今、求められる人材とは? - ロバート・ウォルターズが明かす傾向

今、求められる人材とは? - ロバート・ウォルターズが明かす傾向

2018.01.17

ロバート・ウォルターズ・ジャパンは16日、外資系・日系グローバル企業の国内拠点の中途採用事例をもとに、産業・職種別の採用動向と給与水準をまとめた「給与調査 2018」を刊行した。それをもとに求められる人材の傾向などを説明。そこからは"テクノロジー"や"契約社員"といったキーワードが浮かんできた。

「給与調査 2018」を刊行。無料配布するほかホームページ上でも公開

同社が説明したのは、国内における1万弱の取扱事例(うち採用事例は約2500件)から導いた人材トレンドについてだ。

デイビッド・スワン社長は、世界的な傾向として、専門性の高い「プロフェッショナル」に人気が集まっていると指摘する。伝統的な技術・専門職以外に、ビッグデータの活用やサイバーセキュリティの構築、フィンテックの活用など、いずれも専門性が高く、新興分野ほど需要が高いようだ。

この傾向は日本も同様である。日本における分野別のトレンドをいくつか例を挙げてみよう。そこからも専門性の高さがわかるはずだ。

自動車分野ではソフトウェアエンジニア、レーダー、超音波やカメラなどのセンサリングシステムなどの専門技術を持つ人材、プログラミング、システムに関連の技術を持つ人材への需要も高かったとする。ほかにも、フィンテック、メディテック、HRテックなど「テック」という言葉で括られる新興分野への需要が高まっているようだ。

給与水準も需要の大きさを反映する。プロフェッショナルのベースサラリーは転職前に比べて10-15%アップ。さらに新興分野の転職者は20-25%と大幅アップした。新興分野では、需給がアンバランスだからこそ、アップ幅も増えるわけで、引く手あまたであることが容易に想像できるだろう。

興味深いのは、多くの企業の傾向として、ミッドエイジ、シニアと呼ばれる年齢層の採用が見られたことだ。これは即戦力を求める企業が増えていることのあらわれであり、年間を通じて40歳を超えた人たちの採用が続いたという。

もうひとつ興味深いのは、企業の人材採用に関する取り組みとスタンスについて。企業は人材確保のために、ワークスタイルの変革に取り組んだところが数多く見受けられたが、一方で人材採用における雇用形態からは慎重な側面が見られたという。

採用当初は契約社員での雇用を行い、以後、正社員に切り替えていく方式をとる企業が多かった。これは過剰な人材採用を回避したいという企業の心理のあらわれである。

ただし、優秀な人材が再度外部に流出してしまえば無意味となる。このため、正社員への雇用切り替えも行なっているようだが、企業側は慎重な姿勢を崩していないことは理解しておきたい。

最新トレンドを見ていくと、プロフェッショナル人材が求められているとともに、テクノロジーの存在感が増していることに気づく。そうした仕事は最終的には製品やサービスに反映されることになる。転職を希望せずとも、多少なりとも多くの人に関わっていくと考えられるはずだ。とりわけテクノロジーは日進月歩で進化しており、改めて情報との接し方について見直してみるのもいいのではないだろうか。

NewsInsight 更新終了のお知らせ

NewsInsight 更新終了のお知らせ

2019.06.17

NewsInsightは、諸般の事情により記事更新を終了いたします。

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掲載中の連載記事につきましても同様に、マイナビニュースへ移管いたします。各連載記事の新しい掲載URLにつきましては、以下となります。

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○森口将之のカーデザイン解体新書
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○ゲームとともに振り返る“平成”という時代
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○企業戦士に贈る「こむぎのことば」
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○知って納得、ケータイ業界の"なぜ"
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○文具ソムリエール・菅未里の「新しいコンパス」
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○活字・写植・フォントのデザインの歴史 - 書体設計士・橋本和夫に聞く
https://news.mynavi.jp/series/font-history

○カレー沢薫の時流漂流
https://news.mynavi.jp/series/jiryu_hyoryu

最後になりますが、改めて皆様に感謝いたしますとともに、引き続き、マイナビニュースにてご愛顧いただけましたら幸いです。

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

カレー沢薫の時流漂流 第47回

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

2019.06.17

最近女性の間で「#MeToo」ならぬ「#KuToo」運動がにわかに盛り上がっている。

「#KuToo」とは「靴」と「苦痛」をかけており、職場や就職活動で、足を痛めるパンプスやヒール靴の強要をやめようという運動である。

そもそもそんなの誰も強要してねえよ、と思われるかもしれない。確かに規定として靴の形状やかかとの高さまで定めている会社はレアだろう。しかし、私の元いた会社でも、規則があるわけでも、誰に言われたでもなく、みな一様に黒のパンプスを履いていた。それが「暗黙のルール」であり、それ以外は「非常識」と見られる風潮は確かにあるのである。

これが就職活動になると、パンプスを履いていないだけで「こいつは常識がない」と見なされ不採用になってしまうかもしれない、ということだ。そうなると女子学生は足を負傷してでもパンプスを履かざるを得なくなってしまう。

正直、パンプスは苦痛

パンプスがそんなに苦痛か、というと、靴の中では殺傷能力が高い方である。これは他人への、という意味ではなく自分へのだ。他人を殺傷したいならカウボーイが履いている、かかとにピザカッターがついている奴を履いた方が良い。

狭いつま先に足の指が密集されるため、私もよく爪で隣の指を切って足を血だらけにしていたし、伸縮性にかける素材のため、あわないパンプスだと試着の時点で靴擦れが出来るレベルなのだ。

世の中には素肌に荒縄で亀甲縛りを施し、その上に上等なスーツを羽織って出社している人も多いと思う。とても痛いだろうが、それは強制されたわけではなく、その人が好きで楽しいからやっているのだ。

つまり、好きでもない上にとても痛いパンプスを強制で履かなければいけないというのは、上等なスーツの下が亀甲縛りなことよりも「異常」なことというわけだ。

この運動はすぐに広まり、いきなり国会でも議論されたという。これにより「厚労相がハイヒール強要を容認」という見出しのニュースまで踊り出ることになった。

完全に自由と言われても困るのでは?

「厚生省に、女がハイヒールを履かないと死ぬ病の人が!?」と驚いたが、記事をよく見ると見出しほどのことはなく、厚労相の発言は「これは社会通念に照らして業務上、必要かつ相等な範囲かと、この辺なんだろうと思います」というかなりボンヤリしたものであり、どっちでも良い事を聞かれた私のリアクションに似ている。

しかし「ハイヒールが履けない女は何やってもダメ」などと強い事を言っているわけではないが、「業務上必要ならパンプス履くべきだろ」という「容認」に聞こえなくもない。すぐさま「業務上ハイヒールが必要な仕事って何だよ」という疑問が挙がり、「SMの女王様」「(ハイヒールでキレッキレに踊る)perfume以外ありえない」などの声が相次いだ。

この社会問題がすぐ大喜利になってしまうのは良くも悪くも「ザ・ツイッター」という感じだ。

確かに「業務上必要」となると、まだかかとにピザカッターがついている靴の方が「ピザを食う時」必要な気がする。

ただ、靴や服装を完全に自由化し、何でもOKにすれば良いかというと、それはそれで問題が起きると思う。ファッションに疎くコーディネートが苦手な人間からすれば、職場に何を着ていいのか全く「指針」がないというのは迷子になるし、接する側としても、車を買いにいってディーラーが、イモ―タンジョ―の完コスで出てきたら「キャデラックしか買うことを許されないのか」と委縮してしまう。就活マナー本に「俺の考えた最強の就活ファッションで挑みましょう」とだけ書かれていても逆に困るだろう

着る側としても、それに接する側としても、社会において服装にある程度規定や模範があるというのはメリットでもあるのだ。

そもそも規定や常識というのは、秩序を作ることにより問題を減らすためにあるものなのだ。しかしそれが元で「足を負傷する」という「問題」が起こっているなら本末転倒なので、やはり解消はすべきなのだろう。

極論に流れない寛容さが足りない

おそらく「#KuToo」を提唱している人も「ドラゴン柄のコンバースで就活したい」と言っているわけではないのだ。最近は「パンプスに見えるスニーカー」なども存在するし、パンプスでなくても地味な靴はいくらでもある。そのような靴を履いていても「パンプスじゃないから非常識」と見るのをやめてほしいという話だろう。

ちなみに私が会社員時代履いていたパンプスだが、黒の革靴ではあったが、つま先は限りなく丸く、ヒールはなきに等しい、今思えばあれはパンプスだったのか、70過ぎのババアが旅行に行くときに履くヤツなんじゃないか、という代物であったが、特に何も言われなかった。

「#KuToo」が求めるのも、そのぐらいの「寛容さ」なのではないだろうか。

【お知らせ】
連載「カレー沢薫の時流漂流」の掲載場所を変更します。
→ 新しい掲載場所はこちら https://news.mynavi.jp/series/jiryu_hyoryu