70周年のポルシェに変化の兆し? 時代に対応するスポーツカーメーカー

70周年のポルシェに変化の兆し? 時代に対応するスポーツカーメーカー

2018.06.04

1948年6月8日に、ドイツでポルシェというスポーツカーが誕生してから70周年を祝う記者会見が開かれた。その舞台に飾られていたのは「356」でも「911」でもなく、次期型「カイエン」であった。この舞台設定に、スポーツカーメーカーにおける時代の変化を感じた。

東京都渋谷区のTRUNK (HOTEL)で開催されたポルシェ70周年記念記者会見では、舞台に「カイエン」が飾られていた

スポーツカー以外の販売台数が増えるポルシェ

ポルシェの名を冠した最初のスポーツカーである「356」は、フェルディナント・ポルシェ博士の息子らが開発した。今日、ポルシェは「911」や「ボクスター」、「ケイマン」だけでなく、2002年に発売したSUVの「カイエン」や2009年の「パナメーラ」、そして2014年の「マカン」など、いわゆるスポーツカー以外の車種が大きく売り上げに貢献している。とはいえ、ひとつの節目となる70周年を代表する車種として、カイエンが主役となったことは何かを示唆するものといえた。

日本で発売が近いことが新型「カイエン」展示の理由だろうが、その光景は示唆に富んでいると感じた

スポーツカーやGTカーといえば、何より速さと走行性能の高さが売りであり、従来は消費される燃料のエネルギー効率が顧みられることはあまりなかった。少なくとも、それらを愛用する顧客が燃費を意識することはほぼなかったといえるだろう。

だが、世界は今、環境問題が全てにおいて優先され、衣食住の全てにおいて効率が高く、無駄を省いた生活の実現に向かっている。移動手段としては、クルマはもとより鉄道やバスにおいても省エネルギーであることが求められる時代だ。スポーツカーやGTカーも、この流れと無関係ではいられない。

スポーツカーも世の中の流れと無関係ではいられない(画像は「911 タルガ 4 GTS」)

クルマの技術挑戦の場としても捉えられるモータースポーツの世界においても、燃料使用量の規制が1990年代から始まっていた。F1やル・マン24時間レースでは、スタートからゴールまでに使える燃料が制限されてきた。あるいは、減速時のエネルギー回生やハイブリッド(HV)技術がレーシングカーの動力に組み込まれたのである。

ポルシェの電動化も待ったなし

ポルシェも、すでにプラグインハイブリッド(PHV)車の販売をカイエンやパナメーラで始めており、今日、例えばパナメーラのEU域内での販売は、60%(2018年第1四半期)がPHVであるという。

2015年には、「ミッションE」と呼ぶEVを開発中であることを表明していたポルシェ。このクルマは2019年に欧州で発売する。七五三木(しめぎ)敏幸ポルシェ ジャパン社長は今回の記者会見で、ミッションEを2020年の早い時期に日本市場に導入すると公式に明らかにした。

ポルシェは、中期戦略『ストラテジー2025』において、2025年に販売する新車の50%をEVまたはPHVとすると公約している。

もちろんスポーツカーメーカーである以上、速さや動力性能、走行性能の高さは第一の要件であるとはいえ、それを損なうことのない形での電動化が着実に進行している。またクルマだけでなく、生産を行う工場においてもポルシェは、自然エネルギーの導入を進め、社会的責任を持った事業化を推進中であると七五三木社長は付け加えた。

ポルシェ ジャパンの七五三木社長

世界最大の折り込み広告を展開

ポルシェ ジャパンとしては、70周年記者会見を行った5月から7月にかけて、「スポーツカー・トゥギャザー」の概念に基づき、様々な施策を講じていくと記者会見の中で執行役員の山崎香織マーケティング部長は語った。

まず朝日新聞に、ギネス登録されることになった世界最大の折り込み広告を展開した。その他にも、70周年記念の特別WEBサイトを立ち上げ、投稿写真によるモザイクアート「#ポルシェ70」を始める。また、スマートフォン向けとして、ドライブルートを画面で確認できる「ザ・ローズ・バイ・ポルシェジャパン」を展開する。これは自分がドライブした道のりを後で辿れるだけでなく、他の人が走った道も知ることができるアプリだ。

ポルシェ ジャパンが朝日新聞に展開した折り込み広告は、約3.55㎡の広告面面積でギネスから世界最大の認定を受けた。会見にはギネス世界記録公式認定員も駆けつけた

6月には正規販売店での催し、また富士スピードウェイでのパレードや展示・試乗会を実施し、神奈川県の箱根ターンパイクにおいては、ル・マン24時間レースを制覇したマシンをEV化した「919EV」による同乗走行などが行われる。7月にはグランピングの体験と試乗会を実施する。これらのイベントについて山崎マーケティング部長は、「ポルシェオーナーはもちろん、ポルシェに興味のある方々にもぜひ参加していただきたい」と熱く語っていた。

ポルシェ ジャパンの山崎マーケティング部長

そして、その7月には、記者会見当日の舞台を飾った新型「カイエン」が発売を迎えることになる。

日本に販売台数増加の余地あり

昨年ポルシェは、世界で24万6,000台余りを出荷した。これは、世界で販売される新車の0.3%であるという。日本の状況はというと、2017年の国内新車販売は軽自動車を含め523万台強であったのに対し、ポルシェは過去最大の販売台数を記録したとはいえ6,923台であった。この国内の状況に0.3%の市場占有率をあてはめてみると、1万5,000台規模を目指す必要がある。軽自動車分を除いた339万台の登録車市場においても、1万台が目標と試算できる。

「911」などのスポーツカー系だけでなく、「カイエン」「パナメーラ」「マカン」を含めたSUVあるいは乗用スポーツカーの車種をさらに強化し、台数を積み重ねていく上で、必ずしもスポーツカー志向ではない見込み客へ向け、ソーシャルメディアやイベント活動が強化されていく。それを示したのが、今回の70周年記者会見であったといえそうだ。

ポルシェらしからぬ静かな室内空間

社会的な要求性能である環境適合性とスポーツカーの醍醐味の両立、また中核の「911」などスポーツカー以外の車種での商品性強化の一面を探るため、最新の「パナメーラ ターボ S E ハイブリッド」(PHV)に先頃、試乗してきた。「ポルシェである以上、単なるエコカーではない運転の楽しさを味わってください」との言葉に送られ、ガレージを出発した。

「パナメーラ」のPHVに試乗してきた

搭載されるリチウムイオンバッテリーにあらかじめ充電がされていれば、通常の走行はモーター駆動のみで十分だ。エアコンディショナーの効いた室内は、モーター走行による静かで快適な空間に保たれ、このクルマがポルシェであることを忘れそうな感覚だった。高速道路へ向かい速度を上げていっても、電力が残されていればモーター走行は続く。このモーター走行が、イグニッションを入れた際の標準設定となる。

ハイブリッド走行に切り替わっても、走行感覚は決して猛々しくない。ドイツの高級乗用車に乗っている感触だ。そこから、アクセルペダルをやや深く踏み込んでスポーツカーの顔をのぞかせてみた。

ドイツの高級乗用車といった感触の「パナメーラ」。スポーツカーとしての顔も見てみたくなった

そうはいってもポルシェはポルシェ

パナメーラの上級車種として、550馬力のV型8気筒ガソリンターボエンジンと100kWのモーターを搭載することにより、最高速度が時速310キロという超高性能車であるから、装着されるタイヤは超偏平で接地幅が広い。ことに後輪用は、接地幅が32.5センチメートルもある。速度を上げていったとき、太いタイヤが路面に適切に密着し、直進安定性はもちろん、カーブにおいてもハンドル操作に対し的確な進路を定める抜群の安定性と安心をもたらした。

スピードを上げた時の安心感はポルシェそのもの

ドイツでは、速度無制限区間のあるアウトバーンで時速200キロ以上の速度を維持しながら、長距離移動をすることが日常的である。いくら高い速度が出せたとしても、そこに安定性に基づく安心が無ければ、とても長時間運転を続けることはできない。

ポルシェが、瞬間の速さを楽しむスポーツカーの魅力だけでなく、グランドツーリングカー(GT)として、高速での長距離移動を快適に提供するクルマであるという独自性を、このパナメーラPHVでも体感することができた。その上で、走行モードを切り替えると、その瞬間から勇ましい排気音を轟かせる演出も備えていた。

ポルシェでありながら、イグニッションを入れた際にエンジン音が響かないのは不思議な感じだったが、走行中にモードを切り替えると勇ましい排気音を聞かせてくれた

1年半後には、EVの「ミッションE」が日本にも導入される。それも、単なるEVスポーツではなく、ポルシェのEVであることを体感させてくれるだろう。そんな期待が高まった。

LINE WORKSを削除(解約)するには?

LINE WORKSを削除(解約)するには?

2019.03.21

LINE WORKSを解約したいと思ったら

解約の前にまずは「所属メンバーの削除」を行う

ユーザーは自分のアカウントを削除できるの?

LINE WORKSを試験的に導入したけれど合わなかったという場合や、利用していたプロジェクトが終了したから削除したいという場合に備えて、LINE WORKSを削除(解約)処理する手順をまとめておく。

LINE WORKSの削除はメンバー削除から

「管理者画面」を開いた上で「基本設定」を開くと、左メニューの一番下に「LINE WORKSの解約」という項目がある。ただし、使っている最中にいきなり解約しようとしても「解約できません」と表示されるはずだ。解約のためには、先に所属メンバー全員を削除しなければならない。

「基本設定」で「LINE WOKRSの解約」を選択
メンバーが残っていると解約できない

メンバー削除は、上メニューで「メンバー」を選んだ画面から行える。最高管理者は削除できないため、解約準備ならば上部のチェックボックスを使って全員を一括選択してから、最高管理者のチェックだけを外すのが簡単だ。上にある「削除」をクリックすると確認画面が表示されるので、「メンバー削除」で完了させよう。

なお「副管理者」など役職者については先に権限を削除してからでなければメンバー削除ができないので注意して欲しい。

「メンバー」で最高管理者以外を選んで「削除」をクリック
確認画面で「メンバー削除」をクリックしよう

解約理由を添えて処理完了

再度「基本設定」で「LINE WORKSの解約」を選ぶと、メンバーの削除が完了していれば解約へ進む画面が表示されるはずだ。最高管理者のパスワードと、解約理由のアンケートを入力すれば解約が完了する。

最高管理者のパスワードを入力
解約理由のアンケートも必須項目だ

個人アカウントの削除方法は?

LINE WORKSを管理者ではなくユーザーとして利用している場合、自分のアカウントを削除することはできない。

LINE WORKSのユーザーアカウントは、会社のメールアドレスのようなイメージだ。アカウントに利用する文字列などはユーザーが決められるが、アカウントの存在自体は管理者がそれぞれに発行している。そのためユーザー側はログインしないことで「使わない」状態にはできても、削除はできない。もし退職する、プロジェクトから外れるなど事情がある場合には、管理者にメンバー削除の依頼を出そう。

同じく、最高管理者の権限を持っている人が異動等でアカウントを削除したい場合には、まずは権限の委任をして、一般ユーザーになってからメンバー削除をしてもらう必要がある。

「LINE WORKS 完全指南 設定&使い方」バックナンバーはこちら
https://biz.news.mynavi.jp/category/lineworks

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総務省施策が追い風に? 携帯分離の「歴史的チャンス」狙うファーウェイ

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2019.03.20

モバイル業界を変える「携帯値下げ議論」が過熱

ファーウェイは日本を取り巻く環境を「歴史的チャンス」と発言

コスパ高いミッドレンジ端末でシェア拡大を目指す

20日、NTTドコモが特定の端末の購入を条件に通信料金を割り引く「docomo with」、購入する端末に応じて通信料金を割り引く「月々サポート」を終了する方針を固めたという報道が話題となっている。

国内のモバイル業界では携帯電話料金見直しが進んでおり、3月5日には総務省が中心に進めてきた端末代金と通信料金の分離が閣議決定された。NTTドコモは分離プランを軸とした新料金プランを4月に発表する見込みだ。

日本のモバイル市場を大きく変えるこの動きを「歴史的チャンス」と見ているのがファーウェイだ。2018年末から米中対立が加速する中、ファーウェイが打ち出すメッセージも語気を強めている。果たして日本市場でシェアを拡大できるのだろうか。

逆風吹けども、依然として業績は好調

今年に入り、ファーウェイの周辺が騒がしい。3月7日には、ファーウェイは米国政府を相手取って訴訟を起こした

さらにその内容をFacebookでライブ配信するなど、米国以外の世界市場に向けたメッセージにもしており、そのメッセージをまとめたウェブサイト「Huawei Facts」は、わざわざ日本語版も用意している。

2018年末から続く米中対立を巡る報道は、ファーウェイの業績にどのような影響を与えたのか。MWC19でインタビューに応じたファーウェイ・ジャパンの呉波氏は、「一部の消費者は影響を受けたが、2019年に入ってから売上は大幅に伸びている」と語った。

ファーウェイ デバイス 日本・韓国リージョン プレジデントの呉波(ゴ・ハ)氏

話題の「折りたたみスマホ」でもファーウェイは先行する。

ファーウェイに先立って折り畳みスマホを発表したサムスンだが、こちらはMWCではガラスケース内での「展示」のみにとどまったのに対し、ファーウェイは「Mate X」の実機を用いて報道関係者に折り曲げを試させるなど、製品化で一歩先を行っていることをアピールした。

ファーウェイの折りたたみスマホ「Mate X」。報道陣には手に取って折り曲げてみる機会も用意された

Mate Xは次世代移動通信の「5G」にも対応しており、日本では5Gサービスの開始を待って投入時期を見極める方針だという。

ちなみに3月26日に発表予定のフラグシップ機「HUAWEI P30」シリーズは、例年通りのタイミングで日本市場に投入するようだ。SIMフリーでの発売だけでなく、ドコモが採用した「HUAWEI P20 Pro」のように大手キャリアによる採用があるかどうかも注目したい。

分離プランを「歴史的チャンス」と捉えるワケ

一方、2019年の国内モバイル市場で話題となっているのが携帯料金における「分離プラン」の導入だ。KDDIとソフトバンクはすでに導入済みだが、NTTドコモは4月に発表する新料金プランから本格導入するとみられている。

分離プランの特徴は、NTTドコモの「月々サポート」のように回線契約と紐付けた端末の割引が禁止される点だ。端末の割引自体が禁止されるわけではないというものの、大幅な割引は難しくなる。その結果、10万円を超えるようなハイエンド機ではなく、3〜4万円で一括購入しやすいミッドレンジ機の需要が高まるとの見方が有力だ。

この動きをファーウェイはどう見ているのか。

呉氏は「非常に重要視している。スマホが登場したときや、SIMフリー市場が始まったときのインパクトに引けを取らない、歴史的な瞬間になる」と興奮気味に語る。

日本のSIMフリー市場でベストセラーとなった「HUAWEI P20 lite」を始め、ファーウェイのミッドレンジ機のラインアップは厚い。モデルによってはフラグシップと同じCPUでミッドハイの価格を実現するなど、コスパの高さも特徴だ。大手キャリア向けにさまざまな提案ができる体制といえる。

フラグシップと同じ「Kirin 980」搭載でミッドハイ価格の「HONOR View 20」

また、5G対応も順調だ。

モバイルWi-Fiルーターに強みを持つファーウェイは、MWC19でも5G対応ルーターを多く出展していた。日本ではまだ周波数の割り当てが終わっていないものの、国内大手キャリアは2019年内にもプレサービスを始める動きがある。5Gスマホが普及するまでの間、5Gルーターの需要は高まる可能性がある。

5G対応のモバイルWi-Fiルーターも出展していた

ミッドレンジ市場の拡大を狙って、今年はシャープやサムスン以外にも、ソニーモバイルの参入も予想されている。

この価格帯が激戦区になることは間違いないが、ファーウェイはその中で高コスパの製品ラインアップや、国内での地道な販促活動やブランドメッセージの打ち出しによって対抗していく構えだ。

ヨドバシカメラ梅田店での販促イベントの様子
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