硬貨換金サービス「コインスター」のCEOに聞く、「アジアを日本から攻めた理由」

硬貨換金サービス「コインスター」のCEOに聞く、「アジアを日本から攻めた理由」

2018.08.08

小銭を紙幣に両替する端末「コインスター」

アジアでは日本が初進出国だが、その決め手は?

キオスク端末の中身も見せてもらった

出張や旅行でアメリカなどを訪れた際、スーパーマーケット等で、「コインスター」なるキオスク端末を見かけることがあった。一見するとATMのようなこのマシンの正体は、硬貨を入れると紙幣やオンラインギフトポイント等に替えることのできる「コイン換金機」だ。

そんなコインスターが今夏、日本に上陸した。

アメリカで誕生したコインスターは、現在カナダやイギリス、アイルランド、ドイツ、スペイン、イタリア、フランスなど、世界の大手小売店に約2万台のキオスク端末が設置されている。

そんな同社がアジア圏初の進出国として選んだのが、日本だった。その決め手となったのは、一体何だったのだろうか。

今回、コインスターのCEOであるジム・ギャリティ氏に、サービスの概要や日本進出に至った経緯などについてお話をうかがった。また、実際のキオスク端末の内部を公開するデモンストレーションをして頂いたので、紹介する。

コインスターのCEO、ジム・ギャリティ氏

――まずは、コインスターのサービス概要を教えて下さい。

コインスターは、一言でいえば硬貨を紙幣に替えるというサービスで、開始から27年間親しまれています。スーパーマーケットなどに設置されたキオスク端末に、家にたまっている普段使われていない硬貨を投入して現金化したり、あるいはその店舗が提供する商品に替えたりできるものです。

現在、9カ国で2万台が導入されています。我々が展開地域をセレクトする際は、「現金を使う習慣が残っていること」「硬貨の流通量が多いこと」「使われなくなった硬貨を再び流通させる環境があること」という3つの要素を念頭に選んでいます。

貯蔵硬貨を再び流通させることで、国は硬貨を製造するコストが下がりますし、利用者も使われなくなった硬貨を現金として使えるというメリットがあります。また、小売業者も利用者を増やしたりリピーター率を上げることが期待できます。

日本は我々にとって非常に興味深い場所です。硬貨の流通量は米国とほぼ同じですので、同程度の硬貨がキオスク端末で取引されるのかどうかを注視しています。

コインスターのキオスク端末

――現状、日本ではコインスターのようなサービスはまだ普及していません。既に展開している地域で「銀行で両替する」よりもコインスターを使うようになったポイントはどこにあったのでしょうか?

現金を利用する習慣のある国の人々は、あまり銀行を積極的に利用しません。硬貨を銀行で両替する場合、一定の硬貨の量をキチンと包んで持っていかなければならないなど、色々な手続きが必要ですし、銀行が開いている時間も限られています。

それに対しコインスターは、朝早くから夜遅くまで毎日開いているお店にあるキオスク端末で、自身の操作によってキャッシングできます。

――日本は「興味深い国」ということですが、アジアで最初の展開国として日本を選んだ理由というのは? 

最大の理由は、やはり流通している硬貨を含めた現金の額です。そして、日本は小売店舗のサービスがネットワーク化され、非常に安定しています。したがって、ひとつの小売業者に展開するだけで何百というロケーションにキオスク端末を設置することが可能となります。

もちろん、言語や文化はまったく異なりますが、アーキスカイさんのような地元のパートナーもありますし、現在は他のパートナーとの話も進めています。そうした意味で日本はコインスターを展開するには良いところですし、学んでいこうと思っています。

コインスターの使い方はシンプル。画面をタップし、サービスを開始する。現時点では日本で利用できるのは「換金」のみ。その際に、硬貨の総額の9.9%(消費税を含む)の手数料が差し引かれる
硬貨をトレイに入れ、赤いハンドルを持ち上げながら、受け口へ硬貨を流し込む
返却されたコインを確認し、計算が終わったら「終了する」をタップする
取引が完了すると、引換券が発行される。当日の4時間以内に店舗内のサービスカウンターに持っていくと紙幣に変換できる

――仰るとおり、日本には商業施設が数多くありますが、今回、最初に導入した商業施設として、主に地方都市で展開している「アピタ」を選んだ理由というのは?

アピタを運営するユニーさんは、我々コインスターのサービスを信頼して頂いている、とても革新的な企業です。アピタを選んだのは基本的にユニーさんの「顧客に新しいサービスを届けたい」という意向によるものです。そして今回、キオスク端末を設置した3店舗(アピタテラス横浜綱島、アピタ長津田店、アピタ戸塚店)は、テスト導入となります。

7月27日、ユニーが運営する総合スーパー「アピタ」の3店舗(アピタテラス横浜綱島、アピタ長津田店、アピタ戸塚店)に先行導入された。

――欧米と日本では、硬貨のラインナップが違いますが、日本での展開に際して日本向けにキオスク端末を改良した部分、あるいは欧米の硬貨との扱いで異なる部分があれば教えて下さい。

世界中で導入されているコインスターのキオスク端末そのものは、すべて同じ仕様なのです。ヨーロッパにあるマシンでもやろうと思えば日本円を認識できますし、日本のマシンでもヨーロッパの硬貨を認識することは可能です。

キオスク端末の内部。センサー(紫色の部分)で硬貨の種類を判別し、毎分600枚の速さで枚数や金額を算出する。なお、硬貨の判別は、金属の種類によって異なる微弱な電磁波を読み取っているとのことだ。
投入された硬貨は金庫タンクに格納される。当然ながらずっしりと重たい。

――既に展開されている国では、硬貨をお札に替えるか、あるいは電子マネーに交換するかを選べるようですが、現状はどちらを選ぶユーザーが多いのでしょうか?

アメリカではこのサービスを27年間続けていますが、97パーセントのユーザーがお札に交換していて、電子マネーに交換するのは3パーセントです。

人口構成が多様ですので、提供するサービスの内容も多岐にわたり、アメリカではコインスターのキオスク端末が銀行などの金融機関にも設置されていますが、こうした場所でのユーザーは「硬貨を自分の銀行口座に入れる」ことを選択します。

――銀行にも設置されているのですね。さまざまな場所や国でサービスを展開するにあたって、苦労した手続きはありますか?

国によってもそうですが、小売店によっても状況が異なります。何台のキオスク端末を導入するのか?収益を何割シェアするのか?などを交渉していくのですが、その部分に関しては比較的簡単です。

最も難しいのは、入れられた硬貨をマシンから取り出し、業者に持っていき、銀行まで届けるという作業の手続きが煩雑で苦労します。

――日本ではどこか特定の銀行と提携を結ばれているのでしょうか?

現時点では特定の銀行との提携はしておりませんが、動向によってどの銀行を提携するのがベストなのかを判断していきたいと考えています。アメリカでは、硬貨を引きうけてくれる複数の銀行と提携しています。

――最後に、今後、日本で目標としている設置台数、あるいは設置を予定している設地域などを教えて下さい。

できるだけ多くの場所に設置したいと思います(笑)。可能性としては、おおよそ3000~4000ヶ所に展開することが可能だと考えています。地域としては、都市と地方の両方に設置したいと考えています。

――ありがとうございました。

コインスターのキオスク端末とジム・ギャリティ氏
あらゆる面で様変わり!  新型「デリカ D:5」試乗で感じた格段の進歩

あらゆる面で様変わり! 新型「デリカ D:5」試乗で感じた格段の進歩

2019.03.26

三菱自動車の新型「デリカD:5」に試乗

顔つきの変化に目を奪われがちだが中身もすごかった

本質を追求する三菱自動車の着実な技術開発が奏功

三菱自動車工業が2019年2月に発売した新型「デリカD:5」は、印象をガラッと変えたフロントマスク(顔)に注目が集まりがちだが、注目すべきはその中身だ。三菱自動車らしく本質を追求した改良により、クルマの性能は先代に比べ格段に進歩している。その出来栄えを試乗で確かめてきた。

三菱自動車の新型「デリカD:5」

12回目の改良で大幅に進化した「デリカD:5」

三菱自動車工業の「デリカ」が誕生したのは1968年のこと。その車名は「デリバリーカー」に由来しており、目的地まで人や物を運ぶクルマとして当初は商用を主体としていたが、翌1969年には9人乗りの「デリカコーチ」という乗用の車種が登場した。そして一昨年、デリカは誕生から50周年を迎えた。

左が初代「デリカ」、右は改良前の「デリカD:5」

現在の「デリカD:5」はデリカの5代目ということで、この名が付いた。50年を超える歴史の中では、1982年の2代目で早くも4輪駆動車を設定し、ディーゼルエンジンを搭載した。この2つは、今日もD:5を特徴づける要素となっている。

3代目までは「キャブオーバー」といって、エンジンを運転席下に搭載するワンボックス車の形態だったが、4代目からは客室の前にエンジンを搭載するミニバンとなった。そしてデリカD:5は、2007年のモデルチェンジによって登場し、すでに12年の歳月を経ようとしている。この間、三菱自動車は11回も一部改良を実施していて、今回が12回目となる。歴代デリカは1つの車型を長く継承する傾向にあったが、ことに今回の改良では、大きな進化を遂げたと感じる。

2019年2月に発売となった最新のデリカD:5は、外観の輪郭は従来のままだが、ことに顔つきが大きく変わり、押し出しの強い造形となった。その効果は、例えば今回の試乗で、大型トラックがやや無理な車線変更をしようとした際、ミラーに映るデリカD:5の顔を認識し、一瞬、動きを躊躇した様子にも見てとれた。この造形は、三菱が2015年の「アウトランダー」以降、フロントの共通性として各車で採用している「ダイナミックシールド」の概念に基づいた変更である。

改良を経て大幅に変わった「デリカD:5」の顔つき

またフロントの造形は、主に市街地などでの利用が多い顧客向けに新しく車種設定した「アーバンギア」と、標準仕様といえる「D:5」とで異なる意匠を採用している。

こちらが「デリカD:5 URBAN GEAR(アーバンギア)」。「D:5」には4つ、「アーバンギア」には2つのグレードがあり、価格は384万2,640円~421万6,320円となっている

いずれにしても、この大胆な顔つきの変更が注目されがちだが、それ以上に今回の改良は、走行性能や上質さといった面での進化が大きく、格段の進歩と驚かされるほどであった。なかでも、ディーゼルターボエンジンの改良と、変速段数を6速から8速へと増やしたオートマチックトランスミッション(8速AT)の効果は絶大だ。

SUV顔負けの悪路走破性に上質な乗り心地をプラス

エンジンの基本は変わらないが、新たに「尿素SCR」と呼ばれる排ガス浄化装置が取り付けられ、その精度が高まった。走行のための燃料である軽油のほかに、排ガス浄化用の尿素水溶液を補給する手間は増えるが、いまやディーゼルの排ガス浄化は尿素SCRなしでは語れない時代となっている。

その上で、エンジン内部の摩擦損失を減らしたり、燃焼室の改良や新型燃料噴射装置を採用したりするなどの改良により、最大トルクを増大し、アイドリングストップ後の再始動性を改善している。

2.2Lコモンレール式DI-D(ダイレクト・インジェクション・ディーゼル)クリーンディーゼルターボエンジンを搭載

8速ATは発進で使う1速のギア比を大きくして力強さを上げ、それ以後のギア比は従来の6速に比べ小さくすることで、滑らかかつ燃費に効果的な変速を可能にしている。

車体は、もともとデリカD:5の特徴であった「リブボーンフレーム」と呼ばれる骨格構造に加え、車体前部の剛性を上げる改良が施された。4輪駆動による悪路走破で、SUVの「アウトランダー」や「パジェロ」などに引けを取らない性能を発揮するデリカD:5は、強靭な骨格構造により、大きな凹凸のこぶ路面で、前後のタイヤが対角線上で持ち上げられ、車体にねじれが加わった状態でも、後ろのスライドドアを開閉できる車体剛性を持つ。それが他では真似できない特徴の1つだった。そこに車体前部の剛性の強化が加わり、舗装路での走りの上質さが改善されたのである。

試乗をしてみると、それらの改善が、D:5の走りを格段に進歩させていた。

新型「デリカD:5」および「アーバンギア」のボディサイズは、全長4,800mm、全幅1,795mm、全高1,875mm、ホイールベース2,850mm、最低地上高185mm。車両重量はグレードによって違うが1,930キロ~1,960キロだ

試乗で実感、性能は「様変わり」

ディーゼルターボエンジンは、始動後にディーゼルらしい音を発生させるが、軽やかに聞こえるので嫌な気分にならない。1,900キロを超える重い車体であるにもかかわらず、4輪駆動車であることから、発進時の動き出しは軽やかだ。その際もエンジンはうなることなく、ほぼアイドリング回転に近いところで走り出した。

エンジン内部の摩擦損失が軽減されたこと、同時にトルクが増大されたこと、さらには8速ATの1速ギア比が大きくなり、ギア比の力でエンジンを助ける効果などにより、このスムーズな発進が実現できたのであろう。

また今回、パワーステアリングが電動化されたので、発進してすぐに曲がる場面でも、クルマは軽やかに進路を変えた。

パワーステアリングは油圧式から電動に変わった

この走り出しの時点で、すでにデリカD:5の大きな進化を実感した。さらに、アクセルペダルを踏み込んで加速させていくと、わずかなペダルの踏み込みで速度を増していく。しかも、速度が上がるに従って、ディーゼル音は気にならなくなるほど静かになり、快適だった。8速ATの効果でエンジン回転を上げ過ぎないこともあるし、防音や吸音を増した車体の効果も静粛性に効いている。

高速道路に入っても、エンジンやトランスミッションの効果、また快適な室内の様子は変わらない。時速100キロで走行中のエンジン回転数は、アイドリングから少し上の毎分1,500回転ほどでしかない。従来のディーゼルエンジン車では、この速度で巡行するには騒音が大きく、音に疲れる印象があったが、様変わりである。

走り出しでも高速道路でも改良の効果が感じられた新型「デリカD:5」

乗り心地も、車体前部が強化されたことにより、路面の凹凸を乗り越えた際の衝撃が緩和され、改善されたことを実感した。走行感覚も乗り心地も、明らかに上質なミニバンとなった。この快適性であれば、D:5でもっと遠出をしたい気持ちにさせられるはずだ。

「様変わりした」というのが、まさしく適切な評価だろう。そこには、モデルチェンジによらず、実績を踏まえて一歩ずつ改良を加えていく三菱自動車のよさが現れている。

先進的だが着実、三菱自動車の技術開発

三菱自動車は2000年のリコール問題や2016年の燃費不正などを経験し、今日に至る。社内の隠蔽や規律違反などを抱えながら、一方で、技術開発においては先進的な取り組みを続けてきた側面がある。

1996年の直噴ガソリンエンジンの量産化や、同年の電子制御を活用した4輪駆動力制御などで、三菱自動車は先駆的な技術開発力を発揮してきた。同時に、1970年代からのラリー競技への出場や、1980年代からの「ダカールラリー」(パリダカ)出場などにより、悪路走破性のみならず、舗装路での俊足の走りを追求してきた歴史がある。

今日、三菱自動車は電動化とSUVに的を絞った商品展開で、存在感を発揮しようとしている。その両方の技術を合わせた象徴的な商品が「アウトランダーPHEV」だ。同車は世界で最も売れているプラグインハイブリッド車である。

電動化とSUVにフォーカスする三菱自動車の象徴的な商品が「アウトランダーPHEV」だ

三菱自動車が力を注いできた4輪駆動についてはデリカの歴史の中で触れたが、電動化に関しても同社は、1966年に電気自動車(EV)の開発を開始し、2009年には世界初の量産EV「i-MiEV」の市販にこぎつけるなど、先駆的な歩みを進めてきた。

いずれの技術も世界の主要自動車メーカーが開発に取り組んでいるものだが、それを量産化し、一般へ市販して世に問うことを、三菱自動車は長年にわたり粘り強く続けている。さらに、その技術を一時的な流行で終わらせることなく、磨き続けるのが同社の特徴にもなっている。それを可能としているのは、そもそも同社が、本質的な原理原則を追求した技術開発にこだわってきたからなのであろう。

世界初の量産EVとなった「i-MiEV」の現行モデル

デリカD:5においても、例えば「車体剛性」のような、一見しただけでは消費者には分かりづらい部分において、「リブボーンフレーム」という本質的な剛性構造を採用することで、ミニバンとしては悪路走破性で抜きん出た性能に仕上げている。そこが土台となり、乗り心地が格段に改善しているのだ。

技術革新といっても、目新しさをやみくもに追うのではなく、本質的な課題解決の道を探ることが、長年にわたり技術を進化させ、磨き続けることを可能にする。今度のデリカD:5においても、まさにそうした三菱自動車の開発姿勢が発揮されたと実感した。すでにD:5を所有している人でも、今回の改善には驚き、食指が動くことだろう。

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3月18日からの3日間は、アップルの新製品ラッシュとなった。「iPad Air」と「iPad mini」の新型を皮切りに、19日には「iMac」、20日には「AirPods」を立て続けに発表し、世界的に話題を巻き起こした。

iPad製品群に「iPad Air」と「iPad mini」の新モデルを追加

個々の製品はいずれも既存モデルのアップデートにとどまっており、見た目の変化も少なく地味な印象だ。果たしてアップルの狙いはどこにあるのだろうか。

目立ったわりにアップデートは地味

今回アップルが発表した製品に共通しているのが、見た目に大きな変化はなく、中身のアップデートにとどまっている点だ。

新しいiPad AirとiPad miniは、いずれも既存モデルとサイズや画面の大きさがほとんど同じだ。最新世代のiPad Proはデザインを一新したのに対し、2つの新製品は既存モデルの金型や部品を流用しやすい構造となっている。

新型「iPad Air」の見た目はiPad Pro 10.5とほとんど同じだ

専用ペンの「Apple Pencil」も第1世代の対応にとどまっている。第2世代のペンは無線充電方式になっており、これに対応させるとなればiPadのフルモデルチェンジは避けられなかっただろう。

プロセッサーはiPhone XSやXR世代の「A12 Bionic」を搭載した。この点についても、スマホ需要が伸び悩む中、販売不振が指摘されるiPhone XRのプロセッサーを流用したのではないかと邪推したくなるところだ。

新しいiMacは最新の第9世代Coreプロセッサーを搭載したものの、基本デザインは従来モデルから変わっていない。AirPodsの再生時間は最大5時間のままだが、新チップの搭載で接続性が高まり、ワイヤレス充電のケースが加わった。

ディスプレイ一体型「iMac」の新モデル

 

新しい「AirPods」はワイヤレス充電対応モデルも

いずれも既存モデルの順当なアップデートだが、3日連続という異例の発表スタイルを採ることで、発表会の中に埋もれることなく注目を浴びることに成功したと言えるだろう。

新生活には朗報、ビジネス利用もお手軽に

新しいiPad AirとiPad miniに期待されるのが、ペン入力への対応や低価格化によるビジネス利用の拡大だ。

小型タブレットのiPad miniは、主にコンテンツの再生用途に使われてきた。だがスマホが大画面化する中で、再生用途だけでは買い換え需要が伸び悩んでおり、2015年のiPad mini 4を最後に製品投入が途絶えていた。

これに対して、第5世代となる新モデルは専用ペンの「Apple Pencil」に対応したことで、ビジネス利用の可能性が広がっている。メモ用途に最適なサイズとして、iPad miniの対応を待っていた人も多いのではないだろうか。

 

第5世代のiPad miniはペン入力に対応した

新iPad Airは、専用キーボードの「Smart Keyboard」に対応した最も安価なモデルになる。ペンとキーボードを合わせて購入しても10万円に収まるようになり、ビジネスパーソンや学生に訴求する価格帯に降りてきたといえる。

iPadのビジネス利用にあたっては、iOSの機能やアプリ対応の面で課題が多い。だが、低価格帯のiPadが登場したことは、春からの新生活に合わせてiPadの購入を検討していた人には朗報だろう。

2018年に登場した最新のiPad Proは、プロのクリエイター用途などハイエンド寄りになっていた。その中で登場した新しいiPad AirとiPad miniは、ビジネス用途をカバーするメインストリームの製品として売れ行きに注目したい。

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