スシローが新業態の「杉玉」を公開、新たな収益の柱になるか

スシローが新業態の「杉玉」を公開、新たな収益の柱になるか

2018.03.29

回転寿司大手のスシローを傘下に持つスシローグローバルホールディングスが29日、新業態「鮨・酒・肴 杉玉」(以下、杉玉)の存在を明らかにした。杉玉のコンセプトは日本酒が楽しめる寿司居酒屋。お酒をフックに寿司をもっと身近にしたい考えだ。

スシローの新業態「杉玉」とはどんな居酒屋か

杉玉とは

杉玉は寿司、酒、つまみを楽しめる大衆寿司居酒屋。1品あたり299円、399円をベースに80品目から100品目の様々なメニューを用意する(店舗により異なる)。

想定売上は2500-3000円ほどとリーズナブルでありながらも、目を引くメニューが多いのが特徴だ。「飲めるサーモン」「うなぎシュウマイ」「鮪ロッシーニ風」などといった変り種メニューを多数用意する。

飲めるサーモン

「飲めるサーモン」は、実際に飲めるわけではなく、低温調理をし、飲めるほどに柔らかいサーモンを使った寿司のこと。うなぎシュウマイは、シュウマイの上にうなぎが乗っており、辛子の代わりに雲丹をつけて食べるといったものだ。

ほかにも「キャビア寿司」といったものもある。キャビアと記された缶詰がそのまま出てきて、缶詰を開けるとキャビアがのった寿司が入っている。

これがキャビア寿司
本当に寿司が入っている!

こうした変り種を用意したのは。ホールスタッフと客の間のコミュニケーション創出を期待したもので、多数のメニューを揃えたのは、リピートしてもらうための施策だという。定期的に季節のメニューも5-10品投下していくほか、メニューの価格設定も、価格にとらわれずに価値を感じてもらえるものならば、499円、799円などといったスシローとは異なるメニューの開発と価格設定も行なっていくという。

日本酒やビール、サワー、ワインなどのアルコール類を出すが収益的には回転寿司のスシローと変わりないという

披露したのは3店目

メニューの奇抜さもその他の狙いも理解はできるが、本当にうまくいくのか。そんな疑問も抱く人も多いだろう。

実は杉玉の披露に先立ち、実験店を2店運営してきた。1号店は兵庫県西宮市に昨年9月にオープン、今年1月には東京都千代田区神田神保町に2号店を構えた。1号店はすでに収益化ができており、2号店も出足好調なようだ。

今回、報道陣に披露したのは東京都新宿区神楽坂に所在する旗艦店の3号店(東京都新宿区神楽坂4-2)。このタイミングでの新業態の公表は、しっかりと店舗展開ができるという自信を得たからに過ぎない。シミュレーションを入念に行い、披露にいたったわけだ。

旗艦店となる神楽坂店のカウンター
店舗内観

今後の展開についても、2018年9月期中に、関東、関西で1店舗ずつさらに増やす計画。以後は直営店を20店舗近くまで増やし、将来的にはフランチャイズ化も視野に入れていくという。

スシローグローバルホールディングスの水留浩一社長

同社の水留浩一社長は「夢を語るなら店舗数は3桁まで増やしたい」と述べる。さらに「ある商材を軸に居酒屋的な使い方もできる業態はそうした規模まで広がる可能性がある。寿司を中心にした居酒屋業態はそれほど大きなところはないですから」とする。期待どおりに事が運べば、回転寿司のスシローに次ぐ事業の柱ともなりそうだ。

NewsInsight 更新終了のお知らせ

NewsInsight 更新終了のお知らせ

2019.06.17

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○カレー沢薫の時流漂流
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最後になりますが、改めて皆様に感謝いたしますとともに、引き続き、マイナビニュースにてご愛顧いただけましたら幸いです。

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

カレー沢薫の時流漂流 第47回

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

2019.06.17

最近女性の間で「#MeToo」ならぬ「#KuToo」運動がにわかに盛り上がっている。

「#KuToo」とは「靴」と「苦痛」をかけており、職場や就職活動で、足を痛めるパンプスやヒール靴の強要をやめようという運動である。

そもそもそんなの誰も強要してねえよ、と思われるかもしれない。確かに規定として靴の形状やかかとの高さまで定めている会社はレアだろう。しかし、私の元いた会社でも、規則があるわけでも、誰に言われたでもなく、みな一様に黒のパンプスを履いていた。それが「暗黙のルール」であり、それ以外は「非常識」と見られる風潮は確かにあるのである。

これが就職活動になると、パンプスを履いていないだけで「こいつは常識がない」と見なされ不採用になってしまうかもしれない、ということだ。そうなると女子学生は足を負傷してでもパンプスを履かざるを得なくなってしまう。

正直、パンプスは苦痛

パンプスがそんなに苦痛か、というと、靴の中では殺傷能力が高い方である。これは他人への、という意味ではなく自分へのだ。他人を殺傷したいならカウボーイが履いている、かかとにピザカッターがついている奴を履いた方が良い。

狭いつま先に足の指が密集されるため、私もよく爪で隣の指を切って足を血だらけにしていたし、伸縮性にかける素材のため、あわないパンプスだと試着の時点で靴擦れが出来るレベルなのだ。

世の中には素肌に荒縄で亀甲縛りを施し、その上に上等なスーツを羽織って出社している人も多いと思う。とても痛いだろうが、それは強制されたわけではなく、その人が好きで楽しいからやっているのだ。

つまり、好きでもない上にとても痛いパンプスを強制で履かなければいけないというのは、上等なスーツの下が亀甲縛りなことよりも「異常」なことというわけだ。

この運動はすぐに広まり、いきなり国会でも議論されたという。これにより「厚労相がハイヒール強要を容認」という見出しのニュースまで踊り出ることになった。

完全に自由と言われても困るのでは?

「厚生省に、女がハイヒールを履かないと死ぬ病の人が!?」と驚いたが、記事をよく見ると見出しほどのことはなく、厚労相の発言は「これは社会通念に照らして業務上、必要かつ相等な範囲かと、この辺なんだろうと思います」というかなりボンヤリしたものであり、どっちでも良い事を聞かれた私のリアクションに似ている。

しかし「ハイヒールが履けない女は何やってもダメ」などと強い事を言っているわけではないが、「業務上必要ならパンプス履くべきだろ」という「容認」に聞こえなくもない。すぐさま「業務上ハイヒールが必要な仕事って何だよ」という疑問が挙がり、「SMの女王様」「(ハイヒールでキレッキレに踊る)perfume以外ありえない」などの声が相次いだ。

この社会問題がすぐ大喜利になってしまうのは良くも悪くも「ザ・ツイッター」という感じだ。

確かに「業務上必要」となると、まだかかとにピザカッターがついている靴の方が「ピザを食う時」必要な気がする。

ただ、靴や服装を完全に自由化し、何でもOKにすれば良いかというと、それはそれで問題が起きると思う。ファッションに疎くコーディネートが苦手な人間からすれば、職場に何を着ていいのか全く「指針」がないというのは迷子になるし、接する側としても、車を買いにいってディーラーが、イモ―タンジョ―の完コスで出てきたら「キャデラックしか買うことを許されないのか」と委縮してしまう。就活マナー本に「俺の考えた最強の就活ファッションで挑みましょう」とだけ書かれていても逆に困るだろう

着る側としても、それに接する側としても、社会において服装にある程度規定や模範があるというのはメリットでもあるのだ。

そもそも規定や常識というのは、秩序を作ることにより問題を減らすためにあるものなのだ。しかしそれが元で「足を負傷する」という「問題」が起こっているなら本末転倒なので、やはり解消はすべきなのだろう。

極論に流れない寛容さが足りない

おそらく「#KuToo」を提唱している人も「ドラゴン柄のコンバースで就活したい」と言っているわけではないのだ。最近は「パンプスに見えるスニーカー」なども存在するし、パンプスでなくても地味な靴はいくらでもある。そのような靴を履いていても「パンプスじゃないから非常識」と見るのをやめてほしいという話だろう。

ちなみに私が会社員時代履いていたパンプスだが、黒の革靴ではあったが、つま先は限りなく丸く、ヒールはなきに等しい、今思えばあれはパンプスだったのか、70過ぎのババアが旅行に行くときに履くヤツなんじゃないか、という代物であったが、特に何も言われなかった。

「#KuToo」が求めるのも、そのぐらいの「寛容さ」なのではないだろうか。

【お知らせ】
連載「カレー沢薫の時流漂流」の掲載場所を変更します。
→ 新しい掲載場所はこちら https://news.mynavi.jp/series/jiryu_hyoryu