VAIOにはまだブランド価値がある - 新社長に聞く「これから」

VAIOにはまだブランド価値がある - 新社長に聞く「これから」

2017.11.07

VAIOはソニーのPC部門が切り離されて誕生したPC専業のメーカーだが、設立から3年が経ち、PCビジネスをコアにしながらも受託生産事業やソリューション事業などをスタートしている。そのVAIOの社長に6月15日に就任したのが、吉田 秀俊氏だ。日本ビクターの社長を務めるなど、家電の世界での経験が豊富な経営者で、自らPC好きと自称するほどPCにも造形が深い。

同社の新しいリーダーとして、PC事業や新事業の舵取り役を担うことになる吉田氏に、社長就任の経緯とVAIOのこれから、成長戦略について話を聞いた。

VAIO 代表取締役社長 吉田 秀俊氏

ソニーから切り離されて誕生したVAIO、大幅な規模縮小も黒字化を実現

よく知られているとおり、VAIOは2014年7月にソニーからPC事業部が切り離され、日本産業パートナーズというファンドが出資する形でPC専業のメーカーとして誕生した企業だ。

ソニー時代のVAIOと言えば、他のメーカーが出さないようなユニークなPCを出すPCメーカーとして認識されており、コアなファンを獲得しているPCのブランドだった。しかし2010年代前半、グローバルに展開するPCビジネスは利益の出ないビジネスとなってしまい、赤字部門が状態化していた。結果的に日本以外の地域のPCビジネスは終息となり、日本のPCビジネスだけがVAIOへと引き継がれることになった。

そのVAIOだが、船出当時は当然ながら厳しいスタートだった。初年度は赤字であり、出荷台数もソニー時代から大幅に台数を減らすことになった。しかし、2年目以降はビジネス向けに特化した新モデルを投入し、エンタープライズ向けの販売網を整備するなどの戦略がハマったほか、PC以外のビジネスとしてロボットなどの受託生産を開始するなど、PC以外のビジネスの柱を少しずつ構築し、2年目からの黒字転換に成功した。

そうした状況にある新しい舵取り役の吉田氏は、1980年に日本ビクターへ入社。ビデオ事業や海外事業などを担当し最終的に社長まで務めた経歴を持っている。日本ビクター時代にはPC事業やWindows CE事業といったIT機器のビジネスも担当しており、「PCという機器も個人的に好きで興味があった。このため、オファーをいただいて二つ返事で引き受けた」(吉田氏)とのことで、相思相愛で今回VAIOの社長に就任することになったということだ。

VAIOにとってのコアビジネスは依然としてPCビジネス

吉田氏は「VAIOに入社してわかったことは、PC生産の固定費を下げつつも、新しいビジネスモデルのロボット生産などを展開し、ギリギリの中でも生き残れる算段をつけるようにやってきたことがわかった」と話す。つまり、前社長である大田 義実氏の元で行われた構造改革により、VAIOが会社として存続できる基盤が構築されたという見解だ。

この3年で、PCビジネスの固定費を下げながら安定して収益を出すビジネスへと転換し、ロボットの受託生産など新しいビジネスも立ち上がってきた、そう評価しているということだ。

吉田氏は「VAIOにとってPCはコアビジネスで有り続け、それは5年後も変わらないと考えている。では、5年後にもPCビジネスが安定したものかと言えば、B2Bの領域こそ『そうだ』と言える。生産性を重視するユーザーは3年経とうが、5年経とうが減らないからだ」と話す。近年VAIOが重視しているB2Bのユーザー数は今後も減らず、その領域は安定したビジネスが期待できるということだ。

一方でPCビジネスに課題がないわけではない。

「PCビジネスが筋肉質になっているかと言えば、そこまではたどりついていない。現状では固定費を下げるというダイエットをやったところ。少し痩せすぎている部分もあるので、栄養を取り、体力をつけて骨格を築いていくことが大事だ」(吉田氏)

既に説明したとおり、VAIOの2年目(2015年7月~2016年6月)と3年目(2016年7月~2017年6月)に関しては黒字化を実現しており、その最大の理由はPC事業にかかっていた固定費を減らしたことあることはVAIO自身も以前の記者会見などで説明している。ただ、例えば、3年目には新製品があまり登場せず、やや守勢に回った感があることは否めないのも事実だ。

その点について吉田氏は「確かに外から見るとそう見える面もあるとは思う。固定費をただ減らしたわけではなく、バランスをとっているだけであり、必要な開発費は使っており、無駄をそぎ落としただけだ。新製品のサイクルも確かにB2Cが中心だった時代に比べると長くなっているのは事実だが、今はB2CをやりつつB2Bにフォーカスした製品作りを行っており、その意味ではそれにふさわしい製品作りを目指している」と答える。

製品のサイクルは従来よりも長くなっているのは事実だが、それはむしろB2Bの商品サイクルに合わせたものであり、製品開発自体にはコストをかけているというのだ。

それを象徴するように、9月の末にVAIOは新しいクラムシェル型ノートPCを投入している。

このVAIO S11/S13では、VAIOらしい高級感のあるデザインを維持しつつ、従来は11型の製品にのみ搭載されていた携帯電話回線を利用して通信できるモデムを搭載。いつでも、どこでもインターネットにつないでPCを使えることができることが最大の特徴だ。どこかで仕事しようと思った時に、Wi-Fiのあるお店を探して回ったりという必要が無いというのはわかりやすいメリットと言える。

吉田氏は「社内でも台数は追わないというフレーズを共有している。しかし、だからと言って数が出ないことの言い訳にはなってはいけない。堅実に台数は追い求めていく。やらないのは『無闇に台数を追い求めていく』ということだ」と述べ、新製品などの投入によって、B2Bの顧客ニーズを着実に刈り取る地道なやり方で台数を増やしていきたいと説明した。

一方でB2C市場も「B2Cの市場は諦めていない。まずは確実にB2Bの市場を固め、その上で魅力的な製品を投入していきたい」と吉田氏。まずはB2Bでしっかりと足下を固め、基盤の確立を果たせてから次の投資へと向かうということになるようだ。

事業規模は"倍"を目指せるか

事業展開では、海外における販路拡大についても吉田氏はさまざまな形で展開していくと説明した。

「現在は北米は自社で、南米ではライセンスでやっている。世界的にVAIOのブランド価値がまだ残っており、そこを消してしまうのはもったいないことだ。今回、中国に関してJD.comと組んで展開するのもその延長線上であり、JD.comだけで日本の市場に匹敵する規模がある。そうしたことを含めて投資フェーズだと考えている」(吉田氏)

吉田氏は今後のVAIOについて「この会社には潜在能力があると思っている、受託生産やソリューションビジネスなど新規事業ではまだ成長できる余地があり、チャンスがある」と話す。目標の明言こそを避けたが、現在の倍ぐらいにはできますかという筆者の問いには笑って否定しなかった。

そのためには、B2Bを強化してPC事業を筋肉質にし、その上で新規事業になる受託事業、そして今後新しいビジネスとして展開していくソリューション事業などを強化していく必要があるといえる。吉田氏がどのような舵取りをしていくのか、今後とも要注目だ。

LINE WORKSを削除(解約)するには?

LINE WORKSを削除(解約)するには?

2019.03.21

LINE WORKSを解約したいと思ったら

解約の前にまずは「所属メンバーの削除」を行う

ユーザーは自分のアカウントを削除できるの?

LINE WORKSを試験的に導入したけれど合わなかったという場合や、利用していたプロジェクトが終了したから削除したいという場合に備えて、LINE WORKSを削除(解約)処理する手順をまとめておく。

LINE WORKSの削除はメンバー削除から

「管理者画面」を開いた上で「基本設定」を開くと、左メニューの一番下に「LINE WORKSの解約」という項目がある。ただし、使っている最中にいきなり解約しようとしても「解約できません」と表示されるはずだ。解約のためには、先に所属メンバー全員を削除しなければならない。

「基本設定」で「LINE WOKRSの解約」を選択
メンバーが残っていると解約できない

メンバー削除は、上メニューで「メンバー」を選んだ画面から行える。最高管理者は削除できないため、解約準備ならば上部のチェックボックスを使って全員を一括選択してから、最高管理者のチェックだけを外すのが簡単だ。上にある「削除」をクリックすると確認画面が表示されるので、「メンバー削除」で完了させよう。

なお「副管理者」など役職者については先に権限を削除してからでなければメンバー削除ができないので注意して欲しい。

「メンバー」で最高管理者以外を選んで「削除」をクリック
確認画面で「メンバー削除」をクリックしよう

解約理由を添えて処理完了

再度「基本設定」で「LINE WORKSの解約」を選ぶと、メンバーの削除が完了していれば解約へ進む画面が表示されるはずだ。最高管理者のパスワードと、解約理由のアンケートを入力すれば解約が完了する。

最高管理者のパスワードを入力
解約理由のアンケートも必須項目だ

個人アカウントの削除方法は?

LINE WORKSを管理者ではなくユーザーとして利用している場合、自分のアカウントを削除することはできない。

LINE WORKSのユーザーアカウントは、会社のメールアドレスのようなイメージだ。アカウントに利用する文字列などはユーザーが決められるが、アカウントの存在自体は管理者がそれぞれに発行している。そのためユーザー側はログインしないことで「使わない」状態にはできても、削除はできない。もし退職する、プロジェクトから外れるなど事情がある場合には、管理者にメンバー削除の依頼を出そう。

同じく、最高管理者の権限を持っている人が異動等でアカウントを削除したい場合には、まずは権限の委任をして、一般ユーザーになってからメンバー削除をしてもらう必要がある。

「LINE WORKS 完全指南 設定&使い方」バックナンバーはこちら
https://biz.news.mynavi.jp/category/lineworks

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総務省施策が追い風に? 携帯分離の「歴史的チャンス」狙うファーウェイ

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2019.03.20

モバイル業界を変える「携帯値下げ議論」が過熱

ファーウェイは日本を取り巻く環境を「歴史的チャンス」と発言

コスパ高いミッドレンジ端末でシェア拡大を目指す

20日、NTTドコモが特定の端末の購入を条件に通信料金を割り引く「docomo with」、購入する端末に応じて通信料金を割り引く「月々サポート」を終了する方針を固めたという報道が話題となっている。

国内のモバイル業界では携帯電話料金見直しが進んでおり、3月5日には総務省が中心に進めてきた端末代金と通信料金の分離が閣議決定された。NTTドコモは分離プランを軸とした新料金プランを4月に発表する見込みだ。

日本のモバイル市場を大きく変えるこの動きを「歴史的チャンス」と見ているのがファーウェイだ。2018年末から米中対立が加速する中、ファーウェイが打ち出すメッセージも語気を強めている。果たして日本市場でシェアを拡大できるのだろうか。

逆風吹けども、依然として業績は好調

今年に入り、ファーウェイの周辺が騒がしい。3月7日には、ファーウェイは米国政府を相手取って訴訟を起こした

さらにその内容をFacebookでライブ配信するなど、米国以外の世界市場に向けたメッセージにもしており、そのメッセージをまとめたウェブサイト「Huawei Facts」は、わざわざ日本語版も用意している。

2018年末から続く米中対立を巡る報道は、ファーウェイの業績にどのような影響を与えたのか。MWC19でインタビューに応じたファーウェイ・ジャパンの呉波氏は、「一部の消費者は影響を受けたが、2019年に入ってから売上は大幅に伸びている」と語った。

ファーウェイ デバイス 日本・韓国リージョン プレジデントの呉波(ゴ・ハ)氏

話題の「折りたたみスマホ」でもファーウェイは先行する。

ファーウェイに先立って折り畳みスマホを発表したサムスンだが、こちらはMWCではガラスケース内での「展示」のみにとどまったのに対し、ファーウェイは「Mate X」の実機を用いて報道関係者に折り曲げを試させるなど、製品化で一歩先を行っていることをアピールした。

ファーウェイの折りたたみスマホ「Mate X」。報道陣には手に取って折り曲げてみる機会も用意された

Mate Xは次世代移動通信の「5G」にも対応しており、日本では5Gサービスの開始を待って投入時期を見極める方針だという。

ちなみに3月26日に発表予定のフラグシップ機「HUAWEI P30」シリーズは、例年通りのタイミングで日本市場に投入するようだ。SIMフリーでの発売だけでなく、ドコモが採用した「HUAWEI P20 Pro」のように大手キャリアによる採用があるかどうかも注目したい。

分離プランを「歴史的チャンス」と捉えるワケ

一方、2019年の国内モバイル市場で話題となっているのが携帯料金における「分離プラン」の導入だ。KDDIとソフトバンクはすでに導入済みだが、NTTドコモは4月に発表する新料金プランから本格導入するとみられている。

分離プランの特徴は、NTTドコモの「月々サポート」のように回線契約と紐付けた端末の割引が禁止される点だ。端末の割引自体が禁止されるわけではないというものの、大幅な割引は難しくなる。その結果、10万円を超えるようなハイエンド機ではなく、3〜4万円で一括購入しやすいミッドレンジ機の需要が高まるとの見方が有力だ。

この動きをファーウェイはどう見ているのか。

呉氏は「非常に重要視している。スマホが登場したときや、SIMフリー市場が始まったときのインパクトに引けを取らない、歴史的な瞬間になる」と興奮気味に語る。

日本のSIMフリー市場でベストセラーとなった「HUAWEI P20 lite」を始め、ファーウェイのミッドレンジ機のラインアップは厚い。モデルによってはフラグシップと同じCPUでミッドハイの価格を実現するなど、コスパの高さも特徴だ。大手キャリア向けにさまざまな提案ができる体制といえる。

フラグシップと同じ「Kirin 980」搭載でミッドハイ価格の「HONOR View 20」

また、5G対応も順調だ。

モバイルWi-Fiルーターに強みを持つファーウェイは、MWC19でも5G対応ルーターを多く出展していた。日本ではまだ周波数の割り当てが終わっていないものの、国内大手キャリアは2019年内にもプレサービスを始める動きがある。5Gスマホが普及するまでの間、5Gルーターの需要は高まる可能性がある。

5G対応のモバイルWi-Fiルーターも出展していた

ミッドレンジ市場の拡大を狙って、今年はシャープやサムスン以外にも、ソニーモバイルの参入も予想されている。

この価格帯が激戦区になることは間違いないが、ファーウェイはその中で高コスパの製品ラインアップや、国内での地道な販促活動やブランドメッセージの打ち出しによって対抗していく構えだ。

ヨドバシカメラ梅田店での販促イベントの様子
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