日本上陸する中国「OPPO」とはどんなメーカーなのか

日本上陸する中国「OPPO」とはどんなメーカーなのか

2018.01.31

中国のスマホ市場において、急激に頭角を現してきたのが「OPPO」だ。アジアでは1位、世界シェアでも4位につけるなど、グローバルで存在感を示しつつある中、いよいよ2018年2月に日本市場に上陸する。

深センの電気街、華強北にあるOPPOの販売店(写真はいずれも2018年1月に撮影)

果たしてOPPOとはどのようなブランドなのか、競争が激化しているスマホ市場で他のメーカーとの違いはどこにあるのだろうか。

中国で激しいシェア争い、強みはインカメラ

中国の空港に降り立つと、すぐに目に飛び込んでくるのがOPPOの広告だ。ショッピングモールや地下鉄など、中国国内では至るところにコーポレートカラーである緑色をあしらった広告が展開されている。端末を販売する実店舗の数も多い。

中国でOPPOの広告を目にしない日はないほどだ
深センでも大規模な広告を展開していた

米IDCの調査によれば、世界のスマホ出荷台数はサムスン、アップル、ファーウェイに続き、OPPOは4位につけている。2017年第3四半期にはファーウェイの3900万台に対し、OPPOは3000万台と肉薄している。

中国市場でのOPPOはファーウェイと激しい首位争いを繰り広げており、同じくシェアを急拡大させたVivoと日本でも知名度のあるXiaomiがそれに続いている。数年前までは中国でもiPhoneの人気が高く、北京や上海ではiPhone 6や5sばかりを見かける時期もあったが、最近は中国で使いやすいアプリを搭載したAndroid端末がシェアを拡大してきた。

その中でもOPPOのスマホの特徴は、優れたカメラ性能だ。たしかにどのメーカーもカメラには注力しているが、特にOPPOはフロントカメラにこだわっており、最新の「R11s」はフロントカメラにリアカメラと同じ2000万画素のセンサーを採用。カメラアプリには人工知能(AI)を利用した美顔効果を搭載するなど、アジアで高まるセルフィー需要に対応している。

日本で第1弾製品となる「R11s」。中国での価格は2999元(約6万円)

日本市場で成功できるのか

中国市場でトップ争いを繰り広げるOPPOだが、アジアを中心に海外展開も進めており、Mobile World Congressなどグローバルの展示会にも出展している。2017年は台湾でも存在感を高めており、大手キャリア各社が「R11s」を取り扱うなど人気を誇っている。

台湾の大手キャリア、中華電信も「R11s」を売っている
台北でもOPPOの人気が高まっている

一方、日本のスマホ市場ではiPhoneが半数を占め、SIMフリー市場ではファーウェイに勢いがあり、台湾のASUSや国内メーカーも根強い人気がある。果たしてOPPOに参入の余地はあるのだろうか。

OPPOのスマホは価格に対して質感やスペックは十分に高く、他の中国メーカーと比べても甲乙つけがたい仕上がりだ。また、OPPOは日本でブルーレイプレイヤーなどのAV機器を展開しており、全く無名の存在というわけでもない。しかしスマホ市場での知名度はなく、販売チャネルやサポート体制についても他社の水準に追いつくには時間がかかりそうだ。

だが、日本のSIMフリースマホ市場はまだまだ伸びるとの見方は多い。たとえばファーウェイ・ジャパンの端末事業を統括する呉波氏は、OPPOの日本上陸を歓迎することを2018年1月のCESで語っている。というのも、SIMフリー市場はまだまだキャリア端末の市場に比べてシェアが小さく、複数のメーカーが参入することで市場のパイを大きくしたいのだという。

2017年末、国内のモバイル業界ではOPPOが人材引き抜きを仕掛けているとの話で持ちきりになるなど、日本市場の開拓には本腰を入れている印象だ。実店舗の展開や大手キャリアが取り扱う可能性も含め、中国で起きたような市場シェアの逆転劇が日本でも見られるのか、注目したい。

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2019.06.17

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放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

カレー沢薫の時流漂流 第47回

放置されていた不寛容? 国会まで届いた「パンプス強要」騒動

2019.06.17

最近女性の間で「#MeToo」ならぬ「#KuToo」運動がにわかに盛り上がっている。

「#KuToo」とは「靴」と「苦痛」をかけており、職場や就職活動で、足を痛めるパンプスやヒール靴の強要をやめようという運動である。

そもそもそんなの誰も強要してねえよ、と思われるかもしれない。確かに規定として靴の形状やかかとの高さまで定めている会社はレアだろう。しかし、私の元いた会社でも、規則があるわけでも、誰に言われたでもなく、みな一様に黒のパンプスを履いていた。それが「暗黙のルール」であり、それ以外は「非常識」と見られる風潮は確かにあるのである。

これが就職活動になると、パンプスを履いていないだけで「こいつは常識がない」と見なされ不採用になってしまうかもしれない、ということだ。そうなると女子学生は足を負傷してでもパンプスを履かざるを得なくなってしまう。

正直、パンプスは苦痛

パンプスがそんなに苦痛か、というと、靴の中では殺傷能力が高い方である。これは他人への、という意味ではなく自分へのだ。他人を殺傷したいならカウボーイが履いている、かかとにピザカッターがついている奴を履いた方が良い。

狭いつま先に足の指が密集されるため、私もよく爪で隣の指を切って足を血だらけにしていたし、伸縮性にかける素材のため、あわないパンプスだと試着の時点で靴擦れが出来るレベルなのだ。

世の中には素肌に荒縄で亀甲縛りを施し、その上に上等なスーツを羽織って出社している人も多いと思う。とても痛いだろうが、それは強制されたわけではなく、その人が好きで楽しいからやっているのだ。

つまり、好きでもない上にとても痛いパンプスを強制で履かなければいけないというのは、上等なスーツの下が亀甲縛りなことよりも「異常」なことというわけだ。

この運動はすぐに広まり、いきなり国会でも議論されたという。これにより「厚労相がハイヒール強要を容認」という見出しのニュースまで踊り出ることになった。

完全に自由と言われても困るのでは?

「厚生省に、女がハイヒールを履かないと死ぬ病の人が!?」と驚いたが、記事をよく見ると見出しほどのことはなく、厚労相の発言は「これは社会通念に照らして業務上、必要かつ相等な範囲かと、この辺なんだろうと思います」というかなりボンヤリしたものであり、どっちでも良い事を聞かれた私のリアクションに似ている。

しかし「ハイヒールが履けない女は何やってもダメ」などと強い事を言っているわけではないが、「業務上必要ならパンプス履くべきだろ」という「容認」に聞こえなくもない。すぐさま「業務上ハイヒールが必要な仕事って何だよ」という疑問が挙がり、「SMの女王様」「(ハイヒールでキレッキレに踊る)perfume以外ありえない」などの声が相次いだ。

この社会問題がすぐ大喜利になってしまうのは良くも悪くも「ザ・ツイッター」という感じだ。

確かに「業務上必要」となると、まだかかとにピザカッターがついている靴の方が「ピザを食う時」必要な気がする。

ただ、靴や服装を完全に自由化し、何でもOKにすれば良いかというと、それはそれで問題が起きると思う。ファッションに疎くコーディネートが苦手な人間からすれば、職場に何を着ていいのか全く「指針」がないというのは迷子になるし、接する側としても、車を買いにいってディーラーが、イモ―タンジョ―の完コスで出てきたら「キャデラックしか買うことを許されないのか」と委縮してしまう。就活マナー本に「俺の考えた最強の就活ファッションで挑みましょう」とだけ書かれていても逆に困るだろう

着る側としても、それに接する側としても、社会において服装にある程度規定や模範があるというのはメリットでもあるのだ。

そもそも規定や常識というのは、秩序を作ることにより問題を減らすためにあるものなのだ。しかしそれが元で「足を負傷する」という「問題」が起こっているなら本末転倒なので、やはり解消はすべきなのだろう。

極論に流れない寛容さが足りない

おそらく「#KuToo」を提唱している人も「ドラゴン柄のコンバースで就活したい」と言っているわけではないのだ。最近は「パンプスに見えるスニーカー」なども存在するし、パンプスでなくても地味な靴はいくらでもある。そのような靴を履いていても「パンプスじゃないから非常識」と見るのをやめてほしいという話だろう。

ちなみに私が会社員時代履いていたパンプスだが、黒の革靴ではあったが、つま先は限りなく丸く、ヒールはなきに等しい、今思えばあれはパンプスだったのか、70過ぎのババアが旅行に行くときに履くヤツなんじゃないか、という代物であったが、特に何も言われなかった。

「#KuToo」が求めるのも、そのぐらいの「寛容さ」なのではないだろうか。

【お知らせ】
連載「カレー沢薫の時流漂流」の掲載場所を変更します。
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