おもちゃではなく

おもちゃではなく"遊び"、SAPだからこそ誕生した「toio」の存在

2018.01.10

子供たち自らの創意工夫でおもちゃで遊ぶ楽しさが広がる"体感型トイ・プラットフォーム"という独特のコンセプトや、ソニーが手がけるおもちゃ、ということで大いに注目を集めている「toio(トイオ)」。このtoioは、どういった経緯で生まれたのか、プロジェクトリーダーのソニー 新規事業創出部 toio事業室 統括課長の田中 章愛氏に話を聞いた。

ソニー 新規事業創出部 toio事業室 統括課長 田中 章愛氏

【特集】
ソニー変革の一丁目一番地、SAPのいま

2018年3月期の通期決算予想で、過去最高益となる6300億円が見込まれるソニー。イメージセンサーやテレビなど、既存製品の収益力向上、シェア増がモメンタムを作り出している。一方で、かつてのソニーファンが口を揃えて話す「ソニーらしさ」とは、ウォークマンやプレイステーションを生み出したソニーの社訓「自由闊達にして愉快なる理想工場」の賜物だ。世界中の大企業が新機軸のイノベーションを生み出す苦しみに陥るなか、ソニーは「SAP」でそれを乗り越えようとしている。スタートから4年目に突入するSAPの今を見た。

5年の開発期間を経て製品化、「ソニーだから実現」

田中氏はソニーに入社後、ロボット技術の基礎研究や開発を長年続けていた。その過程で考案したtoioは、自主研究の期間も含めて、およそ5年の歴史を持つ。

ソニーコンピュータサイエンス研究所に所属し、ゲームなどの研究を行っていたアンドレ・アレクシー氏などとともに、ソニーらしい新しい遊びを提供できないかとアイデアを温めていた。当初こそ、自分たちが楽しむ目的でtoioの原型となるおもちゃを開発していたが、「知り合いの子供などに遊んでもらうと好評で、『これを世に出したい』という気持ちが強くなっていった」と話す。

toioのコントローラーとなる「toio リング」と本体の「toio コンソール」

一方、本来の業務ではtoio事業化前から、SAPを担当する新規事業創出部に所属し、SAPの仕組み化と運営に携わっていた。そして、ちょうど携わっていた仕事が一段落した2016年にSAPのオーディションで選考を通過、2016年6月から製品化に着手したという。

5年の歳月をかけたtoioだが、「当初から既存のおもちゃと組み合わせて楽しむというコンセプトは変わっていない」(田中氏)。一方でアソビを実現するための技術も、本体の小型化など、当初解決できなかった問題を解決できたという。

例えば、toioの本体となる「toioコア キューブ」にはさまざまなセンサーが搭載されているが、その中に「絶対位置センサー」と呼ばれているものがある。toioで遊ぶときに利用する「マット」には、toioが現在いる場所を検知できる目に見えない特殊な情報が印刷されている。それを絶対位置センサーが読み取ることで、今いる場所や動いている向きなどを把握し、正確な動きを実現している。

マットは一見、ソニーとは程遠い「ただの紙」。だが、子どもたちが遊ぶ上で重要な役割を果たす

また、外部から加わる衝撃などを検知し、それに反応するような動きや、動いているtoioコア キューブを手で取り上げて違う場所に移動させても、本来の場所に自動で復帰し、元通り動作するという機能も搭載されている。

こういった動きは、テレビゲームでこそプログラムで簡単に実現できるが、現実の世界ではさまざまなセンシング、そしてモノづくりの技術を必要とする。超小型のモーターなど、これまでソニーが培ってきた小型化技術も製品化に大きく役立っているとのことで、田中氏は「ソニーだからこそ実現できた」と自信を示す。

こだわったのは"直感的な遊び"

toioコア キューブを操作できるリング状のコントローラ「toioリング」にも、さまざまなこだわりが詰め込まれている。まず、コントローラは片手で操作することを前提に設計されているが、これはもう一方の手でtoioコア キューブを触って遊べるようにするためだという。

リング状にしたのは、使わないときは腕に通すことで両手が空くようにするため。テーブルなどに置いて使う場合に使いやすいよう、操作ボタンをリングの上下両方に配置。形状こそ特徴的だが、そこには子供たちが遊びやすい工夫が数多く詰め込まれている。

特徴的な形状の「toio リング」

そして、こういった特徴は、"直感的な遊び"を実現するためのこだわりだという。「自分が作ったものが動き出すと、子供はすごく感動して夢中になるんです」と田中氏は語ったが、特別な知識を必要とせずに自分の手で作りたいものを作り、それが動き出す。「その時に感じる感動を体験してもらいたい」という想いを田中氏はtoioに込めた。

ところでtoioは、単体で遊ぶのはもちろん、既存のおもちゃのブロックや人形などと組み合わせて遊べる点が大きな特徴となっている。しかし、現在ソニーが力を入れているネットワーク関連機能は備えていない。これは、子供たちが、複雑な設定など不要に、家ですぐに楽しめるというところを重視してのものだそうだ。

筆者などは、「Xperiaなどと連携できれば、より遊びの幅が広がるのでは」とも感じる。この点について田中氏も、ネットワーク関連機能が不要と断言はしておらず、今後の展開にも含みを持たせてはいた。ただ、小学生低学年以下の子供が遊ぶおもちゃにとって、ネットワーク関連機能は複雑すぎるのも事実。

また、開発中に体験した子供の親から「おもちゃ単体で完結するものの方がありがたい」という声もあったという。親が安心して子供に与え、子供たちだけで遊べるおもちゃと考えると、複雑なネットワーク関連機能が不要というのも当然で、そういった声を受けて、ひとつのパッケージで閉じるようなものにした。

このように、toioは単なるおもちゃの枠を超えて、さまざまなこだわりを詰め込んだ、ある意味でソニーらしい製品だ。一方で、「ソニー製」を掲げる商品としてはかなり特異な存在であり、SAPという仕組みがあるからこそ世に放たれた商品と言える。

SAPとしては、toio以外に電子ペーパーを利用した学習リモコン「HUIS REMOTE CONTROLLER」や、バンド部分にスマートウォッチの機構を内蔵させた「wena wrist」など、特徴的な製品が登場しているが、これが「SAPならではの魅力」と田中氏は指摘する。

SAPでは、同じ考えを持つ比較的小さなチームが一丸となって取り組むため、これまでにない特徴的な製品が生み出されやすい環境が整えられている。

SAPのプロジェクトでは、企画から開発、営業まで、一気通貫でプロジェクトリーダーを始めとするチームが担うことになる。起業家精神を養い、ビジネスに対する見識を深めるための研修プログラムなども用意されており、「『ビジネスとは何か』『顧客価値とは何か』『自分は何を顧客に提供したいのか』といったことを深く考えさせられた」(田中氏)。

社外パートナーとの取り組みや、実際に触ってもらった人からのフィードバックに触れつつ製品を研ぎ澄ませていく過程、以前は関わる機会のほとんどなかった営業などのビジネスに関する業務への取り組みは、ソニーという大企業における分業制が確立する中で、SAPが果たす大きな意義だと田中氏は強調する。

SAPがソニー社内を活性化

さらにSAPは、新規事業創出部の枠にとどまらない効果を生んでいると田中氏は指摘する。「担当部署の垣根を超えて何かに取り組むことがもともとなかったわけではない。ただ、開発者がさまざまなディスカッションを行うケースが増え、日常的に行われるようになった実感はあるし、大きな刺激になっている」(田中氏)。

そうした波及効果が認められることもあり、SAPへの理解度が社内でも非常に高いという。SAPに応募する開発精神旺盛な開発者は、それまでに携わっているプロジェクトでも重要な立場を担っている場合が少なくない。ただ、プログラム採択後は、1週間のうち1日はプログラムに携わるケースもあり、支障なくSAPに取り組めるようになっているようだ(オーディション次第では最初からフルタイムで新規事業創出部へ異動するケースもある)。

ソニーには、以前から変わることなく、新しいことへの取り組みに寛容な企業文化がある。他が真似のできないイノベイティブな製品が多数登場してきたのも、そのおかげだ。そういった意味では、ソニーにとってSAPという仕組みは必ずしも必要ではないのかもしれない。

一方で、大企業として縦割り組織に陥り、イノベーションを起こしづらいジレンマもあった。それを乗り越えるため、SAPのような仕組みを用意するということそのものが、ある意味で「ソニーらしさ」を体現した事象と言える。

田中氏自身は、「おもちゃ」という分野に強い思い入れがあるわけではなかった。既存のおもちゃとテクノロジーを組み合わせることで、これまでとは異なる楽しさが生まれる。「それによって、子供たちに新しい遊びを提供したかった」というのがtoio開発の最大の理由だそうだ。事実、おもちゃ業界に食い込みたいという考えは持っておらず、開発協力としてレゴとパートナーになるなど、オープンに協創する姿勢を見せている。

社内に開かれたプログラムを通して、社会とも協創する製品作り。その過程で新たなイノベーション創出へと繋がることが、ソニー、そして田中氏の考える理想の姿と言える。私たちユーザーにとっても、新たな価値を体験できるようになるという意味で、SAPは見逃せない存在になりつつある。

「選択と集中」が進みすぎた、日本の科学技術への投資

藤田朋宏の必殺仕分け人 第1回

「選択と集中」が進みすぎた、日本の科学技術への投資

2018.11.15

ちとせグループCEOの藤田朋宏氏による新連載

巷を賑わす”ヘンな出来事”の問題点を、独自の解釈で洗い出す!

第1回は、「日本の科学技術投資」について

バイオベンチャー企業群「ちとせグループ」のCEOを務める藤田朋宏氏による新連載。“手段と目的の違い”によって生じた「ヘンな出来事」の問題点を、独自の視点で語ります。第1回は、「日本の科学技術投資」について。日本の科学技術への投資の問題点とはいったい何なのでしょう?

才能と“伸びしろ”に投資する、日本サッカー協会

先日、クアラルンプールに出張したときのこと。宿泊先のホテルが偶然にもサッカーの日本代表と同じだった。「日本代表」と言っても、同じホテルに泊まっていたのは本田や長友ではなく、U-16アジア選手権に参加している若い選手たち。

そこで彼らを見ていて、ふと考えた。日本サッカー協会の「選手への投資」は、実は凄く効率がいいのではないか。どうしてそう思ったのか、順を追って説明したい。

ホテルに置いてあったU-16アジア選手権のバナー

チェックインを済ませ、「部屋の準備があるから、ちょっとだけそこで待っていて」と指示するホテルマンに従い、ひとりロビーに放置されている間、何となしに選手の情報を調べてみた。それから一時間半。23名の選手一人ひとりの顔だけでなく、利き足まで覚えるくらいの時間が経っても、僕はまだロビーで放っておかれたままだった。まぁ、東南アジアではよくあることなので、腹は立たなかった。

ところで、「過去のU-16日本代表がその後、何度も日本代表に選ばれる割合はどれほどだろうか」と疑問に感じ、調べてみたところ、各年20数名の代表選手のうち、現役で活躍している選手は約1人であることが分かった。確かに16歳の段階では身体の発達に差があるし、試合で活躍できるかは運の要素も絡む。コーチとの相性やケガの問題もあるだろう。

そうは言っても、16歳の時点で日本代表に選ばれるだけのポテンシャルを持つ選手のうち、その数%しか将来も活躍できる選手がいない、という事実には驚いた。実際、長谷部、本田、岡崎、長友……など、この10年で活躍している選手たちの多くは、16歳時点ではそこまで期待されていなかった選手ばかりだ。

ではなぜ、そういった選手が後に日の目を浴びられたかというと、それは彼らにも「チャンス」を与えられていたからだろう。日本サッカー協会は、16歳時点で選抜したトップ選手だけに集中投資するだけではなく、同年代の他の有望選手にもしっかりとチャンスを与え続けられるような仕組みをつくれたのだと思う。

際立って目立つ選手だけではなく、将来の伸びしろがありえる選手にも、最低限のチャンスは回ってくることで、未来のトップ選手の育成が図れる。そうやって日本サッカー協会はこれまで、世界に通用するような選手を輩出してきた。

「科学技術に投資せよ」ではなく、予算配分の再考を

前置きが長くなってしまったが、ここから本題に入りたい。

先日、京都大学特別教授の本庶佑先生がノーベル賞を受賞したというニュースが流れた。「自分がバイオテクノロジー業界で働く人間だから」というのは関係なく、本庶先生と周りのチームの方々の長年にわたる科学に対する貢献が認められたこと、その事実に接した関係者の気持ちを想像すると、とても嬉しい気持ちになった。

ノーベル賞メダル(レプリカ)

 

近年、日本人のノーベル賞受賞が続いている。彼らのような日本の科学業界の仕組みをよくわかった方々は、これまで数多くのご苦労をされてきたことだろう。しかし、1つ残念なこともある。能力はもちろん、人格的にも優れたそういった先生方が、ノーベル賞受賞のタイミングでマスコミに発表する一世一代のコメントが「日本国の科学技術投資、科学技術教育のあり方についての憂い」であることだ。

僭越ながら、先生たちのコメントを解釈すると、よくニュースで取り上げられるような「科学技術にもっとお金を使え」ということではなく、その先にある「国家予算の配分」についての指摘をしていると認識している。

誰がなんと言おうと、日本の科学技術投資の選択と集中は年々進んでしまっているのが現状だ。しかし、先生方のいうような「選択と集中が進みすぎている」という指摘に対して、「日本にはもうお金がないのだから科学技術にばかり投資できない」と答えがずれてしまっている。

これこそが、日本の科学技術投資における問題ではないだろうか。

日本にはびこる「選択と集中こそが正解だよ病」

随分前からずっと不思議なのだが、そもそも「選択と集中こそが正解である」なんて、誰がいい出したのだろう。「選択と集中」の戦略で物事をうまく切り抜けられるようなことは、本当に生きるか死ぬか、背水の陣を敷いている時くらいだと思うのだ。

今の日本の「選択と集中こそが正解だよ病」はなかなか根深く、そもそもの目的を実現することよりも「選択と集中」を行うことそのものが目的になっているんじゃないかと感じることが多い。

今の日本で行われている多くの意思決定の場面で、サッカーの例で例えると、U-16日本代表を選んだ人のメンツを潰さないということが、強い日本代表をつくることよりも優先されてしまっているように思う。

そのため、16歳の時点で選んだ選手だけに集中投資し、16歳の段階で選ばれなかった他の選手のポテンシャルに賭けることもしないというような「選択と集中が正解である」という間違えた進め方で意思決定が行われているようなことが多いように感じる。

サッカー選手の育成でも、科学技術の投資でも初期の段階で選抜してそこだけに集中投資するという戦略を繰り返せば繰り返すほど、全体としての力は落ちる一方になるのではないか。歴代のノーベル賞受賞者の先生方も、そういうことを言いたかったのではないかと思う。

手段であるはずの「選択と集中」が、目的となっている?

私は、「16歳の段階で、将来素晴らしいサッカー選手になる人物を見分けられる」なんて言葉は、伸びしろのある選手に対しておこがましいと感じる。これは科学技術の研究にも同じことが言える。「その研究が将来素晴らしい成果を残すかどうか見分けられる」なんて言葉は、科学者に対しておこがましい。

もっと言ってしまえば、どの研究が将来化けるかの判断は、16歳のサッカー選手の成長を言い当てることより遥かに難しいだろう。なぜならば、サッカーという競技のルール自体は変わらないが、科学と言う競技はルール自体を決めているので、科学研究の将来性をあらかじめ予測するのは16歳のサッカー選手の将来性を予測するより難しいためだ。

そんな中、日本サッカー協会が幅広い底上げに力を入れ、紆余曲折も有りながらも右肩上がりの成長を維持できているにも関わらず、日本の科学技術投資は過剰な「選択と集中」を強めるが故に、科学技術力の相対的な低下を招いているように感じる。

その差はいったい何か? これは1つの仮説でしかないが、日本サッカー協会の強さの秘訣は、会長の独断で物事を決められる側面が強い組織であるために「目的」がハッキリしている点にあるのではないだろうか。

その一方で、日本の科学技術投資のような“数多くの人の善意の組み合わせの上になり立っている意思決定機構”では「選択と集中を進めることが正解である」という、本来手段の一つである価値観が「目的」となってしまっているように感じる。

本来考えるべきは、「日本の科学技術をどうするべきか」ということであるにも関わらず、その手段と目的が逆転しまっているのではないだろうか、と思うのだ。

音楽特化の「YouTube」が日本上陸! AIでレコメンド

音楽特化の「YouTube」が日本上陸! AIでレコメンド

2018.11.14

音楽に特化した「YouTube Music」が日本でスタート

有料会員になれば、広告なし再生やオフライン再生が可能

YouTube Premiumでは、オリジナルコンテンツの配信も開始

仕事や作業をする際、周りのノイズをカットして集中するために、音楽を聴くという人は多いだろう。わかる。よくわかる。フロアが騒がしいと作業に全く集中できない。周りで仕事している人がいるということがわからないのだろうか、と疑問に思うが、まぁそれは置いておいて、パソコンで作業する場合、手軽に好きな音楽を聴けることから、YouTubeで音楽を聴くという人も多いのではないだろうか。

そんなYouTubeユーザーに朗報である。11月14日、Googleは音楽に特化したストリーミング再生サービス「YouTube Music」を日本でローンチすると発表したのだ。

好みやシーンに応じて楽曲をレコメンド

YouTube Musicは、音楽再生に特化したアプリ。YouTubeにある公式の曲やプレイリスト、歌ってみた、弾いてみたなど、さまざまな音楽動画を視聴することができる。

また、機械学習が活用されているのも特徴の1つだ。視聴履歴などからユーザーの好みを把握するだけでなく、「いつどこで何をしているのか」を類推して、シーンに合わせた楽曲をレコメンド。家でリラックスしているときにお勧めの曲や、仕事中にお勧めの曲などを、自動でピックアップしてくれるという。

さらに、あいまいなカタカナ発音で洋楽を検索したり、CMタイアップ曲などから検索したりすることも可能で、聴きたい曲をスムーズに探すことができそうだ。

サービスの発表会において、YouTube 音楽部門 プロダクトマネージメント責任者のT.ジェイ ファウラ氏は「オーディエンスに着目した結果、今出ているアプリでは満足できていない層があることがわかり、そのユーザーに音楽サービスを届けようとこのサービスをスタートしました。YouTube Musicは、ユーザーの利用シーンや好みに合わせた曲を、YouTubeにある膨大なミュージックカタログからレコメンドするユニークさを持っています」と、サービスの魅力を強調した。

YouTube 音楽部門 プロダクトマネージメント責任者のT.ジェイ ファウラ氏

無料でも利用できるが、有料のYouTube Music Premiumに登録すると、「広告なし再生」「バックグラウンド再生」「オフライン再生」などが可能になる。料金はWeb/Androidが月額980円で、iOSが月額1280円(ともに税込み)だ。

YouTube 日本音楽ビジネス開発統括担当の鬼頭武也氏は「日本ユーザーの方は通勤通学などで音楽を聴くことが多いと思います。オフライン再生機能では、前日の夜に自宅のWi-Fiで翌日聴くべき曲を自動で更新し、通信なしで聴けるようになります。データの通信量などを気にする必要もないので、非常に便利な機能だと思います」と、オフライン再生のメリットを訴求した。

なお、同サービスには著作権管理システムが働いており、YouTubeと同様に適切な権利コントロールが可能だという。

YouTube 日本音楽ビジネス開発統括担当の鬼頭武也氏

「YouTube Originals」が日本でも始動

また今回、「YouTube Premium」という新しい有料プランもスタートする。料金はWeb/Androidだと月額1180円で、iOSだと月額1550円(ともに税込み)だ。YouTube Music Premiumの機能に加えて、YouTubeでも「広告なし再生」「バックグラウンド再生」「オフライン再生」機能が使えるようになる。

さらに、YouTube Premiumの会員は、12月から日本でも配信される予定のYouTubeオリジナルコンテンツ「YouTube Originals」を視聴することも可能だ。すでに世界30カ国でコンテンツを展開しているが、このたび、日本でも制作がスタート。SEKAI NO OWARIとMARVLEがコラボしたミュージックビデオ制作の裏側に迫るドキュメンタリー「Re:IMAGINE」、YouTuberのはじめしゃちょーが主演する連続ドラマ「The Fake Show」、YouTubeで人気のクリエイターが手がけた「隙間男:Stalking Vampire」の3つだ。

「YouTube Music Premium」と「YouTube Premium」で利用可能な機能
日本で制作される「YouTube Originals」のコンテンツ

発表会には「The Fake Show」に主演する、YouTuberのはじめしゃちょーが駆けつけた。

はじめしゃちょー

「今回僕が出演するのは、今までなかったYouTuberをテーマにしたドラマ。アカウント乗っ取りや炎上など、問題に直面しながらも夢に向かって進んでいく姿が描かれているので、僕の動画を見たことない人にも見てほしいですね」と動画の紹介をするとともに、YouTube Musicについて「普段、広く浅く、さまざまな音楽を聴くので、非常に楽しみなサービスです。ぜひ使ってみたいと思います」と期待を述べた。

なお、YouTube Musicは「Google Home」「Google Home Mini」にも対応予定。そのほか、現在「Google Play Music」を利用しているユーザーは、追加料金なしで移行することができるという。