ローソンらと「ロコモコ」で豪華コラボ! マックにとっては渡りに船?

ローソンらと「ロコモコ」で豪華コラボ! マックにとっては渡りに船?

2017.07.04

日本マクドナルド、ローソン、ガスト(すかいらーく)が「ハワイ」をテーマにコラボキャンペーンを展開する。推していく商品はずばり「ロコモコ」だ。この豪華コラボは、なぜ実現したのだろうか。そして、得をするのは誰なのだろうか。

「ロコモコ」を核に豪華コラボが実現(左端がハワイ州観光局のエリック高畑局長、左から2人目が日本マクドナルドのサラ・L・カサノバCEO、中央がすかいらーくの谷真社長、右から2人目がローソンの竹増貞信社長)

ハワイ州は集客が狙い、今が格好のタイミング

ハワイ州観光局の声掛けで始まった今回のコラボ。「LOCOMOCO ALLSTARS」として同局から認定を受けたマック、ローソン、ガストの3社が、各店舗でロコモコに関する商品を展開する企画だ。具体的に言うと、マックではハンバーガーの「ロコモコ」、ローソンでは「からあげクン ロコモコ デミグラスソース味」など、ガストでは「チーズINロコモコボウル」を販売する。

ハワイではロコモコにエナジーフードとしてのイメージを持つ人が多いそう。食欲が減退しがちな日本の夏にキャンペーンを展開するには、ロコモコが格好のメニューだったようだ。

ローソンが発売する「からあげクン ロコモコ デミグラスソース味」
ガストの「チーズINロコモコボウル」

このキャンペーンが実現した背景と参加者の狙いが気になったので、主催者と参加者の双方に話を聞いてみると、まずハワイ州には、日本からの渡航者を増やしたいという考えがあるという。ハワイ州観光局局長のエリック高畑氏によると、日本におけるハワイ観光の歴史は長いが、昨年から今年にかけては、東京とコナ(ハワイ島)を結ぶ直行便も就航したとのことで、今が日本からの集客に注力したいタイミングのようだ。

「本場で食べたい」と思ってもらえるか

ハワイ州観光局のPRマネージャーを務める宮本紗絵氏に詳しく聞くと、ハワイを訪れる日本からの渡航者は年間150万人に達する。しかし、人口を考えればまだまだ増やせるというのがハワイ州の考えだ。全国にチェーン展開する3社とロコモコのキャンペーンを実施し、気軽にハワイに触れてもらうことで、日本からの集客につなげたい。シンプルではあるが、これがハワイ州の狙いだと言える。どこかでロコモコに関する商品を食べた客の一部にでも、「本場で食べてみたい」と思わせることができれば、ハワイ州の目的は達成となる。

コラボの発表会にはハワイ州観光局キャラクターのShakaちゃんも駆けつけた

今回のキャンペーンで声を掛けたのは3社のみ。マックとは「ロコモコバーガー」を公認してきた(詳しくは後述)という間柄にあり、ローソンとは2年前に「ハワイフェア」を実施したという経緯がある。すかいらーくは横浜市本牧にハワイアンダイニング&カフェ「ラ・オハナ」を2017年6月にオープンしており、外食では「ここしかない」(宮本氏)と考えたそうだ。ファストフード、コンビニ、レストランと業態の違う3社と組むことで、ハワイ州は呼び込みたい潜在顧客とのタッチポイントの数を増やした。

なお、LOCOMOCO ALLSTARSの参加企業は増える可能性があるという。「ポキ」など、ロコモコ以外の食べ物をテーマとするコラボについては、「機会があれば考えていきたい」(宮本氏)とのことだった。

では、コラボに参加する企業の思惑はどのようなものだろうか。マックに話を聞いてみると、同社にとって今回のキャンペーンが“渡りに船”であることが分かってきた。

「てりたま」「月見」「グラコロ」に続けるか

マックでは2015年から夏の期間限定メニューとして「ロコモコバーガー」を展開しているが、この商品についてはハワイ州から公認を得ていた。この関係性が、今回のキャンペーン参加につながった。

今年もロコモコのハンバーガーを発売するマック

今年から「ロコモコ」に名称を改めるロコモコバーガーだが、その特色は「本格肉厚ビーフ」と「野菜とビーフのうまみが凝縮した肉汁ソース」の組み合わせだ。今回から、ロコモコには同社商品の「グラン」と同じ大ぶりなパティを挟み込み、ボリュームとジューシーさを引き立てているという。ロコモコは単品で390円、バリューセットで690円。今年からはカレー味も追加となる。

ロコモコは7月11日から8月上旬までの期間限定商品だ

ロコモコ推しキャンペーンの何がマックにとって“渡りに船”なのか。それは、季節ごとに定番の期間限定メニューを投入し、集客につなげているマックが、“夏”だけを多少、苦手にしていることと関係がある。

マックが好きな人であれば、春は「てりたま」、秋は「月見」、冬は「グラコロ」という風に季節の風物詩を思い浮かべることができると思うのだが、マックの夏の定番と聞かれて、どれだけの人が「ロコモコバーガー」と答えることができるだろうか。マックの商品開発担当に話を聞くと、ロコモコは販売面こそ「堅調」であるものの、夏の定番としての存在感については、月見などと比べれば見劣りすることを認めていた。

夏はロコモコ、というイメージを浸透させたいマック(画像は夏カレーロコモコ)

つまり、マックとしては夏の定番を作ることが急務だった。逆にいえば、夏限定商品としてロコモコを確立することで、マックは全ての季節を定番商品で網羅することができる。これは、季節感を大切にする日本での事業展開にとって大事なポイントなのではないだろうか。

ハワイ州という主催者のもと、コンビニおよびレストランという異業種のビッグネームと共同キャンペーンを展開できることは、マックにとってロコモコの知名度を上げるチャンスになるだろう。ロコモコが売れるかどうかは、マックの季節商品戦略を考える上でも重要な指標となりそうだ。

総務省施策が追い風に? 携帯分離の「歴史的チャンス」狙うファーウェイ

総務省施策が追い風に? 携帯分離の「歴史的チャンス」狙うファーウェイ

2019.03.20

モバイル業界を変える「携帯値下げ議論」が過熱

ファーウェイは日本を取り巻く環境を「歴史的チャンス」と発言

コスパ高いミッドレンジ端末でシェア拡大を目指す

20日、NTTドコモが特定の端末の購入を条件に通信料金を割り引く「docomo with」、購入する端末に応じて通信料金を割り引く「月々サポート」を終了する方針を固めたという報道が話題となっている。

国内のモバイル業界では携帯電話料金見直しが進んでおり、3月5日には総務省が中心に進めてきた端末代金と通信料金の分離が閣議決定された。NTTドコモは分離プランを軸とした新料金プランを4月に発表する見込みだ。

日本のモバイル市場を大きく変えるこの動きを「歴史的チャンス」と見ているのがファーウェイだ。2018年末から米中対立が加速する中、ファーウェイが打ち出すメッセージも語気を強めている。果たして日本市場でシェアを拡大できるのだろうか。

逆風吹けども、依然として業績は好調

今年に入り、ファーウェイの周辺が騒がしい。3月7日には、ファーウェイは米国政府を相手取って訴訟を起こした

さらにその内容をFacebookでライブ配信するなど、米国以外の世界市場に向けたメッセージにもしており、そのメッセージをまとめたウェブサイト「Huawei Facts」は、わざわざ日本語版も用意している。

2018年末から続く米中対立を巡る報道は、ファーウェイの業績にどのような影響を与えたのか。MWC19でインタビューに応じたファーウェイ・ジャパンの呉波氏は、「一部の消費者は影響を受けたが、2019年に入ってから売上は大幅に伸びている」と語った。

ファーウェイ デバイス 日本・韓国リージョン プレジデントの呉波(ゴ・ハ)氏

話題の「折りたたみスマホ」でもファーウェイは先行する。

ファーウェイに先立って折り畳みスマホを発表したサムスンだが、こちらはMWCではガラスケース内での「展示」のみにとどまったのに対し、ファーウェイは「Mate X」の実機を用いて報道関係者に折り曲げを試させるなど、製品化で一歩先を行っていることをアピールした。

ファーウェイの折りたたみスマホ「Mate X」。報道陣には手に取って折り曲げてみる機会も用意された

Mate Xは次世代移動通信の「5G」にも対応しており、日本では5Gサービスの開始を待って投入時期を見極める方針だという。

ちなみに3月26日に発表予定のフラグシップ機「HUAWEI P30」シリーズは、例年通りのタイミングで日本市場に投入するようだ。SIMフリーでの発売だけでなく、ドコモが採用した「HUAWEI P20 Pro」のように大手キャリアによる採用があるかどうかも注目したい。

分離プランを「歴史的チャンス」と捉えるワケ

一方、2019年の国内モバイル市場で話題となっているのが携帯料金における「分離プラン」の導入だ。KDDIとソフトバンクはすでに導入済みだが、NTTドコモは4月に発表する新料金プランから本格導入するとみられている。

分離プランの特徴は、NTTドコモの「月々サポート」のように回線契約と紐付けた端末の割引が禁止される点だ。端末の割引自体が禁止されるわけではないというものの、大幅な割引は難しくなる。その結果、10万円を超えるようなハイエンド機ではなく、3〜4万円で一括購入しやすいミッドレンジ機の需要が高まるとの見方が有力だ。

この動きをファーウェイはどう見ているのか。

呉氏は「非常に重要視している。スマホが登場したときや、SIMフリー市場が始まったときのインパクトに引けを取らない、歴史的な瞬間になる」と興奮気味に語る。

日本のSIMフリー市場でベストセラーとなった「HUAWEI P20 lite」を始め、ファーウェイのミッドレンジ機のラインアップは厚い。モデルによってはフラグシップと同じCPUでミッドハイの価格を実現するなど、コスパの高さも特徴だ。大手キャリア向けにさまざまな提案ができる体制といえる。

フラグシップと同じ「Kirin 980」搭載でミッドハイ価格の「HONOR View 20」

また、5G対応も順調だ。

モバイルWi-Fiルーターに強みを持つファーウェイは、MWC19でも5G対応ルーターを多く出展していた。日本ではまだ周波数の割り当てが終わっていないものの、国内大手キャリアは2019年内にもプレサービスを始める動きがある。5Gスマホが普及するまでの間、5Gルーターの需要は高まる可能性がある。

5G対応のモバイルWi-Fiルーターも出展していた

ミッドレンジ市場の拡大を狙って、今年はシャープやサムスン以外にも、ソニーモバイルの参入も予想されている。

この価格帯が激戦区になることは間違いないが、ファーウェイはその中で高コスパの製品ラインアップや、国内での地道な販促活動やブランドメッセージの打ち出しによって対抗していく構えだ。

ヨドバシカメラ梅田店での販促イベントの様子
関連記事
Googleがゲーム本格参入の衝撃、2019年中にゲーム基盤「STADIA」を投入

Googleがゲーム本格参入の衝撃、2019年中にゲーム基盤「STADIA」を投入

2019.03.20

Googleが新しいゲームプラットフォームを発表

配信方式でゲーム機不要、「ゲーム機」の時代の終焉?

2019年内にローンチ、性能はプレステやXbox以上か

3月19日、米国で開催中のゲーム開発者会議「GDC 2019」の会場で、Googleがクラウドベースのゲーミングプラットフォーム「STADIA」を発表した。特定のゲーム機に縛られず、ネットに接続したスマホやパソコン、テレビを通してストリーミング(配信)形式でゲームをプレイできる。

この事業を担当するバイスプレジデントとして、STADIAを発表するフィル・ハリソン(Phil Harrison)氏。そもそも彼からして、元はソニーのプレイステーション立ち上げの主要メンバーで、その後Microsoftに移りXboxを担当したという経歴の持ち主

かねてより、MicrosoftのXbox事業のトップマネージャーを引き抜いた、ソニーでPlayStationのハード開発にかかわったエンジニアが転職したといった噂が頻繁に流れており、「Googleがゲーム市場に本格参入する」という憶測は強まっていた。実際に2018年には、Googleは「Project Stream」と呼ばれるストリーミング形式のゲーム基盤の計画を発表し、米国内でベータテスターを募って技術テストを行っていた。

STADIAは、Project Streamの延長線上にあるサービスと見られる。ユーザーは特定のゲーム機を持っている必要がなく、従来のゲーム機の役割をするのはGoogleの設置するデータセンターだ。簡単に言えばクラウドサービスのように、実際にゲームタイトルが動作しているのはデータセンター側で、ユーザーはインターネットを介してゲームを遠隔でプレイする。

STADIAのデータセンターから配信されたゲームをパソコンでプレイしている様子
パソコンで遊んでいたのと同じゲームを、タブレットやテレビでも同じように遊ぶことができる

このプラットフォームの特徴によって、例えばYouTubeで新作ゲームのトレーラー動画を見ていて気に入ったときには、そのページ内の「プレイする」ボタンを押すだけで、インストールすら不要で、動画を再生するかのようにそのゲームをプレイできるようになる。

そして、STADIAのデータセンターが持つゲーム機としてスペックは、サービス開始時のものとして、GPUの演算性能は10.7テラFlopsに達するといい、これはPlayStation 4 Proの4.2テラFlopsや、Xbox One Xの6.0テラFlopsを大きく上回る。映像品質も4K/60fpsのストリーミングに対応し、将来は8K/120fps対応も予定しているという。

STADIA用の「STADIAコントローラー」も販売する。SNSアップ用のボタンや、Googleアシスタントボタンが備わっている

Googleは2019年中にSTADIAをローンチする予定で、まずは米国、カナダ、欧州でサービスを開始すると説明している。発表を受けた翌20日の東京株式市場では、任天堂とソニーの株価が揃って大きく下落した。投資家たちが、GoogleのSTADIAによって、Nintendo SwitchやPlayStationのビジネスが脅かされると考えたからだ。

関連記事