世界最大規模の原発、柏崎刈羽原子力発電所を見学してきた

世界最大規模の原発、柏崎刈羽原子力発電所を見学してきた

2016.06.23

福島第一原子力発電所の事故を受けて、日本に17カ所(解体中、廃止はのぞく)ある原発のうち現在稼働しているのは、鹿児島県の川内原発のみだ。あとは停止中、もしくは点検中とされ、原子炉は稼働していない。そんな中、東京電力が保有する柏崎刈羽原発を見学する機会を得た。日本最多となる7基の原子炉を擁する原発の姿をつぶさに見てきた。

柏崎刈羽原発の1~4号機。これらは柏崎市側にある

柏崎刈羽原発は、その名のとおり新潟県・柏崎市と刈羽村の境界にまたがる原発で、7基の原子炉合計で821.2万kWの発電出力を誇る世界最大規模の原発だ。原発稼働の是非はさておき、貴重な体験だったのでレポートさせていただく。

柏崎刈羽原発は、上越新幹線・長岡駅から西にクルマでおよそ40分の位置にある。水量豊かな信濃川をわたり、青々とした新苗がまぶしい“米どころ”ならではの風景を抜けた先の海岸線に、約420万平方メートルという広大な敷地を使って立地している。

まず、案内されたのは、柏崎刈羽原発の敷地に隣接する「サービスホール」だ。ここには、1/5スケールの原子炉模型などが設置され、原発の仕組みや安全対策などについて一般公開されている。ここで発電所内の見学についてのガイダンスを受け、用意されたバスで柏崎刈羽原発の敷地内へと進んだ。

サービスホール最上階から原発方面をのぞむ。鬱蒼とした防潮林により送電線や排気筒の姿しか確認できない。左端にうっすらと見える紅白の鉄塔は避雷針だ
サービスホール内に展示されている原子炉建屋とタービン建屋の断面模型

電源車や消防車を自前で用意

目を見張るのが、入所時における厳格なチェックだ。詳しくは触れないが、多くの警備員が立ち複数のバリケードが入場門に用意され、不測の事態に備えている。案内役の東京電力のスタッフは、「この入場門は撮影禁止です。そのほかにも撮影してはならない場所が数多くあるので留意してください」と念を押す。

空冷式ガスタービン発電車の1台。2台が1セットになって4,500キロボルトアンペアの発電が行える

バスが最初に止まった場所は、敷地内にいくつも設置された駐車場のひとつだった。ここには緊急時に電源を確保できる「空冷式ガスタービン発電機車」や、電源がない場合でも原子炉などへの注水が可能な消防車、原子炉の熱を海水に逃せる特殊車両が駐車されていた。ちなみにガスタービン発電車が3セット(2台1セット、計6台)、消防車が42台、海水に熱を逃す車両が7台、電源車が25台と、数多くの車両が敷地内に用意されている。万が一、外部からの電源が確保できず、しかも予備発電施設に支障があっても対応できる体制を整えている。

柏崎刈羽原発の副所長 林勝彦氏は「それでも何が起こるかわからない。可能な限り、あらゆる事態を想定した準備を整えなくてはならない」と、福島原発事故からの教訓を話す。

続いて敷地内のもっとも北側、つまり原発と海岸の境界線へとバスは進んだ。福島原発事故発生は、想定以上の高さの津波が堤防を越え、予備発電施設が浸水し機能を失ってしまったのが主因だった。海と発電施設の“境”がどのようになっているのか、至極気になるところだ。

そこには見上げるほどの防潮堤が築かれていた。この防潮堤は海抜15mの高さになっており、津波による浸水を防ぐ。20~50mの深さまで杭を打つことで強い水圧にも耐える設計だというが、それでも津波が越した場合、防潮堤下部の排水口から海水を排出できる仕組みが採用されている。

海抜15mにまで達する防潮堤。深さ50mまで杭を打ち強度を確保している
分厚い鉄板による排水口

これ以外にも、沖合数百メートル先に防波堤が存在していたが、こちらは発電所に隣接する港湾機能を確保するためのもの。津波を防ぐための設備ではないとする。

中越沖地震後に進められた免震重要棟の建設

福島原発事故の際、耳目を浴びたのが「免震重要棟」という施設だ。これは緊急時に司令塔として使えるように、震度7クラスの地震が発生しても揺れを1/3~1/4ほどに低減できるようになっている。中越沖地震を受けて建設され始めたもので、福島原発事故の際、この施設がなかったら事態はもっと悪化していただろうといわれている。柏崎刈羽原発にも事務所に隣接する形で設置されている。

柏崎刈羽原発の免震重要棟。周囲は鉄筋コンクリートで囲われ、放射性物質を少しでも遮る仕組みになっている

この免震重要棟の中核となるのが緊急対策室だ。正面に200インチのモニター2台がかけられ、発電プラントの情報を視認できる。中央の一部にはガラス張りの本部室が設置され、緊急時の対策について意志決定する。

緊急対策室には「ホットライン室」が隣接され、柏崎市や刈羽村、柏崎警察署などといった関係各署と意思疎通が行えるようになっている。各連絡先にはメタル回線による直通電話、衛星による無線電話が用意され、不通になることを防ぐ体制を整えていた。さらに、アクシデント時の手引き書も保管され、不測の事態が発生した際に対応できるようにしている。

発電プラントの情報を表示するモニター
ホットライン室には防災無線や緊急速報の機材もある
5~7号機。こちらの建屋は刈羽村側にある

刈羽村側にある5号機、6号機、7号機原子炉建屋の見学もさせてもらった。6号機と7号機の建屋に入るには、6・7号機を連結するサービス建屋を経由するのだが、こちらのチェックも厳重だった。まず、携帯電話のような通信機器の持ち込みは厳禁。入り口には金属探知機が設置され、所持品が検められる。そのうえでIDカードをリーダーにかざし、公正だと認められなければゲートが開かない。幾重ものチェックを受けなければ、建屋内部には足を踏み入れられないセキュリティ体制だ。

原子炉停止以前のヒューマン・リソースを維持

中央制御室のイメージ

建屋内で最初に案内されたのは中央制御室前だ。“前”ということは入り口付近ということで中央制御室は拝見できなかったが、写真パネルでイメージを確認できた。制御室では18人一組で作業にあたるが、福島原発事故以前は10人一組だったという。前出の林副所長は「不測の事態が生じた際、何より頼れるのが“マン・パワー”」と前置きし、「たとえば、普段は制御室に詰めているスタッフでも、所内の消防車を扱える訓練を行っている。複数の作業に対応できる個人個人がチームを組めば、予想外の事態に対応しやすい」と、増員の理由を語る。

ちなみに現在、原子炉は停止しているが、そのことによりヒューマン・リソースを削減していないそうだ。協力企業の職員を含め6,000人以上のスタッフが、柏崎刈羽原発で働いている。

そして、いよいよ原子炉へ。まず案内されたのが原子炉上部を確認できるガラス部屋だ。現在、原子炉は停止しているので、炉最上部のフタがはずされており、なみなみに注水されている状態が確認できた。原子炉横の使用済み燃料プールも満水だった。

この原子炉を覆う建屋についてだが、中越沖地震後に耐震強化が施されたそうだ。屋根部分は鉄骨を増やし、クレーンのレールも耐震性を高める工夫がしてある。さらに「原子炉建屋水素処理設備」が建屋内に多数設置されている。技術的な解説は省略するが、これは発生した水素を再結合して水に戻す装置。福島原発事故の際、水素爆発により建屋の屋根が吹き飛んでしまったが、その教訓から導入された設備だそうだ。

注水された原子炉
原子炉建屋水素処理設備

つまり、柏崎刈羽原発は、中越沖地震と東北地方太平洋沖地震、2つの大震災の教訓により準備が進められているといってよい。このあと、「原子炉格納容器」内の見学もさせていただいたが、そこにも制震装置が数多く見られた。

原子炉格納容器内の様子。原子炉から4本のパイプが伸び、タービンに蒸気を送る
原子炉を支える部分にも制震装置が目立った。黄色のマークは、中越沖地震後に設置されたことを示している

「最後は人」……人の力を高めることが大切

最後にタービン建屋に案内された。原子炉で生み出した蒸気がタービンを回転、約70mの軸棒を回し、その動力が発電機に伝わり電力を生む仕組みだ。以前、LNG火力発電を見学させていただいたが、それよりもひとまわり大きなタービンという印象を受けた。ちなみに見学させていただいた6号機、7号機は135.6万kWの発電能力があり、1~5号機は110万kWとなっている。

見学のあいだ、林副所長が随時付き添ってくださったが、「あらゆる場面を考えて」という表現が目立った。2016年の電力小売自由化にともない、東京電力職員の話を聞くことが増えたが、多くの人が似たような表現を使う。“安全神話”はもう東電には巣くっていないのだなと感じた。そして林副所長の「最後は人、人の力が重要」という言葉が強く印象に残った。

約70mの軸棒を回すタービン。写真では見えないがこの奥に発電機がある
東京電力ホールディングス 柏崎刈羽原子力発電所 副所長 林勝彦氏
「選択と集中」が進みすぎた、日本の科学技術への投資

藤田朋宏の必殺仕分け人 第1回

「選択と集中」が進みすぎた、日本の科学技術への投資

2018.11.15

ちとせグループCEOの藤田朋宏氏による新連載

巷を賑わす”ヘンな出来事”の問題点を、独自の解釈で洗い出す!

第1回は、「日本の科学技術投資」について

バイオベンチャー企業群「ちとせグループ」のCEOを務める藤田朋宏氏による新連載。“手段と目的の違い”によって生じた「ヘンな出来事」の問題点を、独自の視点で語ります。第1回は、「日本の科学技術投資」について。日本の科学技術への投資の問題点とはいったい何なのでしょう?

才能と“伸びしろ”に投資する、日本サッカー協会

先日、クアラルンプールに出張したときのこと。宿泊先のホテルが偶然にもサッカーの日本代表と同じだった。「日本代表」と言っても、同じホテルに泊まっていたのは本田や長友ではなく、U-16アジア選手権に参加している若い選手たち。

そこで彼らを見ていて、ふと考えた。日本サッカー協会の「選手への投資」は、実は凄く効率がいいのではないか。どうしてそう思ったのか、順を追って説明したい。

ホテルに置いてあったU-16アジア選手権のバナー

チェックインを済ませ、「部屋の準備があるから、ちょっとだけそこで待っていて」と指示するホテルマンに従い、ひとりロビーに放置されている間、何となしに選手の情報を調べてみた。それから一時間半。23名の選手一人ひとりの顔だけでなく、利き足まで覚えるくらいの時間が経っても、僕はまだロビーで放っておかれたままだった。まぁ、東南アジアではよくあることなので、腹は立たなかった。

ところで、「過去のU-16日本代表がその後、何度も日本代表に選ばれる割合はどれほどだろうか」と疑問に感じ、調べてみたところ、各年20数名の代表選手のうち、現役で活躍している選手は約1人であることが分かった。確かに16歳の段階では身体の発達に差があるし、試合で活躍できるかは運の要素も絡む。コーチとの相性やケガの問題もあるだろう。

そうは言っても、16歳の時点で日本代表に選ばれるだけのポテンシャルを持つ選手のうち、その数%しか将来も活躍できる選手がいない、という事実には驚いた。実際、長谷部、本田、岡崎、長友……など、この10年で活躍している選手たちの多くは、16歳時点ではそこまで期待されていなかった選手ばかりだ。

ではなぜ、そういった選手が後に日の目を浴びられたかというと、それは彼らにも「チャンス」を与えられていたからだろう。日本サッカー協会は、16歳時点で選抜したトップ選手だけに集中投資するだけではなく、同年代の他の有望選手にもしっかりとチャンスを与え続けられるような仕組みをつくれたのだと思う。

際立って目立つ選手だけではなく、将来の伸びしろがありえる選手にも、最低限のチャンスは回ってくることで、未来のトップ選手の育成が図れる。そうやって日本サッカー協会はこれまで、世界に通用するような選手を輩出してきた。

「科学技術に投資せよ」ではなく、予算配分の再考を

前置きが長くなってしまったが、ここから本題に入りたい。

先日、京都大学特別教授の本庶佑先生がノーベル賞を受賞したというニュースが流れた。「自分がバイオテクノロジー業界で働く人間だから」というのは関係なく、本庶先生と周りのチームの方々の長年にわたる科学に対する貢献が認められたこと、その事実に接した関係者の気持ちを想像すると、とても嬉しい気持ちになった。

ノーベル賞メダル(レプリカ)

 

近年、日本人のノーベル賞受賞が続いている。彼らのような日本の科学業界の仕組みをよくわかった方々は、これまで数多くのご苦労をされてきたことだろう。しかし、1つ残念なこともある。能力はもちろん、人格的にも優れたそういった先生方が、ノーベル賞受賞のタイミングでマスコミに発表する一世一代のコメントが「日本国の科学技術投資、科学技術教育のあり方についての憂い」であることだ。

僭越ながら、先生たちのコメントを解釈すると、よくニュースで取り上げられるような「科学技術にもっとお金を使え」ということではなく、その先にある「国家予算の配分」についての指摘をしていると認識している。

誰がなんと言おうと、日本の科学技術投資の選択と集中は年々進んでしまっているのが現状だ。しかし、先生方のいうような「選択と集中が進みすぎている」という指摘に対して、「日本にはもうお金がないのだから科学技術にばかり投資できない」と答えがずれてしまっている。

これこそが、日本の科学技術投資における問題ではないだろうか。

日本にはびこる「選択と集中こそが正解だよ病」

随分前からずっと不思議なのだが、そもそも「選択と集中こそが正解である」なんて、誰がいい出したのだろう。「選択と集中」の戦略で物事をうまく切り抜けられるようなことは、本当に生きるか死ぬか、背水の陣を敷いている時くらいだと思うのだ。

今の日本の「選択と集中こそが正解だよ病」はなかなか根深く、そもそもの目的を実現することよりも「選択と集中」を行うことそのものが目的になっているんじゃないかと感じることが多い。

今の日本で行われている多くの意思決定の場面で、サッカーの例で例えると、U-16日本代表を選んだ人のメンツを潰さないということが、強い日本代表をつくることよりも優先されてしまっているように思う。

そのため、16歳の時点で選んだ選手だけに集中投資し、16歳の段階で選ばれなかった他の選手のポテンシャルに賭けることもしないというような「選択と集中が正解である」という間違えた進め方で意思決定が行われているようなことが多いように感じる。

サッカー選手の育成でも、科学技術の投資でも初期の段階で選抜してそこだけに集中投資するという戦略を繰り返せば繰り返すほど、全体としての力は落ちる一方になるのではないか。歴代のノーベル賞受賞者の先生方も、そういうことを言いたかったのではないかと思う。

手段であるはずの「選択と集中」が、目的となっている?

私は、「16歳の段階で、将来素晴らしいサッカー選手になる人物を見分けられる」なんて言葉は、伸びしろのある選手に対しておこがましいと感じる。これは科学技術の研究にも同じことが言える。「その研究が将来素晴らしい成果を残すかどうか見分けられる」なんて言葉は、科学者に対しておこがましい。

もっと言ってしまえば、どの研究が将来化けるかの判断は、16歳のサッカー選手の成長を言い当てることより遥かに難しいだろう。なぜならば、サッカーという競技のルール自体は変わらないが、科学と言う競技はルール自体を決めているので、科学研究の将来性をあらかじめ予測するのは16歳のサッカー選手の将来性を予測するより難しいためだ。

そんな中、日本サッカー協会が幅広い底上げに力を入れ、紆余曲折も有りながらも右肩上がりの成長を維持できているにも関わらず、日本の科学技術投資は過剰な「選択と集中」を強めるが故に、科学技術力の相対的な低下を招いているように感じる。

その差はいったい何か? これは1つの仮説でしかないが、日本サッカー協会の強さの秘訣は、会長の独断で物事を決められる側面が強い組織であるために「目的」がハッキリしている点にあるのではないだろうか。

その一方で、日本の科学技術投資のような“数多くの人の善意の組み合わせの上になり立っている意思決定機構”では「選択と集中を進めることが正解である」という、本来手段の一つである価値観が「目的」となってしまっているように感じる。

本来考えるべきは、「日本の科学技術をどうするべきか」ということであるにも関わらず、その手段と目的が逆転しまっているのではないだろうか、と思うのだ。

音楽特化の「YouTube」が日本上陸! AIでレコメンド

音楽特化の「YouTube」が日本上陸! AIでレコメンド

2018.11.14

音楽に特化した「YouTube Music」が日本でスタート

有料会員になれば、広告なし再生やオフライン再生が可能

YouTube Premiumでは、オリジナルコンテンツの配信も開始

仕事や作業をする際、周りのノイズをカットして集中するために、音楽を聴くという人は多いだろう。わかる。よくわかる。フロアが騒がしいと作業に全く集中できない。周りで仕事している人がいるということがわからないのだろうか、と疑問に思うが、まぁそれは置いておいて、パソコンで作業する場合、手軽に好きな音楽を聴けることから、YouTubeで音楽を聴くという人も多いのではないだろうか。

そんなYouTubeユーザーに朗報である。11月14日、Googleは音楽に特化したストリーミング再生サービス「YouTube Music」を日本でローンチすると発表したのだ。

好みやシーンに応じて楽曲をレコメンド

YouTube Musicは、音楽再生に特化したアプリ。YouTubeにある公式の曲やプレイリスト、歌ってみた、弾いてみたなど、さまざまな音楽動画を視聴することができる。

また、機械学習が活用されているのも特徴の1つだ。視聴履歴などからユーザーの好みを把握するだけでなく、「いつどこで何をしているのか」を類推して、シーンに合わせた楽曲をレコメンド。家でリラックスしているときにお勧めの曲や、仕事中にお勧めの曲などを、自動でピックアップしてくれるという。

さらに、あいまいなカタカナ発音で洋楽を検索したり、CMタイアップ曲などから検索したりすることも可能で、聴きたい曲をスムーズに探すことができそうだ。

サービスの発表会において、YouTube 音楽部門 プロダクトマネージメント責任者のT.ジェイ ファウラ氏は「オーディエンスに着目した結果、今出ているアプリでは満足できていない層があることがわかり、そのユーザーに音楽サービスを届けようとこのサービスをスタートしました。YouTube Musicは、ユーザーの利用シーンや好みに合わせた曲を、YouTubeにある膨大なミュージックカタログからレコメンドするユニークさを持っています」と、サービスの魅力を強調した。

YouTube 音楽部門 プロダクトマネージメント責任者のT.ジェイ ファウラ氏

無料でも利用できるが、有料のYouTube Music Premiumに登録すると、「広告なし再生」「バックグラウンド再生」「オフライン再生」などが可能になる。料金はWeb/Androidが月額980円で、iOSが月額1280円(ともに税込み)だ。

YouTube 日本音楽ビジネス開発統括担当の鬼頭武也氏は「日本ユーザーの方は通勤通学などで音楽を聴くことが多いと思います。オフライン再生機能では、前日の夜に自宅のWi-Fiで翌日聴くべき曲を自動で更新し、通信なしで聴けるようになります。データの通信量などを気にする必要もないので、非常に便利な機能だと思います」と、オフライン再生のメリットを訴求した。

なお、同サービスには著作権管理システムが働いており、YouTubeと同様に適切な権利コントロールが可能だという。

YouTube 日本音楽ビジネス開発統括担当の鬼頭武也氏

「YouTube Originals」が日本でも始動

また今回、「YouTube Premium」という新しい有料プランもスタートする。料金はWeb/Androidだと月額1180円で、iOSだと月額1550円(ともに税込み)だ。YouTube Music Premiumの機能に加えて、YouTubeでも「広告なし再生」「バックグラウンド再生」「オフライン再生」機能が使えるようになる。

さらに、YouTube Premiumの会員は、12月から日本でも配信される予定のYouTubeオリジナルコンテンツ「YouTube Originals」を視聴することも可能だ。すでに世界30カ国でコンテンツを展開しているが、このたび、日本でも制作がスタート。SEKAI NO OWARIとMARVLEがコラボしたミュージックビデオ制作の裏側に迫るドキュメンタリー「Re:IMAGINE」、YouTuberのはじめしゃちょーが主演する連続ドラマ「The Fake Show」、YouTubeで人気のクリエイターが手がけた「隙間男:Stalking Vampire」の3つだ。

「YouTube Music Premium」と「YouTube Premium」で利用可能な機能
日本で制作される「YouTube Originals」のコンテンツ

発表会には「The Fake Show」に主演する、YouTuberのはじめしゃちょーが駆けつけた。

はじめしゃちょー

「今回僕が出演するのは、今までなかったYouTuberをテーマにしたドラマ。アカウント乗っ取りや炎上など、問題に直面しながらも夢に向かって進んでいく姿が描かれているので、僕の動画を見たことない人にも見てほしいですね」と動画の紹介をするとともに、YouTube Musicについて「普段、広く浅く、さまざまな音楽を聴くので、非常に楽しみなサービスです。ぜひ使ってみたいと思います」と期待を述べた。

なお、YouTube Musicは「Google Home」「Google Home Mini」にも対応予定。そのほか、現在「Google Play Music」を利用しているユーザーは、追加料金なしで移行することができるという。