“ふつう”が逆に斬新? 黒船バーガーとは一線を画す「FATBURGER」

“ふつう”が逆に斬新? 黒船バーガーとは一線を画す「FATBURGER」

2018.05.12

2018年のゴールデンウィークに、また新たなハンバーガーショップが日本へやって来た。その名も「FATBURGER」(ファットバーガー)。ロサンゼルスの店だ。「ヘルシー」や「オーガニック」など、いわゆる黒船バーガーは多様な切り口で日本市場攻略を狙うが、ファットバーガー最大の武器は至って“ふつう”なところだ。

ファットバーガーが日本に上陸した

ファットバーガー日本1号店の場所は、東京・渋谷。世界に知られる観光スポットである渋谷駅前のスクランブル交差点を見下ろす、「MAGNET by SHIBUYA109」の7階にある。世界20カ国に200店を構える同店ではあるが、路面店ではないビルイン型の店舗は珍しいそうだ。若者文化の発信地にして世界的観光地である渋谷の、しかもど真ん中にオープンしたファットバーガーとは、どんな店なのだろうか。

場所は渋谷駅前のスクランブル交差点を見下ろす「MAGNET by SHIBUYA109」の7階。食の新スポット「MAG7」の一角に「FATBURGER」日本1号店がある

やって来たのは昔ながらのハンバーガーショップ

2015年の「SHAKE SHACK」(シェイクシャック)と「BAREBURGER」(ベアバーガー)、2016年の「Carl's Jr.」(カールスジュニア)、2017年の「UMAMI BURGER」(ウマミバーガー)、「THE COUNTER」(ザ・カウンター)と、相次ぎ日本に上陸した米国のハンバーガーレストラン。ときに「黒船」とも呼ばれ、国内のハンバーガー市場を騒がせた彼らだが、しかし今度のファットバーガーは、既存の米国勢とはやや毛色が違う。新手なのに、ちっとも「新しくない」なのだ。

シェイクシャックのようにホルモンフリーのアンガスビーフを使っているワケでもなければ、ベアバーガーのようにナチュラル&オーガニックを徹底しているワケでもない。今度のファットバーガーは、そうした産地や銘柄、トレンドを売りとする店ではない。つまり、本場・米国でもトップを走る「最新・最先端のハンバーガー」がやって来たワケではないのだ。まったく逆。むしろ古めかしい、昔ながらのハンバーガー店の登場である。

「ドカ飯」系食堂を志向? ファットバーガー創業の背景

ファットバーガーが誕生したのは1947年。初めは「Mr. Fatburger」という店名だったが、1952年に”Mr.”が取れて「FATBURGER」になった。今のマクドナルドの前身となる店をマクドナルド兄弟が始めたのが1940年。カールスジュニアの創業者が前身のホットドッグ屋台を始めたのが1941年。「In-N-Out Burger」は1948年。いずれもロサンゼルス近郊で誕生したハンバーガーショップで、ファットバーガーもほぼ同時期に同じエリアで生まれた店である。

4月26日に開催されたプレス向けの内覧会の様子

創業者のLovie Yanc(ラビー・ヤンシー)は黒人の女性である。生活が決して楽ではなかった彼女は、大きなハンバーガーに何でもかんでも全て挟み込んで食べる贅沢を思い、「FATBURGER」という店名を付けた。日本でいえば、お金のない学生相手に大盛り・山盛りの定食をお腹いっぱい食べさせる、いわゆる「ドカ飯」系の食堂といったところだろうか。

明日のことを気にしない人が行く店

そんな「ファットバーガーが大好き」と語るのは、ロサンゼルスでフレンチシェフとして24年間活躍し、帰国後、東京・青山で人気ハンバーガー店「E・A・T」を始めた高橋路和シェフだ。「私の中では元祖アメリカンバーガーの地位はダントツでファットバーガーでした。カロリーとか健康といったことをまるで気にせず、出したいバーガーを何の躊躇もなく出している」――その営業姿勢を羨ましく思いつつ、頻繁に利用した。とにかく量と油が多くて、「明日のことを気にしない人が食べに行く店でした」というその感じは、日本でいうと「ラーメン二郎」のような店だろうか。

24年間ロサンゼルスで活躍したフレンチシェフ・高橋路和さんが、二日酔いの翌日、酔い覚ましの目的でよく食べたという「チリチーズフライ」(500円、以下すべて税抜価格)

バーガーメニューは全5品でシンプル

日本のファットバーガーを運営するGreen Micro Factory取締役の遠藤洋氏は、ロサンゼルスで数あるハンバーガー店を視察した中でファットバーガーとライセンス契約を結んだ理由を、「一番肉を食べている感じがしたから」と説明する。ファットバーガーの特徴をひと言で表わせば、それは「肉」――その「量」、その「枚数」だ。

「ダブルバーガー」(980円)にチーズのトッピング100円。味付け控え目。やわらかなパティによる食べやすい素朴なバーガーだ

メニューは至ってシンプル。日本のファットバーガーにはバーガーメニューが5品しかない。基本の「オリジナルバーガー」に「チーズバーガー」、あとは「ダブルバーガー」「トリプルバーガー」、パティを6枚重ねた「USキングバーガー」と、肉の「枚数」で決まる仕組みだ。

何か特別なソースもなければ、日本限定のバーガーもない。5つのバーガーとも内容は同じで、国産のバンズの間にパティとレリッシュ、刻んだオニオン、ピクルス2枚(「トリプル」以上は3枚)、トマト1枚(「キング」は2枚)、細切りのレタス、調味料はマスタードとマヨネーズ。あとは5種類のトッピングを好きに乗せるだけ。斬新でも特別でもない、いわゆる“ふつう”の一般的なバーガーだ。

注文ごとに1杯ずつアイスクリームをすくって作る「ミルクシェイク」は800円と強気の価格設定。フレーバーはチョコレート、バニラ、ストロベリーの3種類。上にホイップクリームがたっぷり

“ふつう”とお伝えしたファットバーガーだが、ちょっと変わったところもある。例えばマスタードはバンズでなく「パティの上」に塗る。チーズはパティの上に乗せて溶かしながら焼くが、積み上げる際には上下ひっくり返して「パティの下」に来る。その理由は定かでないが、創業者ヤンシー女史のやり方を今も変わらず守り続けている。昔ながらの調理法だ。

マスタードはパティの上に塗り、チーズはパティの下に位置。創業者ヤンシー女史以来の伝統か、ちょっと変わった作り方だ

ひたすら肉! パティ6枚重ねの「USキングバーガー」

完食すると認定証授与の上、店内に記念写真を掲示するという「USキングバーガー」(2,560円)は、115gパティが6枚重ね、ビーフだけで690gのバーガーだ。

パティはオージービーフの赤身8割に和牛脂2割を合わせた115g。営業中、キッチンの裏でずっと成形している。食べ口はしっとりとやわらかで、肉の脂が少ないので赤身肉の感覚でバクバク行ける。途中で味に変化を付けたければケチャップとマスタードを。ケチャップはポンプ式の大きなディスペンサーがあるので自分で調達、マスタードは店員に頼むと持って来てくれる。

看板メニュー「USキングバーガー」(2,560円)にチーズトッピング。チーズは1オーダーでパティと同数の6枚入って代金100円。ひたすら「肉」のバーガーは肉の補給に最適

この「キング」を完食すると“顕彰”があるのは上記の通りだが、制限時間がないので達成者が続出している。予想を上回る大好評で、ゴールデンウィークの半ばから1日あたりの販売数に制限が設けられた。ファットバーガーの大食い精神に共鳴・共感する日本人は少なくないようだ。

私も「USキングバーガー」完食の証を残してきた

ハンバーガーの原風景

そんな昔ながらのオールドスクールなハンバーガーショップ、それが今度新しく来たファットバーガーだ。オシャレでも時代の最先端でもない。そんな尺度や価値観でなく、純粋に大きなバーガーを口いっぱいに頬張ること、それ自体が大きな喜びであり幸せだった時代の、古き良きハンバーガーの「原風景」を見る思いがする。

数々の流行やトレンドを経て、米国本来のハンバーガーがようやく日本へやって来た。

バズりを狙いスベって炎上、「リアルガチでやばい」年金ツイート問題

カレー沢薫の時流漂流 第33回

バズりを狙いスベって炎上、「リアルガチでやばい」年金ツイート問題

2019.03.25

漫画家・コラムニスト カレー沢薫さんの社会派連載!

第33回は、リアルガチでやばい「日本年金機構のツイート炎上」について

日本年金機構のツイッター広告が炎上し、即ツイ消しおよび謝罪する事態になったという。その炎上したツイートというのがこちらの文言だ。

「ガチヤバイ!? リアルガチでやばいかも!? 新社会人のみなさまへ 受け取る年金少なくなってない!? ねんきんネットで確認だ!」

これは非常によくある「ウケると思ってスベッた上に大炎上」パターンであり、「炎上ガチャ」でこれが出て来たら確実に低レアなので「即売却」といった感じだ。

問題のツイートでは何かを差別、あるいは蔑視しているワケでもなく、火力としてはチャッカマン程度であり、そんなに怒らなくてもとさえ思えるが、やはり怒る方にも理由はある。

日本年金機構はこれまでに大きな不祥事を起こしてきている。2007年にはオンライン化した年金データに不備や誤りが多いことが発覚した「消えた年金問題」というのがあった。

ちゃんと年金を納めていてもそれが記録されていないため、将来の年金額が減ってしまうかもしれない、という非常に重大な事件である。国民から取るだけ取っておいて、その管理がずさん、という、メロスでなくても激怒して走り出す案件であった。また、2015年には215万人の個人情報を流出させるという情報漏えい事件も起こしている。

こんな信用残機ゼロの状態では「ちょっとしたおふざけ」でも「ガチでやばいのはお前らのせいだろ」「何故こっちを煽る? まずそっちがちゃんとしろ」「こんなことに俺たちの年金を使いやがって」という鬼のマジレスが来てしまうのは当然である。

広告にユーモアは大事だが、「年金」クラスの笑いごとじゃないテーマになると「真面目かよ!」と言われるぐらい真面目にしておいたほうが良い、という好例だ。

炎上広告が出ると必ず「おかしいと思う奴はいなかったのか」「誰か止めろよ」という声が出るが、「SNSでバズること」を目的にすると、人間の視野は2度ぐらいになってしまう。そのため、過度な悪ふざけになっているとか、弩級の差別表現が入っているということにマジで気づかなかったりするのだ。

また、社内に「これはおかしい」と思う人間が5億人いたとしても、トップが「これはウケる」と思ってしまっていたら、下っ端にそれを止めることはできない。個人がやるとどうしても考えが偏るので、企業はさまざまな性別年代の人間に意見を聞いた上で、広告を打った方が良いと思う。

だが意見を幅広く聞いた上で、一番上がそれを「考えすぎだって」と一蹴して断行したりするので、組織の炎上というのは根深い問題である。

今回の炎上を「明日は我が身」と思う理由

だが今回の年金機構の炎上は、個人的感情として「一概に責められぬ」感がある。

今回の広告はその表現を「他人事かよ」と大いに責められたわけだが、年金機構的にはそんなつもりはなく、どうやったら若者に年金に関心を持ってもらえるか、真面目に考えた結果「ああなってしまった」のではないだろうか。

二十代前半ばかりの職場でただ1人アラフォーの自分が、無理して若者言葉を使い盛大にスベッた挙句、給湯室でメチャクチャ悪口言われてた、みたいな図を想像すると、「身に覚えがある」もしくは「明日は我が身」なので、あまり責められないのだ。

実際、年金機構は年金に対し捨て鉢になっているわけではなく、何とか国民に年金に関心を持ってもらい、適切に払ってもらいたいと思っていることだけは確かなのである。

ところで、私は去年無職になったことにより、厚生年金から国民年金になってしまった。当然国民年金だと厚生年金より将来もらえる額は少ない。将来の不安を感じた私は、「国民年金基金」の資料を取り寄せた。

国民年金基金とは、自営業や私のような無職が国民年金とは別途で年金料を収め、将来もらえる年金額を増やせるという制度である。支払った金額は確定申告の控除対象にもなるので節税にもなるのだ。

年金は当てにならないから他で老後資金を作ろうという声も大きいが、それでも年金ほど確実でリスクが少ないものは今のところない、という意見も多く見られる。

だが、資料を申し込んだ時は熱かった気持ちが、届いた時冷めているというのはよくあることで、取り寄せるだけ取り寄せてしばらく放置していた。

すると国民年金基金から電話がかかってきたのである。私は電話が苦手で、取ると青紫色の粉瘤が出来るので取らなかったのだが、こんなテーマで書くことになるなら粉瘤の一つや二つ覚悟で取れば良かった。おそらくだが「国民年金基金どうでしょう?」という内容だったのではないだろうか。端的に言えば「営業電話」である。

その後、電話は数回かかってきて、驚くべきことに、日曜日でもかかってきた。国の機関が日曜に動くとは思っていなかったので驚愕である。

「必死かよ」と思ったが、事実必死なのだろう。それぐらい年金はひっ迫しているのだ。もしかしたらノルマ的なものすらあるのかもしれない。

年金をもらうのは我々である。企業の炎上なら「不買運動」ができるが、年金の場合「不払運動」になり、後々受取額が減って困るのは国民の方である。

今回の炎上で国民が年金に対しますます拒否感を持ってしまったのは、年金機構というより我々にとっての悲劇なのだ。広告自体には反感を持ったかもしれないが、年金に関心を持ち、自身の年金状態を確認するのは大事なことである。

私も次に電話がかかってきたら、粉瘤上等で取ってみようと思う。

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LINEをやめるには? アカウント削除の方法

LINEをやめるには? アカウント削除の方法

2019.03.25

LINEの利用をやめる時はアカウントの削除が必要

機種変更などで使う「引き継ぎ」とは違うので注意

LINEアカウントの削除には、注意が必要だ。機種変更やスマートフォンの故障、アプリの不調といった理由で削除を考えているとしたら、それは間違っている。その場合に必要なのは「引き継ぎ」という処理だ。

アカウント削除はLINE利用そのものをやめる時に行う作業だ。新しく別のアカウントを作り直してもいいが、これまで繋がりのあった人々との縁は切れてしまう。もし連絡を取り続けたいのならば、あらためて友だち登録をしてもらわなければならない。

最近はLINEの連絡先しか知らないという関係も珍しくないから、中には交流が途切れてしまう相手もいるだろう。そういったことを理解した上で、削除作業を進めてほしい。

LINEアカウントを削除する

メイン画面で右上にある歯車マークをタップし、設定画面を開いたら「アカウント」を選択しよう。次に一番下にある「アカウント削除」をタップすると、警告画面が表示されるはずだ。アカウントにログインできなくなるというのは、もう同じアカウントが利用できないことを意味する。問題なければ「次へ」をタップしよう。

設定で「アカウント」を選択
一番下にある「アカウント削除」をタップ
警告画面の中身を読んだ上で「次へ」をタップ

次の画面では、アカウントを本当に削除するのかが確認される。これまで獲得したポイントやアイテム、購入したコイン等も全てなくなるということが「保有アイテム」のところで示されているはずだ。

今回説明に利用しているアカウントは、LINEをほとんど利用していない状態なので、多くの項目が「0」になっているが、ある程度利用していればスタンプをたくさん購入してきていたり、購入のためにコインを保有していたりといったこともあるだろう。それらは新しく作ったアカウントに引き渡すようなことはできない。全て失って問題ないということであれば、下にある「すべてのアイテムが削除されることを理解しました。」という欄にチェックを入れよう。

コイン、ポイント、スタンプ、着せかえの全てが削除されることを理解したらチェックを入れる

下へスクロールすると、連携アプリについても確認される。LINEアカウントを利用してログインしていたアプリや、LINEコインで何かが購入できていた連携アプリがあれば、その連携も解除される。問題がなければ、確認項目にチェックを入れてさらに下へ進もう。

連携アプリがある場合はそちらの利用についても確認したい

最後に友だちリストやトーク履歴を含む全てが利用できなくなることが再確認される。ここにもチェックを入れると「アカウント削除」ボタンが有効になるはずだ。本当に問題がなければ「アカウント削除」ボタンを押して完了させよう。

全ての確認用チェックボタンにチェックを入れれば削除処理が有効になる。「アカウント削除」ボタンが有効になったらタップして完了だ

「LINE(ライン)基本の使い方ガイド」バックナンバーはこちら
https://biz.news.mynavi.jp/category/line

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