オフィススペースから働き方改革を! リラックスできる環境がイノベーションを生む

オフィススペースから働き方改革を! リラックスできる環境がイノベーションを生む

2017.12.07

三井デザインテックが都内でメディアを集め、セミナーを行った。同社は、住宅のインテリアのほか、オフィスやホテルの内装を手がけるのが、おもな事業だ。そんな同社が、オフィススペースから働き方改革を推進するというのが、今回のセミナーの内容だ。

働き方改革は、目下、経営陣からオフィスワーカーまで、多くのビジネスパーソンに注目されている。当初は、ノー残業デーを設定したり、産休・育児休暇を手厚くしたりといったことが中心だった。つまり、働く時間を短くすることで、余暇や子育てなどに時間を充ててもらおうというところから始まった。

だが、働き方改革は次のフェーズへ移ろうとしている。それは、快適に働けるオフィス空間の構築だ。以前、パソナ・パナソニックの緑化オフィスについて取材したが、方向性は同じといってよい。

郊外の住宅は苦戦も都内オフィスは活況

三井デザインテック 代表取締役社長 渋谷忠彦氏

三井デザインテックの代表取締役社長 渋谷忠彦氏によれば、「郊外の住宅の売れ行きはあまり芳しくない。だが、都内のオフィスは空前の低空室率になっている。新たなメガオフィスも建設中で、そうした物件のオフィスデザインを手がけることが、弊社のチャンスになる」と、都心部のオフィス需要の活況について語る。

余談だが、同社はホテルのデザインも手がけている。そして、ホテル需要も活況だとしている。地方のホテルもインバウンド需要に支えられ空室率が低い。確かに、地方出張の際に、ホテルの価格が上がっている気がする。需要が高まっていることで、強気の価格設定にしているのかもしれない。

また、同社のソリューション推進部 大川貴史によると、「弊社の顧客からのアンケートで、働き方改革を必要としている企業は89.9%に上る」と話す。オフィススペースの改善による、働きやすさを追求していかなくてはならいと、今後の企業のあり方を説明した。

では、これまでオフィス空間はどう変遷してきたのか。大川氏によると、1960年代は教室型のレイアウトだった。70年代に島形のレイアウトになり、80年代はパーティーションの普及により、ワーカーのスペースが区切られていった。これは、空前の好景気により、深夜残業が当たり前になった影響だとする。そして、90年代になると、フリーアドレスが採用されるようになった。ただ、当時のフリーアドレスは、バブル崩壊によりオフィススペースを削減したい経営層の都合が反映したものだという。

では、これからは、どういうオフィスが求められるのか。大川氏によると、どこでも仕事ができる環境が必要になるという。

たとえば米Airbnbのオフィス。家のリビングのようにリラックスできるスペースがあり、そこで仕事ができる。また、ペットを連れてきてもよいし、カフェテリアも広い。米グーグルの場合、自席が用意されながらも、どこでも仕事ができるという。

浮いた人件費をオフィス環境構築に

大川氏は、アメリカ、オランダ、オーストラリアの企業のオフィスはとても先進的と話す。逆にいうと、自席が決まっていて、そこに張り付いて仕事をする日本のオフィスは、時代遅れということになる。

働き方改革を推進するなら、労働時間の時短だけでなく、快適なオフィスも必要といえよう。企業は時短による人件費削減によって生じた資金を内部留保するのではなく、快適な空間を作る投資にまわしていくべきだろう。

さて、最後にまったくの余談だが、セミナーが行われたのは、三井グループ向けの綱町三井倶楽部。映画やテレビのロケ地になることもある建物で、まるで宮廷にいるかのような豪華さだった。

左:綱町三井倶楽部。庭の噴水も、まるで宮廷だ
なぜコンビニアイスの値段は高くなっているか? 冬アイス出したセブンに聞く

なぜコンビニアイスの値段は高くなっているか? 冬アイス出したセブンに聞く

2017.12.05

セブン-イレブンジャパンは5日より、2017年新作冬アイスクリームの一部商品の販売を開始した。今冬に力を入れる商品のひとつが"冬アイス"。いきさつや理由を聞くと、アイスの概念が今までとは変わりつつあることに気づく。

冬アイスで勝負するセブン

セブン-イレブンジャパンが発表した2017年新作冬アイスは全5種類。数多くの新商品が発売されるコンビニにおいて、"冬アイス"が登場してもおかしくはない。しかし、違和感を覚えるのは、その力の入れ方だ。コストのかかる新商品発表会を開催してまで、夏の食べ物に力を入れるのは、何かがあるからにほかならない。

セブン-イレブン・ジャパン 商品本部チーフマーチャンダイザー石原真一氏によると、ここ5年ほど従来よりも凝ったアイスの販売に力を入れてきたという。そして"冬アイス"と謳い始めた昨年にテレビCMを放映し、大々的にプロモーションを行なった。その流れを受け継ぎ、今年も"冬アイス"で勝負、というわけである。

本来、アイスのピークは夏。だが、市場動向は冬にも売れることを占めている。アイス市場の売上は拡大を続けており、とりわけ下期の売上増加額が大きくなっているのだ。これはつまり秋冬にもアイスの販売チャンスがあることを示す。

2016年に下期の10年間増加額が上回った

セブン-イレブンも売上拡大の余地は冬のほうが大きいと見ており、力が入っているというわけである。アイスは冬の食べ物ともなりつつあるのだ。

もうひとつ、注目したいのは価格だ。さきほど、下期の売上が増えていると述べたが、石原氏によると、その要因として数量の増加よりも、単価上昇の影響が大きいという。つまり、冬アイスは高くなっているのだ。

もはやアイスといえば、子供のおやつというイメージは古い。薄々感じているだろうが、コンビニに行っても100円出して買えるものはごくわずか。アイスは高くなったという印象しかない。

そうしたトレンドを踏まえて、セブン-イレブンは、昨年の冬アイスの平均価格よりもさらに高い新作冬アイスを出している。一番安いものでも税込みでは200円を超えてしまうラインナップだ。

ハーゲンダッツクリーミーコーンキャラメル&マカデミア。コーンを使ったハーゲンダッツは初とのことでセブン-イレブン限定となる。12月5日以降、東京・千葉で順次発売、その他全国は12月19日以降順次発売
セブンプレミアム マカロンアイスサンド(チョコレート/フランボワーズ/キャラメル/ピスタチオ)[チョコレート / フワンボワーズ]12月5日以降、全国(東京、千葉除く)で順次発売、[キャラメル / ピスタチオ]12月12日以降、東京・千葉で順次発売
セブンプレミアム モンブランモナカ。12月12日以降順次発売
ロッテ濃厚生チョコ宇治抹茶。12月12日以降順次発売
セブンプレミアムワッフルコーン桔梗信玄餅味。12月26日以降順次発売

進むアイスのスイーツ化

もちろん、単に値段を上げたわけではない。「高いものを売りたいというより、この品質でこの価格という値ごろ感を常に意識している」(石原氏)。

セブン-イレブンが冬アイスの価値観と定めるのは、「自分へのご褒美」「幸せな気分になれる」「リラックスできる」といった"情緒"的価値である。ここには子供を想定した価値観はない。言うなればスイーツ。そう、アイスクリームはスイーツに変わったのだ。

セブンにとってアイスクリームは年間を通じてスイーツの地位を確立したという

たとえば、新商品のマカロンアイスサンド。1個何百円もするマカロンが、セブン-イレブンであればボリューム感たっぷりのマカロンが230円で買えることになる。アイスは100円というイメージの人でも、アイスは子供のおやつではなく、スイーツになったのだと理解すれば納得できるだろう。

マカロンアイスサンドのマカロンはボリューム感がたっぷりだった

こうしたアイスクリームのスイーツ化は、セブン-イレブンだけではないようだ。ナショナルブランドも含めて、高価格商品が出ており、石原氏は「マーケットのなかでアイスクリームはワンランク高くなっている」と指摘する。

こうした傾向を後押しするのは、何も製造側だけではない。「モニター調査も行なうと、200円、300円でもおいしければ買うという声を結構いただく。お客様が求める品質は高まっている」(石原氏)というのが実態だ。

ちなみに、コンビニ売りの高級感あるアイスといえば、ハーゲンダッツのミニカップがある。価格はミニカップで税別272円。この水準を超えるようだと、ハーゲンダッツとの戦いにもなりそうだが、将来的にこの価格を超えるような新作アイスは登場するのだろうか。

石原氏は「同じようなカップ商品を売り出す発想はない」とする。しかし、「マーケットにない新しいものであれば、結果的に300円を超えることもあると思う」と話す。同氏のコメントからは、コンビニアイスのスイーツ化は今後も続き、さらに高価格化が進んでもおかしくなさそうである。

自転車乗りが「TYPE-R」に注目すべき理由

自転車乗りが「TYPE-R」に注目すべき理由

2017.12.05

LEOMOがモーションセンサーを活用した競技自転車向けデバイス「TYPE-R」の国内販売を12月1日より開始した。先々はランニングなどへの応用も検討。ビジネス的にも注目の製品となりそうだ。

TYPE-Rは5つのモーションセンサーを使って、自転車乗車時のフォームやペダリングを計測・分析しするデバイス。ペダリングの効率やパフォーマンスの最適化、怪我の防止などに役立てることができる。タッチスクリーンは自転車のハンドルバーもしくは手首に取り付けが可能で、従来からのトレーニングに使われてきたパワー、パワーバランス、ケイデンス、心拍数の表示も行なえる。

1回転内でペダル速度がスムーズではない箇所の大きさ・位置を特定するDSS(Dead Spot Score)といった指標を表示
写真左はモーションセンサー、写真右は装着例:モーションセンサーは両膝の上部と靴、腰(仙骨)に装着
クラウド上にアップロードしたトレーニングデータはPCブラウザからアクセスするダッシュボードで分析可能

これまでモーションセンサーの活用は、ラボなど専門施設で行なわれるにとどまっていたが、TYPE-Rの登場によって、ぐっと身近なものとなる。自転車トレーニングのあり方を大きく変える可能性もありそうだ。

国内での販売価格は8万9800円(送料込み・税別)と、想定ユーザーは自転車選手、トライアスロン選手とコーチ。ターゲット市場は小さいが、米国(2017年7月発売済)、日本と続き、2018年には自転車競技の本場となる欧州への販売も予定している。

さらには、センシング技術をランニングやストレングストレーニングにも応用していくことを検討しており、先々に取り込める市場はどんどん大きくなっていく。

TYPE-Rはスポーツの世界において、直観的なトレーニングを定量・可視化することで科学的なものに変えるデバイスだ。「スポーツ×IT」という側面から、今までになかった革新的なものであり、今後注目しておきたいデバイスのひとつといえるだろう。マイナビニュースでは、TYPE-Rの描くビジネスの展開、将来についてLEOMO代表の加地邦彦氏にインタビューを行なっている。併せてご一読いただきたい。