LINEの半分は広告事業でできている

LINEの半分は広告事業でできている

2018.02.01

LINEの2017年12月期通期決算は、売上収益が前年比18.8%増の1671億円、営業利益は同26%増の250億円と好調だった。広告事業が大きく成長しており、収益に貢献した形だ。決算説明会でも広告事業に関する説明に多くの時間が割かれた。

LINEの2017年売上収益

LINEの広告事業

広告事業の売上収益は765億円で前年比39.9%増、売上収益の約46%を占める一大事業となっている。広告にはポータル(livedoor、NAVERまとめ等)、メッセンジャー型(公式アカウントやLINE@など)、パフォーマンス型の3つに分類されるが、多様なターゲティング配信が行なえるパフォーマンス型広告の成長が著しく、今後も期待されている。

広告では急増するパフォーマンス型に注目

LINEにおけるパフォーマンス型広告はこれまで、LINE NEWSやLINE マンガ、LINE タイムライン、LINE BLOGを活用し広告掲載面を拡大させてきた。これらのサービスを活性化させることで、広告スペースを拡充、広告表示によって収益化を進めることができたわけだ。

LINE NEWS、LINEマンガは利用回数の増大などにより、広告表示回数が増えていくことになり、結果として広告インプレッション数は前年比2.8倍。広告単価も上昇しており、収益に増大につながっている。

今後についてもパフォーマンス型の成長余地は大きいが、同社が期待するのは動画広告である。LINEは昨年12月に動画広告プラットフォームの開発・販売・運用を行なうファイブを完全子会社化した。ファイブは1800以上のメディアパートナーと提携しており、広告接触が可能な月間利用者数は2800万人以上いるとし、動画広告に力を入れていく考えだ。

メッセンジャー型広告についても、2017年は国内外でのLINE公式アカウント、LINE@のアカウント数が増大したという。特にLINE@については、グローバルで270万アカウントの増加となっており、国内でも利用が進み、現時30万店舗以上で利用されている。LINE@は今後進めていくLINE Payの本格普及に向けての土台となるという。

広告以外は?

広告以外の事業についても触れておこう。コミュニケーション(スタンプ、着せ替え、LINE Out等)は主にスタンプが牽引。売上収益は302億円と前年比3.2%増だった。コンテンツ(LINE GAME、LINE Play、LINEマンガ、LINE MUSIC等)は主力のLINE GAMEが奮わず同10.4%減となった。

コミュニケーション・コンテンツ・その他事業の収益

すべてが前年を上回るなかで最も苦戦しているのがゲーム事業だ。昨年度は韓国のネクストフロアを買収し、新会社LINE GAMESを設立、従来とはターゲットずらしたゲームの開発を進め打開を図ろうとしている。出澤剛社長によると、既存タイトルの落ち込みを新規タイトルでカバーできていないが、新規タイトルに反応良好なものも出てきているとしている。

その他事業(LINE FRIENDS、LINE Pay、LINEモバイル等)では、LINEモバイル、LINE FRIENDSが成長を牽引し、前年比69.8%増の202億円となった。

2018年12月期は?

今年度の業績見込みは非開示だ。ただし、LINE全体の売上収益は前年並みの成長率を目標に設定している。広告事業について出澤社長は「売上収益で全体の50%を超えてくる可能性がある」とするものの、楽観しているわけではない。「トレンドは以前として強いものの成長率といういいでは若干落ちる可能性がある」とする。LINEは2018年の新投資分野をAIとフィンテックに定めているが、ここでの収益化が次なる大きなチャレンジとなりそうだ。

NewsInsight 更新終了のお知らせ

NewsInsight 更新終了のお知らせ

2019.06.17

NewsInsightは、諸般の事情により記事更新を終了いたします。

ご愛顧いただいた読者の皆様、また関係者の皆様に、編集部一同、誠に感謝いたします。

なお、NewsInsightに掲載中の記事につきましては、引き続きマイナビニュース(https://news.mynavi.jp)へと掲載場所を移管いたします。

掲載中の連載記事につきましても同様に、マイナビニュースへ移管いたします。各連載記事の新しい掲載URLにつきましては、以下となります。

○安東弘樹のクルマ向上委員会!
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○森口将之のカーデザイン解体新書
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○清水和夫の自動運転ソシオロジー
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○ゲームとともに振り返る“平成”という時代
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○岡安学の「eスポーツ観戦記」
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○企業戦士に贈る「こむぎのことば」
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○藤田朋宏の必殺仕分け人
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○「食べる」をつくる科学と心理
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○阿久津良和のITビジネス超前線
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○知って納得、ケータイ業界の"なぜ"
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○文具ソムリエール・菅未里の「新しいコンパス」
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○活字・写植・フォントのデザインの歴史 - 書体設計士・橋本和夫に聞く
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○カレー沢薫の時流漂流
https://news.mynavi.jp/series/jiryu_hyoryu

最後になりますが、改めて皆様に感謝いたしますとともに、引き続き、マイナビニュースにてご愛顧いただけましたら幸いです。

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

カレー沢薫の時流漂流 第47回

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

2019.06.17

最近女性の間で「#MeToo」ならぬ「#KuToo」運動がにわかに盛り上がっている。

「#KuToo」とは「靴」と「苦痛」をかけており、職場や就職活動で、足を痛めるパンプスやヒール靴の強要をやめようという運動である。

そもそもそんなの誰も強要してねえよ、と思われるかもしれない。確かに規定として靴の形状やかかとの高さまで定めている会社はレアだろう。しかし、私の元いた会社でも、規則があるわけでも、誰に言われたでもなく、みな一様に黒のパンプスを履いていた。それが「暗黙のルール」であり、それ以外は「非常識」と見られる風潮は確かにあるのである。

これが就職活動になると、パンプスを履いていないだけで「こいつは常識がない」と見なされ不採用になってしまうかもしれない、ということだ。そうなると女子学生は足を負傷してでもパンプスを履かざるを得なくなってしまう。

正直、パンプスは苦痛

パンプスがそんなに苦痛か、というと、靴の中では殺傷能力が高い方である。これは他人への、という意味ではなく自分へのだ。他人を殺傷したいならカウボーイが履いている、かかとにピザカッターがついている奴を履いた方が良い。

狭いつま先に足の指が密集されるため、私もよく爪で隣の指を切って足を血だらけにしていたし、伸縮性にかける素材のため、あわないパンプスだと試着の時点で靴擦れが出来るレベルなのだ。

世の中には素肌に荒縄で亀甲縛りを施し、その上に上等なスーツを羽織って出社している人も多いと思う。とても痛いだろうが、それは強制されたわけではなく、その人が好きで楽しいからやっているのだ。

つまり、好きでもない上にとても痛いパンプスを強制で履かなければいけないというのは、上等なスーツの下が亀甲縛りなことよりも「異常」なことというわけだ。

この運動はすぐに広まり、いきなり国会でも議論されたという。これにより「厚労相がハイヒール強要を容認」という見出しのニュースまで踊り出ることになった。

完全に自由と言われても困るのでは?

「厚生省に、女がハイヒールを履かないと死ぬ病の人が!?」と驚いたが、記事をよく見ると見出しほどのことはなく、厚労相の発言は「これは社会通念に照らして業務上、必要かつ相等な範囲かと、この辺なんだろうと思います」というかなりボンヤリしたものであり、どっちでも良い事を聞かれた私のリアクションに似ている。

しかし「ハイヒールが履けない女は何やってもダメ」などと強い事を言っているわけではないが、「業務上必要ならパンプス履くべきだろ」という「容認」に聞こえなくもない。すぐさま「業務上ハイヒールが必要な仕事って何だよ」という疑問が挙がり、「SMの女王様」「(ハイヒールでキレッキレに踊る)perfume以外ありえない」などの声が相次いだ。

この社会問題がすぐ大喜利になってしまうのは良くも悪くも「ザ・ツイッター」という感じだ。

確かに「業務上必要」となると、まだかかとにピザカッターがついている靴の方が「ピザを食う時」必要な気がする。

ただ、靴や服装を完全に自由化し、何でもOKにすれば良いかというと、それはそれで問題が起きると思う。ファッションに疎くコーディネートが苦手な人間からすれば、職場に何を着ていいのか全く「指針」がないというのは迷子になるし、接する側としても、車を買いにいってディーラーが、イモ―タンジョ―の完コスで出てきたら「キャデラックしか買うことを許されないのか」と委縮してしまう。就活マナー本に「俺の考えた最強の就活ファッションで挑みましょう」とだけ書かれていても逆に困るだろう

着る側としても、それに接する側としても、社会において服装にある程度規定や模範があるというのはメリットでもあるのだ。

そもそも規定や常識というのは、秩序を作ることにより問題を減らすためにあるものなのだ。しかしそれが元で「足を負傷する」という「問題」が起こっているなら本末転倒なので、やはり解消はすべきなのだろう。

極論に流れない寛容さが足りない

おそらく「#KuToo」を提唱している人も「ドラゴン柄のコンバースで就活したい」と言っているわけではないのだ。最近は「パンプスに見えるスニーカー」なども存在するし、パンプスでなくても地味な靴はいくらでもある。そのような靴を履いていても「パンプスじゃないから非常識」と見るのをやめてほしいという話だろう。

ちなみに私が会社員時代履いていたパンプスだが、黒の革靴ではあったが、つま先は限りなく丸く、ヒールはなきに等しい、今思えばあれはパンプスだったのか、70過ぎのババアが旅行に行くときに履くヤツなんじゃないか、という代物であったが、特に何も言われなかった。

「#KuToo」が求めるのも、そのぐらいの「寛容さ」なのではないだろうか。

【お知らせ】
連載「カレー沢薫の時流漂流」の掲載場所を変更します。
→ 新しい掲載場所はこちら https://news.mynavi.jp/series/jiryu_hyoryu