購入検討リストに伏兵あらわる? 安東弘樹、トヨタ「カローラ スポーツ」に乗る!

安東弘樹のクルマ向上委員会! 第3回

購入検討リストに伏兵あらわる? 安東弘樹、トヨタ「カローラ スポーツ」に乗る!

2018.08.21

クルマ選びを進める安東さんに思わぬ候補車が!

「カローラ スポーツ」の何が気に入ったのか

“若者のクルマ離れ”にも一言

「意のままに動くからかな? すごく気持ちいい。好感が持てる」

トヨタ自動車の新型車「カローラ スポーツ」に試乗している時、安東弘樹さんが口にした言葉だ。「運転は快楽」と語る安東さんだが、このクルマに今後、マニュアルトランスミッション(MT)車が登場すると聞いて俄然、食指が動いたようだ。

※文と写真はNewsInsight編集部・藤田が担当しました

カローラが「全く別のクルマ」に

トヨタが開催した新型「クラウン」と新型車「カローラ スポーツ」の試乗会。長い歴史を持つトヨタの看板商品に立て続けに乗った安東さんは、「カローラの方が好きです、断然」(以下、発言は安東さん)と言い切った。

トヨタの新型車「カローラ スポーツ」

最初に乗ったカローラ スポーツは、最上級の「HYBRID G“Z”」というグレード。ハイブリッド(HV)システムを積む排気量1.8Lのクルマで、最高出力は98PS、最大トルクは142Nmだ。

乗り込むなり「標準でタコメーターがあるのはありがたい」と話した安東さんだが、それは「エンジンがどのくらい回っているか、常に把握していたいから」との理由から。ステアリングを握ると、「パドル(指でシフトチェンジできるパドルシフトという装置のこと)は付いてて欲しいなー!」とのこだわりも見せていた。

「標準でタコメーター」に安東さんは好感を持った(画像提供:トヨタ自動車)

走り出すと、「走り味には好感が持てる。MTが出るという話なので(8月2日に発売、試乗したのは7月初旬)、そこは期待したい」と楽しげな様子に。「ステアリングの応答性を含め、今までのカローラのイメージを完全に覆した。全く別のクルマ」というのが運転してみての印象だ。

このグレードで標準装備となる「スポーツシート」は、トヨタが出来栄えに自信を示すフロントシートだ。クルマの乗り心地については、途中休憩があったとしても、続けて「1,000キロ運転できるかどうか」だという独特の評価基準を持つ安東さんだが、このシートについては「座面が少し短いかな」としつつも、おおむね高評価だった。「フットレストも、いい位置にある」ので、「これなら疲れないかも」との感触を得たそうだ。トヨタはカローラ スポーツの開発にあたり、走りの面では「ずっと走っていたくなるような気持ちよさ」を目指したというが、その部分を安東さんも感じ取ったようだ。

「始めてカローラを格好いいと思った」

次に乗った1.2Lのダウンサイジングターボについては、パドルシフトでギアを変えても「あまりメリハリがない」と話していたが、走行モードを「SPORTモード」に変更して以降は「パドルに対するリニアな反応が出てきた」と印象が変わった様子。「HVより運転は楽しいが、願わくばCVTは『デュアルクラッチ』(ポルシェなどのスポーツカーブランドが採用するトランスミッション)にしてくれないかな」と独特の願いも口にしていた。

試乗の最中、同じく試乗中のカローラ スポーツとすれ違った際には、「純粋に格好いい。ヘッドランプの形とか」「生まれて初めてカローラを格好いいと思った」との言葉も。エクステリアカラーとしては「紺色」(ブラッキッシュアゲハガラスフレークという名称)が気に入ったという。

安東さんも気に入ったという「カローラ スポーツ」の外観

“若者のクルマ離れ”について安東さんの見解は

安東さんには好印象だった様子のカローラ スポーツ。このクルマでトヨタが狙うのは、カローラユーザーの若返りだ。

カローラはユーザーの平均年齢が60歳を超えるクルマになっていて、トヨタは今回の刷新で若い世代の取り込みを狙っている。セダンとワゴンに先行させる形で、新しく採用したボディタイプであるハッチバックのカローラ スポーツを発売したのも、トヨタがターゲットユーザーと位置づける「新世代ベーシック層」、つまりは20~30代の顧客にアピールしたいとの考えからだ。この目論見を安東さんはどう見たのか。

「(クルマに何を求めるかといえば)僕は『魔法の絨毯』、つまりは好きな時間に、好きな場所に連れて行ってくれるところ、それに尽きると思っていて、若い人もそういうツールがあったら嬉しいというのは変わらないと思います。だけど、若い人は『買えねーじゃん』と」。これが安東さんが想像する若者の本音だ。「スマホとか、他にお金の掛かるものがある」から、クルマのローンにお金を回す余裕がないのでは、と見る。

若者がクルマを欲しくても買えないのだとすれば、自動車メーカーはどんなクルマを作るかと同時に、どうしたら買ってもらえるような状況を作り出せるかにも知恵を絞らなくてはならないだろう

「僕らが20代前半の頃って、クルマくらいしかお金を掛けるところがなかった。今はスマホでデバイス代を払って、ゲームもやったりすると月々3万円とか。クルマのローン分がスマホ代に消える。そしたらクルマは買えない」。つまり、若者がクルマを買わない理由は、「単純に買えない」からだと安東さんは考える。「魔法の絨毯というクルマの良さはいまだに響くはず」だし、「タダならポルシェだって乗りたいだろう」とは思うが、「現実問題として、税金や駐車場代を含め買えない。維持できない」のが問題だというのだ。

「クルマを安くするしかないけど、それができないとしたら、税金を下げるとか超低金利ローンを設定する、自動車税は35歳未満は免除にする、それくらいしなければ若い人はクルマ、ましてや新車なんて買えませんよ」

“こみこみ300万円”で購入検討リストに

確かに、最初に試乗した「HYBRID G“Z”」というグレードは、車体価格こそ268万9,200円(税込み)だったものの、シートヒーター、ドライブモードをセレクトできる機能、販売店オプションのナビ(9インチ)などを含めると、総額は357万7,133円に達していた。後に乗ったガソリンエンジン車もオプション込みで280万円前後はする。全体としてクルマが高くなっている感じがしていたが、“大衆車”カローラの価格を見て、改めて実感は深まった。

クルマのオプションは、モノにもよるが結構な価格になる

とはいえ、ポルシェ「911 カレラ 4S」、ジャガー「F-PACE」に続く3台目のクルマを真剣に選んでいる最中の安東さんは、カローラ スポーツのMT車に「ちょっと、購入リストに上がるレベル」の期待を抱いたとのことだ。3台目候補はMINI(ミニ)「クラブマン」とマツダ「アテンザ」の2台に絞られたかに見えたが、ここへきて伏兵が登場した。

オプションを含めた価格で、クラブマンが600万円程度、アテンザが500万円程度というリストに、カローラ スポーツのMT車が全部込みで(おそらく)300万円くらいで加わるとなれば、悩む気持ちも分かるというものだ。「あの色(紺色)でターボエンジンなら考える。後は実用燃費がどのくらいか。かなり気持ちいいクルマだ」というのが試乗会の後に聞いた安東さんの感想。そんなクルマであっただけに、試乗後のエンジニアとの話もかなり盛り上がった。その模様は本連載の第4回でお伝えしたい。

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メディア露出多数、高まる「N高出身」への期待値

メディア露出多数、高まる「N高出身」への期待値

2019.03.22

ネットの学校「N高」の卒業式に潜入

開校時に入学したN高1期生が卒業した

世間の注目を浴び続けた生徒は、何を想う?

3月、角川ドワンゴ学園「N高等学校」の卒業式が東京・お台場にて開催された。

「ネットの高校」として、3年前に設立したN高。この日、2016年の開校時に入学した第1期生と、途中転入・編入した生徒をあわせ、計1593名が卒業した。3年前、『VR入学式』で世間を賑わせたこの学校を巣立つ卒業生たちは、N高での日々をどう捉え、今後はどのようなキャリアを描いていくのだろうか。

卒業式は2019年3月20日、お台場にて行われた

卒業式を彩る最新テクノロジー

N高は、ドワンゴとKADOKAWAの経営統合で誕生したカドカワが設立母体となり、2016年4月に開校された通信制高校だ。同校は開校後、2年次編入なども受け入れてきたため、これまでも卒業生を排出してきてはいたが、「1年生~3年生をN高で過ごした生徒」が卒業するのは、初めてのことだ。

卒業式には多くの報道陣も参加した。生徒にとって、「卒業式に記者がいる」「自分たちが卒業する様子がテレビやWebで取り上げられる」というのは不思議な感覚だろう。とはいえ、もう「VR入学式」に「ニコニコ超会議」へのブース出展(N高ではそれを「文化祭」と表現)などの経験を経て、メディアへの露出には慣れてしまっているのかもしれない。

そして、今回の卒業式も例によって独特だった。

卒業式は任意参加で、会場には袴や制服に身を包んだ生徒が集まる一方、その様子をライブ配信することで、会場に来られない生徒生徒も参加できる仕組みになっていた。会場のスクリーン上にはニコニコ生放送さながら、リアルタイムでコメントが表示されており、こうした演出は「N高らしい」といった印象を受けた。

卒業式の様子。オンライン参加者のコメントがスクリーンを流れる

中でも印象深かったのは、当日来られなかった生徒を代表して、米シリコンバレーに留学中の佐々木雅斗さんが「ロボット」に自分の顔を映して卒業証書を受け取ったシーンだ。

使用したのは、ANAが“未来の移動手段”として開発する、視覚・聴覚・触覚などを備えた、ユーザーの分身となるロボット「ANA AVATAR」。同校ではこのロボットを試験的に授業にも導入しているそうで、こういった最新のテクノロジーを使うあたりもN高らしい。

遠隔操作ロボット「ANA AVATAR(Beam Pro)」を用いて卒業証書を受け取った佐々木さん

と、テクノロジーにばかり目が行きがちではあるが、そもそも「高校生がシリコンバレーに留学している」という事実も驚くべき点だ。高校に通いながらも、シリコンバレーでビジネスを学ぶ――、というキャリアを選べるのは、学校という場所の制約を受けない、ネットの高校のメリットと言えるだろう。

卒業式にはほかにも「異色のキャリア」を持つ生徒たちが集まり、特に活躍した卒業生に対する特別表彰も行われた。

表彰を受けたのは、東京から鹿児島県に移住し、農業や水産業を手伝い地域活性化に貢献する白鳥優季さん、第18回アジア競技大会ジャカルタ・パレンバン「ウイニングイレブン 2018」eスポーツ 金メダリストの相原翼さん、N高のプログラムを最大限に活用し、スタンフォード大学やオックスフォード大学のサマープログラムに参加した冨樫真凜さんなど。その活躍の幅は広い。

さまざまな分野で活躍したN高生に対しては、特別表彰が行われ、記念品としてクリスタルトロフィーが贈呈された

メディア露出が多いがゆえに高まる期待値

N高を卒業した個性豊かな面々は、今後は大学進学、就職とさまざまなキャリアを歩む。

日本初で唯一N高にのみ実在するという「起業部」に所属し、かつ起業第一号として「Easy Go」という会社を創業している、鈴木颯人さんと山田陽大さんから「N高で過ごした時間」についてコメントをもらった。

「元々は地元の進学校に通っていたのですが、『自分が好きなことをしたい』『起業したい』という想いがあり、N高に入学しました。年齢や場所に縛られず、多くの人とコミュニケーションを取れ、充実した3年を過ごせました」(鈴木さん)

「以前通っていた学校が自分と合わず、ネットで見つけたN高で『ここだったら新しいことができるかも』と入学を決意しました。今振り返ってみて、やはり『この学校に来てよかった』と思います」(山田さん)

Easy Go代表取締役の鈴木颯人さん(左)と取締役の山田陽大さん(右)

2人に限らず、卒業生のコメントを聞いていくと「この場所で挑戦してみたい」という想いの元、N高を選んでいる生徒が多い印象だ。

普通の高校とは違い、メディアに露出する機会の多いN高での生活は、良くも悪くも、世間からの注目を浴びる。まだ高校生の彼らにとっては、その視線が時に辛く感じることもあっただろう。ただ、その一方で鈴木さんは「初めて会う方とお話しする際、『N高出身です』と言うだけで、会話が広がることがよくあります」とその知名度を好意的に捉えている。

若くして、覚悟を持ってN高という環境に飛び込んだ生徒たちは、周囲の視線を浴びつつ、たくましく成長してきたことだろう。「N高出身」というキャリアは、彼らにとって1つの大きな武器になりそうだ。

カドカワは新たに2019年4月から、「N中等部」も開校する予定だ。「ネットの学校」という、世間の注目が集まる新しいコンセプトの学校だからこそ、在校生・卒業生の動向は、今後もしばらくは注目され続けそうだ。

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スマホは「望遠」でデジカメに追い打ち? OPPOの10倍ズーム技術が面白い

スマホは「望遠」でデジカメに追い打ち? OPPOの10倍ズーム技術が面白い

2019.03.22

中国スマホメーカーのOPPOが独自のカメラ技術を説明

開発競争が続くスマホカメラ、トレンドは「望遠」へ

高倍率ズームスマホの登場で、デジカメの優位性に危機?

中国のスマホメーカーとしてシェアを急拡大するOPPOが独自に新開発したカメラ技術、「10倍ハイブリッドズーム」が面白い。実際に2019年の新機種からスマホへの搭載を進め、日本市場へも製品を投入するという。

OPPOが「10倍ハイブリッドズーム」技術を紹介

メーカー間の開発競争が続くスマホカメラだが、「望遠」が次のトレンドになりつつある。デジタルカメラに匹敵する10倍もの高倍率ズームを、OPPOはどのように実現したのだろうか。

1年で7機種を投入、気付いた「日本市場の難しさ」

OPPOは世界のスマホ市場で熾烈な4位争いを繰り広げている。サムスン、アップル、ファーウェイのトップ3社に続く集団の中で、2018年は中国Xiaomiに僅差で迫る5位になった(IDC調べ)。

OPPOは2018年、日本市場で7機種のスマホを発売した。OPPO日本法人の鄧宇辰社長は、これまでに国内販売チャネルを12に拡大し、あわせて認定修理店を全国に展開したことを挙げ、「日本のSIMフリー市場でいち早く成長するブランドになった」と振り返る。

オッポジャパン 代表取締役社長の鄧宇辰氏
2018年の1年間にスマホを7機種投入

2019年は国内展開をさらに加速する。日本の消費者に向けたコミットメントとして、件の「10倍ハイブリッドズーム」機能を備えたスマホや、FeliCa・防水対応のスマホ、新たに立ち上げたブランド「Reno」シリーズの市場投入を約束する。

また、話題の「5Gスマホ」の市場投入も急ぐ。日本では5Gの周波数がまだキャリアに割り当てられていないものの、ドコモ、KDDI、ソフトバンクを含む世界の事業者と標準化に向けて連携しており、準備を整えていることを強調する。

MWC19のQualcommブースではOPPOが5Gスマホを実演

一方で鄧社長は、日本市場の難しさについて、「1年の経験を通して、日本市場は他の国と違うことに気付いた。消費の習慣や求めるレベルも高い。グローバルのやり方を日本に持ってきても通用しない」とも述べている。日本市場における品質やサービスの要求水準の高さは、多くのメーカーが直面してきた課題だが、OPPOも同じ壁にぶつかったといえそうだ。

スマホカメラ、次のトレンドは「望遠」に

そのOPPOが市場攻略にあたり、特に注力をしはじめたのが「カメラ」だ。その中でも、業界では次の進化ポイントとして「望遠」技術に注目が集まっている。

そもそもスマホはデジカメと違い本体が薄いため、搭載できるレンズに物理的な制約がある。このレンズの制約から、スマホのカメラはどうしても焦点距離の狭さが弱点になってしまっていた。そこで最近はスマホに複数のカメラを内蔵し、それぞれで広角や望遠を使い分けることで、この弱点を克服しようと進化している。

OPPOの「10倍ハイブリッドズーム」技術は、この弱点に対し異なるアプローチで挑む。プリズムを使って光を屈曲させるペリスコープ(屈曲光学)構造をカメラモジュールに採用することで、レンズを従来の垂直方向ではなく水平に配置できるようにした。これにより、薄型のスマホであっても、光学レンズでは従来不可能だった高倍率ズームが搭載できる。

光を曲げるペリスコープ構造を採用

ただ、35mm換算での焦点距離は16~160mmの10倍となっており、一般的なコンデジの感覚では5倍ズーム程度の性能だ。8.1倍以上はデジタル処理を組み合わせた「ハイブリッドズーム」としているなど、いくつか注意点はある。とは言え、これまでにない望遠レンズをスマホで扱えるのは面白い。

10倍ハイブリッドズームによる画角の違い

OPPOは既に報道陣に向けて、この10倍ハイブリッドズーム技術を搭載するスマホの開発デモ機を公開している。2019年の第2四半期には製品化する計画で、日本市場へも2019年中に投入する見込みだ。

10倍ハイブリッドズームのデモ機。5Gにも対応できるという

特にカジュアルなカメラ需要の受け皿としてスマホに押されがちなデジタルカメラだが、高倍率ズームはスマホには無い、デジカメに残された得意分野のひとつだった。だが望遠もスマホで十分撮れるとなれば、いよいよその優位性も危うくなる。今回のズーム技術は、デジカメ市場をもう一段縮小させてしまう可能性を秘めているのだ。

最大のライバルであるファーウェイも「HUAWEI P30」シリーズで望遠カメラを搭載するとみられており、今後は各メーカーが高倍率ズームで競い合うことは間違いなさそうだ。

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