なぜ、投資を受けるのか?

現役社長が語る!ベンチャーの資金調達 第2回

なぜ、投資を受けるのか?

2017.05.15

自ら会社を立ち上げ、これまでに8社のベンチャーキャピタルと事業会社2社の合計10社から、総額3億円を超える資金を調達してきた伊藤一彦氏。自社の経営だけではなく、中小企業診断士として企業支援やベンチャーキャピタルの資金調達にまつわる執筆もされています。

本連載では、現役経営者である伊藤氏が、これまでの経験をもとに、ベンチャーキャピタルからの資金調達についてリアルな現実を語ります。

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「お金が必要だから。」これは、もちろん、その通りである。しかし、投資でなければならないのか。そもそも投資を受けるということは、第三者が株主になるということである。「会社は誰のものか?」という議論はさておき、会社の一部は株主のものであるという表現であれば誰からも異論は出ないであろう。したがって、投資を受けるということは「会社の一部を売る」と言い換えても過言ではない。

それでは、なぜ、経営者は、とても大切な会社の一部を売ってまで投資を受けるのかを考えていきたい。また、今回は、資金調達を目的とするため、業務提携などを目的とした事業会社からの投資ではなく、ベンチャーキャピタルからの投資を中心に述べることにする。

まず、少しずつ成長していくことができるのならば、どこからもお金を調達する必要はない。売上をあげて、利益を出して、税金を払う。残った手元のお金で投資をして、また売上をあげて、利益を出す。こんなサイクルで少しずつ成長していけば良いのである。

しかし、現実にはそう簡単には進まない。事業が上手くいかなくても、順調に行き過ぎてもお金は必要になる。事業が上手くいかなくてお金が必要になるのはわかりやすい。売上があがらないのに費用はかかるのでお金がなくなっていくのである。でも、順調に行き過ぎてもお金は必要になる。売上が急に増えると、それに対応するためのお金が必要になるのである。

前回に引き続き、リンゴで例えると、あなたは今80円持っている。1つ80円のリンゴを仕入れてきて100円で売ると20円儲かる。次のお客様からは、2つリンゴが欲しいと言われた。しかし、あなたには、2つのリンゴを売ることはできない。なぜなら、あなたの手元には100円しかないので、2つのリンゴを仕入れるお金(80円×2=160円)が足りないのである。

リンゴを2つ売るためには、主に3つの手段がある。

(1) 1つずつリンゴを売って160円まで貯める。
(2) お客様から先にお金をもらう。または、仕入先に後でお金を払う。
(3) お金を調達してくる。

(1)では時間がかかりすぎる。(2)の交渉にはお客様も仕入先も応じてくれなかった。そんなときに(3)のお金を調達してくる。という手段が有効になるのだ。

これらの必要なお金を調達していくために、まず考えられるのは、銀行や信用金庫などの金融機関からの融資(借り入れ)である。銀行や信用金庫などは、過去の実績や保有している資産などをもとに融資できる金額を算定することが多い。つまり、売上のほとんどあがっていないベンチャー企業が多額の融資を受けることは非常に困難である。創業間もないベンチャー企業が受けられる融資の金額は多くても数千万円だろう。さらに、融資は借りたお金を利息とともに毎月返済していく。したがって、借りたお金を全額使うことも難しい。つまり、実際に使えるお金は数百万円程度になることが多い。

その融資を受けられる金額の範囲を超えて、事業を成長させていきたいとき、ベンチャーキャピタルからの投資が必要となる。具体的な金額では1億円を超える調達のときにはベンチャーキャピタルからの投資も検討することになる(ただし、近年ではスタートアップの段階における数百万円からの投資も増加している)。しかも、投資は、融資のように月々返済していく必要もないし、利息もない。さらに、ベンチャーキャピタルからの出資を受けることで資本金も増え、第三者の株主が入ることで企業の信用力も高まる。新規取引における信用調査に頭を悩ませる回数も減る。

そのように考えると投資は良いことばかりのように思えるが、投資を受けるためには条件がある。それは投資を受けてから数年のうちに、株式上場(IPO)、他社への売却、経営陣で買い戻すなどの方法で株式の現金化が可能なことである。なぜなら、ベンチャーキャピタルからの投資の多くはファンド出資と呼ばれるものだからである。ファンドとは複数の出資者からお金を募り、それをベンチャー企業に投資する。ファンドには期限が設けられており、主に10年程度の期間が多い。したがって、出資を受けてから10年以内での出口(イグジット)を求められる。その出口(イグジット)とは、投資を受けた株式を、株式上場、他社への売却、経営陣で買い戻すなどの手段で現金化をすることである。

投資を受けるときには、必ず、この出口(イグジット)に向けた目標を明確にしておかなければならない。逆にいうと、この出口(イグジット)が描けない企業は投資を受けることができない。いや、受けるべきではない。この出口(イグジット)ができずにファンドの期限を向かえてしまい苦労してきた企業を数多くみてきた。当社も最初に受けた投資は我々経営陣で買い戻すことになり、非常に苦労をした苦い思い出がある。

したがって、投資を受けるということは「会社の一部を売る」という覚悟をもって臨まなければならないのである。また、投資を受けた時点でベンチャーキャピタルは株主となり、株主総会にも出席できる権利をもつ。また、投資をする際の契約内容に応じて、企業の経営に意見する権利を持つのである。そして、必ずしも、お金の使い方について経営者と同じ意見ではないこともある。

これらの覚悟をもったうえで、それでも企業を成長させていきたいと真剣に考えたとき、経営者はベンチャーキャピタルからの投資を受けるのである。

伊藤一彦

1974年大阪生まれ。1998年大阪市立大学を卒業後、日本電気(NEC)入社。ベンチャー企業を経て、2002年営業創造を設立。2012年スマイル・プラスをグループに迎える。2016年にグループ全社を統合し、BCC株式会社代表取締役社長に就任。経営の傍ら中小企業診断士として公的機関での中小企業支援をおこなう。著書「【新訂3版】バランス・スコアカードの創り方(同友館、共著)」「ベンチャーキャピタルからの資金調達〈第3版〉(中央経済社、共著)」

LINE WORKSを削除(解約)するには?

LINE WORKSを削除(解約)するには?

2019.03.21

LINE WORKSを解約したいと思ったら

解約の前にまずは「所属メンバーの削除」を行う

ユーザーは自分のアカウントを削除できるの?

LINE WORKSを試験的に導入したけれど合わなかったという場合や、利用していたプロジェクトが終了したから削除したいという場合に備えて、LINE WORKSを削除(解約)処理する手順をまとめておく。

LINE WORKSの削除はメンバー削除から

「管理者画面」を開いた上で「基本設定」を開くと、左メニューの一番下に「LINE WORKSの解約」という項目がある。ただし、使っている最中にいきなり解約しようとしても「解約できません」と表示されるはずだ。解約のためには、先に所属メンバー全員を削除しなければならない。

「基本設定」で「LINE WOKRSの解約」を選択
メンバーが残っていると解約できない

メンバー削除は、上メニューで「メンバー」を選んだ画面から行える。最高管理者は削除できないため、解約準備ならば上部のチェックボックスを使って全員を一括選択してから、最高管理者のチェックだけを外すのが簡単だ。上にある「削除」をクリックすると確認画面が表示されるので、「メンバー削除」で完了させよう。

なお「副管理者」など役職者については先に権限を削除してからでなければメンバー削除ができないので注意して欲しい。

「メンバー」で最高管理者以外を選んで「削除」をクリック
確認画面で「メンバー削除」をクリックしよう

解約理由を添えて処理完了

再度「基本設定」で「LINE WORKSの解約」を選ぶと、メンバーの削除が完了していれば解約へ進む画面が表示されるはずだ。最高管理者のパスワードと、解約理由のアンケートを入力すれば解約が完了する。

最高管理者のパスワードを入力
解約理由のアンケートも必須項目だ

個人アカウントの削除方法は?

LINE WORKSを管理者ではなくユーザーとして利用している場合、自分のアカウントを削除することはできない。

LINE WORKSのユーザーアカウントは、会社のメールアドレスのようなイメージだ。アカウントに利用する文字列などはユーザーが決められるが、アカウントの存在自体は管理者がそれぞれに発行している。そのためユーザー側はログインしないことで「使わない」状態にはできても、削除はできない。もし退職する、プロジェクトから外れるなど事情がある場合には、管理者にメンバー削除の依頼を出そう。

同じく、最高管理者の権限を持っている人が異動等でアカウントを削除したい場合には、まずは権限の委任をして、一般ユーザーになってからメンバー削除をしてもらう必要がある。

「LINE WORKS 完全指南 設定&使い方」バックナンバーはこちら
https://biz.news.mynavi.jp/category/lineworks

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総務省施策が追い風に? 携帯分離の「歴史的チャンス」狙うファーウェイ

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2019.03.20

モバイル業界を変える「携帯値下げ議論」が過熱

ファーウェイは日本を取り巻く環境を「歴史的チャンス」と発言

コスパ高いミッドレンジ端末でシェア拡大を目指す

20日、NTTドコモが特定の端末の購入を条件に通信料金を割り引く「docomo with」、購入する端末に応じて通信料金を割り引く「月々サポート」を終了する方針を固めたという報道が話題となっている。

国内のモバイル業界では携帯電話料金見直しが進んでおり、3月5日には総務省が中心に進めてきた端末代金と通信料金の分離が閣議決定された。NTTドコモは分離プランを軸とした新料金プランを4月に発表する見込みだ。

日本のモバイル市場を大きく変えるこの動きを「歴史的チャンス」と見ているのがファーウェイだ。2018年末から米中対立が加速する中、ファーウェイが打ち出すメッセージも語気を強めている。果たして日本市場でシェアを拡大できるのだろうか。

逆風吹けども、依然として業績は好調

今年に入り、ファーウェイの周辺が騒がしい。3月7日には、ファーウェイは米国政府を相手取って訴訟を起こした

さらにその内容をFacebookでライブ配信するなど、米国以外の世界市場に向けたメッセージにもしており、そのメッセージをまとめたウェブサイト「Huawei Facts」は、わざわざ日本語版も用意している。

2018年末から続く米中対立を巡る報道は、ファーウェイの業績にどのような影響を与えたのか。MWC19でインタビューに応じたファーウェイ・ジャパンの呉波氏は、「一部の消費者は影響を受けたが、2019年に入ってから売上は大幅に伸びている」と語った。

ファーウェイ デバイス 日本・韓国リージョン プレジデントの呉波(ゴ・ハ)氏

話題の「折りたたみスマホ」でもファーウェイは先行する。

ファーウェイに先立って折り畳みスマホを発表したサムスンだが、こちらはMWCではガラスケース内での「展示」のみにとどまったのに対し、ファーウェイは「Mate X」の実機を用いて報道関係者に折り曲げを試させるなど、製品化で一歩先を行っていることをアピールした。

ファーウェイの折りたたみスマホ「Mate X」。報道陣には手に取って折り曲げてみる機会も用意された

Mate Xは次世代移動通信の「5G」にも対応しており、日本では5Gサービスの開始を待って投入時期を見極める方針だという。

ちなみに3月26日に発表予定のフラグシップ機「HUAWEI P30」シリーズは、例年通りのタイミングで日本市場に投入するようだ。SIMフリーでの発売だけでなく、ドコモが採用した「HUAWEI P20 Pro」のように大手キャリアによる採用があるかどうかも注目したい。

分離プランを「歴史的チャンス」と捉えるワケ

一方、2019年の国内モバイル市場で話題となっているのが携帯料金における「分離プラン」の導入だ。KDDIとソフトバンクはすでに導入済みだが、NTTドコモは4月に発表する新料金プランから本格導入するとみられている。

分離プランの特徴は、NTTドコモの「月々サポート」のように回線契約と紐付けた端末の割引が禁止される点だ。端末の割引自体が禁止されるわけではないというものの、大幅な割引は難しくなる。その結果、10万円を超えるようなハイエンド機ではなく、3〜4万円で一括購入しやすいミッドレンジ機の需要が高まるとの見方が有力だ。

この動きをファーウェイはどう見ているのか。

呉氏は「非常に重要視している。スマホが登場したときや、SIMフリー市場が始まったときのインパクトに引けを取らない、歴史的な瞬間になる」と興奮気味に語る。

日本のSIMフリー市場でベストセラーとなった「HUAWEI P20 lite」を始め、ファーウェイのミッドレンジ機のラインアップは厚い。モデルによってはフラグシップと同じCPUでミッドハイの価格を実現するなど、コスパの高さも特徴だ。大手キャリア向けにさまざまな提案ができる体制といえる。

フラグシップと同じ「Kirin 980」搭載でミッドハイ価格の「HONOR View 20」

また、5G対応も順調だ。

モバイルWi-Fiルーターに強みを持つファーウェイは、MWC19でも5G対応ルーターを多く出展していた。日本ではまだ周波数の割り当てが終わっていないものの、国内大手キャリアは2019年内にもプレサービスを始める動きがある。5Gスマホが普及するまでの間、5Gルーターの需要は高まる可能性がある。

5G対応のモバイルWi-Fiルーターも出展していた

ミッドレンジ市場の拡大を狙って、今年はシャープやサムスン以外にも、ソニーモバイルの参入も予想されている。

この価格帯が激戦区になることは間違いないが、ファーウェイはその中で高コスパの製品ラインアップや、国内での地道な販促活動やブランドメッセージの打ち出しによって対抗していく構えだ。

ヨドバシカメラ梅田店での販促イベントの様子
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