイリーアクティブユーザー)を記録したという。

「FGO Fes.2018」当日の様子
「FGO Fes.2018」実績一覧

石倉氏は、ローンチから3年が経過してなお成長し続けるには、「ゲーム以外」を多彩な「魔法」でプロデュースすることが大切であると明言。そして、広告代理店に委託するのではなく、社内でこうした「魔法」を仕掛けることが重要であるとも付け加えた。

セッションの締めくくりには、塩川クリエイティブディレクターが、今後プロデュースする人が変わることがあっても、企業理念「ただ純粋に、面白いゲームを創ろう。」にのっとってFGOの開発を続けていくとコメントした。

3年目に突入し、アーケード版の展開も始まったFGOというIPが、今後どこまで広がりを見せるか、注目していきたい。

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いつかは買いたい? 安東弘樹、アストンマーティン「DB11」に乗る!

2019.03.20

アストンマーティンのV8エンジン搭載車「DB11」に試乗

懐古趣味とは無縁、「DB」のデザインは現代の方がカッコいい

車中で「なぜ運転は楽しいか」を自問自答

日本自動車輸入組合(JAIA)の試乗会を訪れている安東弘樹さん。次に乗るのはアストンマーティンの「DB11」だ。憧れる人も多いであろう歴史ある英国製スポーツカーに、安東さんは何を思うのか。

※文と写真はNewsInsight編集部の藤田が担当しました

安東さんと「DB11」

エンジン信者ではなくとも感じる音のよさ

DB11はアストンマーティンのグランドツアラーで、安東さんが乗ったのは4リッターV型8気筒DOHCツインターボエンジン搭載モデル。最大出力は503hp、最大トルクは675Nmで、停止状態から時速100キロへの加速はわずか4秒という速いクルマだ。トランスミッションは8速オートマチック(AT)。オプションを含まないメーカー希望小売価格は2,278万1,177円となっている。

試乗した「DB11」のボディサイズは全長4,705mm、全幅2,060mm、全高1,290mm。車両重量は1,705キロだ

編集部(以下、編):なぜDB11に乗ってみたいと思ったんですか?

安東さん(以下、安):新しいアストンマーティンに乗っておかないと、という気持ちがありました。他のブランドのように試乗会というものが開催されないので、なかなか機会がありませんし。

先ほど、テスラの「モデルX」に乗りましたけど、その後にDB11に乗ると、電気自動車(EV)とは違う加速を味わうことができますね。どちらが好ましいというのはないですけど。

:EVとは違って、エンジン音に迫力がありますね!

:確かに、いい音だとは思います。ただ、エンジン音の信者ではないので、そんなにうるさくなくってもいいというタイプです。大きさより質、という感じでしょうか。

:クルマのキャラクターに合った音がしてほしい?

:そうですね。

室内の作りは、ドイツ車と比べると違いを感じます。ドイツ車だと、例えば革張りのダッシュボードなどは“パンッ!”て張っている感じですけど、こちらは、良くも悪くも作りが緩いというか、革の表面にうねりのようなものが見てとれますね。

:生命感を表現している、とかですかね?

:どうなんでしょうねー。

:乗り心地はいかがですか?

:ダイレクト感が伝わってくるような作りになっているのは分かります。ただ、ダイレクト感を作り手の側で、どのくらい味付けするのがいいのか……クルマって、難しいですね! メーカーが味付けの部分で競い合うのはいいことだと思います。

:2,278万円という価格については?

:……なぜか今、一瞬、安いって思いました(笑)。

多分、これが理由だと思います。先日、ポルシェジャパンのサイトでコンフイギュレーターを使って、最新のポルシェ「911 カレラ 4S」に、必要だと思うオプションを選んでトータルの価格を見積もったら、2,000万円を軽く超えました……。

DB11もオプションを加えたら、金額は跳ね上がるとは思いますが、ポルシェは3Lターボで最大出力450ps、最大トルク530Nmだったのに対して、DB11は4Lターボで503ps、675Nmだったので、それらを比較して、そう思えたのかもしれません。

「DB11」の価格を聞いて、一瞬だけ「安い」と思ったという安東さん

昔のクルマと今のクルマ、カッコいいのはどっち?

:アストンマーティンといえば、ボンドカー(映画「007」シリーズに登場するジェームズ・ボンドが乗るクルマ)のイメージはありますか?

:ありますねー! 一時はBMWになったりしてましたけど、アストンマーティンを復活させましたもんね。最近は、物語にとって必然性がないのに、ボンドカーを無理やり出している感じがあったんですけど、新しい作品ではアストンマーティンが大活躍してました。まあ、本来は目立ってはいけないスパイが乗るクルマではないですけどね(笑)

:「007 ゴールドフィンガー」に登場した初代ボンドカー「DB5」もカッコよかったですもんね!

:「ゴールドフィンガー」も見たんですけど、私に懐古趣味がないので、今のDB11の方がカッコいいと思います。DB5って、今のクルマに比べると、少し“ずんぐりむっくり”しているというか。

:純粋に、カッコよさで比べた場合、現行モデルの方に軍配が上がると?

:そうですね。ただ、日本車は残念ながら昔のクルマ、特に60年代~70年代の方が圧倒的にカッコいいですけどね。

純粋にカッコよさで比べた場合、初代ボンドカー「DB5」よりも試乗中の「DB11」に軍配が上がるというのが安東さんの感想

:アストンマーティンのイメージは?

:好きでした。歴代のクルマには、必ずマニュアルトランスミッション(MT)の設定があったので、乗りこなせたら格好いいだろうなとは思ってました。

:いつかはアストンマーティンを買いたいと思いますか?

:以前は思ってました。でも今は、乗って満足してしまったというか、「これが欲しい!」という感じではないです。スポーツカーの場合、どうしても、MT車にしか食指が動かないんです。DB11って確か、本国にもMTの設定はないですもんね。

:そうすると、現在の愛車であるポルシェ「911 カレラ 4S」を乗り換えるとしたら、どんな選択肢がありますか?

:“992型”の「911 カレラ 4S」()で、右ハンドルのMTって感じですかねー。

【編集部注】次に発売となる新しい「911 カレラ 4S」。つまり、同じクルマの新型をリピート購入したいということ。

:他のメーカーに候補はないですか?

「メガーヌ R.S.」(ルノー)のMTなんかいいですね!

もし、DB11がMTだったとしても、うまくスポーツ走行をする自信はないんですけど、日常でスポーツカーを楽しむという意味では、MTしか選択肢に入らないんです。

なぜステアリングを切っているだけで楽しいのか

:(箱根ターンパイクを走行しつつ)加速って、どうしても慣れてしまいますね。

:結局のところ、速いか遅いかということですしね。

:だとすると、もうテスラなどの電気自動車にはかなわないですもんね。そうすると、操作を楽しむとか、気持ちはそっちにシフトするわけで。

DB11は、トルコン8速ATもよくできていて、十分にいいクルマなんですけど、なんでしょう、どうしてかは分からないんですけど、ひょっとすると、そのうち飽きがくるかもしれないと思ってしまうんです。MTの運転だけは飽きないですからね(笑)

それにしても、こうやって右に左にステアリングを切っているだけなのに、「何が楽しいのかなー?」って、たまに思うこともあるんですけど、なぜだか楽しいんですよね。クルマに興味のない人には、「何が楽しいの? 危ないだけでしょ?」と思われるかもしれないんですけど。

クルマの運転って、興味のない人からすれば、場合によっては悪意がなくても法律的に罰せられるし、命の危険すらあるのに、何が楽しいのか理解できないでしょうね。ただ、なんなんでしょう、とにかく楽しいんですよねー! こういうワインディングロードを走らなくても、普通に、高速道路で制限速度内で走っていても、車窓の景色が変わっていく様子とか、大きな物体を自分で操る感覚が、たまらないです。

ステアリングを右に左に切っているだけで楽しいという安東さん

DB11に乗りながら、なぜクルマの運転は楽しいのかと自問自答を始めた安東さん。助手席から見ていると、その問答自体がすでに、楽しげに見えた。次に乗るクルマは、ポルシェを買い替える場合の選択肢として名前の挙がった「メガーヌ R.S.」だ。

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アウディが新型「A6」を発売、大攻勢の2019年は注目モデルが続々

アウディが新型「A6」を発売、大攻勢の2019年は注目モデルが続々

2019.03.20

8世代目に突入したアッパーミドルセダン「A6」

「アウディ クワトロ」のDNAを受け継ぐエクステリア

最新テクノロジーよりも大切なユーザー目線

アウディ ジャパンは新型「A6セダン」およびワゴンタイプの新型「A6アバント」を3月20日より発売する。車両本体価格は「A6セダン」が920万円~1,006万円、「A6アバント」が955万円~1,041万円。フルモデルチェンジを経たアウディ伝統のアッパーミドルセダン(おおよそ全長4,800mm以上のクラスの高級セダンで、いわゆるEセグメント)は、同社3シリーズ目となる電動車として登場した。

新型「A6」の発表会に登壇したアウディ ジャパン代表取締役社長のフィリップ・ノアック氏。A6は2019年3月20日から全国のアウディ正規ディーラーで販売する

アウディにとって3作目となる電動車

「A6」は1968年にデビューしたアウディのアッパーミドル(中大型クラス)セダンの流れをくむモデル。今作は初代モデル「アウディ100」から数えて8世代目にあたる。「アウディ100」と「A6」の両シリーズを合わせた累計販売台数は820万台。新型のグレードは、「A6セダン」「A6アバント」ともに「55 TFSI quarto S line」と「55 TFSI quarto debut package」の2種類だ。

「A6セダン」は「55 TFSI quarto S line」が1,006万円、「55 TFSI quarto debut package」が920万円
画像3:「A6アバント」は「55 TFSI quarto S line」が1,041万円、「55 TFSI quarto debut package」が955万円

アウディは「A8」「A7」に続き、新型「A6」に電動化技術を組み込んだ。同社は2019年に6車種のプラグインハイブリッド車(PHV)を導入し、2020年末までに合計12車種の電動パワートレイン車をラインアップする電動化戦略を掲げているが、A6の電化はその一環だ。

A6のパワーユニットは、いずれも3.0リッターV6ターボエンジンにマイルドハイブリッドテクノロジー(MHEV)を組み合わせる。この3.0リッターTFSIユニットは、最高出力340ps/5,200-6,400rpm、最大トルク500Nm/1,370-4,500rpmを発揮する。「A6セダン」が停止状態から時速100キロまでの加速に要する時間は5.1秒(欧州仕様参考値)だ。

「アウディ クワトロ」の遺伝子を受け継ぐエクステリア

発表会でノアック社長が「アウディ車にとって重要なメッセージ」と語ったのがデザインだ。2018年にフルモデルチェンジして登場した「A8」「A7」と同じく、新型「A6」も新たなアウディのデザイン言語を体現しており、「ピンと張った面、キリッと尖ったエッジ、目を引くラインなどが特徴」(ノアック社長)だという。

「A6セダン」のフロントマスク
ボディサイズは全長4,950mm、全幅1,885mm、全高1450mm、ホイールベース2,925mm。長いボンネット、ロングホイールベースなど、造形美が光るプロポーションとなっている

従来モデルよりワイドかつ低く配されたシングルフレームグリルに、フラットなヘッドライト。フロントマスクではエアスポイラーを備えた大型のサイドエアインテークも目を引く。サイドビューは先代モデルと比べて引き締まった印象。力強く張り出したホイールアーチ上の輪郭、長く伸びたルーフラインなど、「アウディ クワトロ」のDNAを受け継いでいることを確認できるポイントは随所で発見できる。

この新たなデザイン言語を読み解くのであれば、バランスのとれたエクステリアプロポーションでエレガンスさを、フロントマスクの造形でスポーティーさを演出している、といったところだろうか。

アウディが考えるユーザー中心の開発とは

「A6を日本市場に導入できることをとても嬉しく思うとともに、誇りに思います」と述べたノアック社長は、日本におけるアウディの戦略にも言及した。

アウディ ジャパンの戦略を語るノアック社長

最初に言及したのが商品攻勢だ。今回の新型「A6」に加えて、新型「RS4アバント」、アウディ ジャパン初のクリーンディーゼルエンジン搭載車となった新型「Q5 40 TDI クワトロ」を発表するなど、積極的な姿勢が目立つアウディ。2019年は今後も、ほぼ毎月、新モデルを投入する予定だという。アウディ初の電気自動車(EV)「e-tron」や新たなセグメントへの参入となる「Q8」など、注目度の高い車種も発表の時を待っている。

そして、ノアック氏が強調したのが、ユーザーを中心に据える「カスタマー・セントリシティ」という考え方だ。

「A6セダン」のコックピット。ドライバー正面とセンターコンソール上部、さらにセンターコンソール下部の3カ所に大型ディスプレイが設置してある

この言葉、ノアック社長は単なる顧客満足度の向上という意味では使っていない。その真意として同氏は、「アウディブランドは新しい技術を駆使し、新たな価値あるものを作り出していきます。ただ、アウディにとってテクノロジーは重要ですが、それ以上に大事なのは、お客様の視点です」と説明した。

どれだけ優れた技術であっても、ユーザーに必要とされなければ、それは不要な技術といえる。新型「A6」は最新のテクノロジーを搭載するが、快適性の向上やドライバーサポートアシスタントシステムの充実、安全性の高さなどは、いずれもユーザーに望まれる技術である。新型車が登場すると新たな機能に注目が集まりがちだが、重要なのは、その機能がユーザーの求めるものであるかどうかだ。

最後にノアック氏は、「今年は本当にエキサイティングな年になると思います。この1年をぜひ、アウディとともにお楽しみください」と語り、記者発表を締めくくった。

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